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殿様の試写室

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沖縄 うりずんの雨 -1- The Afterburn


沖縄 うりずんの雨
-1-
The Afterburn

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©2015 SIGLO


戦後70年。
戦争の終わった年に生まれた赤ちゃんは今年70歳を迎えるわけです。
そして、日本で唯一激しい地上戦が戦われた沖縄も70年目の慰霊の日を迎えます。

タイトルにある「うりずん」というのは〈潤い(うるおい)初め(ぞめ)〉が語源。
冬が終わり、大地が潤い、草木が芽吹く3月頃から梅雨入りする5月位までの時期をいいます。

1945年4月1日から始まった沖縄地上戦が
丁度うりずんの季節に重なります。
戦争が終わり、何年、何十年経っても
この時期になると戦争の記憶がよみがえり、体調を崩す人たちがいます。
本編中のインタビューでもそう語っていました。

4月1日。アメリカ軍が沖縄本島に上陸し、
12週間に及ぶ沖縄地上戦で4人に1人の住民が亡くなりました。
4人に1人!

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本作は
第1部「沖縄戦」、第2部「占領」、第3部「凌辱」、第4部「明日へ」から構成されています。
70年前、沖縄で対峙した元米兵、元日本兵、沖縄の住民に取材。
米国立公文書館所蔵の米軍が撮影した記録映像を交え、
沖縄戦の実情に迫ったドキュメンタリー映画です。

“沖縄は戦利品”とよばれた戦後のアメリカ占領時代から現在に至るまで、
沖縄全土18%に及ぶ米軍基地をめぐる負担を
日米双方から圧しつけられてきた沖縄の歴史を描き出した映画です。

辺野古のニュースを観ない日はないというのに、
どこか遠い問題としか眺めていませんでした。

以前、当試写室で上映した是枝裕和監督作品
『大丈夫であるように ―Cocco 終わらない旅―』でも
http://mtonosama.exblog.jp/9795401/
Coccoが辺野古の金網で区切られた場所に呆然と立つシーンがありました。
それは報道でもよく見る陸側から撮ったもので、観客の情緒に訴えかけるものでした。
ところが、本作では辺野古を海から撮影しています。
海から見た基地予定地になっている辺野古の土地のあまりの広大さに絶句しました。

陸から撮影した映像には、美しい海が写り、
この青い海が潰され、ジュゴンも死んでいくのか、と環境面での危機感を募らせました。
海から撮影した映像には、岩礁と広大なジャングルが映り込みます。
「ここに200年以上の耐用年数を誇る滑走路と基地が作られる」と歎く住民。
環境も伝統も愛着も想い出もなにもかも基地によって潰されてしまう・・・・・

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この映画の企画・製作にあたったのは
1986年に沖縄をテーマにしたドキュメンタリー映画の製作からスタートし、
30年間に4本の映画を沖縄で製作してきた映画製作会社シグロ。
創立30年、そして沖縄戦から70年にあたる今年、
自分たち自身への問いかけでもある本作を製作しました。

監督はジャン・ユンカーマン。
沖縄で反戦兵士たちの支援活動に携わったこともあるアメリカ人です。
1975年に大学を卒業し、沖縄に着いたとき、
3年前に占領は終わっているのにまだ基地だらけの沖縄に驚いたそうです。

ジャン・ユンカーマン
1952年、ミルウォーキー生まれ。
1969年慶応義塾志木高校に留学。スタンフォード大学東洋文学語課卒業。
画家の丸木位里・俊夫妻を取材した『劫火-ヒロシマからの旅-』(‘86)は米国記録映画部門にノミネート。9.11の後、言語学者ノーム・チョムスキーにインタビューした『チョムスキー9.11』(‘02)は
世界十数ヶ国語に翻訳され、各国で劇場公開された。
世界の知識人12人へのインタビューをもとに日本国憲法を検証する『映画 日本国憲法』(‘05)は
戦後60年目の節目に日本国憲法の意義を改めて問いかけた。
他に、日本の最西端の与那国島を舞台に老漁師と巨大カジキの格闘を描いた『老人と海』
(‘90)、エミー賞受賞作『夢窓~庭との語らい』(‘92)など。
現在も日米両国を拠点に活動を続けている。

続きは次回までお待ちくださいませ。



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☆6月12日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

沖縄 うりずんの雨
監督/ジャン・ユンカーマン、企画・制作/山上徹二郎、製作/前澤哲爾、前澤眞理子、撮影/加藤孝信、東谷麗奈、Chuck France、Stephan McCarthy、Brett Wiley、音楽/小室等
出演
安里英子、池田恵理子、石川真生、稲福マサ、大田昌秀、近藤一、高嶺朝一、玉城洋子、知花カマド、知花昌一、Douglas Lummis、Leonard Lazarick、Donald Dencker、David Crew、 Bruce Lieber、Cynthia Enloe、 Rodrico Harp、 Morton Halperin
6月20日(土)岩波ホールにてロードショー
2時間28分、カラー、リサーチ/鏑木亜樹、Edward Engel、翻訳/中野真紀子、桜井まり子、大竹秀子、取材協力/佐藤千代子、http://okinawa-urizun.com/

by Mtonosama | 2015-06-12 06:33 | 映画 | Comments(4)
Commented by ライスケーキ at 2015-06-12 21:10 x
戦後70年。
実際に戦争を体験し、語れる方々がだんだん少なくなりました。
ドキュメンタリーで、彼等の声を記録しておくことが とても大切だと思います。

最近世の中がキナくさい。
過去を知ることは、未来を語ること。 戦後が戦前にならないよう、
私たちも知らなければいけない事が沢山あります。

ジャン・ユンカーマン監督に感謝。
Commented by Mtonosama at 2015-06-13 06:47
♪ライスケーキさん

2時間28分という長い映画ですが、
きっとこれだけでも語りつくせないものがあるのだと思います。
是非、観ていただきたい作品です。
Commented by すっとこ at 2015-06-15 06:03 x
うううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!

スチル写真の 長い軌道を描いて吹き出す火炎放射器
の炎を 直視することができませぬ。

この炎の先に兵隊さんや普通の人々がいたんだよね・・・。

言葉もなくポチッです。
Commented by Mtonosama at 2015-06-15 06:16
♪すっとこさん

今、ちょうど後編をアップしたところでした。
コメ、ありがとうございます。

洞穴の中へ火炎放射器を向けるとか、
ジャングルに向けるとか、
そこには大人も子どもも男も女も老人もいるのですよね。

ああ、もうとんでもない恐怖と絶望感です。

ポチッを今日もありがとうございました。