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殿様の試写室

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思秋期 -1- Tyrannosaur

思秋期 -1-
Tyrannosaur
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(C)CHANNEL FOUR TELEVISION/UK FILM COUNCIL/EM MEDIA/OPTIMUM RELEASING/WARP X/INFLAMMABLE FILMS 2010

思春期は遠い昔に置いてきてしまったので、思秋期という言葉に心魅かれるようになりました。
思秋期―― もの想う秋にふさわしい美しい言葉ではありませんか。
もしかしたら思春期よりは味わい深い人生の季節かもしれません。

というわけで出かけたのですが、
ウワーッ!
これはものすごい映画でした。
圧倒されてしまいました。

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それゆえ、
「観に行こうと思っているけれど、どうだった?」
と訊かれたとき、
「いやぁ、暗いわ」
と答えてしまったとの。

「思秋期」という美しい言葉に魅かれて観に行くと、手痛いボディーブローをくらいます。
なんてったって、原題が“ティラノザウルス”ですから。

主人公も、その歳(とのより100歳年下の50代というお年頃でしょうか)になって、
これほどまでに追い詰められ、不器用で、悲しく、貧しい人生ではつら過ぎるよ――
と、なんとも暗澹たる気持ちになってしまいました。
ま、己が人生と重ね合わせるから、そんな想いにもなるのでしょうが。

「思秋期」の脚本を書き、監督を務めたのは、
「ボーン・アルティメイタム」(‘07)「ブリッツ」(‘11)などに出演した俳優パディ・コンシダイン。


パディ・コンシダイン
■生年月日 : 1974/09/05
■出身地 : イギリス
■バートン大学で演技の勉強を始めるが、途中で専門を写真に変えブライトン大学を首席で卒業。役者として成功を収める以前はカメラマンをしていた。「24アワー・パーティ・ピープル」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」「シンデレラマン」など、話題作や大作への出演が続き、印象的な存在感と演技力を見せつけた。多くの映画賞に役者としてノミネートの経験があり、2007年に監督と脚本を勤めた「Dog Altogether」では英国アカデミー賞やヴェニス映画祭など数多くの映画賞の短編作品部門を受賞している。
http://www.allcinema.net/prog/show_p.php?num_p=728913

「Dog Altogether」で、映画監督デビューも果たしたコンシダイン監督の初の長編映画となったのが、
その拡大版ともいえる本作「思秋期」です。

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憧れの監督はケン・ローチ、と語るコンシダイン監督。
まだ40歳にもなっていない彼が、
50代半ばを越えたどうしようもない主人公の心情や行動や人生を
どうしてここまでリアルに描けるのか、と首をかしげていました。
いくら俳優としてさまざまな役柄を演じたとはいえ、
脚本も監督もつとめるとなるとなまじっかな理解や観察だけでは不充分なはずです。

が、しかし、
その理由がわかりました。
なんと、「Dog Altogether」と本作の共通の主人公であるジョゼフのモデルは
コンシダイン監督の実の父親だったのです。

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いや、やばい人物ですよ。この主人公は。

もしも、とのがこういう親を持っていたら、とても映画になどできないでしょうし、
人に話すこともできないかもしれません。
暗い気持になり、衝撃を受けながらも、ラストまで正視していられたのは、
予想外の展開と、主人公ジョゼフを演じるピーター・ミュランの眼の奥に宿る
哀しげで、優しげな光のせいだったような気がします。
また、もうひとりの主役ハンナを演じたオリヴィア・コールマンも
テレビのコメディシリーズ出身とは思えないキャラクターを見せてくれました。
新境地開拓といったところかもしれません。
あ、彼女、最近では「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」(‘12)でサッチャーの娘キャロル役を演じています。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
乞うご期待でございますよ。

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☆10月13日に更新しました。いつも応援をありがとうございます☆

思秋期
脚本・監督/バディ・コンシダイン、製作/ディアミッド・スクリムショウ、撮影監督/エリック・アレキサンダー・ウィルソン
出演
ピーター・ミュラン/ジョセフ、オリヴィア・コールマン/ハンナ、エディ・マーサン/ジェームズ、サミュエル・ポットモレイ/サミュエル、ネッド・デネヒー/トミー、ロビン・バトラー/ジャック
10月20日(土)新宿武蔵野館、梅田ガーデンシネマ他全国順次ロードショー
2011年、カラー、98分、英語、イギリス、字幕翻訳/岸田恵子、提供/新日本映画社、配給・宣伝/エスパース・サロー、後援/ブリティッシュ・カウンシル
http://tyrannosaur-shisyuuki.com/

by Mtonosama | 2012-10-13 06:52 | 映画 | Comments(6)
Commented by よっしー at 2012-10-13 09:56 x
あ!ぽちっとボタンが秋色になっている@@
バディ・コンシダインさんは、ボーン・アルティメイタムから気になっちゃう俳優さんでした。そうか〜監督脚本とすばらしい才能をお持ちなんですねえ。。続きが楽しみです**
Commented by Mtonosama at 2012-10-13 11:56
♪よっしーさん

えへへ。毎回〈ぽちっとボタン〉にこだわっているとのです♪
トメさんボタンも気になるんですけどね。

今回は中高齢者の出会いということで
ピンクとも赤ともつかない色を選んでみました――

って、たいそうに言う程のことはないんですが^_^;

バディ・コンシダインさん、すごいですね。
Commented by すっとこ at 2012-10-13 13:32 x
あらららららららららららーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

なんだか観たい映画ですわ。
思秋期・・・・にぴったりなお年頃だもんですから。

バディ・コンシダインさん、知らなかったですが
とても味のある役者さんのようですね。
爺様の役のできる爺様俳優って好きだなぁ。

いったいなにごとが起きるのでありましょうや?

紅葉色のポチッを力強く押して帰ります!

Commented by Mtonosama at 2012-10-13 14:05
♪すっとこさん

爺様俳優ピーター・ミュランさんね、
パンフレットによれば1959年生まれですって!
ま、100歳違いだから、お若いのは当然だけれど、
あちらの俳優さんは随分老け顔でいらっしゃるのよね。

でも、渋いだけじゃなく、素敵な俳優さんでした。

力強いポチッをありがとうございます。
Commented by ライスケーキ at 2012-10-14 22:21 x
何か本当に暗そうな映画ですね。

原題が「ティラノザウルス」。

そして邦題は「思秋期」。

いったい どんなお話なんでしょう。

次回を観るしか ありません。
Commented by Mtonosama at 2012-10-15 06:42
♪ライスケーキさん

う~ん、確かに暗いかも。
主人公のキレ方にはすさまじいものがあるし。
主人公はその筋の方でもなんでもない普通のおじさんなんですけどね。

どこにでもいそうな普通のおじさんだからこそ、
ここまでキレるのを見ると怖くなります。

でも、役者さんの力をものすごく感じる映画でした。