ナイン -2- NINE
(C)2009 The Weinstein Company. All Rights Reserved.
前回ご紹介した錚々たる女優陣が夢中になってしまうという役柄のグイド。
彼のキャスティングはさぞ難しかったことでしょう。
本家の「8 1/2」でグイドを演じたのは世界の恋人マルチェロ・マストロヤンニですから
グイド役はきわめて重要です。
さ、もったいぶらないで言いましょうか。
ダニエル・デイ=ルイスです。
「存在の耐えられない軽さ」(‘88)に主演、最近では「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(’07)で
2度目のアカデミー賞®主演男優賞を受けました。
マルチェロ・マストロヤン二とは違って
どこかにクールさが漂ってしまうのが気になります。
とってもかっこいいんですけどね。
頭の良さそうなチョイ悪おやじとでもいえばいいでしょうか(笑)。
が、しかし
殺到する女性たちに戸惑いつつ
ひとりひとりに不器用な誠意と愛を示し
なおかつスランプ、それも絶不調の最悪スランプに苦悩する監督グイドを
圧巻のダンスで表現していました。すばらしかった。
(でも、やっぱり、マルチェロが好き)
「8 1/2」は「ナイン」の源ですが、「ナイン」とは別物。
違った楽しみ方をしましょう!
なんたってミュージカルですからね。
ということで、ストーリーです。
ストーリー
グイド・コンティーニ(ダニエル・デイ=ルイス)はイタリアの高名な映画監督。
ファン待望の第9作“ITALIA”のクランク・インが10日後に迫っています。
なのに、決まっているのはタイトルだけ。
オープニング・シーンもストーリーもなんにも決まっていないというのに
きょうは新作発表の記者会見です。
グイドの良き友人であり、理解者であるリリー(ジュディ・デンチ)は
いやがるグイドをとりあえず会見会場に送り出しました。
記者たちの質問をいい加減にかわしながらも
VOGUE誌の美人記者ステファニー(ケイト・ハドソン)の熱い視線だけは
しっかりキャッチしているグイド。でも、やはり、会見は針のむしろです。
会見場からこっそりと抜けだしたグイドは海辺のホテルへ。
妻のルイザ(マリオン・コティヤール)に電話をかけて救いを求めます。
そんなふうに妻を必要とし、愛していながら
グイドにはカルラ(ペネロペ・クルス)という愛人がいるのです。
妻ルイザへの電話を切った後、彼はカルラを呼び寄せます。
―――まぁ、なんてこと―――
罪悪感と混乱でグチャグチャになったグイドが逃げていくのは幻想の世界。
と、そこには亡くなったママ(ソフィア・ローレン)が。
撮影スタッフからうまく逃げおおせたはずのグイドでしたが
居場所をつきとめたプロデューサーがやってきます。
急遽、ホテルをスタジオにして撮影準備を始めるスタッフたち。
看板女優クラウディア(二コール・キッドマン)も登場。
グイドは追い詰められます。
さらに、妻のルイーザと愛人カルラが鉢合せ。
事態はどんどん悪い方向へ。
―――そもそも、こんな男に誰がした――-
そう、グイド9歳の頃。
グイドたち悪がきが小銭を握りしめて向かう先は海辺で商売をする娼婦のサラギーナ(ファーギー)。
子ども相手にイタリア男のあるべき姿を教えるサラギーナから
グイドは大いなる影響を受けたのです。
グイドの映画作りに欠かせないのは女と愛。
女性あってのグイドであり、映画なのです。
さあ、どうなる?グイドの最新作。そして、彼をとりまく女たち…
夢と現実が交錯するストーリー。
でも、混乱を混乱と感じさせず、がっちりとスクリーンにすいよせられていきます。
ローマの市内を、コロッセオの脇を、あるいは海辺の道路を
軽快に走るカブリオレのアルファロメオ。
ハリウッド映画の王道を行く展開です。
なんといってもすごいのは、圧倒的なダンスシーンと音楽。
サラギーナが砂の上で歌う「ビー・イタリアン」なんて
大型猫科動物的な彼女の姿態とともに未だに頭の中で鳴り響いています。
古代ローマの遺跡のようなセットの上で歌い踊るシーンは3D映像でもないのに
思わず、頭をのけぞらせてしまう大迫力。
ダンスシーンといったら「ウェストサイド・ストーリー」
歌だったら「サウンド・オブ・ミュージック」と頑なだった殿を
変えてくれたミュージカル映画。
しつこいようですが、ほんとにすっばらしくゴージャスでしたよ。
ナイン
監督/ロブ・マーシャル、脚本/マイケル・トルキン、アンソニー・ミンゲラ、作詞・作曲/モーリー・イェストン、原作戯曲/マリオ・フラッティ、原案/アーサー・コピット、原案舞台/ブロードウェイ・ミュージカル”NINE”、振付/ジョン・デルーカ、ロブ・マーシャル、楽曲/モーリー・イェストン、オリジナル・スコア/アンドレア・グエラ、音楽監修・指揮/ポール・ボーゲフ、オーケストレーション/ダグ・べスタ―マン
出演
ダニエル・デイ=ルイス/グイド・コンティーニ、マリオン・コティヤール/ルイザ・コンティーニ、ペネロペ・クルス/カルラ、ジュディ・デンチ/リリー、ファーギー/サラギーナ、ケイト・ハドソン/ステファニー、ニコール・キッドマン/クラウディア・ジェンセン、ソフィア・ローレン/ママ
3月19日(金)丸の内ピカデリー1他全国ロードショー
2,009年、アメリカ映画、118分、配給:角川映画、松竹
公式サイト:http://www.nine-9.jp/
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♡3月1日に更新しました。もう3月ですね。いつも応援ありがとうございます♡
ダニエル・デル・ルイスが踊らはるんどすかぁぁぁあああ!?
なんだか想像つかないけど。
それにしてもあまりにもゴージャス過ぎる俳優陣。
もう目の保養としてだけでも観に行きたいですね!
撮影現場、女優陣の調整だけでも凄かったんじゃないかと
勝手に想像します。
うう・・・・・それぞれのshow off :見せびらかしに
さぞやの火花が散ったことでしょう。
およっ、ときたsummersailさん。
そうなんですよね。
アンソニー・ミンゲラは2008年3月18日に亡くなっていますから…
「愛を読む人」で脚本と監督を担当することになっていたミンゲラ氏
はスティーヴン・ダルドリーに監督を譲り
結局、一昨年3月(とのの父と同じなんです)完成を観ることなく
癌の合併症で亡くなったのでした…
「ナイン」もまた観られなかったミンゲラ氏。
まだ54歳だったのに。合掌
とのさんのブログを読みながらわくわくと高揚してます。
ほんと、これだけの女優陣を集めるの大変だったように、とか、
女優さんのギャラだけで、映画何本分??とか、余計なことまで妄想して。
女ったらしの愛の物語、いいじゃないですか!
映画観てるみんなも一緒に踊っちゃいましょうよ!と、
魂を踊らせたい!っていう、生き物の本能レベルを突いてくれそう。
しっかし、ソフィア・ローレンって75歳なんですか?
ひ、ひぇーですね!(いろんな意味で!笑)
ふ、ふ、hanaさんのコメントも9番目”NINE"です。
お互いNINEつながりですね。
しかし、ソフィア・ローレンはすごい!!
今年9月で76歳ですよ。
ジュディ・デンチより数か月おねえさんなだけですよ。
同じおんなとして自信が持てるような気がしてきました♪
(もちろん、大違いなのは承知の上で)
お互い、すっごいですね!笑