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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

SOUL KITCHEN

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SOUL KITCHEN

今回は試写室ではなく、映画館からの上映です。
新宿バルト9。http://wald9.com
先日初めて足を運びました。
もうびっくり!
東京の新しい映画館はこんなに立派で、椅子の配置も良いのですね。
これなら前に大きな人が座っても、スクリーンが見えます。
う~ん、すばらしい。皆さん、映画は映画館で観ましょう!
(って、まず自分がそうしろ!ですよね。はい)

なぜ、立派な映画館へ行ったかというと、ドイツ映画祭をやっていたからです。
「ドイツ映画祭2009」。10月15日~18日、新宿バルト9で開催されました。

ドイツ映画というと、暗くて、理屈っぽい…。そんなイメージありますよね。
今年上映された、ドイツ赤軍の誕生から幹部の自殺までを描いた
「バーダー・マインホフ 理想の果てに」とか
「ヒトラー、最期の12日間」(‘04)とか
「白バラの祈り ゾフィー・ショル最期の日々」(‘05)とか
暗くて、まじめ。

10月15日、ドイツ映画祭初日に鑑賞しましたが
今年のオープニング作品ファティ・アキン監督の「SOUL KITCHEN」はコメディでした。
当試写室で昨年12月に上映した「そして、私たちは愛に帰る」
(原題Auf der anderen Seite )http://mtonosama.exblog.jp/9988444/
はこの監督の作品です。

ファティ・アキン監督はトルコ系移民の息子でハンブルグに生まれた移民第2世代。
前作は親子の関係を通じて、トルコ人としての出自を問いかける作品。
どちらかといえば理屈っぽい系の映画でした。

〈理屈っぽいぞ〉と刷り込まれた頭で「SOUL KITCHEN」を観ました。
だから、ぶっとんだシーンや卑猥な(たぶん)ハンブルグ・スラングの連続に
うれしい意味で裏切られました。
主役を演じ、脚本も書いたアダム・ボウスドウコス(彼はギリシャ系移民二世です)
は監督の子供時代からの親友です。

この人、ふられても、踏んづけられても、騙されても、ギックリ腰になっても
めげずに立ち上がる気のいい食堂オーナーを演じて良い味を出していました。

そのアダム・ボウスドウコスが舞台挨拶をしたのですが
紹介者が彼の名前を発音できず
自分で名乗りながらステージに上がってきたのは
まるで本作の1シーンを再現したようでした。

さあ、どんなお話かというと

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ハンブルグの港近くの倉庫を改造して「ソウル・キッチン」を営業するジノス。
恋人のナディーンが上海に行ってしまって、店の経営に身が入りません。
そんな心のすきをねらうかのように
悪徳不動産仲買人が店をのっとろうと接近してくるわ
仮釈放中の弟イリアスが雇ってくれと頼み込んでくるわ
ギックリ腰になるわ
もうトラブルの大盤振るまいです。

しかし、ここに凄腕のシェフがやってきました。
(このシェフ、かなり変人です)
おかげで店は評判になり、行列のできる有名店に。
一安心のジノス。と同時に、上海のナディーンの様子が気になってきました。
遠く離れた男女の気持のすれ違いは洋の東西を問いません。

矢も楯もたまらず、店は弟イリアスに任せ、ハンブルグ空港へと走ります。
ところが、あれ?ナディーンがハンブルグ空港にいるではありませんか!
見知らぬ中国人男性も一緒です。
一方、イリアス。
賭けごとに目のない彼は悪徳不動産屋の罠にはまり
今や「ソウル・キッチン」の運命は風前のともしび…

一歩間違えたら、スラップスティックになるところなのに
その寸前で抑制がきいています。

   ハンブルグが一番ハンブルグらしい風景と雰囲気。

   ソウル・キッチンの窓を通して見えるハンブルグ港
   その逆に、窓を通して見える店内の様子。
   そこにはロウソクの灯りに照らされてクリスマスの正餐を取るジノスと女性…

このあたりの静と動のめりはりのきかせ方、秀逸です。
脇を固める俳優陣も個性的。
(ソウル・キッチンに間借りするソクラテスじいさん、良かったです)
そして、映画もまた思わぬ展開を見せてくれます。

〈ファティ・アキン監督といえば移民映画〉と、なんでも枠におさめたがる
型にはまった日本人。これって楽しくないんですけど
あえて、型にはめるなら、
主役を演じたボウスドウコスさんもステージ上で語っていた「ハイマート・フィルム」
( der Heimatfilm:ふるさと映画)なのでしょう。
トルコにルーツを持つファティ・アキン監督
そして、ギリシャ系移民2世のボウスドウコスさんですが
2人とも生まれ育ったのはハンブルグ。
出自はともかく、彼らが現在生活するハンブルグこそ
自分たちのふるさとなんだと腰を据え、宣言してるような映画です。

「暗さ」がキャッチフレーズ(?)だったドイツ映画で
映画祭の顔ともいえるオープニング作品にコメディが選ばれたというのは意外でした。

一般公開されること熱望してます。

監督/ファティ・アキン、脚本/ファティ・アキン、アダム・ボウスドウコス
出演
ジノス・カザンツァキス/アダム・ボウスドウコス、イリアス・カザンツァキス/モーリッツ・ブライプトロイ、シェフ“シェイン”/ビロル・ユーネル、ナディーン/フェリーヌ・ロッガン、ルチア/アンナ・ベデルケ、ソクラテス/デミール・ゲクゲル

ドイツ映画祭2009 in Yokohamaのお知らせ

日程:10月19日(月)~31日(土)火曜定休
時間:19:50~20:50レイトショー
会場:ブリリアショートショートシアター www.Brillia-sst.jp

「41秒」(41 Sekunden)3分45秒
「朝の浮気心」(Morgenschwarm)9分
「おもちゃの国」(Spielzeugland)13分52秒
「さよならを伝えに…」(FRAGILE)20分
「3列目の女」(Das Maedchen in der dritten Reihe)1分25秒


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by mtonosama | 2009-10-24 05:39 | 映画 | Comments(16)
Commented by Tsugumi at 2009-10-24 06:45 x
バルト9いらしてたんですね。。。

うちから徒歩10分今度おいでになる時は是非お声かけ下さいませ。。

とのさまとはかなりのところでニアミスしてますね。。

ドイツ映画は夫婦で見るには難しい。。。
Commented by suzukimr at 2009-10-24 07:28 x
Hallo!
Haben Sie einen Film von ドイツ映画祭2009 gesehen, natuerlich auf Deutsch ?
Der Film ist sehr interessant !!
Warum ist dieser Titel Englisch ?
Ich habe eine Frage.







Commented by すっとこ at 2009-10-24 10:49 x
きゃっ。
ここは多国籍コメント欄?
「日本語でコメントしていいですか?」

さて映画も多国籍模様なんですね。
独逸映画なれど監督・脚本が
生粋の独逸人ではなく、トルコ系・ギリシャ系か。

つかのまの日本暮らしからNYへ戻ってきました。
空港入国管理で英語聞いて「あ~アメリカだな」と
わざわざ思ってしまう自分でした。

コメディならだれと一緒に見ても良い映画ですね!
いつか観に行こうかな。行けるかな。
Commented by ひざ小僧 at 2009-10-24 14:37 x
気になる、多国籍コメント。
推量するに「やあ、この映画よかったよねぇ」って感じ?
殿さま、翻訳を。
Commented by mtonosama at 2009-10-24 16:08
Tsugumiさん
バルト9行きましたよ。
Tsugumiさんは新宿のド真ん中にお住みですか!?
すごいですねぇ。
最近街中に出ると、写真撮りながらウォーキングしてる髪の長い
女性を探すんですけど…(笑い)
Commented by mtonosama at 2009-10-24 16:13
suzukimr さん

Hallo!

なんでタイトル英語なんでしょうね?
Soulって言葉、ハンブルグではやっているのかも知れません。
映画の中でもSoulはSeeleだって、
わざわざ主役のボウスドウコスさんが解説してました(笑い)。
Commented by mtonosama at 2009-10-24 16:19
すっとこさん

無事到着ですね。お疲れ様でした。
英語モードに戻りましたか?

NYも相当多国籍模様だと思うのですが、いかがですか?
すっとこさん、ギリシャ人のお知り合いはいらっしゃいますか?
もしいらしたら、今度紹介してください。
ギリシャ人ってマリア・カラスとオナシスしか知らないから。
Commented by mtonosama at 2009-10-24 16:22
ひざ小僧さん

近いっ。「この映画にはたいへん興味があります」でした。

ところで探しものはみつかりましたか?
って、陽水か。
Commented by ライスケーキ at 2009-10-24 22:36 x
コメントが国際的になってきましたねぇ。  ドイツ映画で「SOUL KITCHEN」なんて、まぁ英語は国際語って事なんでしょうか。  日本でも「ソウル」も「キッチン」もほとんど日本語になっていますよね。 それにしても一般公開するかわからない映画まで紹介してくれるなんて 殿様はスゴイ! 




Commented by mtonosama at 2009-10-25 05:43
ライスケーキさん

日本にも「ソウル・キッチン」ってお店ありますね。
ちなみにソウル・キッチンをドイツ語で言うと”Seele Kueche”。
語呂悪いです。だから、英語使うんでしょうね。
日本語だともっとすごい。「魂の台所」ですもん(笑い)。
Commented by すっとこ at 2009-10-25 21:29 x
ギリシャ人の知り合いといえば・・・。
英会話の先生、アメリカ人バーバラのご主人が
ギリシャ人デュカキス氏です。デュカキス氏は弁護士で
顧客がギリシャに多いため彼の生活ベースはギリシャ。
バーバラ先生は一年のうち半分をギリシャで、残り半分を
アメリカで、という生活です。この夏ギリシャへ行った時
ちょうどバーバラ先生もギリシャ在でお宅訪問してきました。
狼とも闘うという白い大きなギリシャ犬が5頭も飼われてました。
チーズと蜂蜜の美味しい国でした。海と遺跡も素晴らしかったです。
Commented by mtonosama at 2009-10-25 22:17
蜂蜜って、ギリシャでは昔からあるものなんですよね。
山田養蜂のCMでやってました。

ギリシャ犬ってどういう犬?
狼と闘うって、ギリシャには狼もいるんだ!

ギリシャ人よりギリシャの犬科動物達に興味が移ってしまった。

ギリシャ、一度行ってみたいな。暑くない時期に、だけど。
Commented by すっとこ at 2009-10-26 07:46 x
ギリシャ犬ってゴールデンレトリーバーを漂白して
ひとまわりでっかくしたような犬でした。デカいデカい。
蜂蜜がえらく濃かったざんす。そっか昔からあるのか。
山田養蜂場さん、ありがとう!殿様もありがとう!
ずぇったい日焼けしますよ。多分春や秋でも。
Commented by mtonosama at 2009-10-26 09:20
ふ~ん、想像もつかない犬ですな。
耳がゴールデンのようにパタパタしてて、白く長い毛が生えてて、
鼻も長めなのか。
要するに、パタパタ耳でちょっと小さめな北極熊?

Commented by TSUGUMI at 2009-10-26 12:29 x
私新宿のど真中には住んでいません。。
でもバルト9には誓いですけどね。。。
髪の毛が長くて(後ろで一本に縛ってます)デジカメIXYもっているやつ探してください。。
ただしウォーキング用のウェアーは着ていません。。
とっても洋服シャビーです(爆)
Commented by mtonosama at 2009-10-26 16:45
そっか。ウォーキングの達人Tsugumiさんの足で10分だから、
新宿のド真ん中ではないですよね。
しかし、都会ですなぁ。

髪が長くて(後ろに縛って)デジカメですね。了解(^^ゞ

田舎暮らしの殿