ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

夏をゆく人々 -2- Le meraviglie


夏をゆく人々
-2-
Le meraviglie
The Wonders

f0165567_543371.jpg

(C)2014 tempesta srl / AMKA Films Pro ductions / Pola Pandora GmbH / ZDF/ RSI Radiotelevisione svizzera SRG SSR idee Suisse


どこか幻想的で不思議な作品です。

エトルリア文明とかラクダがそんなイメージをもたらしているのでしょうか。

そう、ラクダが登場するんですよ。
ラクダって不思議な動物ですよね。
姿勢が良くて立派な風采なのに、
いつも口を動かしていて、時々ヨダレを吹きかけてきたり。
でも、エキゾチックでその存在感には圧倒されます。

なぜラクダが登場するかは後のお楽しみとして、
エトルリア文明が唐突に現れるのは、
実は主人公たちが暮らす地域がこの文明の発祥の地だからです。

エトルリア
エトルリアは紀元前8世紀から紀元前1世紀頃、イタリア半島中部にあった都市国家群。
エトルリア人は海を往来する民族で、古代地中海世界の至る所から
その存在の痕跡が見出されています。

f0165567_5443237.jpg

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。

ストーリー
トスカーナ州の田舎町で昔ながらの養蜂業を営む一家。
両親と4人の娘、そして、この家族に身を寄せる女性の7人が寄り添って暮らしている。

特に、長女のジェルソミーナは父にとって最も頼りになる存在で、
父は養蜂の技術も彼女だけに伝えている。
そんな父の荒々しくも不器用な愛情を彼女は複雑な心境で受け入れている。

家族で海水浴に出かけた日、海辺ではTV番組の収録が行われていた。
その地にいまも息づくエトルリアの文化を紹介し、
その伝統に即した生活をする家族を紹介する番組である。
番組の司会者は神々しいまでに美しく、
ジェルソミーナは彼女に一目で魅入られてしまった。
彼女から贈られた髪飾りに触れると別世界へと誘われる気持になる。
幼い頃はラクダがそんな存在だったが。

ある日、一人の少年がやってきた。
盗みと放火で逮捕されたこの少年は「少年更生プラン」というプログラムで
一家が預かることになったのだ。
だが、それは父が独断で決めたことだった。

迎え入れる心の準備もないまま、家族は少年との生活を始める。
彼は体に触れられることを極端に恐れ、一言も言葉を発しない少年だった。
その代わり時々美しい口笛を吹いた。
その透明でもの悲しい音色に、ジェルソミーナは感動する。

一方、父は息子ができたように彼を特別扱いし、
養蜂の仕事も彼を連れていくことが多くなった。
複雑な心境のジェルソミーナ。

両親の留守にハチミツを作っていた時、次女が蜜の遠心分離機で怪我を負う。
全員が慌てて病院へ向かう。
病院でハチミツを溜めておくバケツの交換を忘れたことに気づくジェルソミーナ。
急いで作業所へ戻った時には床はハチミツまみれに。

そんな時、ジェルソミーナが父に内緒で申し込んでいたTV番組への出演が決まる。
猛烈に怒る父。
娘達のためラクダを買ってきていただけにその怒りは凄まじかった。
妻の猛反対を押し切って全財産をはたいて購入したラクダ。
だが、ジェルソミーナはもうラクダに夢を託す幼い子どもではなかった……

f0165567_5454241.jpg

145年ほど前に観た『道』や『自転車泥棒』という
ネオ・レアリズモ(新写実主義)の映画を思い出させる作品です。
主人公にジェルソミーナの名を用いたのは
フェリーニ作品『道』へのオマージュなのでありましょう。
頑固で不器用ながら家族を愛する父親は
アンソニー・クインが演じたザンパノを思わせますし。

もう戻ってくることはない古き時代は
少女から大人へ変わりゆく不安定な時期にも似て
懐かしさの中に揺らぎながら消えていきます。





今日もポチッとお願いできれば嬉しいです♪
↓↓↓↓↓
にほんブログ村 映画ブログ 新作映画・試写会へ
にほんブログ村
☆8月23日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

夏をゆく人々
監督・脚本/アリーチェ・ロルヴァケル、撮影/エレーヌ・ルヴァン、製作/カルロ・クレスト=ディナ、カール・バウムガルトナー、ティジアナ・スダニ、マイケル・ウェバー
出演
マリア・アレクサンドラ・ルング/ジェルソミーナ、サム・ルーウィック/父ヴォルフガング、アルバ・ロルヴァケル/母アンジェリカ、ザビーネ・ティモテオ/ココ、アニェーゼ・グラツィアーニ/マリネッラ、ルイス・ウイルカ・ログローニョ/マルティン、エヴァ・レア・パーチェ・モロー/ルーナ、マルガレーテ・ティ―ゼル/少年更生係イルデ、アンドレ・M・ヘンニック、モニカ・ベルッチ/TV司会ミリー・カテナ
8月22日(土)より岩波ホールにて公開
2014年、イタリア、111分、カラー、イタリア・スイス・ドイツ合作、字幕/吉岡芳子、配給/ハーク、配給協力/アークエンタテインメント、http://www.natsu-yuku.jp/

by Mtonosama | 2015-08-23 05:58 | 映画 | Comments(4)
Commented by プッチー王子 at 2015-08-24 12:36 x
ラクダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

箱入り息子のプッチー王子どぇーーーーす!
すっとこばぁばんチで夏休みどぇーーーーす!

しかし、ラクダニャ〜。
箱入りゆえ外界を知らず、ラクダも見たことないんだニャ。
知ってるのはじぃじのラクダのジャケット。
これ、ふたこぶラクダの毛なんだって。
ひとこぶラクダの毛は荒くて織物に向いてないんだって。

この映画のラクダはひとこぶかニャん、ふたこぶかニャん?

しばらくホームステイだから又来ますにゃ〜お。
ポン姫に代わって今回はボクが猫パンチでポチッ!
Commented by Mtonosama at 2015-08-24 13:54
♪プッチー王子さん

あ~~~~っ!プッチー王子~!
すっとこさんのところに来たのね。
ポン姫とは少しでもおしゃべりしたの?

あたしもラクダは知らないわ。
飼い主だって、一昨年野毛山動物園でツガルさんに会った位よ。
残念なことにツガルさんはお年で亡くなったんだけど。

この映画のラクダはこぶ1つか2つかどっちだったか、
不注意な飼い主は覚えていないんですって。
でも、多分お金のないおとうさんが娘たちに買ってあげたんだから、
織物にむかないというひとこぶラクダじゃないかしら。その方が安いでしょ?

猫パンチ、しっかりいただいたわ。また来てね。

再びお外に出るようになったひかりより
Commented by なえ at 2015-08-24 15:16 x
『道』『自転車泥棒』!なつかしい!『鉄道員』なんてのもありましたね。アメリカ映画ていつもハッピーエンド物だけど、ヨーロッパの
映画って、「え、これで終わり?」なんてなんか物足りなく終わって、でもそれだからこそ心に残るものだったような・・・

という類の映画なんでしょか?ジェルソミーナちゃんはやがては親の下を出て自立していくんでしょうか?親の庇護という夏が終わって。そして時代も変わっていくんですね。関係ないけど、『道』ではあのザンパノが
いつも「残飯」に聞こえておかしかったのであります。

ひかちゃん
またお外に出られるようになってよかったね。でもお土産はせんほうが
いいと思うえ。
プッチー王子様
じぃじさんはラクダのジャケット、持ってはるの?すごいね。ウチの
飼い主のおっちゃんはラクダのパッチしか持ってないねん。
みい&とら
Commented by Mtonosama at 2015-08-24 18:40
♪なえさん

そうだ。「鉄道員」だった!なつかしいなぁ。
あとね、アンジェイ・ワイダ監督の「灰とダイヤモンド」を中学生位の時に見たけど、チブルスキーのラストシーンがめっさカッコ良かったなぁ。

ザンバノ=残飯説。う~ん、斬新だ!!
なんかガラの悪いおっさんでジェルソミーナが可哀想で可哀想で仕方なかったです。
って、子ども時代ってのはこのような見方しかできないんですよね。
いや、それは今もあんまり変わってないかも。

ひかちゃんは早朝散歩でお疲れなのか一日中爆睡でした。また明日も3時かなぁ。

ラクダのジャケットって、すごいんですね。
さすが、すっとこさんちのじぃじだ。
私もラクダと聞いてモモヒキしか思い浮かばない衣料感覚の持主です^_^;