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殿様の試写室

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パレードへようこそ -2- Pride


パレードへようこそ
-2-
Pride

パレードへようこそ -2- Pride_f0165567_60218.jpg

(C)PATHE PRODUCTIONS LIMITED. BRITISH BROADCASTING CORPORATION AND THE BRITISH FILM INSTITUTE 2014. ALL RIGHTS RESERVED.


サッチャー政権下の映画って多いですね。それも名作が。
映画をつくるにはもってこいの時代背景だったんでしょう。

『リトル・ダンサー』にせよ、『ブラス!』にせよ、
炭坑労働者が主人公になっていたのは
英国最強の組合だった全国炭坑労働者組合が
英国史上、最大のストライキを闘ったから。
炭坑労働組合はひとつの時代を代表する存在だったわけです。

大きな転換期となった時代。
お宝のようなネタがごっそりつまっているに違いありません。

本作の主人公・炭坑夫支援レズ&ゲイ会(LGSM)の指導者について書かれた書籍だって、
そんなお宝の中からみつかったんですから。

さあ、いったいどんなお話でしょうか。

パレードへようこそ -2- Pride_f0165567_611537.jpg

ストーリー
1984年。イギリスは厳しい不況下にあった。
20ヶ所の炭坑閉鎖――
サッチャー首相が発表した案に抗議するストライキも4ヶ月目に入ろうとしていた。
ロンドンに暮らすマークはその様子をニュースで観て思いついた。
「炭坑労働者とその家族を支援するために募金しよう!」
その日はまさにゲイの権利を訴えるパレードの日。
マークは友人のマイクを行進に誘い、その場で参加者たちに募金を呼び掛ける。

パレード後の打ち上げパーティ。
マークはLGSM(炭坑夫支援レズ&ゲイ会)を立ち上げた
参加を表明したのは書店主のゲシンとその恋人で俳優のジョナサン。
唯一の女性ステフ。
両親に内緒で初めて参加したジョーなど
たったの9人。

マークは集めた募金を送ろうと全国炭坑労働組合に連絡するも
「レズ&ゲイ会です」と名乗るや否や電話は切られてしまう。
そこで、炭坑に直接電話することに方針転換。
ウェールズの炭坑町ディライスの役場に電話すると、
これまた意外なほどあっさりと受け入れられた――

その数日後、ディライス炭坑を代表してダイがロンドンへ来た。
「で、LGSMって何の団体?」
意味を聞いて驚くダイ。
だが、彼に偏見はなかった。
それどころか挨拶のため生まれて初めてゲイバーを訪れたダイは
「皆さんがくれたのはお金ではなく友情です」とスピーチ。
熱い喝采を受ける。
ダイのすばらしいスピーチの成果でLGSMのメンバーは一挙に増加。
ディライス炭坑への寄付金も倍々増。

ディライス炭坑の委員長へフィーナは反対を押し切ってLGSMの招待を決定!
小さなバスに乗り込んでウェールズへと向かうマークたち主要メンバー。
ジョーは調理学校の実習旅行だと両親に嘘をつき参加。
書店主のゲシンは故郷ウェールズに住む母親と仲違いしているため留守番。

へフィーナ委員長や書記のクリフが暖かく迎えてくれた。
だが、会場に控える町の人たちの反応は冷ややか。
マークのスピーチが終わると続々と退場していく。

その翌日。
好奇心を抑えきれない人々はマークたちを質問攻めに。
次第に心を開き始めるゲイとディライスの人々。
ジョナサンがダンスを披露すると歓迎会は拍手喝采の内に幕を閉じた。

しかし、組合と政府の交渉は決裂。ストは42週目に入り、
サッチャー首相は組合員の家族手当を停止した。
マーク一行はさらなる支援を決意してディライスの町へ。
ところが一人の町民が新聞に密告。
新聞に躍る「オカマがストに口出し」という挑発的な見出し。
LGSMからの支援を打ち切るか継続するかの採決がとられることになる。

今や町民たちと深い友情で結ばれたLGSMの運命はいかに……

闘う炭坑労働者や偏見をはねのけ権利を主張し始めた同性愛者たち。
英国の不況を背景にしたちょっと毛色の変わった社会派映画と思いきや、
封建的な炭坑労働者をしかりつけるおばちゃんたちが大活躍し、
ゲイたちを偏見もなく受け入れていくおばちゃん。
普通のまじめそうなおばちゃんたちですが、ちょっとエッチで図々しい。
なんとも魅力的でありました。

いまだ自分たちと異種の存在にはとまどいを見せる2010年代のおばちゃんも
(あ、150歳だからおばあちゃんか)
偏見を捨てて大いに楽しませてもらいました。

80年代サッチャー政権下を描いた映画ってほんとに良い映画が多いですね。
本作もこの時代を描いた新たな名作に仲間入りです。





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☆3月20日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
パレードへようこそ
監督/マシュー・ウォーチャス、脚本/スティーブン・ベレスフォード、製作/デイヴィッド・リビングストン、撮影/タト・ラドクリフ
出演
ビル・ナイ/クリフ、イメルダ・スタウントン/ヘフィーナ、ドミニク・ウェスト/ジョナサン、パディ・コンシダイン/ダイ、ジョージ・マッケイ/ジョー、ジョセフ・ギルガン/マイク、アンドリュー・スコット/ゲシン、ベン・シュネッツァー/マーク、クリス・オーヴァートン/レジー
4月4日シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
2014年、イギリス、121分、日本語版字幕/齋藤敦子、配給/セテラ・インターナショナル
http://www.cetera.co.jp/pride/

by Mtonosama | 2015-03-20 06:04 | 映画 | Comments(6)
Commented by びなちゃん at 2015-03-20 13:27 x
全く、話がそれてしまうので最初にお詫びいたします。

真ん中のオバちゃん、どこかで観たことあるなあと思いチェック。イメルダさんね。
内外かかわらず俳優女優さんの、名前とか良く分からない私。
ハリーポッターで、ホグワーツ魔法学校に来た悪役の魔女の方!
なんでインパクトがあったか…実は、猫がらみ。映画の中での彼女の部屋が猫だらけのインテリア。勿論飾ってある額の中の猫達は動くし。一見の価値ありです。


で、この映画、別な意味でイギリス好きなので観ますよ~。
Commented by Mtonosama at 2015-03-20 14:10
♪びなちゃんさん

ハリ・ポタに集中できないわたし。
でも、このおばちゃんが悪い魔女ですか!?
猫好きの魔女なのに悪い魔女ねぇ・・・
本作では楽しいおばちゃんでしたよ。

すいません。わたしも話が飛びます。
焼きうどんにイカの切干を入れようと思って探していたら
テーブルの下に残骸が(-_-;)
昨日からひかちゃんの足の裏が臭いなぁと思っていたら、やっぱり。
猫はイカ食べちゃいけないんですよね。

今日のひかちゃんのう○ちの臭いことといったら(お食事中だったらごめんなさい)

Commented by びなちゃん at 2015-03-20 21:30 x
↑そうなんですよ、猫好きなのに悪役なんで、残念でした。

あはは、ひかちゃん、やるね~
下痢してませんか?
隠れてやることは楽しいですもんね…密かにおちゃけも、飲んでたりして?
Commented by Mtonosama at 2015-03-21 06:51
♪びなちゃんさん

おはようございます!

ひかちゃん、悪い。
でも、温かくなったのに、まだ私のベッドのまくら元で寝ててきゃわいいです♡
Commented by ライスケーキ at 2015-03-22 21:34 x
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」という映画
先日TVでやっていましたが、
彼女の血も涙もない(?)強さ、
どこから来たのでしょうね。

あの時代は 英国にとってどんな時代だったんでしょう。
彼女がいたから 英国は弱者を切り捨てて繁栄した? 

国の進路を決める船長には 鉄の強さと共に 人間の心を
持って欲しいと思う。
日本丸の船長さんにも特等船客の事ばかりでなく、
二等船客や乗組員の事も考えて欲しいな。
Commented by Mtonosama at 2015-03-23 06:40
♪ライスケーキさん

これだけ良い映画の母体となるサッチャー政権下の英国。
なんかがあるんでしょうね。
でも、抑えられた人たちも抑えられっぱなしじゃないところが良いな。
安倍政権下の社会を母体にした良い映画が生まれることを
期待したいのですが・・・
それよりもなによりもこのままじゃいけないと思うのですが。

by Mtonosama