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殿様の試写室

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ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの -2- HERB & DOROTHY 50×50

ハーブ&ドロシー 
ふたりからの贈りもの
-2-
HERB & DOROTHY 50×50

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(C) 2013 Fine Line Media,Inc. All Rights Reserved.

キャラ的になかなか好ましいハーブさんとドロシーさん。
愛想の良い奥さんのドロシー、
車椅子におさまって自分たちの集めたアート作品を満足そうに見入るハーブ。
彼がもういないと思うと寂しいです。

最初、「こんなにコレクションできるなんてお金持ってるからだよ」と
ひがみ根性にこりかたまっていたとの。
ホントは二人ともつましい公務員だったんですけどね。
彼らのコレクションには、無名作家の作品もありますが、
世界中に名の知れた作家の作品も数多くあります。
売ればひと財産です(ああ、なんてさもしい根性なのでしょう)。
でも、前作で既に全コレクションをアメリカ国立美術館に寄贈しているのですから、
今回はいったいこれ以上何をしようというのでしょう。
実は、それは前作が完成する直前にもう始まっていました――


ストーリー
NYの1LDKの住まいからアメリカ50州の美術館に2人のコレクションは拡がっていきます――

2008年春、ハーブとドロシーはある計画を発表。
「ドロシー&ハーバート・ヴォーゲル・コレクション:50作品を50州に(50×50)フィフティ・バイ・フィフティ」
となづけたこの計画。
50作品ずつ全米50州の各美術館に合計2500点を寄贈するというものです。
その中にはソル・ルウィット、リチャード・タトル、リンダ・ベングリスなど
20世紀を代表する総勢177人のアーティストの作品が含まれています。
あれ、前作でナショナル・ギャラリーに寄贈したのではなかったっけ?
そうなんです。
そうなんですが、アメリカ最大級の美術館であるナショナル・ギャラリーといえども
5000点もの作品の収蔵は不可能。
引き取れるのは千点が限界と判断せざるをえませんでした。
そこで始まった50×50プロジェクト。
ナショナル・ギャラリーはハーブ&ドロシーと共に作品の引取先を探していきます。

カメラが向うのはコレクションを受け取った全米各地の10の美術館。
ハワイ、ノース・ダコタ、モンタナ――

これまで観たこともないモダンアートなるものを鑑賞するためにやってきた人たちの反応は?
「芸術というのはもっときちんと描きこむものでしょ」
「孫の描いた絵の方がうまいかも」と若干ひき気味の大人たち。
その脇で自由に想像力をめぐらせる子どもたち。
さまざまなモダンアートへの態度が楽しめます。

映画には夫妻と長い間親しくしてきたアーティストも登場します。
クリストとかマーク・コスタビ。
モダンアートの門外漢でもその名前だけは聞いたことがある作家です。
無名ながら夫妻の励ましによって創作を続けてきた作家も。

世間の評価や、もちろん美術品の相場などには一切関わりなく、
自分たちが好きか嫌いかだけで作品を買い集めてきたハーブ&ドロシー。
有名だろうと無名だろうと関わりなく、
夫妻は友として、あるいは、親として彼らに接してきました。

50年前と同じ1LDKのアパートで年金生活を送る2人。
猫とコレクションに囲まれたそんな2人の生活に終止符が打たれる日がやってきました…


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失礼ながら、およそモダンアートとは縁が遠そうにみえる地味なご夫妻。

シャープな空間にポツンと置かれた作品、
インスタレーションっていうんですか?
空間そのものがアートであること。
それがモダンアートの条件と思い込んでいたんですけど――

下の隙間に押し込まれたコレクションのせいで持ち上げられてしまっているベッド。
床や廊下に箱のまま置かれた作品。
作品の劣化を防ぐため、窓もふさいだままの部屋。
でも、お気に入りのソファーからちょうど良い高さで眺められるよう掛けられた作品。
集めることだけが好きというのではないのですねぇ。やっぱりアートがお好きなんです。

とのはやっぱりこんなに集めることはできないけれど、
コレクターの真髄を見せていただきました。

ハーブもいなくなり、コレクションもなくなって急に広くなった1LDKで
ドロシーはどんな風に過ごしていくのでしょう。
あ、猫はいますけど。





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☆3月20日に更新しました。いつも応援してくださって本当にありがとうございます☆

ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの
監督・プロデューサー/佐々木芽女
出演
ハーバート&ドロシー・ボーゲル、リチャード・タトル、クリスト、ロバート・バリー、パット・ステア、マーク・コスタビ、チャールズ・クロフ、マーティ・ジョンソン他
3月30日(土)より新宿ピカデリー、東京都写真美術館他、全国順次ロードショー
2013年、アメリカ、87分、英語、提供・配給/株式会社ファイン・ライン・メディア・ジャパン、配給協力/ADEX日本経済広告社、Playtime、http://www.herbanddorothy.com/jp/

by Mtonosama | 2013-03-20 06:57 | 映画 | Comments(11)
Commented by すっとこ at 2013-03-20 09:07 x
がーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!

素晴らしいご夫婦です。私利私欲のためでなく
純粋にアートを応援する心。それも2人揃って。

      自分の私利私欲のミニ・コレクションが
      恥ずかしい。
      こうして書くのすらおこがましいけど。

彼らに作品を買ってもらって励まされたアーティスト、
描くモチベーションを支えてもらったアーティストも
あるのでしょうね。

投機のためなら 今ごろはマンハッタンのアッパーイースト
アパートメントで幾らでも優雅な暮らしをできたでしょうに。
いや優雅?
彼らはすでに優雅だわ、十分過ぎるほど。
だって好きな絵と好きな猫とに囲まれてる暮らしですものね!

なんだかいろいろ考えさせられる殿様試写室です、
いつもながら。

現在娘宅で孫の世話に忙殺されコメントままなりませぬが
しっかり読ませて頂いております!
ではポチッと押させて帰りましょう。

Commented by Mtonosama at 2013-03-20 09:22
♪すっとこさん

お忙しい中、コメントありがとうございます。
暖かくてよかったですね。そちらは桜満開なのでは?

そうそうニューヨークの街並みを見下ろす窓の大きな高級アパートメントにさりげなく置かれた作品・・・みたいな感じをイメージすると、このご夫妻のお部屋はまるで違うんです。

でも、なにかを好きになるってすごいことですよね。

今日もポチッをありがとう。お孫さんによろしく(^^)/
Commented by poirier_AAA at 2013-03-21 20:18
そうか、コレクターというのは物欲の人ではないんですね、特定の対象に対する愛情や情熱、好きで好きでたまらない気持ちが集めさせてしまうんですね。

以前何処かで、好きな作家の作品を集めている人が、自分が死んだらコレクションを全部自分と一緒に焼いて欲しいと書いているのを読んで、すごぉくイヤな気持ちになったのです。そういうモノの愛し方をする人がいる一方で、この2人のようにすっぱりと全部寄贈できる人もいる。こういう愛され方をした作品や作家たちは幸せですね。

ところで、殿様は映画のチラシとかパンフレットなどをコレクションされているのですか?あのパンフレットって、日本独特のものなんでしょうか。こちらではまったく見かけないんですよ。
Commented by Mtonosama at 2013-03-21 21:54
♪poirier AAAさん

好きなものを好きなだけ集められるってとても幸せなことですよね。

私はどうして好きなものがなくなってしまったんだろうと、悲しくなりました。
子どもの頃は、グリコのおまけや、
傘の石突部分にくっつける丸い布といったレアなものやら
一生懸命集めていたのですけれど。
キラキラ光るガラスのお餅みたいなものとか、訳のわからないものも集めていましたっけ。
本だって、お金が入ると買いこんで、家に置いておくことで安心してました。

ところが最近物を集めたい、好きなものを手元に置いておきたいという気持が
一切なくなってしまいました。

梨の木さんのおっしゃる映画のチラシも、
ブログに書いた映画のものだけは保存してありますが、
あとはバンバン捨てています。

なんか寂しいなぁ。
このご夫婦はやはり素敵な人たちですね。
人のふりみて我がふりなおすの心境です。
Commented by ライスケーキ at 2013-03-21 22:24 x
私やっぱり分からないの。
美術品を収集して美術館に寄付出来る人って、
やはり富豪とか貴族とか そういう方達じゃ無いのかな。
パトロンに なんてなるのもね。

5000点もの作品。
モダン・アートは安い?と言っても、
彼らが 慎ましい生活をしていても、
一般市民?に これだけの作品が買えるのでしょうか。

美術的価値が無くては 美術館も受け入れないだろうし、
アーティストの無名時代の作品を安く買ったにしても・・・。

5000点のコレクションがあっても                    保管場所 湿度・温度など維持・管理も大変ですし、
寄付して後々まで伝えて貰うのがベストでしょうが、
何故に彼らに これほどのコレクションが出来たか。
興味新進。   いろいろ調べてみたくなりました。。
その前に 映画見なくちゃね。 
Commented by ライスケーキ at 2013-03-21 23:53 x
ちょっと調べてみました。
彼らがアートを買う基準
「自分たちの収入で買える値段であること。 
小さなアパートに収まるサイズであること」
妻の収入で生活し、夫の収入でアートを買う。

アートコレクションが出来るのはリッチな人だけ。
と、思っていた私が情けない。
  

彼らの審美眼。                               アートに対する 情熱・愛情が成した 奇跡ですね。

子どもがいなかったから これだけのコレクションが
出来た と言うけど。

「子は三界の首枷」ですかね。
Commented by Mtonosama at 2013-03-22 08:52
♪ライスケーキさん

ハハハ、<子は三界の首かせ>ですか。

調べていただいて恐縮です。
書き忘れてしまいましたが、このご夫婦がコレクションする際の条件に<自分たちの収入で買えること>というのがあったんですよね。

それにしても自分の収入で買えるというなら、飲み食いにつかってしまうという方だから・・・・・
そうそう、三界の首かせもあるし^_^;
Commented by pupu55560 at 2013-03-22 11:42
一本目のは観てますが、可愛らしいご夫婦だったのに、その後ハーブさんがお亡くなりになったと知って寂しく思ってました。
続編が出たのですね。
これはちょっと辛くなっちゃうのかな?
Commented by Mtonosama at 2013-03-22 15:01
♪pupu55560さん

こんにちは!コメありがとうございます。
可愛いですよね。このおふたり。
しっかりもののドロシーさんとちょっとマイペースのハーブさんって感じの、良い組合せだったのに残念です。

でも、辛くなるってことはないです。
おふたりの子どもともいえる作品たちがアメリカ中にいますから♡
Commented by Tsugumi at 2013-03-22 17:02 x
またまたお久しぶりです。
夫婦でアートコレクションを買う。
素晴らしいですね。

うちの夫婦いろいろ趣味は重なりますが購入するとなると、まったく違ってきます。
だんな様はハードウェア・・私といえば最近物欲がなく・・
しいていえば飲み代になってたりして(苦笑)
Commented by Mtonosama at 2013-03-22 17:12
♪Tsugumiさん

お久しぶりです♪ お元気ですよね、花粉症以外は^_^;

物欲がなく、飲み代になってるというところは私と同じかも・・・・・