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殿様の試写室

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さあ帰ろう、ペダルをこいで -2- THE WORLD IS BIG AND SALVATION LURKS AROUND THE CORNER

さあ帰ろう、ペダルをこいで -2-
THE WORLD IS BIG AND SALVATION LURKS AROUND THE CORNER

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(C)RFF INTERNATIONAL, PALLAS FILM, INFORG STUDIO, VERTIGO / EMOTIONFILM and DAKAR, 2008 All rights Reserved

映画の中で祖父バイ・ダンは言いました。
「人生はサイコロと同じ。どんな目が出るか、それは時の運と自分の才覚次第だ」

さて、ブルガリア。
まずヨーグルトを連想するとしても、この国もまたさまざまな歴史の波にもまれてきた国です。

そんな時代の流れを背景に展開する「さあ帰ろう、ペダルをこいで」
(”The world is big and salvation lurks around the corner”)ですが、
監督は1966年ブルガリアの首都ソフィア生まれのステファン・コマンダレフ。
長編劇映画としては2作目の監督作品となる本作は第12回ソフィア映画祭で上映され、
最優秀ブルガリア映画賞と観客賞を受賞。
第24回ワルシャワ国際映画祭審査員特別賞も受けました。
まさにブルガリアの香しい薔薇とも称えたい作品であります。

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さあ、バックギャモンそしてタンデム自転車がどのように関わってくるのか、
少しだけ明らかになりますよ。
そう、少しだけです。たくさん明らかにするためにはやっぱり自分の目で観ませんとね。


ストーリー
1983年。共産党政権下のブルガリア。
アレックス少年が暮らす小さな田舎町にも時代の波は打ち寄せていました。
町で一番のバックギャモンの腕前を持つアレックスの祖父バイ・ダンをじっと見張る1人の男。
その男、実は民兵でアレックスの父ヴァスコが勤める会社の上司です。
この上司、ヴァスコにひどい命令を発しました。
それは舅のバイ・ダンを見張り、その動向と発言を逐一報告すること。

アレックスの祖父バイ・ダンは自転車競技で優勝し東ドイツに留学していた1956年に、
ハンガリー動乱が起こり、学生組織を立ち上げたこともある人物。
政権は自分たちにとって危険な人物であるバイ・ダンを見せしめにしようとしたのでした。

しかし、そんな命令を受け入れることのできないヴァスコは妻ヤナと息子アレックスを連れて、
西ドイツへの亡命を決意。

それから25年。
亡命以来久しぶりにブルガリアへ里帰りする途中、アレックスの一家は交通事故に。
アレックスはドイツの病院のベッドで目を覚ましましたが、一切の記憶を失い、
両親はその事故で帰らぬ人となってしまいました。

祖父バイ・ダンは孫を心配し、急ぎブルガリアからドイツへやってきました。
でも、自分の名前すら忘れてしまっているアレックスは祖父を覚えてもいません。
バイ・ダンは孫のアパートに泊まり込み、毎日病院へ見舞います。
そして、幼い頃教えたバックギャモンを再び教え始めました。
アレックスに回復の兆しが見えたある日、バイ・ダンは彼を無理やり退院させ、
故郷ブルガリアへの旅へと誘います。それもなんと2人乗りの自転車で!

タンデム自転車をこぎながら大陸を横断する祖父と孫。
夜、焚火の前でバックギャモンに興じ、酒を呑み、語り合う2人。
やがて旅の途中に立ち寄ったイタリアの施設で、アレックスはすべての記憶を取り戻します。そして……


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かつてはおじいちゃんのことが大好きで、可愛い少年だったアレックスも、
自由なドイツに暮らしながら、友人もガールフレンドもおらず、
電気製品のマニュアルの翻訳をしながらひきこもって暮らす孤独な青年。

そんな暗い青年とブルガリアからやってきた熱血漢で元気いっぱいな祖父が繰り広げるロードムービー。

人生はさいころの目に左右されるかもしれないけど、さいころは何度だって投げられるし、
投げるのは自分。
人生は気合とやる気と運でどうにでもなるものかもしれない。
落ち込んで暗い眼をしていたら、貧乏神につけこまれるばかりですものね。
運を呼び込むのも自分です。

旅、さいころ、人生。
最もわかりやすいメタファーかもしれません。でも、わかりやすいからこそ、世界共通。
どこの国の人も勇気をもって人生を切り拓いていけるというものです。




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☆4月30日に更新しました。もう4月も終わりですね。いつも応援ありがとうございます☆

さあ帰ろう、ペダルをこいで
監督/ステファン・コマンダレフ、脚本/ステファン・コマンダレフ、デュシャン・ミリチ、ユーリ・ダッチェフ、イリヤ・トロヤノフ、原作/イリヤ・トロヤノフ
出演
ミキ・マノイロヴィッチ、カルロ・リューベック、フリスト・ムタフチェフ、アナ・パパドブル
5月12日(土)よりシネマート新宿、5月19日(土)よりシネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
2008年、ブルガリア=ドイツ=ハンガリー=スロベニア=セルビア、105分、後援/駐日ブルガリア共和国大使館、特別協力/日本バックギャモン協会、配給/シネマート
http://www.kaerou.net/

by Mtonosama | 2012-04-30 05:54 | 映画 | Comments(12)
Commented by すっとこ at 2012-04-30 07:45 x
なーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんと!

牧歌的なのんびりほんわか映画では・・・との予想を
見事に裏切ってくだすったストーリーでした。

バイ・ダンおじいちゃん、ただのおじちゃんでは
なかったのですね。
   そりゃそうだ。
   おじいちゃん、おばぁちゃん、と呼ばれるからって
   過去にのっぺらぼうの歴史ってわけでなく
   山あり谷あり暗黒あり太陽ありの人生なのだって

   この年になればわかります。
   あはは、おばあちゃんと呼ばれる年になって。

数々の受賞、ダテじゃない!ってことですね。

観たいなぁ、アレックスの記憶が戻ってからのこれから。

殿様いつもながらの名調子で映画以上の解説ですね。
次の映画も楽しみです!
Commented by Mtonosama at 2012-04-30 15:26
♪すっとこさん

GW真っ最中の日本です。
ま、わたしは在宅組ですけどね。

おじいさんを演じたミキ・マノイロヴィッチさん、
マノイロビッチは言いにくいからミキさんって言っちゃおう♪
ミキさん、良い顔してるし、良い感じの俳優さんですよね。
名前がまず良いじゃないですか。ミキなんて♡

あ、もちろんアレックスも濃い顔してるけど、良かったなぁ。
彼もこれからも山あり谷あり暗黒あり太陽ありの人生なんだろうけど、
今日を乗り越えれば、明日はまた明日の風が吹いてきますよね。きっと。
Commented by poirier_AAA at 2012-04-30 20:28
お久しぶりです。やっとゆっくりとお邪魔できるようになりました。この映画も観てみたいですねぇ。

>人生はさいころの目に左右されるかもしれないけど、さいころは何度だって投げられるし、投げるのは自分。

カッコいいです。1度きりの人生、気が済むまでさいころを振って、できることは全部やったと思えるような終わり方ができたら良いなぁと思います。

そういえば、今回は往復でたくさん映画を観られたんですよ。物凄い数の作品が選べるようになっていたので、あれも観たいこれも観たい、寝不足であとが辛かったです。
Commented by ライスケーキ at 2012-04-30 21:32 x
タイトルからして、
ほのぼのロード・ムービーを想像していましたが、
「ハンガリー動乱」、「西ドイツ亡命」。
歴史に翻弄される家族の物語ですね。

「そして・・・」の後が知りたい。

「さいころは何度だって投げられるし、投げるのは自分」ですか。
最近 私 さいころ投げるのヘタになった気がする。
Commented by Mtonosama at 2012-05-01 05:58
♪poirier AAAさん

お帰りなさい。お待ち申し上げておりました。
楽しい旅だったでしょうか?
う~ん、往復で何本の映画をご覧になったのでしょうねぇ。
もう睡眠不足は解消しましたか?

「さあ帰ろう、ペダルをこいで」はサイコロを振るのに
臆病な私にとって勇気を与えてくれる映画でした。
サイが投げられたら、やるしかないです!
Commented by Mtonosama at 2012-05-01 06:01
♪ライスケーキさん

この家族もミキじいさんもただ歴史にいたぶられてるだけじゃないんですねぇ。

結局は自分の決断と気合。
まさにバックギャモンなんでしょうか。

元気になれる映画でした。
Commented by 薄荷グリーン at 2012-05-01 19:44 x
こんばんは!

勇気を持って人生を切り開く鍵を持ってるのは自分自身、自分がとにかくサイを投げなければことは始まらないって云うのは、確かに世界共通のことなんでしょうね。
逆に云うとなかなかサイを投げられないで引っ込み思案で流されがちといういうのも、なにも大人しい民族特有の性質でもなくて生きるものすべてに共通してることなのかもしれないなんて思いました。
少しの勇気が必要。その勇気はなかなか持てないものかも知れないけど、映画がそのささやかなサイを振る勇気を与えてくれるなんて云うことがあるなら、これまた素敵なことなのかもしれないですね。
Commented by Mtonosama at 2012-05-01 20:15
♪薄荷グリーンさん

こんばんは!

追い詰められた現状を認めたくなくても、こりゃもうどうしようもないな、
というときは必ず来るんでしょうね。
そんなときには今こそ「サイは投げられた」と打って出るしかないのでしょう。

なんて・・・ 
今「三国志」を読んでいるので、ちょっと熱くなっています。
Commented by Tsugumi at 2012-05-02 06:19 x
「人生はさいころの目に左右されるかもしれないけど、さいころは何度だって投げられるし、投げるのは自分」なんですよね。
さすがとのさま名言です。

私の人生もふられたサイの目であっちこっち・・・寄り道している感じ?

ミキさんの演技大スクリーンで見てみたいものです。

Commented by Mtonosama at 2012-05-02 06:44
♪Tsugumiさん

おはようございます!

人生って「ここが目的地」なんてないですものね。
いつもコロコロ寄り道人生・・・かな?わたしも。

ところで、Tsugumiさんちの畑、立派ですね。
私もそろそろグリーンカーテンのゴーヤを植えようと思いつつ、
去年も一昨年も失敗してるのでちょっとビクビクしてます^_^;
Commented by よっしー at 2012-05-02 11:40 x
深いですねえ。。。亡命、という言葉が身近にないざんしょ?だからあっしは、あまり近寄らなかったんですのその手のお話に。だけど、こういったお話ですと亡命とかを越えて人生を考えちゃいますねえ^^; とのの記事のおかげでこちら拝見したくなっております!
Commented by Mtonosama at 2012-05-02 19:16
♪よっしーさん

こんばんは!
トメさんは亡命とは違うんですよね。
しかし、猫の世界でも亡命となると、これはまたまた大変で
ございます。

いや、ホント、トメさんも一緒にご覧いただければ、
あっしもうれしゅうございます。