砂漠でサーモン・フィッシング -2-
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SALMON FISHING IN THE YEMEN
©2011 Yemen Distributions LTD.,BBC and The British Film Institute.All Rights Reserved.
緑と清冽な渓流が美しいスコットランド。
そして、サンドベージュの大地がどこまでも続くイエメン。
暑い砂漠と寒冷地の魚・鮭。
いくらイメージしようとしても、この真逆のものたちはどうやったって結びつきません。
いったいこんな砂漠でどうやって鮭を釣ろうというのでしょう。
ストーリー
漁業・農業省に所属する水産学者アルフレッド・ジョーンズ博士はオフィスで怒っていた。
<イエメンに鮭を泳がせて釣りをする>というありえないプロジェクトの顧問を依頼されたからだ。
依頼人はイエメンの大金持ちシャイフ。
英国外務省の支持をとりつけてはいるが、水産学者としては受け入れがたいプロジェクトである。
早速、この件の窓口である投資コンサルタントのハリエット・チェトウォド=タルボット宛に
きっぱりと拒絶のメールを送信。
翌日、出勤すると上司から投資コンサルタントのハリエットと会うよう命令されたジョーンズ。
折しも中東派兵を開始した英国。そのことへの国際的な批判の矛先をかわすため、
明るい話題づくりとして<イエメンで鮭釣り>プロジェクトが展開されることになったという。
泣く子も黙る鉄の女・首相広報官マクスウェルの絶対命令だ。
渋々ハリエットを訪ね「水のない砂漠で鮭を釣ることはできない」と言い聞かせる。
ところが、依頼主の大富豪シャイフはイエメン国内に水を含んだ地層を発見し、
住民の生活のために砂漠に水をひく長期計画を実行。既にダムも完成しているという。
オフィスに戻れば、上司からプロジェクトに専念しなければクビだと迫られる。
科学者としてのプライドと家のローンの狭間で悩むジョーンズだったが、
給料倍増という提案を受け、この荒唐無稽なプロジェクトを引き受けることに――
北海で1万匹の鮭を捕獲し、飛行機でイエメンまで生きたまま運ぶ。
その費用ざっと5000万ポンド。
実行不可能なプランを述べ立てるジョーンズに、にこやかにほほ笑みながら
早速、行動を開始するハリエット。
だが、この2人、共に、ある心配事を抱えていた。
ジョーンズの妻は仕事人間で夫には一切関心を示さない。
一方、ハリエットの恋人は中東に派遣された軍人。
それぞれの悩みを抱えつつ、シャイフがスコットランドに所有する城へと向かった2人。
城に到着するや、シャイフと釣りに出かけたジョーンズだったが、
そこでシャイフの思わぬ人間性に触れて、彼に共感を抱くこととなる。
シャイフと出会って、この突拍子もないプロジェクトにすっかり乗り気になったジョーンズ。
しかし、問題発生。ハリエットの恋人が戦闘中、行方不明になってしまったのだ――
その後、共にイエメンへ向かった2人の前には次から次へと難題が起こる……
"シャイフはイエメンを西欧化しようとしている"と非難する人々、
三峡ダムの中国人技術者、
首相の支持率アップのため、エンジン全開の広報官。
ドタバタあり、ラブロマンスあり、あるいは、開高健も脱帽の釣りシーンあり。
思いっきり楽しませてもらいました。
「サラの鍵」(‘10)でユダヤ人一斉検挙の真相を追うジャーナリストというシリアスな役を演じた
クリスティン・スコット・トーマス。
http://mtonosama.exblog.jp/16847182/ http://mtonosama.exblog.jp/16859987/
彼女が首相広報官として、はじけた演技を見せてくれたのにはビックリ。
いつも深刻な役が印象に残っているものですから。
意外性やら、珍しい風景やら、
お楽しみの要素は満載。
イギリス版釣りバカ日誌ですかねぇ。あ、ちょっと違うか。
スコットランドの釣り風景、良かったですよ。
終
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☆11月21日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
砂漠でサーモン・フィッシング
監督/ラッセ・ハルストレム、製作/ポール・ウェブスター、脚本/サイモン・ビューホイ、原作/ポール・トーディ
出演
ユアン・マクレガー/アルフレッド・ジョーンズ、エミリー・ブラント/ハリエット・チェトウォド=タルボット、クリスティン・スコット・トーマス/パトリシア・マクスウェル、アマール・ワケド/シャイフ・ムハンマド、トム・マイソン/ロバート・マイヤーズ、コンリース・ヒル/バーナード・サグデン、レイチェル・スターリング/メアリー・ジョーンズ
12月8日(土)全国ロードショー
2011年、イギリス映画、108分、字幕翻訳/松浦美奈
http://salmon.gaga.ne.jp/
原作が60歳のデビュー作で、これだけ豪華なスタッフ&キャストで、殿様が「釣られちゃった」作品だなんて、いやがおうにも期待が高まります。フランスでは夏に公開されてしまったので、DVDを探してみます〜。
フランスではもう公開済みですか。
実は、殿は案外簡単に釣られる方なのです^_^;
それにしてもクリスティン・スコット・トーマスは面白かったです。
やはり「サラの鍵」でのシリアスな演技が記憶に新しいので
本作で見せてくれた新しい顔には驚きました♪
実はロンド時代のこと
日本から来た友人がスコットランドのお城に
泊まってみたい、と無理難題を言って
とにかく泊まれることになって電話に出た運転手と
おぼしきジョンを 駅まで車で迎えに来させ
城に入ると、流れる川で釣りしてる地元民が
うやうやしく帽子をとってジョンにお礼を言うのです。
野生のサーモンが釣れる川とか。
なぜジョンにお礼を?と「ジョン、この川は誰のもの?」と
聞いたら「わっちのでさぁ」・・・違う違う! 「川も城も
朕のもちものである」とのたまったのでした。
ひゃあ、ジョンは城主様だった。
何が気に入られたのかわからんけど、
夕食に招待され、ダイニングに電気はあるだろうに
ろうそくの明かりだけで日本からの友人と3人でディナーを。
・・・だったのを予告編のシャイフとのディーナーがやはり
ろうそくだけだったので、思い出しました。
正式ディナーはろうそくだけ、と決っている事を知ったのは
ずっと後からでした。
クリスティンは”イングリッシュ・ペイシェント”が鮮烈でした。
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もうすっかり大丈夫ですか?
大変でしたね。
本作は病後の疲れた身体を癒すにはうってつけの映画かも。
いや、しかし、すっとこさんのコメにはとのもビックリ!
いいなぁ。
実は、スコットランドで釣りもいいけど、
ウィスキーの醸造所も行きたい。
スコッチも飲みたいです。
それに、あちらの醸造所には猫がいっぱいるそうで♪
ひえぇ~~~~~~~~~~!!
超すごくないですか!?その話。
私も、そういう無理難題言うから、すっとこさん、お城に連れてって<(_ _)>
そのジョンさんのところでいいから。
(でいいから、って・・・・・)
正式ディナーはろうそくだけなの?
知らんかったぞ。
いやぁ、すっとこさんの体験はいつもすごいなぁ。
クリスティン・スコット・トーマス。
「イングリッシュ・ペイシェント」もそうだったけど、
彼女、まじめな役が多いですよね。
ところが、どっこい、本作ではハジケテますよー。
飛行機の中で観られるといいですね。
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私もユアン・マクレガーとスコットランドやイエメンを
旅している気になりました。
映画観てもいないのに なんて安あがり。
「殿様の試写室」はいつも そんな気にさせてくれます。
ヴィクトリア女王 世紀の愛、サンシャイン・クリーニング・アジャスメント好きな作品です。
特にヴィクトリア女王 世紀の愛には思いれがあります(苦笑)
あ、「サンシャイン・クリーニング」の女優さんでしたか。
面白い映画でしたね♪
でも、今回はずいぶんイメージが違っています。
「ヴィクトリア女王 世紀の愛」。ステキでしたよね。
Tsugumiさんの思い入れ、よくわかります(^_-)