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殿様の試写室

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瞳の奥の秘密 -2- EL SECRETO DE SUS OJOS

          瞳の奥の秘密 -2-
          EL SECRETO DE SUS OJOS

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(C)2009 TORNASOL FILMS - HADDOCK FILMS - 100 BARES PRODUCCIONES -
EL SECRETO DE SUS OJOS (AIE)


刑事裁判所を定年退職したベンハミン・エスポシト(リカルド・ダリン)は
小説を書こうと心に決めていました。
とはいっても、ベンハミン、それほど文章を書くことが得意というわけではありません。
定年に至るまでには、彼にもいろいろなことがありましたが、
思い出を語りあう友人も、同僚も、家族もいないベンハミンにとっては、
過ぎ去った日々と向かい合うには小説を書くしかありませんでした。

25年前に起こった殺人事件、そして、その後に続いた出来事をそのまま書いていけば、
小説になるはずでした―――

ブエノスアイレス駅を列車が出発していきます。
陽光を背に、逆光の中、女はいつまでもホームを走り、去ってゆく列車を見送ります。
列車は駅を離れ、次第に小さくなってゆく女の細く黒いシルエット。
荒い粒子の、列車の振動に合わせて揺れるスクリーンからは
女の顔を確かめることはできません。
いきなり観客の視線と心を鷲掴みにするファーストシーン。

冒頭から既に男と女の切ない別れを描きながら、妙に謎めいています
《恋愛映画にしてミステリー映画》チェックポイントその1

ストーリー
ベンハミンは退職後、久しぶりに刑事裁判所を訪れる。
彼の元上司、イレーネ・メネンデス・ヘイスティングスはいまだ美しく、
にこやかにベンハミンを出迎えてくれた。かつて判事補だった彼女は検事に昇格。
結婚して2人の子どもの母親になっていた。

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ベンハミンが書こうとしている事件、
それは1974年にブエノスアイレスで起きた。
銀行員の夫と新婚生活を送っていた23歳の女性教師リリアナが自宅で暴行され、
無残な殺害死体で発見されたのだ。
現場に向かったベンハミンは凄惨な現場に息を呑む。
しかし、事件はすぐに解決。
事件当時テラスを修理していた職人が逮捕された。
ところが、それはでっち上げだった。職人たちはベンハミンの告発により釈放される。

真犯人は誰か。
ベンハミンは殺害されたリリアナの夫リカルドを訪ね、
独身時代の彼女のアルバムを見せてもらう。
と、ベンハミンの眼は写真の中の一人の男の顔に釘付けになった。
その男は彼女の幼馴染でイシドロ・ゴメス。
リリアナと写った集合写真で、イシドロの暗い視線はいつも彼女だけに注がれていた。

イシドロを追い始めるベンハミン。
彼の実家の捜索を提案するものの、判事に一蹴される。
仕方なく部下のパブロと不法侵入を謀り、
母親に宛てたイシドロの手紙を持ち出すことに成功。
2人の越権行為は判事の知るところとなるが、イレーヌの働きで不問に付される。
しかし、事件は未解決のまま葬り去られてしまった。

事件から1年経った頃、偶然ベンハミンはリカルドと駅で再会。
彼は毎日駅でイシドロが現れるのを見張っていたのだという。

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亡き妻に対するリカルドの深い想いに心を動かされ、
捜査の再開を嘆願するベンハミンだったが、またもや却下される。
そんな折、部下のパブロが、イシドロの手紙に出てくる名前は
すべてサッカー選手の名前だと指摘。

サッカースタジアムに通い詰めた2人の前にとうとうイシドロが姿を現す。
息詰まる逮捕劇。
終身刑を受けるイシドロ。

一件落着かと思いきや、
終身刑を受けたはずのイシドロが大統領のSPとして大手を振って歩いているところが
TV画面に映し出された…
 
     腐敗のきわみにあったアルゼンチン社会。国家にとって個人の正義などは二の次。
     イシドロはゲリラの名を明かすことをひきかえに罪を逃れ、
     身の安全までも保障されていたのです。

犯人を追いつめていく過程、そして、深すぎる男女の愛が、
まるでカードを配るように、着実に、確実に、描かれていきます。
これでどうだ!まだあるぞ!まいったか!とばかりに繰り出される見せ場に息を呑みつつ
向かったラストの意外性と切なさ《恋愛映画にしてミステリー映画》チェックポイントその2
圧倒されっぱなしの129分でした。

そして、被害者の夫リカルドが言い放つ死刑反対論には説得力がありました。
「怒りに任せて犯人を殺しても、犯人の苦しみは処刑の時点で終わってしまう。
もっともっと苦しませてやらないと、愛する者を奪われた恨みは癒えないし、
殺された人間の無念は晴れない―――」

小説と25年前の事件が絡まるように進行しながら、映画は進み、
そして、小説も終わります。
ところが、著者であるベンハミンにとっても、観客にとっても、
思いもよらない結末が待ち受けていました。

愛とはこれほどまでに執念深いものなのです。
う~ん、アルゼンチン、おそるべし。

                           

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♪7月4日に更新しました。いつも応援してくださり、ありがとうございます♪

瞳の奥の秘密
監督/ファン・ホセ・カンパネラ、脚本/エドゥアルド・サチェリ、ファン・ホセ・カンパネラ
出演
リカルド・ダリン/ベンハミン・エスポシト、ソレダ・ビジャミル/イレーネ・メネンデス・ヘイスティングス、パブロ・ラゴ/リカルド・モラレス、ハビエル・ゴディーノ/イシドロ・ゴメス、ホセ・ルイス・ジョイア/バエス警部、ギレルモ・フランチェラ/パブロ・サンドバル
8月14日(土)TOHOシネマズ シャンテにてロードショー
2009年、スペイン=アルゼンチン/スペイン語、129分、英題:THE SECRET IN THEIR EYES、
提供/東宝、ロングライド、配給/ロングライド
www.hitomi-himitsu.jp

by mtonosama | 2010-07-04 06:14 | 映画 | Comments(8)
Commented by ライスケーキ at 2010-07-04 21:28 x
「ラストの意外性」「思いもよらない結末」・・・。
結末知りたい、 色々考えると 夜も眠れなくなりそう。      昨日のドイツ・アルゼンチン戦で寝不足なのに、今日も寝不足になりそう。
殿様結末教えてくれないから映画見るしかないですね。   
Commented by すっとこ at 2010-07-05 03:13 x
な・なんじゃぁぁぁぁぁぁあああああああああ!

「思いもよらない結末」ってぇぇぇええええええ!!

殿様、焦らし過ぎ、です。
こうなったら
映画館へ行くしかないっ
んですね。
でも・・・
これ、西海岸で上映してるかなあ。

悩めるLA人妻です。
ぐすん。
Commented by mtonosama at 2010-07-05 05:29
♪ライスケーキさん

そうです、そうです。映画を観ましょう!
ドイツVSアルゼンチン。
ドイツ圧勝!
アルゼンチンを好きになりつつあるとのですが、
ドイツは古くからの想ひ人、違った、想ひ国…

複雑な気持ちで試合を観ましたが、眠気には勝てませんでした。
しかし、暑いし、サッカーの時間は遅いし、
寝不足になりますよね。
ライスケーキさんもご自愛ください。
Commented by mtonosama at 2010-07-05 05:35
♪すっとこさん

焦らしてごめんなさい<(_ _)>
でも、ラストだけは口が裂けてもいえませぬ。

悩めるLA人妻さん、西海岸でやっていなければ、
アルゼンチンまで足を延ばしてはいかがでしょう。
LAからなら、近いと思いますが。
(でも、LAからリマまで7時間かかったから
ブエノスアイレスまでは10時間くらい(もっと?)かかるのかなぁ。
遠いなあ)
Commented by Tsugumi at 2010-07-05 08:08 x
とのさんレビューうますぎるよ。。。。

映画見に行きたいのに行けない私。。。

しょうがない・・ここへきて見たつもりになろう(爆)
Commented by mtonosama at 2010-07-05 14:32
♪Tsugumiさん

そうですよねぇ。
一転して映画館から遠くなっちゃいましたものねぇ。

当試写室で観た気になっていただけるなんて、
うれしいお言葉♡
でも、責任重大です・・・

歩いてはいけなくなったけど、
お近くに立派なシネコンあるのでは?たとえばT市とか。
Commented by Tsugumi at 2010-07-06 15:32 x
T市に素晴らしいシネコンありますが・・・
今Pub年中無休ですから(涙)

なのでここでしばらく楽しませていただきます。
Commented by mtonosama at 2010-07-06 20:20
♪Tsugumiさん

そうですね。しばらくはPubも無休状態ですよね。
お身体に気をつけてくださいね。

では、しばし当試写室で映画をお楽しみください<(_ _)>