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殿様の試写室

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黄色い星の子供たち -2- La Rafle

        黄色い星の子供たち -2-
                          La Rafle

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©2010 LEGENDE LEGENDE FILMS GAUMONT LEGENDE DES SIECLES TF1 FILMS PRODUCTION FRANCE 3 CINEMA SMTS KS2 CINEMA ALVA FILMS EOS ENTERTAINMENT EUROFILM BIS


            1940年ドイツに侵攻されたフランスは、その後、レジスタンス活動により、
        自由・平等・博愛の精神を守り抜きました。その主役になったのは名もない市民たち。
              それは多くの映画にも描かれ、私たちもよく知っているところです。
            レジスタンス=フランス。もう、それは公式となって頭に刷り込まれています。

           しかし、1940年6月ドイツに敗北したフランスでは、抗戦派は地下に潜行。
       和平派のフィリップ・ペタン元帥が首相となり、ドイツとイタリアに休戦を申し入れました。
             そして、独仏休戦協定が締結され、ドイツはフランス北部を占領。
            この時、臨時首都が置かれたのがフランス中部の町ヴィシーでした。
           ペタン首相率いる政権はこの町の名をとってヴィシー政権とよばれます。

                         前置きが長くなりました。
              このヴィシー政権下でLa Rafle=ユダヤ人の一斉検挙が行われた訳です。
            勇敢なレジスタンスたちの活動の陰に隠れて、見えなかったフランスの恥部。
              これを白日のもとにさらしたローズ・ボッシュ監督、あなたは偉い!

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ストーリー
1942年6月、パリ。ジョーは胸につけた“黄色い星”のために遊園地にも入れなかったし、
汚いものを見るような視線を心無い大人たちから向けられたりもしました。
でも、ジョーの両親も近所のユダヤ人家族たちも皆誇りを持ち、仲良く暮らしていました。

しかし、フランスに暮らす彼らにも、ヒトラーの魔手は迫りつつありました。
ヒトラーはフランス・ヴィシー政権にユダヤ人を引き渡すよう求めたのです。
それはフランス側にとっても、増え過ぎたユダヤ人移民を駆逐するためには
渡りに船の要求でした。
警察責任者のプスケはドイツにフランス警察の権威を認めさせることを条件として、
自分たちの手でユダヤ人検挙を行うことを決定しました。
そして、パリ地区に暮らす外国籍のユダヤ人2万4千人が検挙されることになったのです。

子供は検挙しないようにとのドイツの提案にもかかわらず、フランスはそれを却下。
ユダヤ人孤児の面倒はみられないという理由からでした。

7月16日、午前4時。短い夏の夜が明けようとしていた頃、
《救いの国フランス》に暮らしていたユダヤ人たちのささやかな幸せは永遠に潰えさりました。
警官たちの怒鳴り声とともに安らかな眠りは破られ、男も女も老人も子どもも一人残らず、
逮捕され、護送車へと追い立てられヴェル・ディヴ(冬季競輪場)に移送。
その数1万3千人―――

水も食糧もなく家畜のように競輪場の座席に詰め込まれた人々。
赤十字から派遣されてきた新人看護師アネットは、
口々に助けを求める人々の訴えに満足に応えることもできません。

1万余の収容者に対して医師は、自身も検挙されたユダヤ人のシェインバウムただ一人。
看護師はアネットが加わって、やっと6人。
フランスにはこの検挙が招いた事態の証言者を増やしたくないという思惑があったのです。

そして、検挙の日と同じように、突然、ユダヤ人たちは別の収容所へと移送。
子どもたちのことが心配で、彼らと一緒にその収容所へとやってきたアネットは愕然とします。
不潔な環境、貧弱な食事。ユダヤ人と同じ食事を続けた彼女は3週間で8キロも痩せてしまいました。
その姿で責任者のもとを訪れ、食料の獲得に成功するのですが、
そんな努力も空しく、ユダヤ人たちはまたもや移送されることに。その目的地は……


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                   ああ、フランスよ、お前もか!と言いたくなります。

                  が、実はユダヤ人の子どもをそっと匿うフランス人や、
          映画の中でも描かれていますが、冬季競輪場の管理にやってきた消防夫たちが
            処罰をも省みず、彼らに給水し、手紙を預かる感動的なシーンがあります。
             良い人もいますし、時代に流され、彼らを迫害する人もいるわけです。
              相反する存在があることが世の習いとはいえ、悲しいことです。

      戦争という大きな悪の前では、ひとりひとりの善意や勇気はいかにも無力なように映りますが、
            追い詰められた人々の目には闇を照らす灯りのように思えたことでしょう。
          (そう信じないと生き残った人間はあまりにも無力感に苛まれてしまいますから…)

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  ローズ・ボッシュ監督とこの一斉検挙を生き残ったジョーことジョゼフ・ヴァイスマンとの出会いがなければ、
                     本作は生まれることはありませんでした。
     監督の執念にも似た熱意にも拍手ですが、戦後の動乱を幼い身でたったひとり生き抜いてきた
   ヴァイスマン氏の勇気と生命力と知恵と、それから、それから、強い心にはただもう感動のひとことです。

    「オーケストラ!」http://mtonosama.exblog.jp/13143714でバイオリニストを演じたメラニー・ロランが
                     新人看護師アネットを大熱演しました。
         ラストシーンで彼女が見せた笑顔と泣き顔が一緒になった表情には思わず、
                 こらえていた嗚咽と涙が大量に溢れてしまいました。

         国家の義務と人間の良心を秤にかけて前者を優先させたのがヴィシー政権だとしたら、
                医療者の義務と良心を秤にかけることなく、ともに全うし、
           人々への愛を貫いたのがアネット看護師であり、シェインバウム医師でした。

 人間の愚かさに幻滅しつつも、彼らの示した愛と勇気と義務感に敬意を表し、いっぱい涙を流したとのです。

          

                                

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☆7月5日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

黄色い星の子供たち
監督・脚本/ローズ・ボッシュ、製作/イラン・ゴールドマン「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」、撮影/ダヴィッド・ウンガロ、美術/オリヴィエ・ラウー、衣装/ピエール=ジャン・ラロック
出演
メラニー・ロラン「オーケストラ!」/アネット・モノ、ジャン・レノ「ダ・ヴィンチ・コード」/ダヴィッド・シェインバウム医師、ガド・エルマレ/シュメル・ヴァイスマン、ラファエル・アゴゲ/スラ・ヴァイスマン、ユーゴ・ルヴェルデ/ジョー・ヴァイスマン、オリヴィエ・シヴィ/シモン・ジグレール、マチュー&ロマン・ディ・コンチェート/ノエ・ジグレール、レベッカ・マルデール/ラケル・ヴァイスマン、アンヌ・ブロシェ/ディナ・トローブ、イザベル・ゲルナス/エレーヌ・ティモニエ、ティエリー・フレモン/ピエレ大尉、カトリーヌ・アレグレ/管理人《タチ》、シルヴィー・テスチュー/ベラ・ジグレール
7月23日(土)TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショー
2010年、フランス・ドイツ・ハンガリー、125分、配給/アルバトロス・フィルム、後援:フランス大使館文化部 協力:ユニフランス東京 提供:ニューセレクト、文部科学省特別選定作品 少年・青年・成人・家庭向き
http://kiiroihoshi-movie.com/

by mtonosama | 2011-07-05 06:40 | 映画 | Comments(9)
Commented by すっとこ at 2011-07-05 08:25 x
うっわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぁぁぁぁぁああああん!!

泣いてしまいました。
殿様の名調子に、です。

独逸側は「子供は引き渡さなくていい」と
言っていたにもかかわらず
仏蘭西自らが 子供含めたひとり残らずの検挙
を決めたのですか!!

なんという残酷。
また
なんという善意の市民。
   一般の人とか消防夫とか。

うう、
映画に、ではなく
殿様に 
泣かされました。
また今日も。
Commented by mtonosama at 2011-07-05 09:21
♪すっとこさん

え?映画に泣いたんではないので?

なんか女の子いじめるいじめっ子になった気分ですぅ。
でも、この映画のラストは絶対観ていただきたいでっす。

Commented by すっとこ at 2011-07-05 10:07 x
殿様

だって
映画まだ観てないから
映画には泣けません。

殿様に泣かされたんだいっ。
Commented by mtonosama at 2011-07-05 14:36
♪すっとこさん

そりゃ、そうだ!
すっとこちゃん、映画、観てなかったもんね。
ごめんね、とのが悪かった。

この映画、LAではいつ公開かな?
フランス映画は英語字幕が出るの?それとも英語吹き替え?
Commented by Tsugumi at 2011-07-06 05:42 x
ピーコさんの隣でこの映画みたとのさま。。
ピーコさんのレビューたまに雑誌で見るけどあまり好きじゃないのよね。それより絶対殿様のレビューがいいと思います。

もう映画見たような気分になりましたから(苦笑)
Commented by mtonosama at 2011-07-06 06:10
♪Tsugumiさん

おすぎさんかピーコさんか、未だ判別できないのですが^_^;
多分ピーコさんだと思います。
座席の好みが似ているのか、隣同士になること多いんです。
とっても紳士(?)なんですよ。
(でも、隣でグスグス鼻ならして、泣かれたら、うっとおしいですよね)

この映画は映画館で観ていただけたら、いいな☆
Commented by ライスケーキ at 2011-07-06 21:16 x
私、アウシュビッツまで行ってユダヤ人迫害の真実を見てきましたが、人間どこまで残酷になれるんでしょうね。 こういう事実を本で読んだり、映画で見て、「可哀想、許せない」と涙を流しても、実際こういう状況になったら、私たちに何ができるんでしょう。 処罰を省みない消防夫になれますか。 戦争は狂気です。 いったん戦争になったらおしまいです。 戦争にならないように、いつも世の中の動きに注意していなくてはと思うのです。
Commented by ライスケーキ at 2011-07-06 21:19 x
殿様ランキング トップおめでとう!
Commented by mtonosama at 2011-07-07 05:39
♪ライスケーキさん

ありがとう!

私はダッハウへ行きました。

収容所跡にはなにかがありますね。
なにかがいると言ってもいいかもしれません。
そのなにかは警告を発しているんでしょうね。

戦争といい、原発といい、なにか声を出せばポピュリズムと
揶揄される日本ですが、
危険な匂いをいちはやく嗅ぎ分けて声を出すカナリアになりたいものです。