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殿様の試写室

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サイの季節 -1- Fasle kargadan


サイの季節
-1-
Rhino Season
Fasle kargadan

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『サイの季節』。不思議なタイトルです。
イラン出身のクルド人、バフマン・ゴバディ監督の作品であります。
『亀も空を飛ぶ』(‘04)などというタイトルもありました。
『ペルシャ猫を誰も知らない』(‘09)も。
http://mtonosama.exblog.jp/14136801/ http://mtonosama.exblog.jp/14157603/
動物タイトルシリーズです。
そうそう、ゴバディ監督のデビュー作は『酔っ払った馬の時間』(’00)でした。

バフマン・ゴバディ監督
1969年、イランのコルデスターン州バーネに生まれる。
2000年にイラン史上初のクルド長編映画『酔っ払った馬の時間』でデビュー。
いくつかの国際的な賞を受賞したことで
クルド映画の先駆者として世界的な注目を集め、その地位を確立。
彼が制作した全作品は世界中の映画祭で評価され、幾多の賞を受賞したが、
母国イランではほとんど上映されることはなかった。
2009年にテヘランのアンダーグラウンド・インディミュージックシーンについての
セミドキュメンタリー映画『ペルシャ猫を誰も知らない』を完成させた。
この作品は当局の許可を得ず、ゲリラ撮影。
非常に制限された条件下、わずか17日間で撮影された。
その結果、イランを去らなければならないことになり、現在もなお国外亡命を続けている。

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ゴバディ監督は10年前『亀も空を飛ぶ』のプロモーションで来日したことがあります。
その折、岩波ホールの会議室で行われた会見に出席することができました。
当時、監督は36歳。中東の方はお顔が濃くて、実年齢より老けて見えます。
ゴバディ監督も例にもれず、随分老成しておられました。
大変な苦労をして生きてこられたのだろうなぁ、と思ったものです。

結局、監督はイランを出なければ映画を撮ることができなくなり、故郷を後にしました。
今はイスタンブールに住み、本作も同地で撮影されました。

この物語は実在するクルド系イラン人の詩人サデッグ・キャマンガールの体験談に
基づいてバフマン・ゴバディ監督自身が脚本を書いたものです。

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イスラム革命時、ある男の企みによって不当に逮捕された詩人・サヘルが30年の拘置の末、
釈放され、生き別れとなった再愛の妻ミナの行方を捜し始めます。
しかし、政府は彼を「死んだ」ものとしていました。

隠し撮りで撮影した『ペルシャ猫を誰も知らない』とは違い、
本作は詩情あふれる美しい映像でした。
スティール写真にして額装したいほどの完成された画像です。

悲しみを、不条理を、
観客の頭脳にではなく心にぶつけてくるバフマン・ゴバディ監督。

今回はイタリアの名花モニカ・ベルッチを迎え、
異郷からイランに向けて思いの丈をぶつけます。

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ここで、少し横道に逸れますが、モニカ・ベルッチといえば『マレーナ』(‘00)。
海辺の道を歩くあのロングショットをご記憶でしょうか。
久々に見る本物の女って感じでした。
豊満さがそのまま憂いとなって歩いているような印象深いシーンでありました。

弁護士を目指してペルージャ大学に在学していたモニカ・ベルッチ。
学費を稼ぐためにモデルを始め、パリやNYで活躍していましたが、その後女優に転身。
92年コッポラ監督の『ドラキュラ』でハリウッドデビュー。
イタリアで最も世界的な成功を収めた女優です。
そうそう、先ごろ最年長のボンドガールに選ばれたことで話題になりました。
イタリア語、フランス語、英語、ペルシャ語を話し、
本作でもペルシャ語を披露していますよ。

さあ、いったいどんなお話でしょうか。
続きは次回までしばしお待ちくださいませ。



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☆6月27日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

サイの季節
監督・脚本・製作/バフマン・ゴバディ、撮影/トゥラジ・アスラニ、編集/ヴァレリー・ロワズルー、音楽/カイハン・カルホル、視覚効果/ファルボッド・ホシティナット
出演
べヘルーズ・ボスキー/現在のサヘル、モニカ・ベルッチ/ミナ、ユルマズ・エルドガン/アクバル、カネル・シンドルク/若い頃のサヘル、べレン・サート/ミナの双子の娘、アーラシュ・ラバフ/ミナの双子の息子
7月11日(土)シネマート新宿ほか全国順次公開
2012年、イラク・トルコ、93分、カラー、ペルシャ語・トルコ語・英語、日本語字幕/大西公子、配給/エスパース・サロウ
http://rhinoseason-espacesarou.com/

by Mtonosama | 2015-06-27 07:37 | 映画 | Comments(2)
Commented by ライスケーキ at 2015-06-28 15:33 x
イランの映画は私にとって あまり馴染みがありませんが、
世の中 不条理なことが多いです。

詩人は妻に会えたのでしょうか。

モニカ・ベルッチ。 カッコ良い女優さんでしたね。
Commented by Mtonosama at 2015-06-28 17:59
♪ライスケーキさん

イラン映画は子どもを主人公にした映画にしみじみと良いものが多いですが、
子どもを出さず直接的に不条理を訴えた本作もしみます。

モニカ・ベルッチ。素敵な女優さんですよね。