殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!


キング・オブ・エジプト
 -1-
Gods of Egypt

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(C)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.


150歳まで歳を重ねると戦闘ゲーム系のものには
まったく興味を失ってしまうのですが、
映画では時折ド派手なアクションものを観たくなることもあります。

ちょっと前BS3で『インディ・ジョーンズ』をやっていたので
シリーズで観てしまいました。

ありえないとわかっていても
ヒッと息を呑み、ギャーと叫び、
観終わった後、身をいれすぎて肩がこっても
それもまた楽しいと思えるのは
アクションものの醍醐味でありましょう。

本作は神と人間が共存する古代エジプトに勃発した
王座をかけたメチャクチャにスケールの大きなバトルを描いた
アクション・アドベンチャーです。

えー、なんで古代エジプトなの?
とか
古代エジプトの神様って人間の顔してるの?
とか

つっこみどころはたくさんおありでしょうが、
ま、たまには良いじゃありませんか。

でも、古代エジプトがどんな時代だったかくらいは
予習しておきましょうか。
とのが知っている古代エジプトはビールとワイン発祥の地くらい。
あ、ピラミッドとスフィンクスもありましたね。

本作の字幕監修をした吉村作治先生によれば
今から約5千年前ナイル川のほとりに誕生し、
BC30年クレオパトラの死により終焉したのが
古代エジプト文明ということです。
日本史が始まった時には、
古代エジプト史はもう終わっているのですから
う~ん、ロマンですねえ。

本作にも登場するスフィンクスですが、
これも神様なんですって。
人間の理想形なのでクフ王の顔になっています。

その後、人や神殿の守り神の意味を持つようになったスフィンクス。
それが海を渡り、狛犬やシーサーになったのだそうです。

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本作にはたくさんの神様が登場しますが、
古代エジプトには1000を超える神様がいました。
でも、神様はそもそも思想であり、哲学なので、
その姿形はわかりません。
古代エジプトの神様は動物や鳥の顔に人の体だったり色々。
この映画では神様は人間より少し大きい形で登場してきますよ。

さて、エジプトといえばピラミッドですが、
これはお墓なのでしょうか。
吉村先生がおっしゃるには、誰のお墓でもないとのこと。
ギリシャの歴史家ヘロドトスが「ピラミッドの近くに墓がある」
と書いたのが間違って解釈され、
実際ピラミッドの中でミイラが見つかったことはないそうです。
ピラミッドは宗教儀式を行い、神が降りてくる場所なのです。

知らなかったなあ。
とのなどピラミッドの中へ入ったという人が
「とっても臭かったわ」
というのを聞いて死体の匂いだとばかり思いこんでいましたから。

あ、またどうでもいいことを。
『キング・オブ・エジプト』はミイラの話ではなく
仮想現実の古代エジプトを舞台に展開する冒険ファンタジー。
なんたって太陽神ラーのいますところは大宇宙ですからね。

砂漠の神セトと天空の神ホルスの王座をめぐる大激戦。
そんな中ホルスを助け、エジプトの運命を担うのは
コソ泥ベック・・・

監督はエジプト生まれのアレックス・プロヤス。
なんとも壮大な冒険スペクタクル。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。





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キング・オブ・エジプト
監督/アレックス・プロヤス、脚本/マット・サザマ、バーク・シャープレス、製作/ベイジル・イヴァニク、アレックス・プロヤス、撮影/ピーター・メンジース・Jr
出演
ニコライ・コスター=ワルドー/ホルス、ブレントン・スウェイツ/ベック、チャドウィック・ボーズマン/トト、エロディ・ユン/ハドホル、コートニー・イートン/ザヤ、ルーファス・シーウェル、ジェラルド・バトラー/セト、ジェフリー・ラッシュ/ラー、レイチェル・ブレイク/イシス、ブライアン・ブラウン/オシリス、エマ・ブース/ネフティス、ヤヤ・デュン/アスタルテ、アビー・リー/アナト
9月9日(金)全国超拡大ロードショー
2016年、アメリカ、127分、カラー、字幕翻訳/林完二
http://gaga.ne.jp/egypt/

# by Mtonosama | 2016-08-23 04:41 | 映画 | Trackback | Comments(2)

人間爆弾「桜花」
-特攻を命じた兵士の遺言- 
-2-
Palore de Kamikaze

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(C)Comme des Cinémas


特攻というとパイロットが自ら飛行機を操縦し、
海上の敵艦に向かって飛んでいき、
飛行機もろとも衝突するものだと思っていました。

それが、この「桜花」は
搭載するのは爆弾だけで、エンジンがないというのです。
搭乗する兵士は「桜花」のパーツに過ぎない訳です。

本作に登場する林富士夫氏(撮影当時92歳)は「桜花」の第一志願兵でした。
「桜花」が実戦に投入される1945年3月
林氏は海軍学校を首席で卒業した海軍大尉。
第一志願兵でありながら22歳の若き海軍大尉は上官から命令され、
隊員の中から出撃隊員を選び出し、人間爆弾とする役目を担わされました。

林富士夫
1922年 栃木県宇都宮市生まれ
1935年 下野中学校に入学し、在学中に受洗
1939年 海軍兵学校(71期)入学
1941年12月 太平洋戦争勃発
1942年11月 海軍兵学校を首席で卒業、霞ケ浦航空隊に着任
1944年5月 筑波航空隊に着任
同年10月 神雷部隊(筑波)に転勤
1945年1月 神雷部隊、鹿屋に移転
同年8月15日 終戦

戦後
今市付近で開墾
笠間中野酒造に就職
佐賀で瓦屋、饅頭屋など
宇都宮に戻り、再び開墾
1951年4月 旧軍人出身者の公職追放解除、映画会社“民映”入社
1953年 結婚
1954年 長女誕生
同年11月 航空自衛隊に入隊
1958年2月 長男誕生
第五航空団防衛部長、飛行点検隊長、救難団副指令、
西部航空方面隊防衛部長、輸送航空団入間航空隊司令などを歴任
1975年2月 航空自衛隊を退職、住友海上火災保険に入社
1985年12月 住友海上火災を退社

筑波航空隊OB及び遺族の組織“つくば会”設立

2015年 永眠(享年93歳)

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父親が軍人だったため、
当時は東京帝国大学よりも難関だといわれた海軍兵学校に入学しましたが、
本当はバイオリニストか声楽家になりたかったという林氏。
本作でも静かに歌うシーンがありましたが、
そのしっかりとした歌声に驚きました。
戦争さえなければまったく違う人生を送っていたのでしょう。

林氏は監督の質問に対し、真摯に耳を傾け、きちんと答えます。
訊かれたことには答えを返しますが、
自分から話そうとはしません。
映画の中に出てきた唯一の当時の写真。
軍隊時代の集合写真を見せられても
自分の顔さえわからないということでした。

淡々と
「生きるといっても死ぬために生き延びているだけだから・・・」
と語る林氏。
彼が唯一激しい口調で語ったのは
「一言くらい「すまん」ということが人間天皇の務めではないか」

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この言葉以外、彼は声を荒げることはなかったし、
自分から戦争について「桜花」について
積極的に語ろうとはしていないように見えました。
几帳面な性格を表すように模型飛行機で戦闘の様子を説明します。
そして、ぽつりと
「お前さんを殺すぞ(出撃隊員を選び出した)と言った後は、
草むらに身をひそめて泣きました」
と話すのでした。

せっかくこのような生き証人を撮影する機会を得ながら
なぜもっと証言を引き出すことはできないのだろうか、
と正直落胆もしました。

でも、訊く側にとっても答える側にとっても
これが限界だったのかもしれません。

彼の戦後の人生を見てください。
公職追放され、荒れ地を開墾し、饅頭屋をやり、
結婚し、娘が生まれ、航空自衛隊に入隊し、生活が多少安定し、
息子が生まれ、子供たちを育て上げるまでは必死だったのでしょう。

本作で見られるのは既に肉体的な限界を迎えつつあった92歳の老人。
インタビューのために監督に与えられた時間は8日間。

林氏から存在そのものを吸い出すようなカメラ。
執拗なまでに林氏を追ったその映像の中に
愚かな戦争とBAKA BOMBによって押し流されていった人生を読み取っていくことが
遺言であるこの映画の観方なのかもしれません。



 

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人間爆弾「桜花」-特攻を命じた兵士の遺言-
監督/澤田正道、取材/澤田正道、ベルトラン・ボネロ、プロデューサー/澤田正道、アンヌ・ぺルノー、撮影/ジョゼ・デエー、挿入歌/ロベルト・シューマン「二人の擲弾兵」
出演
林富士夫
8月27日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
2014年、フランス、74分

# by Mtonosama | 2016-08-20 04:55 | 映画 | Trackback | Comments(12)

人間爆弾「桜花」
-特攻を命じた兵士の遺言- 
-1-
Palore de Kamikaze

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(C)Comme des Cinémas


第二次世界大戦末期
大日本帝国海軍によって1944年に開発され、
45年に実戦に投入された特攻兵器「桜花」。
特攻のためだけの兵器として開発、実用化、量産された航空特攻兵器。
世界でただ一つのものでした。

「桜花」は航空特攻兵器という名を持ちながら
自力で飛ぶためのエンジンはありません。
その代わり、機首に最大1.2トンの爆弾が搭載され、
母機に吊るされて敵艦の近くまで運ばれます。
そして、一人で乗機しているパイロットが
敵艦に確実に衝突できるように機を誘導するのです。

もちろん脱出装置などありません。
人が爆弾を操縦(?)するから人間爆弾なのです。

しかし、多くの場合
「桜花」を運ぶ母機は目的地に着く前に撃墜され、
戦果を上げることもなく終戦を迎えました。

連合国側はこれをBAKA BOMB(単にBAKAとも)と呼んでいたそうです・・・

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本作は日本で最初の特攻隊「神風桜花特別攻撃隊神雷部隊」
いわゆる人間爆弾「桜花」の第一志願兵でありながら認められず、
出撃者を指名する役割を与えられた林富士夫が
監督・澤田正道のインタビューに淡々と答え、
あるいは、押し黙り、
遠い目をする様子を
74分にわたって映し出した異色のドキュメンタリーです。

登場人物は林富士夫氏ただひとり。
アーカイブ映像などはなく
林氏のインタビューのみで構成されています。

澤田正道監督は語ります。
「私が望んだのは彼との対話でした。
その意味で沈黙によって1つの時間を共有し思考することが
この映画を作る行為そのものだと思いました」

澤田正道
1985年渡仏。
1993年映画製作会社Comme des Cinémasをパリに設立。
河瀨直美監督作品『あん』『2つ目の窓』、黒沢清監督作品『岸辺の旅』
今村昌平監督作品『カンゾー先生』などをプロデュースし、
多くの日本映画をカンヌ国際映画祭に送り出した名プロデューサー。
本作が初監督作品となり、
第67回ロカルノ国際映画祭の新人監督賞スペシャル・メンションに輝いた。
30年以上フランスに住む。

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フランス在住の監督が日本人として
林富士夫という深い悲しみを背負って戦後を生きてきた老人と向き合った作品です。

戦争を知らない150歳としては
とまどうことも多い映画ですが、
本作がフランスで公開されたその日
林氏は93歳で永眠しました。
彼のまさに遺言として
本作に厳粛に向かい合いたいと思います。



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人間爆弾「桜花」-特攻を命じた兵士の遺言-
監督/澤田正道、取材/澤田正道、ベルトラン・ボネロ、プロデューサー/澤田正道、アンヌ・ぺルノー、撮影/ジョゼ・デエー、挿入歌/ロベルト・シューマン「二人の擲弾兵」
出演
林富士夫
8月27日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
2014年、フランス、74分

# by Mtonosama | 2016-08-17 05:15 | 映画 | Trackback | Comments(9)


リトル・ボーイ
小さなボクと戦争
-2-

Little Boy

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(C)2014 Little Boy Production, LLC.All Rights Reserved.

本作にはとても印象的な日本人俳優が出ていました。

外国人ばかりの中に日本人が登場すると
身びいき意識が生じてしまうものですし、
その俳優が良い味を出していると、とても嬉しくなります。

これってオリンピックで日本が活躍すると嬉しくなるのと
同じ心情でしょうかねえ。

主人公ペッパーの親友となる日系人ハシモトを演じた
ケイリー=ヒロユキ・タガワがその人です。

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ケイリー=ヒロユキ・タガワ
1950年9月27日、東京生まれ。
エキストラとして出演した『ゴースト・ハンタ―ズ』
(‘86 ジョン・カーペンター監督)でキャリアをスタート。
翌87年、ベルナルド・ベルトリッチ監督『ラスト・エンペラー』で
溥儀の教育係役に抜擢される。
2008年『HACHI 約束の犬』(ラッセ・ハルストレム監督)で
主演のリチャード・ギアの親友を演じ、セドナ国際映画祭観客賞を受賞。
その他
『ヒマラヤ杉に降る雪』(‘99 スコット・ヒックス監督)
『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(‘01 ティム・バートン監督)
『SAYURI』(‘05 ロブ・マーシャル監督)
など多数

本作では毅然とした日本人を演じてくれました。

あ、主人公のママを演じたエミリー・ワトソンも良かったなあ。
女性としての凛々しさ・・・といったらいいでしょうか。
とても勉強になりました。

さあ、どんなお話でしょう。

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ストーリー
第二次世界大戦中のカリフォルニア州の小さな漁村。
8歳のペッパーは背が低く、みんなからリトル・ボーイと呼ばれていた。
唯一の友人兼相棒はパパのジェイムズ。
パパはいつだってペッパーのお手本だった。
だから、手品師のベン・イーグルにもパパと一緒に心酔している。
心配事といったら兄ロンドンの入隊だけ。
一家の幸せはこれからも続くものだとばかり思っていた。

しかし、兄が偏平足を理由に入隊審査に落ちると事情は一変。
兄に代わりパパが入隊することになったのだ。
「すぐに戻ってくるよ」の言葉を残し、パパは去った。

ペッパーはパパが欲しがっていたウェスターン・ブーツや
ベン・イーグルの奇術ショーのチケット2枚を買い、パパの帰りを待つ。

そんなある日、
パパがフィリピンで日本軍の捕虜になったという通知が・・・

心配でたまらないペッパー。
母親は兄ロンドンに言って
ペッパーと一緒にベン・イーグルの奇術ショーへ行かせる。

ペッパーは少し元気を取り戻す。

すると、ベンからアシスタントとして壇上に呼びだされたペッパー。
そして、なんと、手も触れずに瓶を動かすことに成功したのだ!

自分もベンのような力を使えると信じたペッパーは
戦地のパパに向けて念を送り始めるのだった。

ある日、
合衆国への忠誠を示した日系人が
収容所から釈放されるというニュースが流れ、
ペッパーたちの住む小さな村にハシモトがやってきた。
ペッパーはパパを捕虜にした日本兵を憎む余り
ハシモトの家に石を投げ、ガラスを割る。

次の日ペッパーは教会のオリバー司祭に呼び出された。
司祭は瓶を動かすのを見せてくれとペッパーに言う。
必死で念を送るペッパー。

だが、瓶は動かない。
すると暫くして司祭が瓶を机の端に動かした。
司祭は言う。
「君の力で私の手が動いた。
瓶を動かしたいという願いが私を動かしたんだ」
信じる力が神様に届けば願いはかなうかもしれないと
ペッパーを諭す司祭。

司祭は古くから伝わる教会のリストに
「ハシモトに親切を」と書き加え、
リストに書かれた全てをやり遂げることが
信仰を神様に伝えることなのだと教えた……

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リストには
飢えた人に食べ物を
家なき人に屋根を
囚人を励ませ
裸者に衣服を
病人を見舞え
死者の埋葬を
と書かれていました。
それに「ハシモトに親切を」を加えたんです。

ひとつずつリストの課題を片づけていくペッパー。
ペッパーは次第にハシモトに心を開き、
そしてハシモトもペッパーと親しくなっていきます。

戦争の影も見えないカリフォルニアの小村にも
日系人へのすさまじい敵意や差別が渦巻いているし、
ペッパーのあだ名リトル・ボーイと広島原爆を重ね、
8月6日広島に原爆が投下された日、大人たちはペッパーをほめたたえます。

あの日、アメリカ中で起きていたであろうことを
第三者の眼で客観的に描いた作品です。

複雑な想いに陥りつつ、
不思議なおとぎ話のような本作を満喫しました。





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リトル・ボーイ
監督・脚本・製作/アレハンドロ・モンテヴェルデ、脚本/ぺぺ・ポーティーロ、製作・ストーリーコンサルタント/レオ・セヴェリ―ノ、撮影/アンドリュー・カデラーゴ、作曲/ステファン・アルトマン、マーク・フォスター
出演
ジェイコブ・サルヴァーティ/ペッパー・フリント・バスビー(リトル・ボーイ)、エミリー・ワトソン/エマ・バズビー、ケイリー・ヒロユキ・タガワ/ハシモト、マイケル・ラバポート/ジェイムズ・バズビー、デヴィッド・ヘンリー/ロンドン・バズビー、エドゥアルド・ヴェラステーギ/クリスピン司祭、製作・製作総指揮、ベン・チャップリン/ベン・イーグル、トム・ウィルキンソン/オリバー司祭
8月27日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ユーロスペースほか全国ロードショー
2014年、米、106分、カラー、字幕翻訳/戸田奈津子、提供/日活、配給/東京テアトル、
http://littleboy-movie.jp/

# by Mtonosama | 2016-08-14 06:45 | 映画 | Trackback | Comments(10)

リトル・ボーイ
小さなボクと戦争
-1-
Little Boy

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(C)2014 Little Boy Production, LLC.All Rights Reserved.


「リトル・ボーイ」と聞いて、瞬間、思い浮かべるのは
広島に落とされた原子爆弾のこと。
通称Little Boy。

なんか、リトル・ボーイとかファット・ボーイとか
原子爆弾にこういう可愛げな名前を付けるという感覚って
信じられないし、イヤです。

だいたい武器に通称をつける必要があります?

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被害者側から見ると実に不愉快なのですが、
ものごとにはあちらサイドからの見方もあるわけでして―――

更に加えて、監督も脚本も製作もメキシコからの移民、
映画の中で重要な役割を演ずるのが強制収容所から釈放された日系人となると
私たち観客にとってもひとごとではなく、ただの観客ではいられなくなります。
そう、かなり複雑な思いで鑑賞することになります。

監督はアレハンドロ・モンテヴェルデ。
メキシコ移民で10代の頃はハリウッドで映画を作ることを夢見る映画少年でした。

アレハンドロ・モンテヴェルデ
1977年メキシコ・タンピコ生まれ。
2001年、短編“Bocho”で脚本のぺぺ・ポーティーロと共同で監督デビューし、
2002年に監督した短編“Waiting for Trains”は
ニューヨーク国際インディペンデント&ビデオ祭で最優秀新人監督賞を受賞。
2006年の長編監督デビュー作品“Bella”は
トロント国際映画祭の監督賞とハートランド映画祭のグランプリに輝き
米国におけるラテンアメリカの芸術・文化への貢献が評価され
ホワイトハウスよりアウトスタンディング・アメリカン・バイ・チョイス賞を受賞。

第2次世界大戦末期の8月6日、広島に投下された原子爆弾のことを
知ったモンテヴェルデ監督と脚本家のぺぺ・ポーティーロは
大戦中に米国を離れたアメリカ人の歴史や
日系人が収容された強制収容所について調べました。
そこにはメキシコでは教えられなかった史実がたくさんありました。

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父と息子の愛を軸に
東洋と西洋のそれぞれの信念と、
当時の差別主義も描き出した二人の作品が本作です。

アメリカを知らないモンテヴェルデがお手本にしたのが
ノーマン・ロックウェルの作品なんですって。

ノーマン・ロックウェル
1894年2月3日~1978年11月8日 (84歳)
出身地:マンハッタン
学歴:アート・スチューデンツ・リーグ・オブ・ニューヨーク
ノーマン・ロックウェルは、アメリカ合衆国の画家、イラストレーター。
軽いタッチでアメリカ合衆国の市民生活を描き、アメリカ合衆国で幅広い大衆的人気を持つ。
(Wikipediaより)

ご覧になったこと、ありますよね。
どこか懐かしいあの作風。

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本作がアメリカ西海岸を舞台にして
アメリカらしい登場人物もいるし、
日系人への差別や
子ども社会では背が低い主人公へのいじめなどもあります。

アメリカアメリカした背景の中に
どこか第三者の眼を感じてしまうのは
メキシコ移民としての監督の客観性でしょうか。

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さあ、どんなお話でしょう。
1940年代の西海岸の雰囲気をしっかり楽しんでいただきながら
次回を期待していただきましょう。



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リトル・ボーイ
監督・脚本・製作/アレハンドロ・モンテヴェルデ、脚本/ぺぺ・ポーティーロ、製作・ストーリーコンサルタント/レオ・セヴェリ―ノ、撮影/アンドリュー・カデラーゴ、作曲/ステファン・アルトマン、マーク・フォスター
出演
ジェイコブ・サルヴァーティ/ペッパー・フリント・バスビー(リトル・ボーイ)、エミリー・ワトソン/エマ・バズビー、ケイリー・ヒロユキ・タガワ/ハシモト、マイケル・ラバポート/ジェイムズ・バズビー、デヴィッド・ヘンリー/ロンドン・バズビー、エドゥアルド・ヴェラステーギ/クリスピン司祭、製作・製作総指揮、ベン・チャップリン/ベン・イーグル、トム・ウィルキンソン/オリバー司祭
8月27日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ユーロスペースほか全国ロードショー
2014年、米、106分、カラー、字幕翻訳/戸田奈津子、提供/日活、配給/東京テアトル、
http://littleboy-movie.jp/

# by Mtonosama | 2016-08-11 06:00 | 映画 | Trackback | Comments(8)
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