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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

イーダ-1- IDA

イーダ -1-
IDA

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(C)Phoenix Film Investments and Opus Film

ポーランド映画です。
ポーランドというと、
世界史の授業で、常に侵略され、踏みにじられ、分割された不幸な国、
というように習ってきたし、
歴史の中で翻弄されてきた国、というイメージがついてまわっています。

第二次世界大戦中の抵抗の歴史やその後のソ連に呑み込まれていた時代、
あるいは『ワレサ 連帯の男』で観た闘う人々の姿。
http://mtonosama.exblog.jp/21622927/ http://mtonosama.exblog.jp/21648341/

アンジェイ・ワイダ監督の初期の作品に出てくる寒そうな風景や地下水道の内部。
土と白いシーツの質感が際立つモノクロの画面。
とのの頭の中でポーランドはこんな風にできあがっています。
ちょっとザツですけど。

いずれにせよ、苦汁をのみ、辛酸を舐めてきた国というイメージが刷り込まれています。

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本作『イーダ』はポーランドだけでなく
ヨーロッパ各国で高い評価を受けた現代ポーランド映画。
監督は1957年ワルシャワ生まれのパヴェウ・パヴリコフスキーです。


パヴェウ・パヴリコフスキー監督
14歳の時に共産主義体制のポーランドを出て、まずドイツ、次にイタリア、最終的にイギリスに定住という波乱の人生を送ってきました。
本人はこう語っています。
「私は秘密や矛盾をたっぷり抱えた一族に生まれ、
これまでの人生のほとんどをなんらかの亡命めいた状態で過ごしてきました。
アイデンティティ、家族、血統、信仰、帰属意識、歴史といった問題に常にさらされながら」


1980年代末期から90年代にかけて、記録映画を監督。その中には、サンクトペテルブルグで路面電車の運転手を務めるドストエフスキーの曾孫ディミトリが、1862年に曾祖父が旅した西欧旅行の足跡を辿る悲喜劇的なロードムービー『Dostoevsky’s Travels』(‘91、未)や、人類学的アプローチを採用し、言葉よりは映像の力に比重を置いてボスニア・へルツェゴビナ紛争のただなかにあったサラエヴォで撮影された『Serbian Epics』(‘92 未)もあります。

1998年には初の長編劇映画『The Stringer』(未)を発表。
主人公は西側の通信社に売り込むことのできる映像素材を求め、モスクワの街をさまようロシア人青年。そんな彼とマスコミ業界で活躍する英国人女性との恋を描いたロマンスです。
その後も主に英国で長編劇映画を監督。
2004年から2007年にかけてはオックスフォード・ブルックス大学の特別研究員。
ポーランド語の他、英・仏・独・伊・露語を使いこなす才人です。

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ヨーロッパ各国で作品を撮り続けてきたパヴェウ・パヴリコフスキ監督。
ポーランド以外で地歩を築いてきた監督が、
初めて母国ポーランドで作り上げたのが本作『イーダ』であります。
2013年11月に渋谷で開催された「ポーランド映画祭2013」でプレミア上映され、
今回ポーランド映画ファン待望の劇場公開とあいなります。

柔らかいモノクロの画面、光と影の妙なる配合から生まれる映像美。
古き良きポーランドの美しさを彷彿とさせながら、
そこに描かれたポーランドのこれまでよく知らなかった一面。

いやあ、今回ポーランドのもうひとつの側面を初めて知りました。
アンジェイ・ワイダ監督の力強さ、
ロマン・ポランスキー監督の洗練、
イエジー・スコリモフスキ監督が17年ぶりに監督復帰した『アンナと過ごした4日間』(‘08)で
見せた静かな情念。
それらの巨匠たちの作品にみられるポーランド映画のすばらしい遺産を継承しつつ、
更に、ポーランドの抱える側面を静かな筆致で描き出したパヴェウ・パヴリコフスキー監督。

まずはその映像の美しさと静けさにしっかりと浸りたいものです。

さあ、いったいどんなお話なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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☆7月31日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

イーダ
監督/パヴェウ・パヴリコフスキ、脚本/パヴェウ・パヴリコフスキ、レベッカ・レンキャヴィチ、撮影監督/ウカシュ・ジャル、リシャルト・レンチェフスキ、美術監督/カタジナ・ソバンスカ、マルツェル・スワヴィンスキ、製作・プロデューサー/イーリク・エーブラハム、ピョトル・ジェンチョウ、エヴァ・プシュチンスカ
出演
アガタ・クレシャ/ヴァンダ、アガタ・チュシェブホフニカ/アンナ、イーダ、ダヴィド・オグロドニク/リス、イェジ・トレラ/シモン・スキバ、アダム・シシュコフスキ/フェリクス・スキバ、ハリナ・スコチンスカ/修道院長、ヨアンナ・クリク/歌手、ドロタ・クドゥク/カシカ、ナタリア・ウォンギェフチク/ブロニャ、アフロディタ・ヴェセラク/マリシャ、マリウシュ・ヤクス/バーテン、イザベラ・ドンブロフスカ/ウェイトレス、アルトゥル・ヤヌシャク、アンナ・グジェシュチャク/隣人、ヤン・ヴォイチェフ・パラドフスキ
8月2日(土)[シアター]イメージフォーラムにてロードショー
2013年、80分、モノクロ、日本語字幕/岩辺いずみ、字幕監修/渡辺克義、配給/マーメイドフィルム、後援/駐日ポーランド大使館、ポーランド広報文化センター
http://mermaidfilms.co.jp/ida/

by Mtonosama | 2014-07-31 06:33 | 映画 | Comments(4)
Commented by アイスケーキ at 2014-08-01 21:11 x
ポーランド、小さい国でありながら、
すばらしい監督を沢山輩出していますね。
ショパンと言いマリー・キュリーと言い、
芸術・文化・学問のレベルが高いのでしょうね。

今、漫画でポーランド史を読んでいます。
まぁ、漫画だから半分はフィクションだと思って読んでいますが、
まったく知らない ポーランド史が
少しは身近に感じられるようになりました。
Commented by Mtonosama at 2014-08-02 06:43
♪アイスケーキさん

へえ~?漫画のポーランド史ですか。
おもしろそう!わたしも読みたいです。

ポーランドって一度行ってみたいなぁ。
Commented by すっとこ at 2014-08-02 10:57 x
うむむむむむむむむむむむむむむーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!

貧しい、と言われてる国の食べ物は
どうして美味しいのでせうか?

NYで一番美味しいソーセージは ポーランド街の
英語が通じない店のソーセージなんです!

アイルランドでも ”バリマルー”という自家農園持ってる
オーベルジュのレストランが 今までで一番美味しい
レストランでした!

モノクロの映画が なにやら味の良い食べ物のような
気がして 噛みしめて味わいたいなぁ。

力強くポチッ!!
Commented by Mtonosama at 2014-08-02 11:34
♪すっとこさん

ポーランドのソーセージと茹でたジャガイモでビールが飲みたい。
アイルランドではやっぱジャガイモ肴にウィスキーが飲みたい。

って、
なんで飲む話になるかなぁ。

この映画のモノクロは本当に良いです。
口当たりは良いけど強~いお酒みたいで、ちょっとしてからカーッ
ときてじわじわと効いてきます。

力強いポチッをありがとう(^^)/