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殿様の試写室

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柘榴坂の仇討 -2-

柘榴坂の仇討 -2-

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(C)2014 映画「柘榴坂の仇討」製作委員会


江戸から明治へと時代は変わり、
裃、袴姿から洋装へ、
ちょんまげ、月代もざんぎり頭に変わります。
小器用な者たちは金をもうけ、要領よく立ち回り、
身の処し方もわからぬまま、誇りだけは失うことのできない侍たちは
それでもおたおたと慣れない仕事に専念します。

ああ、大変な時代だったんだろうなぁ。明治になったばかりの頃は。
時代の変わり目に生きるというのはいつだってきついものです。


ストーリー
旧彦根藩士・志村金吾は未だに13年前のあの雪の日のことを夢に見る。
安政7年3月3日、
雪が深々と降りしきる江戸城桜田門外で大老・井伊直弼の行列を水戸脱藩浪士らが襲撃した。
剣の腕を見込まれた志村は主君の駕籠を警護していた。
だが、刺客の1人を深追いし、持ち場を離れたため、直弼は殺されてしまった。

井伊直弼は下級武士である志村にも温厚な笑顔で接し、優しい言葉をかけてくれた。
志村は自らの命を賭けても守らなくてはならないそんな主君を死なせてしまった。
その罪は重く、彦根藩は切腹さえも許さなかった。
彦根の年老いた両親が息子の代わりに自害。
志村に下った命令は「逃亡した水戸浪士の首をあげ、殿の墓前に供えよ」だった――

だが、志村は自分を責め、ひそかに切腹を決意し、新妻・せつに離縁を申し渡す。
そんな志村に、せつは
「ご下命を果たし、本懐を遂げてこそ武士。それまでせつはお側においていただきとう存じます」
と頭を下げた。

2人は江戸下町の長屋に居を移し、志村は水戸浪士を探すあてのない探索を始める。
主君を襲った浪士は18名。内、逃亡した浪士は5名。手配書をもとに仇を追う志村。

13年の時が流れ、時代は明治に。江戸は東京となった。
武士の世は終り、志村に仇討を命じた彦根藩もとうにない。
街には洋館が建ち、洋装の男女が行き交う。
そんな中、髷を結い、すりきれた袴に刀をさした志村は未だ仇を追い続けていた。
5人の浪士の内4人は既に世を去り、残るはただ1人である。

武士の誇りを決して捨てようとはしない志村に救いの手を差し伸べたのは、旧旗本の内藤新之助。
今は市中警備の警察官として新政府に仕える内藤は
幕臣時代の上司で、司法省の役人となっている秋元和衛に志村の仇討への助力を依頼。

明治6年2月7日。東京は13年前のあの日と同じく雪が降りしきっていた。
その日、秋元からの呼び出しを受けた志村はその屋敷に向った。
せつには夫の出かける理由がわかっていた。「今日こそ夫は本懐を遂げるのだ」

秋元邸を訪れた志村はついに佐橋十兵衛の消息を知る。
だが、同日、明治政府は「仇討禁止令」を公布していた――
秋元もまた、過去とは決別し、新しい時代を生きてみてはどうか、と志村に勧める。
しかし、志村の決心が揺らぐことはなかった。
志村は佐橋が車夫として客待ちをしているという新橋駅へと向かうのだった……

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志村や佐橋の侍としての気概に時代劇ファンは心を震わせることでありましょう。
しかし、ですね。
思わぬところで、この映画には、
我が身を犠牲にし、夫のためにつくしてきた妻へのエールがあったんです。
仇敵発見に尽力してくれた秋元に「ご迷惑をおかけいたしました」と頭を下げる志村に対し、
秋元の妻は「そのお言葉は奥方にこそ申されませ」とピシリと言い放ちます。

気持良かったです。
そうですよ。お家は大事でありましょう。
自分を認めてくれた大恩ある殿様の仇を討ちたい一心で13年間捜索し続けた心意気や天晴れ!
ではありましょう。
しかし、それは夫が本懐遂げた後は自分も後を追って死のうと覚悟し、
居酒屋で働きながら夫を支えてきた妻がいてこそ、できたことでありましょう。

いやあ、秋元さんの奥方、よくぞ言ってくださった!
支えることが当たり前とみなされている妻にスポットライトを当てたという意味では
女たちの映画ということもできるかもしれません。
広末涼子さんもなかなか好演でありました。
たまには時代劇も良いものですね。





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☆9月18日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

柘榴坂の仇討
監督/若松節朗、原作/浅田次郎(「五郎治殿御始末」所収 中央公論新社刊/新潮文庫刊)、脚本/高松宏信、奥田健三郎/長谷川康夫、撮影/喜久村徳章、音楽/久石譲
出演
中井貴一/志村金吾、阿部寛/佐橋十兵衛(直吉)、広末涼子/せつ、中村吉衛門/井伊直弼、高島政宏/内藤新之助、真飛聖/まさ、吉田栄作/財部豊穂、堂珍嘉邦/稲葉修衛門、近江陽一郎/小野寺覚馬、木崎ゆりあ/ゆき、藤竜也/秋元和衛
9月20日(土)全国ロードショー
2014年、日本、カラー、1時間59分、配給/松竹
http://zakurozaka.com/

by Mtonosama | 2014-09-18 06:40 | 映画 | Comments(2)
Commented by ライスケーキ at 2014-09-18 21:07 x
時代劇だと思って観てたら 洋装の方が出てきた。

仇討ちのために生きて来たら 「仇討ち禁止令」が出た。

そういう 時代だったのですね。

彼女が夫を支えたのは 愛があったからでしょう。

いくら「支えることが当たり前」でも 愛がなくては・・・。

ホント 夫は妻に感謝しなくてはいけませんね。
Commented by Mtonosama at 2014-09-19 06:28
♪ライスケーキさん

明治って不思議な時代ですね。
着物姿の中に突然洋装が現れ、ちょんまげ頭の中にザンギリ髪
が混じってるんですもんねぇ。

夫は妻に感謝こそすれ、えらそーに料理の味付けに文句を言う
なんてとんでもないことです^m^