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殿様の試写室

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マルタのことづけ -1- Los insólitos peces gato

マルタのことづけ -1-
Los insólitos peces gato


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人間150年も生きると、自分はどのように死ぬのかなぁということは常日頃考えます。
痛いのはいやだし、電車に轢かれるのもちょっとなぁ、とか。
家族は泣くのかなぁ、それとも、ああ、せいせいしたっていうのかなぁ。
友人たちはどうだろう、とか。

とはいえ、大病を抱えているわけでもないので、いまひとつ実感はありません。

本作は、4人の子どもを持ち、不治の病を抱えながら、
それでも前向きに今を生きるシングルマザー・マルタと
天涯孤独な若い女性クラウディアとの出会いとその交流を通じて、
生きること、そして、死ぬことを描いたメキシコの映画です。

「だめよ、だめだめ!辛気臭いわ」
え?そんなことはありません。
太陽の国メキシコですからね。死ぬことも生きることの一部です。
て、めちゃくちゃ・・・か?

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本作で監督デビューを果たしたのはクラウディア・サント=リュス。
本作に登場する天涯孤独な女性クラウディアというのが実は彼女のことなのであります。
両親が離婚し、母親との生活に息苦しさを感じ17歳で家を出た監督。
大学を卒業した2005年、本作の主人公であるマルタとその家族に出会いました。
当時、既に病気と闘っていたマルタとその家族と暮らした2年間が
自分をとりまく世界に興味を失っていたクラウディアを大きく変えることになりました。
そう、これは実話なんですね。

家族を支えて働くしっかりものの長女アレハンドラ、
フリーターの二女ウェンディ(ちなみに彼女、マルタの本物の二女です)、
思春期まっただなかでオシャレと男の子のことしか頭にない三女のマリアナ。
末っ子は唯一の男の子アルマンド。おねえさんたちにいじられながら洗濯係をこなしています。
にぎやかな家族を見ていると死期の迫った母親がいるとは思えません。
明るく楽しく、そして、力一杯に生きる家族たち。

母・マルタもこれまた体調の悪い時にもひたすら我慢して
子どもたちのために尽くすというタイプではなく、
ありのままに生きています。
病院に出たり入ったりの生活。それは彼女や家族たちにとって生活の一部なんです。
それは家族だからこそできる生活なのでしょう。

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しかし、赤の他人である監督がマルタに家族のように迎えられ、共に暮らした、
という事実はまさに映画よりも小説よりも奇なり、であります。

監督がマルタに出会ったのは彼女が亡くなる2年前のこと。
この時、もう既に彼女は8年の闘病生活を送っていました。
マルタに出会った時、監督は22歳。自分が属する場所も、抱きしめてくれる人もなく、
不安で辛い時期でした。
そんな彼女をマルタは養女のように自分の家に迎え入れてくれました。
監督は、マルタが病と共存し、生きていく姿を間近に目にすることによって、
自分の悩みがいかに小さなものかを知ったといいます。


クラウディア・サント=リュス監督
1982年メキシコ・ベラクルス生まれ。2004年にグアダラハラ大学視覚芸術科卒業。
その後、女優兼監督として活動開始。2005年グアナファト国際映画祭で24時間以内に
ショートフィルムを制作するという課題に取り組み、最優秀賞主演俳優賞および特別賞と監督賞を受賞。2010年、メキシコ映画協会主催のコンペティションを本作の企画で勝ち取った。ベンタナ・スール映画祭では将来性のある才能を見出すことを目的に行われているポストプロダクション作品部門を本作で受賞。

彼女が映画を学んでいたこと、そして、マルタと出会ったこと。
神様や仏様はなんと粋なはからいをしてくださることでしょう。
そんな映画を日本の私たちが楽しめるとは!
映画の神様、ほんとにありがとうございます。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回までお待ちくださいね。



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☆10月6日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

マルタのことづけ
監督・脚本/クラウディア・サント=リュス、プロデューサー/ヘミニアノ・ピネダ、エグゼクティブ・プロデューサー/ルビー・カスティージョ、クリスティアン・クレーゲル、へミニノ・ピネダ、共同プロデューサー/フィリップ・アコカ、アラン・ぺイロラス、撮影/アニエス・ゴダール、オリジナル音楽/マダム・レカミエ
出演
ヒメナ・アヤラ/クラウディア、リサ・オーウェン/マルタ、ソニア・フランコ/アレハンドラ、ウェンディ・ギジェン/ウェンディ、アンドレア・パエサ/マリアナ、アレハンドロ・ラミレス・ムニョス/アルマンド
10月18日(土)シネスイッチ銀座ほかロードショー
メキシコ、2013年、91分、カラー、協力/セルバンテス文化センター東京、配給/ビターズ・エンド、字幕翻訳/林かんな
http://www.bitters.co.jp/kotoduke/

by Mtonosama | 2014-10-06 05:45 | 映画 | Comments(7)
Commented by なえ at 2014-10-06 22:06 x
「死ぬことも生きることの一部です。」
いえいえ、めちゃくちゃではないと思いまっせ。
「死ぬ」のは「生きる」延長線上にあるもんですから。

それよりも・・・
知らなんだ、知らなんだ~、昨日びなちゃんさんととのさまが
(何でくまさん?本名、殿山熊子だったりして?)あんな
濃ゆーいお話をされてたなんて!

びなちゃんさん、実家が本屋さんで出版社勤めて司書になられたと?本好きにとっての理想のコースではあ~りませんか!?
本をきちんと区分けして、ほしいものだけ買う、賢いやり方。
私も見習わなくては。動物ものの、本とマンガてどんなもの
ですか(差し支えなければ)?あ、「小さいおうち」情報、
ありがとうございました。近日中に借りに行こうと思います。
(続く)
Commented by なえ at 2014-10-06 22:07 x
(続き)
とのさま、タダ派ってうらやましい!それに借りるのであれば、
本もむちゃくちゃ増えないですね。それでも本の大整理?
て、どんだけ~!本屋ができるのでは?

実は、ダンナは定年直前に退職して、今古本屋をやってます。
歴史関係が主ですが、他のジャンルも置いてます。いらなくなった
本はそこへ置けばいいやと、本の整理は全然してません。

私もお二人同様、終活をしなくてはなあと思ってます。が、ズボラ
なのでなかなか。物はもう増やしたくない。そして残りの人生を
どう生きるか。長生きが必ずしも幸せとは思いませんが、少なくとも今いるウチの猫たちを見送ってからでありたいと願ってます。
Commented by Mtonosama at 2014-10-07 06:09
♪なえさん

くまこで~す(笑)

エ~、本ですがタダ派になったのは最近のこと。
学生時代から買い集めた本がめっちゃたまっており、
「こんな昔の本、何十年も持って引越しする人はありまへんで」と
買い取りにきた古本屋さんにいわれてしまいました。

おつれあいさま、歴史関係のご本を置いておられる古書店さんですか!?
実は、くま、いえ、とのも西洋史専攻で歴史関係の本があります。
古本屋さんに買ってもらえず、売れ残りました^_^;

売れ残り・・・・・
問題は残りの人生ですなぁ。

昨日、台風でひきこもっていたひかちゃん、今朝は飛び出して行ったきり
なかなか帰ってきません。
こういう形でひかちゃんを見送るのはいいのですが、
私はひかちゃんに見送ってもらって、あっちへ行きたいです。
Commented by ライスケーキ at 2014-10-07 23:05 x
私も終活で、いろいろ片付けています。
読みたい本は図書館。
買うのはブックオフの100円コーナー。
今ハマっているのは ヨーロッパを舞台にした歴史マンガ。
読みたかった本があると うれしくなっちゃう。

夫ファミリーは散骨だから 私も湘南の海に散骨。
あっちへ行っても 
自然の中で海や空や富士山を楽しめるから 
ちょっと 楽しみ。

今回は終活の話ばかりになっていまいましたが。
次回  ストーリー楽しみにしています。
ボチッ!
Commented by びなちゃん at 2014-10-07 23:57 x
最初の写真、柔らかい色合いの服に木漏れ日が当たって…メキシコだけに、何だか悲惨でありながらどうにかって言う国民性が?
期待してぽちっです。

以下くまさん、お借りしてごめんなさい。
なえさんのお連れ合い様、古書店なんて、し・ぶ・いですよねえ。いいなあ。私も、出来るなら、猫専門のネット書店を開きたいです。
しかし、くまさん、ひかちゃんに見送られたいとは…私は見送る方しか考えていなかったので、辛いなあ、と思ってたので、その手もありかと。でも、残ってるであろう主人に、猫達の世話を期待できないのでやっぱり私が最後に逝きたい…
なえさん、即お答えできないのですが、最近の読み物で動物物は、浅田次郎編のアンソロジー”猫の話”、ハルノ宵子(吉本隆明の娘)のもの。猫マンガ(エッセイコミックで、実際に飼われてる漫画家さんのがおもろい。ブログのが書籍化されるのもありますが)ちょっと古いのですが、緒形もり、松苗あけみ、新しい方では、いくえみ綾さん。みんな猫馬鹿、飼い主馬鹿が炸裂しています。
失礼いたしました。
Commented by Mtonosama at 2014-10-08 06:25
♪ライスケーキさん

今回は終活特集です。
おしまいに向ってこじんまりと暮らしていきたいです。
でも、最後まで何が起こるかわからないのが人生。
映画じゃ大抵そうですもんね。
Commented by Mtonosama at 2014-10-08 06:32
♪びなちゃんさん

メキシコって行ったことないけど、どんなんかなぁ。

ところで、びなちゃんさん、さすがですね。
猫師匠が増えてうれしいです。
それになえさんのお連れあいも良いお仕事♪
関係ないけど、昨日終活の一環として「こいつなら高く売れるぞ」
という本を古書店に持っていったら、大古書市のためお休み。
結局ブックオフに持っていきました(;O;)

浅田次郎編の猫本、注目。
吉本隆明の娘ってみんな変わったペンネームをつけるんですね。
読みたいです。

良い情報をありがとうございました。