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殿様の試写室

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追憶と、踊りながら -1- LILTING


追憶と、踊りながら
-1-
LILTING

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(C)LILTING PRODUCTION LIMITED / DOMINIC BUCHANAN PRODUCTIONS / FILM LONDON 2014


60年代風の壁紙の前で、冴えない印象の若いイギリス人が
暗い目をして佇んでいる写真があります。
その下には意志の強そうなアジア系の老女が窓の外を眺めている写真が。

『追憶と、踊りながら』のチラシの写真です。
なぜか西洋人と東洋人の組合せにはイマジネーションをかきたてられます。

冴えない、などと失礼なことを言ってしまいましたが、
この冴えない顔の(あ、ごめんなさい。また言ってしまった)
イギリス人はベン・ウィショーです。
『007』シリーズのQです。
あるいは
『パフューム ある人殺しの物語』(‘07)で若き殺人者を演じた人です。

一方、強い眼光を放つアジア系の老女――
老女と言っては失礼ですね。
アジア系の年配の女性はチェン・ペイペイ。
60年代から70年代にかけて中国語圏で武侠映画の女王として名を馳せた伝説の女優です
そうそう、アン・リー監督のヒット作『グリーン・ディスティニー』にも出演。
香港電影金像奨最優秀助演女優賞を受賞しています。
1946年生まれの彼女、
若い頃はさぞ凛々しくお美しかったであろうと思われる眼力であります。

おふたりともスターです。

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ですが、
監督は、本作が初の長編映画となるカンボジア出身の英国人ホン・カウ。
そして、この映画は長編映画援助スキームから生まれたもの。
いわゆる低予算映画です。

長編映画援助スキーム
フィルム・ロンドンが主催し、BBCフィルムとブリティッシュ・フィルム・インスティテュートがサポート。
低予算で製作できる長編映画を支援する「マイクロウェーブ」というスキームです。
ホン・カウが応募した2011年第5回「マイクロウェーブ」には93の応募がありました。
最終候補は12名。そこから集中セミナーやワークショップ、更には4ヶ月間、
サポートを受けながら作品を発展させ、成功した作品だけが製作に至ります。

ホン・カウ監督
1975年、カンボジア・プノンペンに生まれる。ポル・ポト派から逃れ、ベトナムへ。
英国が実施していた「難民アクション」というサポートシステムによって
ベトナムからロンドンへ。
1997年にUCA芸術大学を卒業したが、映画に興味を持ち、映画製作を学ぶ。
その後、BBCとロイヤル・コート劇場の「50人の新進作家」プログラムに選ばれ、
脚本の経験を積む。独立系映画会社で働きながら、映画の製作を始めた。
2006年ベルリン国際映画祭で上映された『Summer』、
2011年サンダンス映画祭で上映された『Spring』。この2本の短編で注目される。
2013年にはスクリーンデイリー紙が選ぶ「明日のスター」に選ばれるなど
次世代を担う才能として期待されている。

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いやあ、ホン監督、クメール・ルージュに捕まらなくてよかった。
大変な才能がカンボジアの泥の中に埋まってしまうところでした。
それにしても「難民アクション」といい、
「マイクロ・ウェーブ」といい、英国にはすばらしいシステムがあるものです。

さあ、いったいどんな映画なのでしょうか。
乞うご期待でございます。



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☆5月13日に更新しました。いつも応援してくださって本当にありがとうございます☆

追憶と、踊りながら
監督・脚本/ホン・カウ、製作/ドミニク・ブキャナン、撮影/ウラ・ポンティコス
出演
ベン・ウィショー/リチャード、チェン・ペイペイ/ジュン、アンドリュー・レオン/カイ、モーヴェン・クリスティ/マーガレット、ナオミ・クリスティ/ヴァン、ピーター・ボウルズ/アラン
5月23日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2014年、イギリス、英語&北京語、86分、後援/ブリティッシュ・カウンシル、配給/ムヴィオラ
http://www.moviola.jp/tsuioku/

by Mtonosama | 2015-05-13 05:48 | 映画 | Comments(2)
Commented by ライスケーキ at 2015-05-14 21:27 x
「難民アクション」ですか、
初めて聴いたけど、
それによって 素晴らしい才能が開花したわけですね。

「動物園は自園の動物に好きな名前をつければ良い」
とコメントしたり・・・。

やはり、英国。
フトコロが違いますね。
Commented by Mtonosama at 2015-05-15 06:16
♪ライスケーキさん

英国に向う難民を描いた映画も多いですよね。
泳ぐことのできなかったイラク難民の青年がカレーの水泳クラブで水泳を習い、
恋人がいる英国に向ってドーバー海峡を渡る、という大好きな映画があります。

いつまでもそういう寛大な国であってほしいと思います。