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殿様の試写室

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神の子どもたちはみな踊る -1- All God’s Children Can Dance

神の子どもたちは
みな踊る
  -1-
All God’s Children Can Dance

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                ©2008 Kimmel Distribution, LLC.

7月上旬のある一日、白い柵に囲まれた芝生の庭。
芝刈り機が軽快にうなりをあげています。
床屋さんが最後の仕上げをするときのような真剣な目つきで
刈り残した芝を切る青年がいます。

4回に1回の呼吸、きっちり肘上げする正確なストロークで、
屋外の競泳プールをクロールで泳ぐ青年。

小さく丸く切り取られた蒼い空しか見えない深い井戸の底で膝を抱いて
うずくまる青年。

上智大グランド横の道を歩き続ける清潔で頭の良さそうなカップル。

「オートマチックのシフトダウンは衝撃的で、エアコンは効きむらがあった。
眼を閉じると。全自動洗濯機の中に入れられたような錯覚におそわれた」※

「やれやれ」

とくれば、
はい、そうです。
村上春樹です。
※「神の子どもたちはみな踊る」(新潮社刊)より「UFOが釧路に降りる」

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                         ソニア・キンスキー

村上春樹の作品がアメリカで映画になりました。
え、アメリカで?などと今更驚くこともありません。
今や海外にも熱心なファンが存在する村上さんですものね。
とのが、今年5月に訪れた台北でも、幹線道路の街路灯のすべてに
村上春樹中国語訳最新作の広告の旗がはためいてました。

神の子どもたちはみな踊る」。
これが今回映画化された作品です。お読みになった方はご存知でしょうが、
原作はあの阪神大震災とオウム事件をバックグラウンドに置いています。
「神の子どもたちはみな踊る」(新潮社)の帯には、こうあります。

「一九九五年二月、あの地震のあとで、まったく関係のない
六人の身の上にどんなことが起こったか?
連載『地震のあとで』五篇に書き下ろし一篇を加えた著者初の連作小説」


本作「神の子どもたちはみな踊る」はその表題作です。

本作が映画監督デビュー作となるロバート・ログバルさんが
書店で偶然この短編集にめぐりあったのが、
映画「神の子どもたちはみな踊る」の生まれるきっかけでした。
村上春樹さんにとっては自作初の逆輸入映画になるわけです。

監督が本作に魅せられたのは、
主人公の宗教的な環境や、主人公が自分自身を見出す心の軌跡が、
監督自身の子ども時代や生い立ちに似ていたからなのだそうです。

撮影はLAのコリアンタウンで行われました。

ところで―――
とのは自分のお気に入りの作家の作品が映画化されるとき、
ものすごく緊張するのですが、皆さまはいかがですか?

この小説は短編ですし、大きな動きのある内容ではありません。
そして、いつも思うのですが、
村上作品は顔文字(?)あるいは符号(?)みたいなものから成り立っています。
う~ん、お約束みたいなものでしょうか。

たとえば、几帳面な芝刈り青年とか、
太平洋を進み続けるヨットのようにひたすら泳ぎ続ける青年とか、
あるいは羊男とか。
最初に刷り込まれた印象が顔文字あるいは符号と化して、
作者と読者である自分との間に暗黙の了解が生じてきます。
とのはそんな感じで読んでいます。
顔文字ですから、解釈は自由ですよね。

それゆえに、「私こそコアなファンなんだからね」と多くの人は考えていると思います。

そんな中で、ロバート・ログバル監督、いっちゃいました。
外国人ならではの暴挙、いえ、冒険、です。

ま、気に入るにせよ、入らないにせよ、
どんな作品に仕上がっているか、だけはお伝えしておかねばなりませんね。

というわけで、続きは次回まで、しばしお待ちくださいませ。

                               

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♪9月20日に更新しました。いつも応援ありがとうございます♪

神の子どもたちはみな踊る
監督/ロバート・ログバル、原作/村上春樹、脚本/スコット・コフィ
出演
ジョアン・チェン/イヴリン、ジェイソン・リュウ/ケンゴ、ソニア・キンスキー/サンドラ、ツィ・マー/グレン
10月30日(土)よりシネマート六本木他にて全国順次ロードショー
2007年、アメリカ映画、1時間25分、配給/リベロ

by mtonosama | 2010-09-20 06:17 | 映画 | Comments(6)
Commented by アイスケーキ at 2010-09-20 21:13 x
すみません。 世の中「村上春樹」で燃え上がっているのに読んだ事ありません。  おかげで何の先入観もなくこの映画鑑賞出来るかも。   映画から入る「村上ワールド」はどんなものでしょうか。
期待してます。
Commented by mtonosama at 2010-09-21 06:33
♪アイスケーキさん

現在の村上春樹ブーム。
昔っから仲の良かったボーイフレンドがいきなり有名人になって、
前のように会えなくなってしまったよ~、みたいな気分です。
(どんな気分じゃい)

観てから読むか、読んでから観るか、
なかなか悩ましい問題ですね。
Commented by はな at 2010-09-21 16:22 x
村上春樹さん、きっと難しいですよね。
毎度どくとくの比喩を楽しみにしているファンが多いし、
「やれやれ」とか、深夜にサンドイッチを作る見事な手順とか。笑
言葉に惚れるファンが多いだけに、映像で魅せるなんて。。。。
どうなるんだろーとか全く想像できない!
前に「トニー滝谷」を観たのですが、なんともいえない気持ちで。
けして悪くないのですが、読者の思い入れが強いんでしょうかね?
でもやはり観るでしょう!というか、観ますね♪
ノルウェイの森もかなり気になってますが。。。

Commented by Tsugumi at 2010-09-21 16:49 x
村上春樹の小説何度も挑戦しましたが・・読めたのは数冊。。

きっと私とは波長が合わないのかも(涙)

映画になったらどうなんでしょうか。。

ちょっと気になる。。
Commented by mtonosama at 2010-09-21 16:56
♪はなさん

そうなんですよね。
村上ファンは彼の言葉に惚れてる部分が大きいです。確かに。
読者の思い入れが強すぎるってのも、絶対、言える。
なんか、はなさんに全部言ってもらってしまいました(笑)
ありがとうございます。

「ノルウェイの森」、気になりますね。
こっちはベトナム出身の監督さんで、「神の子ども~」とは
かなり感性違うでしょうが、どんな映画でしょうね。
Commented by mtonosama at 2010-09-21 17:00
♪Tsugumiさん

そうですね。
村上春樹にぞっこん、って人じゃない方が
映画を楽しめるかもしれません。

おやすみの日が決まったら、ぜひ映画館でお楽しみくださいね。