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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

フランス組曲 -1- Suite Française


フランス組曲
-1-
Suite Française

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Photo: Steffan (C)2014 SUITE DISTRIBUTION LIMITED


2016年新春に当試写室で上映するのは
『フランス組曲』でございます。
まさに初春にふさわしく
波乱万丈、優雅で悲しく、
そして、美しい恋物語であり、戦争映画であり、
人はどう生きるかを描いた作品であります。
純粋に感動し、心がふるえる映画らしい映画と断言させていただきましょう。

ただ、原作者の運命を想うと心はふるえるのみでなく、痛くもなります。
そして、本作の背後には人智の及ばない神秘な存在を想像せざるを得ません。
原作はイレーヌ・ネミロフスキー。

イレーヌ・ネミロフスキー
1903年キエフ生まれ。裕福なユダヤ人銀行家の娘。
1918年ロシア革命を逃れ、一家でフランスに移住。
1929年に発表した長編第1作「ダヴィッド・ゴルデル」が映画化。
以後数々の作品を著し、一躍ベストセラー作家に。
作家として絶頂期にあった39年、第二次世界大戦が勃発、翌年フランスはドイツに降伏。
ユダヤ人ゆえ出版活動も禁じられ、夫と幼い2人の娘と共に
ブルゴーニュ地方の田舎町で疎開生活を送る。
1942年7月フランス憲兵隊によって捕えられ、同年アウシュビッツで死去した。
妻の救出を試みた夫も10月に捕えられ、妻と同じ運命を辿る。
2人の娘は逃亡の末、生き延び、母の形見のトランクを守り抜いた。
父と別れる時に託されたそのトランクには
ノートにびっしり綴られた小説の原稿が入っていた。

その原稿こそ本作の原作である「フランス組曲」でした。

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娘たちはそのノートを母の日記であると思いこみ
辛い想い出に目を向けることを避け、
読まないまま永い日々を過ごしました。

それが小説であることに気づいた時には
作者であるイレーヌが亡くなってから60年以上が過ぎ去り、
2004年に出版されると
なんと全世界350万部を超えるベストセラーになりました。

作者は遺されたメモに次のように書いています。
「決して忘れてはならないのは
いつか戦争は終わり
歴史的な箇所のすべてが色褪せるということだ。
1952年の読者も2052年の読者も
同じように引きつけることのできる出来事や争点を
盛り込まないといけない」


これが追跡者の手を逃れ、死を見据えながら
暮らした人の言葉でしょうか。
捕まる直前のメモ書きだったそうです。

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死を目前にしながら
100年後の読者を考える作家の魂に崇高さを感じます。

ナチス・ドイツ占領下で書かれた原稿は2部に分かれ、
本作は第2部に登場するリュシルを中心とするストーリーです。
ドイツ占領下のブルゴーニュの田舎町で、
姑と共に出征した夫を待つ若い妻とドイツ将校との交流が描かれています。

さあ、一体どんな作品なのでしょうか。
2016年をこのように素晴らしい映画の上映で始められるとは
当試写室責任者として極めて誇らしい思いであります。



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☆2016年1月5日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

フランス組曲
監督/ソウル・ディブ、脚本/ソウル・ディブ、マット・チャーマン、製作/ザヴィエル・マーチャンド、ロマン・ブレモン、マイケル・クーン、アンドレア・コーンウェル、原作/「フランス組曲」イレーヌ・ネムロフスキー著、撮影/エドゥアルド・グラウ、美術/マイケル・カーリン
出演
ミシェル・ウィリアムズ/リュシル・アンジェリエ、クリスティン・スコット・トーマス/アンジェリエ夫人、、アティアス・スーナールツ/ブルーノ・フォン・ファルク中尉、サム・ライリー/ブノワ・ラバリ、ルース・ウィルソン/マドレーヌ・ラバリ、マーゴット・ロビー/セリーヌ・ジョゼフ、ランベール・ウィルソン/モンモール子爵、トム・シリング/クルト・ボネ中尉
2016年1月8日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2014年、イギリス=フランス=ベルギー、107分、カラー、英語・ドイツ語・フランス語、日本語字幕/高内朝子、提供/KADOKAWA、ロング・ライド配給/ロング・ライド
http://francekumikyoku.com/

by Mtonosama | 2016-01-05 06:41 | 映画 | Comments(10)
Commented by なえ at 2016-01-06 18:20 x
命の危険を日々感じながら、幼い子供を守っての逃亡生活、その
苦労と心労はどれほどのものだったでしょうね。娘さん達が生き延び、
母親の形見のトランクを守り抜いたということ自体もドラマですねえ。

京都、嵐山大覚寺、恋に疲れた女が一人~♪
なんて歌がありましたが、殿様150歳で恋に疲れて嵯峨野を
一人旅したはったんですか?「女らしうおすやろ」は「う」がいらないと
思います。しかし最近のドラマ見ても俳優さん皆関西弁、お上手どすなあ!方言指導がしっかりしてはるということですやろか?
大体あんなきれいな関西弁、私も含めて今の人はよう使いまへんえ。
Commented by ライスケーキ at 2016-01-06 21:11 x
これ、映画館でじっくり観たい映画です。
近所で 上映するでしょうか・・・。
期待して待っています。

それにしても、原作者の運命も映画以上ですね。
00人と言うだけで、差別される。殺される・・・。
ヒトは 何百年経っても 悲劇をくり返しています。
Commented by Mtonosama at 2016-01-07 07:06
♪なえさん

そうなんです。映画裏話がとてもドラマなんです。
でも、映画そのものもドラマティックであり、ロマンティックでもあり、
ハラハラドキドキであり、とにかく新春を飾るにふさわしい映画です。

「女らしおすやろ」が正解ですか。京都弁って難しおすなぁ。
ようわからしまへんけど、「朝が来た!」の朝さんはもう大阪弁になってしまいましたん?
Commented by Mtonosama at 2016-01-07 07:08
♪ライスケーキさん

絶対映画館でご覧下さい。
近場のシネコンでやらないかなぁ。ちょっと検索してみてくださいまし。

原作者の運命が本当にすごいんです。
映画も原作者も両方ともすごいです。
Commented by poirier_AAA at 2016-01-07 08:57
この映画、原作を読んでから映画を見ようと思って本を買ったのです。でもすぐに読めなくて、映画の公開に間に合わなかったという。。。
そして読み終わらないまま他の本に浮気しているという。。。
隠していた失敗を見つけられたような居心地の悪さを感じながら、今年の試写室第1作目を読んでおりまする。

今年は映画も見たいけど本もせっせと読む年にしたいです。
Commented by Mtonosama at 2016-01-07 10:16
♪poirier AAAさん

あらら、新年早々浮気ですか(^_-)
なんて、人のことはいえませんが。

あ、でもお薦めいただいた「逃亡」は佳境に入りました。
私の今年の目標は本はちゃんと座って読むようにしたいということです。
これがかなり難しい・・・
Commented by すっとこ at 2016-01-07 10:32 x
ううううーーーーーーーーーーーーーん!

「この作品が百年後も古びていませんよう」
と思いながら執筆するなんて。

そんな作品を書ける人がアウシュビッツで
命を落とすなんて。

作品を娘達がずっと保存してたなんて。
でも それを手紙と信じてずっと封印してたなんて。

世界中でそんなに売れたんですね、
良かったなぁ。

映画にもなって。

新春第1作は胸打たれる作品ですね。
力強くポチッと!!
Commented by Mtonosama at 2016-01-07 12:40
♪すっとこさん

なんか、映画観ている間中、
原作者の人生を想い、平常心ではいられませんでした。

エンドロールがまた泣かせるんですよね。

力強いポチッをありがとうございました。
Commented by よっしー at 2016-01-07 13:28 x
ことしは映画をみよう、映画館へ行こうと思うのであります!とののお導きを頼りに〜^^/ シネコンでやるといいなあ・・。それにしても、戦争とは、人間とは、知性とはなんぞや、と思うあたりで迷宮にはまるこの頃です。あこの場をお借りして告白いたしますが、自分困ったことに、ミシェル・ウィリアムズさんと、キャリー・マリガンさんがごっちゃになってしまうですよ。しゃべるとわかるんですが・・・シクシク;;
Commented by Mtonosama at 2016-01-07 15:58
♪よっしーさん

いや何を隠しましょう。
私なんぞは若い女性の顔はあちらのお方でも日本の歌い手さんでも
全部ごっちゃでございます。
わかるのは椎名林檎さん位のものでして^_^; 
しゃべればわかるとおっしゃるなら素晴らしいではありませんか!

本当にシネコンでやればいいのですけどね。
シネマシャンテでやりますので、あちらへお出かけの折にはぜひご覧くださいませ。