ヴィオレット ある作家の肖像 -1- Violette
ヴィオレット ある作家の肖像
-1-
Violette
©TS PRODUCTIONS-2013
ヴィオレット・ルデュックという作家をご存知ですか?
私は本作『ヴィオレット』で初めてその名を知りました。
でも、彼女の周囲の人は皆有名人ばかりです。
シモーヌ・ド・ボーヴォワールでしょ。
香水のゲランでしょ。
「泥棒日記」のジャン・ジュネでしょ。
ゲランやジュネの映画は観たことがありませんが、
ボーヴォワールなら当試写室で『サルトルとボーヴォワール』を
2011年に上映しています。
http://mtonosama.exblog.jp/16795799/ http://mtonosama.exblog.jp/16808562/
でも、ここにヴィオレットは出てきませんでした。
本作を見てしまうと、そこまで相手にされていなかったのかなぁと、
なんか余計に彼女の必死さと不器用な生き方が伝わってきて切なくなります。
それにボーヴォワールという人も演じる人によって
こうも感じが違ってくるものなんですね。
びっくりポンや。
というわけで今回はフランス映画です。
邦画が二作続きましたから。
ヴィオレット・ルデュック(Violette Leduc、1907年4月7日 - 1972年5月28日)は、フランスの著作家である。1907年4月7日、アラスに生まれる。シモーヌ・ド・ボーヴォワールとの交流を経て、『私生児』などの作品で成功を収めた。1972年5月28日、フォコンにて死去。
著書
・私生児(1966年、二見書房)
・荒廃(1968年、二見書房)
・ボーヴォワールの女友達(1982年、土曜美術社)
(Wikipediaより)
え~っ、Wikipediaには、これだけしか出ていません。
これじゃ“生まれ、生き、そして、死んだ”ではありませんか。
あまりにさびしいので付け加えます。
私生児として生まれた彼女は、母親に愛されていないと想い続けてきましたが、
やがて小説を書くことにめざめます。
その後ボーヴォワールに出会い、彼女の助けによって1946年処女作「窒息」を出版。
ボーヴォワールの他、アルベール・カミュ、サルトル、ジャン・ジュネなどに絶賛されます。
しかし、女性として初めて自らの性を赤裸々に書いた小説は
当時の社会には受け入れられませんでした。
傷ついたヴィオレットは精神を病みますが、ボーヴォワールの支えもあって書き続けます。
そして、彼女は南仏の田舎町フォコンと出会い、パリから移ります。
そこで彼女の集大成ともいうべき「私生児」を執筆し、65歳でその地で亡くなります。
日本では上記3作が邦訳されているだけ。
本国フランスでも忘れられていた存在だったヴィオレットですが、
本作の公開を機に全集も出版され、時代を変えた作家として再評価されているそうですよ。
本作は彼女の半生を7章で構成しています。
映画が小説のように仕立てられているんですね。
だから素直に順を追って鑑賞することができました。
監督はマルタン・プロヴォ。
『セラフィーヌの庭』でセザール賞最優秀作品賞他7冠に輝いた監督です。
映画化にあたり、ヴィオレット・ルデュックの全作品を読みこみました。
ヴィオレットを演じたのはエマニュエル・ドゥヴォスです。
付け鼻をつけ、ヴィオレットに似せて熱演。
付け鼻といえば
『めぐりあう時間たち』(‘02)でバージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマンも
鼻をつけていたことで話題になっていましたよね。
女性作家というのは鼻が大きいものなのでしょうか。
あ、本作をご覧になる時は鼻のことを気になさらないように。
さあ、小説仕立ての映画って一体どんなものでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。
続
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ヴィオレット
監督/マルタン・プロヴォ、脚本/マルタン・プロヴォ、マルク・アブデルヌール、
ルネ・ド・セカティ、撮影/イヴ・カープ、衣装/マドリーヌ・フォンテーヌ
出演
エマニュエル・ドゥヴォス/ヴィオレット、サンドリーヌ・キベルラン/ボーヴォワール、オリヴィエ・グルメ/ゲラン、カトリーヌ・イジェル/ベルト(母)、ジャック・ボナフェ/ジャン・ジュネ、オリヴィエ・ピィ/モーリス・サックス、ナタリー・リシャール/エルミーヌ、スタンレー・ヴェベール/ルネ
12月19日(土)より岩波ホールほか全国順次公開
2013年、フランス映画、フランス語、カラー、字幕/松岡葉子、配給/ムヴィオラ
http://www.moviola.jp/violette/
殿様が「女性作家は鼻が大きいのでしょうか」
が ガッツツーンと脳天直撃したので
スチル写真をガン見しましたよ!
いやぁ付け鼻って分からんですよん。
特殊メイクは凄いなぁ。
そして この女流作家の亡くなったのと
自分が同じ年齢というのにも なーんも
関係ないのに びっくりポンや!
7章から成る小説のような映画。
続きが楽しみやなぁ。
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「どこが付け鼻?」って思いますよね。
とすると原節子さんも付け鼻だったんでしょうか。
しかし、あのお方はお顔のつくりが全部大ぶりで華やかだったから
あえてお鼻をつけることもないか。
日本人には珍しい華やかな女優さんでしたなぁ。
今更ながら深く哀悼の意を表します。合掌
ヴィオレットさんの亡くなったお歳とすっとこさんは同い年?
あらまァ、お若いのね。わたしの半分以下ではありませんか。
しっかりポチッをありがとうございました。
旅行のお疲れをしっかりとってくださいね。お若いから平気かしら^m^
ニコール・キッドマンがバージニア・ウルフを演じたのですか。
その映画も観たいです。
大きな鼻と言うと、シラノ・ド・ベルジュラックを思い出しますが、
個性の強いキャラクターなんでしょうか。
映画ができて 作品も再評価されるなんて
ヴィオレットさん 良かったですね。
あ〜れ〜、そうなのですね。わたしも気をつけて探してみましょう。
時代を先取りする力があっても、それが生きている間に評価されるとは限らない、、、、クリエイティブな仕事をする人は大変ですね。
時代とバッチリ合って時流に乗れた等と言う人は本当に一握り以下の幸運な人なんでしょうね。
この映画を見て意外だったのはジャン・ジュネが結構時代の近い人だったってことです。