ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

サヴァイヴィング ライフ -1- Surviving Life

   サヴァイヴィング ライフ -1-
            ―――夢は第二の人生―――

                      Surviving Life

f0165567_6452768.jpg


                           (C)ATHANOR

                        ヤン・シュヴァンクマイエル!
                  チェコが生んだ知る人ぞ知る芸術家であります。
                     そして、シュルレアリストなのであります。

                     シュルレアリスムといえば、忘れられないのが
             「解剖台の上でのミシンとこうもり傘の偶然の出会いのように美しい
    ロートレアモン伯爵ことイジドール・デュカスの「マルドロールの歌」第六の歌Ⅰに登場する一節です。

                 なんでミシンとこうもり傘が出会わないといけないわけ?
                      それも、なんで解剖台の上なの?

                              たしかに。

  でも、シェルブールで雨傘屋の娘ジュヌヴィエーヌと自動車整備工ギイが恋に落ちるのも「なんで?」ですし、
   修道女見習いのマリアが7人の子持ちのトラップ大佐と恋に落ちるのもありえない話だと思いません?

                    そもそも、出会いというのは意外なもの。
         ンなわけで、解剖台の上でミシンとこうもり傘が出会ったっていいのであります。
                              キッパリ。
  
f0165567_6482348.jpg


           1924年にアンドレ・ブルトンが「シュルレアリズム宣言」を出して以来、
                     およそ90年の年月が経ちました。

                         このシュルレアリズム、
             自動筆記というなにやらオカルトっぽい技法で詩や文章を書いたり、
                  コラージュという偶然性の強い技法を用いたり、
         理性や主観から解き放たれた夢の世界を作品化する芸術の形態や主張をいいます。

            皆さまよくご存知のとろりと溶けだした時計(「記憶の固執」)のダリとか、
                 ルネ・マグリットなどもこの芸術形態をとる画家です。

      超現実主義=シュルレアリズム、誕生から90年近くを経た今もなお、そそるものがあります。
                なんか〈超〉とつくだけで嬉しくなってしまうんですよね。

        そして、21世紀の現在も活躍するシュルレアリストがヤン・シュヴァンクマイエル。
 それも映像の世界でシュルレアリズムを実践しているというのだから、映画ファンとしては必見であります。

f0165567_6501059.jpg


ヤン・シュヴァンクマイエル
1934年、プラハで誕生。父は陳列窓装飾家、母は熟練の裁縫師。
8歳のクリスマスに人形劇セットをプレゼントされ、これが彼の芸術観の形成に大きな役割を果たしました。16歳でプラハの工芸高等学校に入学。在学中にダリの絵と出合います。
1954年プラハの芸術アカデミー演劇学部人形劇科に入学。
その後、短期間ですが、リベレツの国立人形劇劇場で演出と舞台美術を担当。
そこで映画監督エミル・ラドクと出会いました。
1964年最初の映画作品「シュヴァルツェヴァルト氏とエトガル氏の最後のトリック」を発表。
翌年「J.S.バッハ G線上の幻想」がカンヌ映画祭で短編映画賞を受賞。
1983年「対話の可能性」がベルリン映画祭で短編映画部門金熊賞と審査員賞を受賞。
1987年「アリス」。
1989年ニューヨーク近代美術館で映画の回顧展。
1990年「闇・光・闇」がベルリン映画祭で審査員特別賞、川崎市民ミュージアムの「シュヴァンクマイエル映画祭‘90」で来日。
1991年プロデューサーのヤロミール・カリスタと共に古い映画館を買い取り、映画スタジオ〈アタノル〉を創立。(アタノルは錬金術師がものを蒸して柔らかくするときに使うかまど)。
1997年サンフランシスコ映画祭で「伝統的な映画製作の枠組みにとらわれないで仕事をしている」映画監督の業績に対して贈られるゴールデンゲート残像賞を受賞。

                          とまあ、こんな方です。
  このヤン・シュヴァンクマイエルが制作する時のベストパートナーでもあり、画家であり、造形作家であり、
   詩人、小説家でもあった妻のエヴァ・シュヴァンクマイエルが亡くなってから初めての作品となるのが、
            本作「サヴァイヴィングライフ」です。さあ、どんな作品でしょうか。

                本編上映の前に1987年の作品「アリス」をお楽しみください。
                            ↓ ↓ ↓
          

                                 

今日もポチッとお願いいたします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆8月19日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

小さな声も集まりゃデカい!
こちらもポチッとお願いします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!


サヴァイヴィング ライフ -夢は第二の人生-
監督・脚本/ヤン・シュヴァンクマイエル、撮影/ヤン・ルジチュカ、ユライ・ガルヴァーネック、アニメーション/マルティン・クブラーク、エヴァ・ヤコウプコヴァー、ヤロスラフ・ムラーゼック、音響/イヴォ・シュパリ、編集/マリエ・ゼマノヴァー、衣装/ヴェロニカ・フルバー、プロデューサー/ヤロミール・カリスタ
出演
ヴァーツラフ・ヘルシュス/エフジェン、ミラン、クラーラ・イソヴァー/エフジェニエ、ズザナ・クロネロヴァー/ミラダ、ダニエラ・バケロヴァー/ホルボヴァー医師、エミーリア・ドシェコヴァー/老女
8月27日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
2010年、チェコ、108分、後援/駐日チェコ共和国大使館、CZECH CENTRE TOKYO、製作/Athanor、C-GA Film、提供/レン コーポレーション、ディーライツ、アウラ、ユーリアンドデザイン、配給/ディーライツ
www.survivinglife.jp

by mtonosama | 2011-08-19 07:17 | 映画 | Comments(6)
Commented by すっとこ at 2011-08-19 09:08 x
ぽっかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!

ああ、シュルレアリスム!
脳みそのあまりに奥に 
鍵幾つもかかって しまい込まれて
おりましたゆえ
懐かしさに涙こぼるる思い致しました。

殿様試写室、やぱり凄い!
展開して下さる世界、広すぎです。

”アリス”開始4分後くらいに
出てくる人形の中に日本のお雛様のようなのが
一瞬写りました。

BGMも気味悪さを煽っていますね。
うさぎがぬいぐるみとは!

異空間を楽しませていただきました。
殿様いつもありがとうございます!!
Commented by mtonosama at 2011-08-19 09:41
♪すっとこさん

ホントだ!
アリスが落ちて行く途中にお雛様っぽいお人形ありました。

すっとこさん、細かく見てくださってありがとうございます。

シュヴァンクマイエルさんはとっても日本びいきなんですって。
(あ、それは後編でのお楽しみだった。ポリポリ)

アリスって、どっか気味悪い部分ありません?
もともとの挿絵も可愛いもんじゃないですものね。
ま、この気味悪さが好きなんですけど。

ディズニーアニメが名作を世界中に広めるのは確かだけど、
本来あるべき毒気を抜いてしまうのは、良いのやら悪いのやら。

Commented by tsugumi at 2011-08-19 15:48 x
ダリは知っていますがヤン・シュヴァンクマイエル
は知りませんでした。

アリス見ました。子供ってなんで恐いもの知らずなんでしょうか。。大人になった私とってもじゃないけど得体の知れないとところへは行けません(苦笑)

Commented by mtonosama at 2011-08-19 16:02
♪Tsugumiさん

確かに、確かに。
子供って絶対恐いもの知らずですよね。

私も訳のわからない穴を覗きこんだり、さらに、その中に
入っていっちゃうなんて、とてもできません。

大人になると冒険ってだんだんできなくなってしまうんでしょうか。
大人を通り越して、子ども還りしてしまえば、また、
恐いもの知らずになれるかなぁ。
Commented by アイスケーキ at 2011-08-20 18:03 x
映像からして「シュール」ですね。
ダリも苦手ですが、ちょっと見るの辛いかも。
「可愛いアリス」に慣らされてしまったからかな。
でもタイトルは良いですね。
さてさてどんなストーリーでしょう。
Commented by mtonosama at 2011-08-21 07:25
♪アイスケーキさん

シュルレアリズムの系統をひく作家が21世紀の今も
映画や作品を作り続けているということは感動ものです。

あ、そうだ。アイスケーキさんはルネ・マグリットはお好きでしたっけ?

といっても、今回当試写室に彼は登場しませんが^_^;