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殿様の試写室

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エレファント・ソング -2- Elephant Song


エレファント・ソング
-2-
Elephant Song

エレファント・ソング -2-  Elephant Song_f0165567_5213716.jpg

(C)Sebastien Raymond


『トム・アット・ザ・ファーム』ではブロンド長髪の美青年を演じたグザヴィエ。
本作では、もちろん相変わらずの美青年ながら、
長い入院生活に疲れ、
無精ひげと疲れたまなざしに複雑な内面をのぞかせるマイケルを演じました。

どっちも素敵。
でも、個人的な好みとしてはロン毛の方が好きなんですけど。
あ、そんなことはどうでもいいですね。

60年代という時代は150歳のとのにとっても懐かしい時代でありながら、
あまりにも遠くへ去ってしまった時代。
懐かしさと同時に寂寥感もつきまとってなりません。

いったいどんなお話でしょうか。

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ストーリー
ひとりの精神科医が病院から姿を消した。最後に彼の姿を見たのは長期入院患者マイケル。
マイケルはその精神病院の問題児で、象にまつわることに異常なまでの執着を示す青年だ。

医師失踪の事情解明のため、クリスマス休暇中のグリーン院長が病院に呼び戻された。
失踪した医師と最後に一緒にいたのはマイケルだった。
マイケルの性格をよく知るピーターソン看護婦長の警告にもかかわらず、
院長は自分がマイケルに事情を訊くといってきかない。

ピーターソン婦長の心配は的中。マイケルは象やオペラについて話すばかり。
そんな彼が事情を話すために院長に出した条件は3つ。
一つ目、マイケルのカルテを読まないこと。
二つ目、ご褒美にチョコレートをくれること。
三つ目、ピーターソン婦長をこの聞き取りに参加させないこと。

実はグリーン院長と婦長は元夫婦。
ふたりには事故で一人娘を失うという悲しい過去があった。
未だに自分を責め続けるピーターソン婦長。
「君は悪くない」と言いながら、心の底で彼女を責めずにはいられないグリーン院長。
ふたりは離婚した今もわだかまりを抱えたままだ。

マイケルはピーターソンのことを持ち出し、さらに、
消えた医師ローレンスから受けた性的虐待のこともほのめかして、
グリーン院長を動揺させる。

一方マイケルの日常をよく知るピーターソンは彼の異変を感じていた。
彼女はグリーン院長にマイケルとの話を中断し、病室に戻すよう申し入れる。
だが、マイケルに翻弄されている院長は彼女の申し入れを無視する。

話を続行するうちに、マイケルは院長にポツポツと「真相」を話し始める。
失踪した医師ローレンスへの愛、
オペラ歌手の母の自殺、
死にゆく母の傍らでかつて彼女から習った「象の歌」を歌ったこと。
そして、母のいまわの言葉。「音程を3つ外した・・・」

ローレンスの行方は発覚した。
「倒れた姉のところに行くから明日は休診に」
と記した彼のメモをマイケルが隠し持っていたのだ……

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チョコレートとひきかえに秘密を明かしたマイケルは一つずつ口に入れていきます。
全体に蒼みがかったスクリーンからしーんとした緊張感が伝わってきます。

やがて慌てふためくピーターソンの様子から
ナッツアレルギーのマイケルがチョコレートで自殺をはかったことが判明。
チョコレートを食べるという子供じみた安らぎのイメージが
死へとつながっていく急展開に仰天します。

緊迫した会話、
そして、マイケルが内に孕んだ狂気と幼いままの愛情と孤独感。
俳優グザヴィエ・ドランの本領発揮というところです。

グザヴィエ・ファン必見の一本であります。

カナダの冬の寂寥感
蒼白い光
良いですねぇ。





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☆6月3日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

エレファント・ソング
監督/シャルル・ビナメ、原作・脚本/ニコラス・ビヨン、撮影/ピエール・ギル
出演
グザヴィエ・ドラン/マイケル・アリーン、グリーン院長/ブルース・グリーンウッド、キャサリン・キーナー/ピーターソン看護士長、キャリー=アン・モス/オリビア、コルム・フィオール/ローレンス医師、ガイ・ネイドン/ジョーンズ医師
6月6日(土)新宿武蔵野館、渋谷アップリンクほか全国順次ロードショー
2014、カナダ、100分、配給/アップリンク、特別協力/ケベック州政府在日事務所、後援/カナダ大使館、http://www.uplink.co.jp/elephantsong/

by Mtonosama | 2015-06-03 05:34 | 映画 | Comments(6)
Commented by ライスケーキ at 2015-06-03 15:19 x
面白そうな映画ですね。
「伏線」が張り巡らされている映画 大好きなので、
これも Must see movie です。

「エレファント」と言うと「エレファント・マン」
思い出すけれど 全然関係ないですね。

「エレファントカシマシ」や「ゾウ列車が行く」なんて
言うのもありましたが・・・。
話が横にそれて、すみません。
Commented by Mtonosama at 2015-06-03 16:27
♪ライスケーキさん

『エレファント・マン』思い出しますよね。
私は『エレファント・ソング』ということで
♪ぞうさん、ぞうさん、お鼻が長いのね。そうよ、母さんも長いのよ♪
が映画を観ている間中、リフレインして困りました^_^;
Commented by すっとこ at 2015-06-03 21:45 x
なんとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

動画が「お住まいの外国からは見られません」と表示が
出手しまいました。

じじ専の自分は動くピーターソン院長が見たかったのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

それはともかく
「相手にもらったチョコを食べて死んでいく」って凄い。
日本の作家の・・・ええとフクナガタケヒコだったか誰か
の小説で医師1人と看護婦2人の三角関係で

劣勢を悟った看護婦がもうひとりの看護婦に
「風邪が治らないから注射お願い」と液体の入った注射器
を渡し、それは実は致死量の劇薬の入った注射器で

恋仇の目の前で、しかも彼女に殺されるという形をとる
ことで、永遠に2人を責め続ける・・・
というシチュエーションに憧れて「看護婦になって医師の
取りあいをしてみたい」と夢想したお馬鹿少女でした。

馬鹿は年取っても治らない・・・けど力強くポチッ!
Commented by Mtonosama at 2015-06-04 06:33
♪すっとこさん

そーなんですか!?
予告編が観られなかったんですか。院長さん、良かったのになぁ。
でも、今までは観ることができていたので?

そう、ナッツ入りのチョコを食べて自殺、ってところが
切なくて、かわいくて、悲しいんです。

恋仇に注射させて死ぬって・・・
なんかインケン。
やっぱ、ヤン専のとのはグザヴィエくんのナッツ自殺が良いです。

いつも力強いポチッをありがとうございます。
Commented by すっとこ at 2015-06-04 20:17 x
はい、これまでの動画(予告編)はすべて視聴可能でした。
今回だけ観られません。

なにかのルールが変わったのでせうか?ポチッ!
Commented by Mtonosama at 2015-06-05 09:06
♪すっとこさん

鋭意、原因探求につとめますです(-_-;)
って言ってもできないけど^_^;

そんな状況なのにポチッをくださり、ありがとうございます。

by Mtonosama