モンサントの不自然な食べもの -2- Le monde selon Monsanto
Le monde selon Monsanto
モンサント社というバイオ企業は枯葉剤、農薬、PCB、牛成長ホルモンなどをつくってきた会社、
そして、現在も世界の遺伝子組み換え作物市場の90%を誇るグローバル企業です。
マリー=モニク・ロバン監督は貴重な証人にインタビューし、
膨大な機密文書によって、この会社の歴史とこれまでのビジネスを検証しました。
1年にわたりメキシコ、パラグアイ、アメリカ、ベトナム、インド、イギリス、イタリア、
スイス、ノルウェー、フランスの10ヶ国で撮影し、
インターネットで調べ上げた数十人の証言者を取材。モンサントの主張と現実の実態を照合しています。
マリー=モニク・ロバン監督
1960年フランスの農家に生まれた監督。彼女はジャーナリズムを学んだ後、
フリーランスのレポーターとして南米に渡り、コロンビア・ゲリラなどを取材した女性。
1995年臓器売買をテーマにした「Voleurus d’yeux(眼球の泥棒たち)」でアルベール・ロンドレ賞受賞。
2003年アルジェリア戦争でのフランス軍による拷問や虐殺を扱った「死の部隊:フランスの教え」で
社会ニュースレポート&ドキュメンタリー国際映画祭優秀研究賞ほか受賞。
2008年には本作がレイチェル・カーソン賞(ノルウェー)、ドイツ環境メディア賞ほか数々の賞に輝く。
現在は3.11以降の福島の農家を取材、農業を中心とした継続的な社会をテーマにした作品を制作中。
農業大国フランス、自身も農家の出身である彼女としては巨大企業による「種」と「食」の独占は
見過ごすことはできません。
世界各地を取材で飛び回る彼女が耳にする巨大多国籍企業モンサント社の噂。
その真偽を確かめるため、インターネットで情報を集め、3年にわたり証言を集めました。
自由貿易の名のもとにアメリカから工業化された農業で作られたトウモロコシが押し寄せ、
在来種が絶滅の危機にさらされているメキシコ。
遺伝子組み換え種子と除草剤ラウンドアップのセット販売により食糧生産全体を支配しようとする実態。
農民が種子を採取し、翌年に備える――
古来から続いている農の営みです。
モンサント社はこの種子の遺伝子の一部を組み換えることで種全体の特許を取得し、商品として独占しています。
その種を自家採取して自分の畑に植えたり、風や虫の働きで自然に交雑しただけでも
知的所有権違反で訴え、賠償金を請求するという噂。
そんな噂を多くの証言と取材によって明らかにしたのがこのドキュメンタリー映画です。
映画の中でインドの哲学者であり環境活動家でもあるヴァンダナ・シヴァさんが
「モンサント社は20数種あまりの遺伝子組み換え作物を栽培しています。
遺伝子組み換え種子が特許の対象だという規範を作ってしまえば、会社に特許料が入ります。
タネを握れば彼らはすべての畑を支配することになります――」
金をもうけるためとはいえ、まったくいろいろなことを考えるものです。
でも、これは他所の国のお話ではないんですよね。
最近あまり新聞紙上にのぼりませんが、TPP(環太平洋経済連携協定)にもし日本が参加するとなると、
遺伝子組み換え問題は私たちの生活にも大きな影響を与えます。
例えば、現在日本で義務付けられている「この商品は遺伝子組み換え原料を使っていません」という表示も
貿易の妨げになるからと廃止されてしまうかもしれません。
映画にも出てきますが、
メキシコで在来種のトウモロコシが遺伝子組み換え作物によって絶滅の危機にひんしているのは、
NAFTA(北米自由貿易協定)に参加したからです。
マリー=モニク・ロバン監督の出身国フランスではどうかというと、
議会で遺伝子組み換え作物についての審議を行っている時期に、この映画が公開。
議会でも上映されたそうです。
そして、遺伝子組み換え作物は禁止されました。
監督は日本人に警告を発しています。
「日本の皆さんもTPPには気をつけてください。みんなで有機農業の農家を応援しましょう」
ハァーッ。
息つく暇もなく襲いかかる諸問題。暑さにへたっている時間はありませんね。
終
今日もポチッとお願いできれば嬉しゅーございます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
にほんブログ村
☆8月29日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
モンサントの不自然な食べもの
監督/マリー=モニク・ロバン、カナダ国立映画制作庁・アルテフランス共同製作
9月1日渋谷アップリンク他にてロードショー
2008年、フランス・カナダ・ドイツ、108分、協力/作品社、大地を守る会、食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク
http://www.uplink.co.jp/monsanto/
こういう巨大企業が
「安全性は証明されている」「人体に被害はない」と
しゃあしゃあと述べてるのを見ると
日本の東電を
思い出しちゃうんだな~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
ブッシュ・パパが「困ったことがあったら
私に電話しなさい」とトップ同士で笑ってるのは
「金ならあるんだよ、金なら」と聞こえるし。
友人が自分で畑作ってる人が
つくづく羨ましい!
けどまさか種がモンサント社のでは
ないだろうね!!
今日も元気にポチッと押して帰ります。
ここに立ち寄られる皆様も是非ポチッと!
日本の参加をどうしたら やめさせられるんでしょう。
ただ ただ 「遺伝子組み換え食品を口にしたくない、
日本の農業を守りたい」 と思っているのですが。
結局それによって お金を儲ける人がいるんでしょう。
この映画 あちこちで上映されると良いですね。
ブッシュ・パパ、なに調子こいてるの?って言いたくなってしまいますよね。
人間、目先のことにばかりとらわれていてはいけないです。
それにしてもセンポさんは偉い。また、続編を期待してますね。
いつもポチッとありがとうございます。
なんだか凄い経歴の監督さん。ゲリラに取材って行動力の塊みたいな人ですね。
遺伝子って神の領域のことだから、その仕組みを人間が組み替えてしまうってなんだか奢り高ぶってるような印象があります。特に食物なんていう自然の営みそのものにそういう奢った手を加えてしまうって、不安になって当然ですよね。
飢餓とかに対して枯れずに安定して供給できる食材というような視点もあるのかもしれないけど、食べることに関してはあくまでも自然の営みを基にして問題を解決していって欲しいと思います。利益優先でこんな不自然なことをやってるなら、わたしも止めて欲しいです。
議会開催中に上映って凄いグッドタイミング、で議会の結論が禁止となったなら映画はかなり説得力があったって事なのかな。
おはようございます。
映画は説得力ありました。なんといっても生命や農業全般に
関わることですから、観た後、「これは怖いことだ」と大きなため息が出ました。
インターネット画面で構成されている部分が大きい映画でしたが、監督さん、ゲリラ取材の行動力をいかしてどんどん取材、実証していっていました。
こういう映画って両方の言い分を聞かないとわからない部分
があるけど、
「人口増加問題だの、生産力向上だの、旱魃対策だの遺伝子組み換えも仕方ないじゃない」
という言い分ばかり聞かされてきたから、こうやって見せられるとあらためて怖いです。
遺伝子組み換えやら原子力やら、人間は制御しきれない領域とわかっていても踏み込んで試してみないではいられないんですね。研究者の探究心がわからないわけではないけれど、だからこそ彼らには倫理や哲学がなければ危険すぎると思うのです。経営者も然りです。
「困ったことがあったら俺様に連絡しろよ」
あなたは神様じゃありませんって。。。。傲慢なんだからもう。
そうですよね。Tsugumiさんは畑やっているんですものね。
雨が降らなければ天に向って祈るだろうし、雑草が生えれば
草取りなさってますよね。
Tsugumiさんが作った野菜を食べにまたうかがいたいです(^-^)
フランスではテレビでも放映されたんですか!?
もう映画を観ていて、アジアや南米、そしてアメリカ本土で
も展開される強引な商売方法に本気で大きなため息をついて
しまいました。
poirier AAAさんのおっしゃる通りです。
もっと倫理を!もっと哲学を!