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殿様の試写室

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海にかかる霧 -2- 海霧 Haemoo


海にかかる霧
-2-
海霧 Haemoo

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(C)2014 NEXT ENTERTAINMENT WORLD Inc. & HAEMOO Co., Ltd. All Rights Reserved.



今から10数年前本当に起こった事件ですが、
大海原を舞台にしたできごとでありながら、
狭い漁船、乗組員たちを覆う濃い海霧という設定ゆえ
密室劇を思わせるような濃厚な作品であります。

船員たちに慕われていた船長が、
中国からの不法移民を密航させるという闇ルートの仕事に手をつけたのは
不況ゆえではありましょうが、あまりに不運な展開に息つく暇なく見入ってしまいます。

乗組員思いの船長も、また船長を親のように慕う乗組員も
霧に閉じ込められた船内で少しづつ狂っていくんですねぇ。

製作・脚本を担当したポン・ジュノも
「緊張を緩めることのできない息詰まる展開、そして切ない愛の物語――
これこそ映画化したくてたまらない作品だった」
と言っています。

さあ、どんなお話なのでしょうか。

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ストーリー
1998年。麗水(ヨス)。
アンコウ網漁で潤っていたチョンジン号も不況と不漁のためにあえいでいた。
船には責任感の強いカン船長、その命令には絶対服従の甲板長ホヨン、
借金取りに追われるワノ機関長、金に目がない巻き網係のギョング、
女好きの機関室担当のチャンウクと一番若いまじめな青年ドンシクの
6人が乗り組んでいる。

ウィンチが故障したチョンジン号。船長は修理に出そうとするが、廃船を勧められる。
だが、船は船長を含む乗組員の命綱。
修繕費用の調達のため、船長は危ない仕事に手を染めるしかなかった。
中国・朝鮮族の密航だ。

密航と聞き、ためらう乗組員たち。
カン船長は「これは俺たち自身のためにやらねばならないこと」と説得する。

決行の夜、海上のチョンジン号の前に、密航者たちを乗せた中国船が予定通り現れた。
荒れる海で中国船からチョンジン号へ密航者たちを乗り移される乗組員たち。
そんなとき、怯えた女性が海に落ちた。彼女を助けようと海に飛び込むドンシク。

無事に全員乗り移った密航者たちにカップラーメンを与え、
ドンシクは海に落ちたホンメを暖かい機関室へ連れていく。
警戒していたホンメもドンシクに心を開いていった。

荒れていた海もやがて静まり、ワノとドンシクは怪我をした密航者たちの手当てをし、
ワノは「韓国で働けば中国の10倍は稼げる」と
家族の写真を見せてくれた小学校教師と心を通わせる。
翌朝、他の船が接近してきたため、魚倉庫に隠れさせられる密航者たち。
その後、ドンシクはあまりの悪臭に気持悪くなってしまったホンメを機関室にかくまうことにする。
甲板では一人の密航者が魚倉庫以外の場所にかくまえと抗議。言い争いが始まった。
その様子を見ていたカン船長がいきなりその密航者を殴り、海に投げ落とす。
「お前たちの命を握るのは俺だ」
密航者たちは再び魚倉庫に入っていった……

それがとんでもない悲劇につながるわけですが、いやあ緊張しました。
荒れる海上で船から船へ乗り移る密航者たちも手に汗握る場面ですが、
静まり返った海に不気味な生きものように音もなく拡がる霧の中で
次第に狂っていく乗組員もホラー映画を思わせる薄気味悪さでありました。

一方、ドンシクと朝鮮族女性ホンメの純愛も150歳の心を鷲掴みでした。
韓国映画の女優さんは整形のためか、
二重瞼でぱっちりした目と可愛いお顔の方ばかり。
ところがホンメを演じたハン・イェリさんはぽってりした一重まぶたに丸い鼻。
とても東洋的な顔立ちで、それが逆に印象的でした。
好演だったからかもしれません。いいなぁ、アジアの顔。

スリルに満ちた本作を観て、
ポン・ジュノの前作『殺人の追憶』と『グエムル-漢江の怪物-』も観たくなりました。





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海にかかる霧
監督/シム・ソンボ、脚本/シム・ソンボ、ポン・ジュノ、製作総指揮/キム・ウテク、製作/ポン・ジュノ、チョ・ヌンヨン、キム・テワン
出演
キム・ユンソク/船長カン・チョルジュ、パク・ユチョン/新人乗組員ドンシク、ムン・ソングン/機関長ワノ、キム・サンホ/甲板長ホヨン、イ・ヒジュン/船員チャンウク、ユ・スンモク/船員ギョング、ハン・イェリ/朝鮮族 ホンメ、チョン・インギ/朝鮮族 教師、ユン・ジェムン/海洋警察の監視長 キム
4月17日(金)よりTOHOシネマズ新宿にて先行ロードショー、4月24日(金)より全国公開
2014年、韓国、111分、カラー、字幕翻訳/小寺由香、配給/ツイン
http://www.umikiri-movie.com/

by Mtonosama | 2015-03-29 06:28 | 映画 | Comments(4)
Commented by ライスケーキ at 2015-03-29 17:44 x
密航を手助けしても たいしたお金にはならないでしょう。

密航しても 「中国の十倍も稼げる」なんてムリでしょう。

貧しい人々は ますます 貧しく。
死が待ち受けてるかも知れません。

中国でも富裕層の人々はビックリする位金持ちです。
経済格差、どうにかなりませんかねぇ。

「どうにかなりませんかねぇ。」と言っていても、
どうにもなりません。 
悲劇は益々 増えていくでしょう。
Commented by Mtonosama at 2015-03-29 19:33
♪ライスケーキさん

密航幇助は結構お金になるんじゃないでしょうかねぇ。
犯罪ですから。

しかし、他国で今よりましな生活ができると期待する人は多いかもしれませんね。まして、戦争やなにかで中国に暮らすことになった朝鮮族にとっては同じ言葉を話す韓国はまだ見ぬ豊かな国なのかもしれません。

韓国映画はテーマも多く、なかなか興味深いです。
Commented by すっとこ at 2015-03-29 20:48 x
ええええええええええええええええええええええええええええええええええ!

世界には知らない事が多すぎる!

この映画、「韓国へ密航」と聞いて てっきり
北朝鮮から韓国へ・・・と思ったのでしたが

中国の朝鮮族が韓国へ・・・だったのですね。
中国での待遇がひどいものだ、というわけなのですか。

知られないまま失敗して 海の藻屑と消えた密航(予定)者は
果たしてどれくらいか過去に存在し、これからも又存在し
続けるのでせうか。

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Commented by Mtonosama at 2015-03-30 05:38
♪すっとこさん

北朝鮮から韓国へ、というのは結構たくさん映画になっていますよね。
いやぁ、韓国もまた80年代サッチャー政権下の英国同様ネタの宝庫です。

密航する側も、密航を幇助する側も、命がけなのでありますなぁ。

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