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殿様の試写室

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ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡 -1-

          ベンダ・ビリリ!
           ~もう一つのキンシャサの奇跡 -1-

                    BENDA BILILI!

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ベンダ・ビリリ!
「外側を剥ぎ取れ=内面を見よ」という意味のリンガラ語です。

リンガラ語?
コンゴ民主共和国の正式言語だそうです。

コンゴ民主共和国?
そうですよね。アフリカにコンゴという国があると知っていても、
どこにあるのかもよく知らないし、その同じ国が一時ザイール共和国と呼ばれていたことなども
知りません。

知らないことだらけのコンゴです。

コンゴ民主共和国
アフリカ中央にあり、1960年にベルギーから独立した国。
直後に内乱が起こり、ベルギー軍が介入。「コンゴ動乱」が始まりました。
65年のクーデター以来97年までモブツ独裁政権が続き、
71年、国名はザイール共和国となりました。
この独裁政権下で汚職や内政の混乱、周辺国を巻き込んだ地域紛争に見舞われたコンゴ。
97年モブツ独裁政権が崩壊、ザイール共和国からコンゴ民主共和国となりました。
しかし、2002年の和平合意に至るまで長期にわたり、この国では不安定な状態が続きました。その結果、経済は疲弊し、現在も国民生活は劣悪です。
国民の平均寿命は45歳だそうです。
このドキュメンタリー映画の主役であるストリート・チルドレンやポリオによる身体障害者は
内乱や戦争、政治的な混乱から生み出された人たちといえるでしょう。

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その昔、日本でもポリオ(小児麻痺と言われてました)が流行したことがありましたが、
2000年8月に日本国内のポリオは根絶されたことが、WHOに対して正式に提示されています。
WHOによれば、近年ポリオ患者数は減少していますが、
アフリカ、東地中海地域ではまだまだ根絶には至っていません。
予防にはワクチン接種が効果的なのですが、
貧困や政治的混乱がワクチン供給の障害になっているわけですね。

世界保健機関(せかいほけんきかん、英: World Health Organization、仏: Organisation Mondiale de la Santé)は、人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関(国連機関)である。
略称は英語: WHO、フランス語: OMSとされる。
1948年設立。本部はスイス・ジュネーヴ。
設立日である4月7日は世界保健デーになっている。
WHOにおける健康の定義は、「完全な肉体的、精神的及び社会福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」(WHO憲章前文より)とされていて、かなり広い目標を掲げている。
そのために、病気の撲滅のための研究、適正な医療・医薬品の普及だけでなく、
ベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN)の達成や健康的なライフスタイルの推進にも力を入れている。(Wikipediaより)

なんか、理屈っぽくなってしまいました。すいません。
この映画に出てくる楽しそうなおじさんたちやかっこいい少年がどういう背景を背負っているのか、
ということをお知らせしようと思っただけなんですが。
正直言って、彼らの背負ってる荷物はかなり重たいです。
しかし、これは音楽の映画。
好きか、嫌いか、
楽しいか、楽しくないか。
音楽として聴くなら、まず理屈は抜きにして楽しみたい♪
路上や動物園で神出鬼没にパフォーマンスをしているおじさんたち。
なんとも楽しいサウンドを奏でてくれるおじさんたちは
街のそこここにいるシェゲ(ストリート・チルドレン)たちの
世話を焼いていますが、実はおじさんたちも障害を抱え、車いすや松葉杖の厄介になっています。

「それがなにか問題でも?」って言いたいくらい溌剌としているんですけどね。

シェゲ
コンゴ民主共和国の首都キンシャサには数万人のシェゲと呼ばれるストリート・チルドレンが暮らしています。シェゲの語源は1997年モブツ独裁政権を打倒した兵士達の中にいたチェ・ゲバラのような子ども兵士を指した言葉。
現在のシェゲは貧困や家庭内暴力から逃げてきた子どもたち。
靴磨きをしたり、駐車場で車の警備をしたり、して生活する身寄りのない子どもが多いが、
中には家族がいながら、生活のためにシェゲをしている子どもも。

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車いす4名、松葉杖1名、健常者3名から成るスタッフ・ベンダ・ビリリ。
彼らが欧州ツアーを成功させるまでの5年間の軌跡を記録した
「ベンダ・ビリリ!~もう一つのキンシャサの奇跡」。 
上から目線の同情や偏見などふっとんでしまう映画です。

だけど、”ベンダ・ビリリ”(外面を剥ぎ取れ)。
ビリリと外側を破って、コンゴが内に抱える問題にも目を向けたいものです。
どんな音楽?そして、どんなお話?
続きは次回でのお楽しみです。

スタッフ・ベンダ・ビリリ来日決定!9月下旬から10月にかけて全国公演
http://bendabilili.jp/concert.html ←スタッフ・ベンダ・ビリリの日本コンサート情報のお知らせはこちらで。



                             

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♪8月21日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪

ベンダ・ビリリ! ~もう一つのキンシャサの奇跡
監督/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、記録/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、撮影/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、編集/ジャンクリストフ・イム、録音/ルノー・パレ&フローラン・ドラテュライ、音楽/スタッフ・ベンダ・ビリリ、音楽監督/キューバン・カベヤ、音楽レーベル/バスキュール・エディション、ストリクトリイ・コンフィデンシャル、ベル・キノワーズ、クラムド・ディスク
出演スタッフ・ベンダ・ビリリ
リッキー/リーダー、ボーカル、ココ/ボーカル、ギター、ジュナナ/ボーカル、ダンス、テオ/ボーカル、ギター、ロジェ/サトンゲ、ボーカル、ランディ/パーカッション、カボセ/ボーカル、カバリエ/ベース、モンタナ/ドラム、ボーカル
9月11日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
2010年、フランス、87分、提供/プランクトン、配給/ムヴィオラ、プランクトンwww.bendabilili.jp/movie/

by mtonosama | 2010-08-21 06:01 | 映画 | Comments(8)
Commented by アイスケーキ at 2010-08-21 20:53 x
コンゴがザイール共和国と言うことも知らなかった。
世の中まだまだ 知らないことだらけ。
殿様のブログ勉強になるね。
音楽は世界共通語。  次回待ってまぁ~す。
Commented by mtonosama at 2010-08-21 21:14
♪アイスケーキさん

横須賀芸術館でベンダビリリがライブやりますよ♪

この人たち、ほんと、すごいです!
Commented by すっとこ at 2010-08-21 23:21 x
びりびりビリッーーーーーーーーーーーーィっ!!

殿様と同じ様に「ビリリ」で破ってる音を
想像してしまいました。

ええ?
横須賀芸術館でライブですって!?
殿様、いらっしゃるのですか。

凄いことだなあ。
遠いアフリカのストリート・チルドレンから
出発した音楽集団が
日本でライブやるなんて!

為になる殿様ブログ、
今回も感心しちゃいました。
Commented by mtonosama at 2010-08-22 06:29
♪すっとこさん

びりびりすっとこさん。
そうなんですよ。ベンダ・ビリリ、この夏は日本コンサートですよ。

もうヨーロッパでは観衆ノリまくり♪
ヨーロッパでの実績ひっさげての映画公開と日本ライブです。

アメリカにも行くといいな。
Commented by Tsugumi at 2010-08-23 08:11 x
Youtube見ました。

障害なんてなんのその

陽気な音楽みんなのりのりで素晴らしい。。

五体満足な私も頑張らなくちゃ!

元気でました。

とのさんありがとう~~♪

Commented by mtonosama at 2010-08-23 10:34
♪Tsugumiさん

こちらこそ、ありがとう~~です。
音楽すごいでしょ。
わたし、アフリカ音楽って結構好きで、NHKFM土曜日朝の
ピーター・バラカンさんの番組でアフリカ音楽やる時は
舞い上がってしまいます。

今度パブでアフリカ音楽をお願いします、って…
ダメですよね(笑)
Commented by チョカリーア at 2010-08-27 13:00 x
もうひとつの「キンシャサの奇跡」と副題がついてますが、当然この前にオリジナルの「キンシャサの奇跡」があったわけです。それは、1974年10月30日に起きました。全盛期を過ぎたヘビー級ボクサーのムハマド・アリが、当時屈指のハードパンチャーと讃えられていたチャンピオンのジョージ・フォアマンを、ザイールはキンシャシャに設けられた広大な野外会場でKOしたのです。それ以来、
アリは世界の英雄となったわけです。
Commented by mtonosama at 2010-08-27 15:06
♪チョカリーアさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
そうですね。「もうひとつの」とタイトルにつく以上、キンシャサでは
ベンダ・ビリリ以外の奇跡も起こっていたわけですね。

《この挑戦試合はアフリカのザイールで行われ、"Rumble in the jungle"というタイトルがつけられていた。当時、一般には全盛を過ぎたと見られていたアリが史上最高のハードパンチャーと目されたフォアマンを破ったため、「キンシャサの奇跡」とも呼ばれる。

この試合でアリは、ロープにもたれながら相手のパンチを腕でブロック)し、自分では打ち返さずに、防戦一方になっていたが、一見劣勢に見えながらも、フォアマンの体力を消耗させて、最後の一発で逆転するというクレバーな作戦をとり、見事な勝利を収めた。アリはこの戦法を"rope a dope"と名づけた》

以上、Wikipediaによる説明ですが、コンゴがザイールといわれている時代に起きた奇跡なのですね。

そして、なんと"rope a dope"作戦とは、矢吹ジョーが力石に対してとった作戦ではないですかっ!

なるほど、「キンシャサの奇跡」とは深いタイトルだったのですね。

ありがとうございました。

by Mtonosama