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殿様の試写室

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私の可愛い人―――シェリ -2- Chéri

私の可愛い人―――シェリ -2-
Chéri

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        (c) TIGGY FILMS LIMITED & UK FILM COUNCIL 2009

「ああ、何がうれしいといっても、ベッドを独り占めできる喜びにまさるものはないわね」
小間使いに世話をさせながら、レアはためいきとともにベッドにもぐりこみます。
そう、引退する前の彼女の仕事はココット(高級娼婦)。
見知らぬ男とベッドを共にすることがなりわいでした。

ストーリー
富と名声を得たレア(ミシェル・ファイファー)は40代でココットを引退し、
優雅な独身生活を送っていました。その美貌も未だ衰えを見せてはいません。
住まいはアール・ヌーヴォーの邸宅、
室内は趣味の良い調度品で飾られたすばらしいものでした。

ある日、レアはかつての同業者マダム・プルー(キャシー・ベイツ)の屋敷での
昼食会に招待されました。
かつては美しかったマダム・プルーも、引退した今はゴシップ好きの意地悪女です。
レアも彼女を特に好きというわけではないのですが、
彼女たちのような職業についていた女性は普通の奥様方とおつきあいすることは
なかなか難しいことなのです。

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マダム・プルーにはフレッド(ルバート・フレンド)という息子がいました。
幼いころ、レアにシェリと呼ばれ、可愛がられていたフレッド。
彼はいまや輝くような美青年に。
ところが、19歳にして既に、女には飽き飽きというデカダンな青年でした。
母の苦言には耳を傾けないフレッドですが、幼い頃からレアには心を開いています。
マダム・プルーは息子の遊興費がかかり過ぎることから、ある計画を思いつきました。
それはレアが彼を養い、将来有望な結婚ができるような立派な男性に育てるというもの。

マダム・プルーのこの虫のいい計画を、レアはなんと実行に移しました。
レアはシェリを愛しながら、良い男に育てあげていきます。
数週間のつもりだった計画も早や6年を過ぎ、一緒に暮らすことは2人にとって
とても自然で居心地の良いものになっていたのです。

ある日のこと、シェリは母親たちの昼食会によばれ、
その席で、母の知人であるココットの18歳の娘との結婚話が知らされました。
マダム・プルーはレアにもそのことを伝えます。
なんとか動揺をけどられないようにふるまえたレアでしたが…

きました!またまた歳の差恋愛です。
光源氏と若紫のような、若い男(女)を自分好みの男(女)に染め上げて行く―――
でも、育てるつもりが相手にのめりこんでしまったのですね。
相手をその気にさせるけれど、自分からは決して恋に落ちない。
それが元ココットとしてのレアのプライドだったのに。
ああ、恋って、なんてやっかいなものなのでしょう。

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女としてのプライドと、残酷におしよせてくる老い。
若いシェリ(恋人)が歳相応の花嫁を迎えるとき、
レアは自分が既に若くはないという事実をつきつけられるのです。
それとともに生まれてくるシェリへの遠慮、老いていく自分の惨めさ。
いえいえ、私は百戦錬磨のココットよ、と、折れそうな気持の合間合間に浮かぶ誇り。
ミシェル・ファイファー、まるで自分自身が本当にそんな想いに揉まれているかのような演技でした。

キャシー・ベイツの意地悪なせりふも最高。思わず笑ってしまいます。
シェリの結婚話を祝うふりをしながら、傷心を隠すレアをハグして
「あら、良い香り。歳を取ると肌がゆるんで香水の香りがしみこみやすくなるのね」
ですって。
あの貫録と間合いで言われるこのせりふ。甲羅を経た女ならではの意地悪です。
キャシー・ベイツ、さすがです!

小気味よく、テンポの速いクィーンズ・イングリッシュ、
フランス語でなくてもこの作品に関しては全然気になりませんでした。
脇を固める老ココットたちは、英国で高い評価を受けている舞台俳優たちが演じています。
細かいところまで神経の行き届いたよくできた映画でした。

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50代、60代、もしくはそれ以上の年齢で若い男を好きになってしまった場合、
年長の女にはそれなりの覚悟が必要ですね。そして、それを覚悟と感じさせない優美さも。

                          

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♪9月5日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪

私の可愛い人―――シェリ
監督/スティーヴン・フリアーズ、脚本/クリストファー・ハンプトン、製作/ビル・ケンライト
出演
ミシェル・ファイファー/レア・ド・ロンヴァル、ルバート・フレンド/シェリ、フレッド・ブルー、キャシー・ベイツ/マダム・ブルー、フェリシティ・ジョーンズ/エドメ、イーベン・ヤイレ/マリ=ロール、フランシス・トメルディ/ローズ、アニタ・パレンバーグ/ラ・コピーヌ、ハリエット・ウォルター/ラ・ルーピオット
10月16日(土)Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
2009年、90分、英・独・仏、配給/セテラ・インターナショナル
www.cetera.co.jp/cheri/

by mtonosama | 2010-09-05 06:24 | 映画 | Comments(8)
Commented by Tsugumi at 2010-09-07 16:09 x
ミシェル・ファイファー最近ではヘアスプレーの凄腕TVディレクターが印象的、キャシー・ベイツはいろんな役こなして凄い女優さんですよね。

私、若い男を好きになる覚悟はできておりません(苦笑)
Commented by アイスケーキ at 2010-09-07 17:09 x
ミシェル・ファイファーが老?ココット?
時の流れを感じます。
キャシー・ベイツは「ミザリー」の印象が強くて ミザリーがマダム
なったみたい。
若い男も おじいちゃんも好きになる覚悟は出来ていません。
スクリーンの中の「彼」を好きになっている位でちょうど良いかも。
Commented by mtonosama at 2010-09-07 17:38
♪Tsugumiさん

「ヘアスプレー」のTVディレクターですか。
私はあの柳原さん(だったっけ?)って女の子に似た主人公ばかり
印象に残ってて、ミシェル・ファイファーのこと覚えていませんでした(笑)。

ミシェル・ファイファーはちょっと古くなるけど、
「ファビュラスベーカーボーイズ」に出たときが印象に残ってます。

Tsugumiさんにはすてきなだんな様がいらっしゃいますものね♡
Commented by mtonosama at 2010-09-07 17:43
♪アイスケーキさん

「老」という言葉はきついけど、篤姫の時だって、
まだうら若い綺麗な女優さんが「お年寄り」っていう役職でしたよ(笑)。

キャシー・ベイツはミザリーの印象だけじゃ可哀想。
これまたちょっと古いけど「フライド・グリーン・トマト」の印象が
強いとのです。
Commented by アイスケーキ at 2010-09-07 20:03 x
そうそう彼女 ゙トマドにも出ていましたね。 ゙ミザリー゙が恐かったので どうも゙ミザリー゙に見えちゃいます。
Commented by mtonosama at 2010-09-08 07:11
♪アイスケーキさん

「ミザリー」は絶対原作の方が怖いです。

とのはルバート・フレンドくんにポーッとなってます。
なんてきれいでかわいい人なのでしょう♡
マ シェリ です♡♡
Commented by Tsugumi at 2011-06-17 23:58 x
やっと見ましたよ。
フランスの素晴らしいファッションに酔いしれました。
しかし・・老いとは女性にとって残酷なものですなぁ。。。
Commented by mtonosama at 2011-06-18 05:40
♪Tsugumiさん

老いた自分を悟り、静かに身をひいていくとことが寂しいですね。

私だったら断固身を引かず、老醜をさらしてやるんだーっ!
(ますます嫌われるか^_^;)

しかし、TsugumiさんのところはDVD屋さんが多くていいですね♪