ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

歌声にのった少年 -2- Ya Tayr El Tayer


歌声にのった少年
-2-
Ya Tayr El Tayer

f0165567_1314327.jpg

(C)2015 Idol Film Production Ltd/MBC FZ LLC /KeyFilm/September Film


子どもたちはどんな国でもどんな時代でも
楽しく生きることができます。

本作の主人公ムハマッドも
紛争下で暮らす大人たちの困窮や労苦は別にしても
優しい両親に守られ、
利発な姉や友人たちと遊ぶ幸せな日々を過ごしていました。

f0165567_13145987.jpg

ストーリー
ムハンマドは歌うことが大好き。
姉のヌールと友達のアハマドやウマルとバンドを組み、
寄せ集めのおんぼろ楽器を奏で、路上で歌っていた。
2005年、紛争の続くここガザ地区でも
姉のヌールはカイロのオペラハウスに出演するという大きな夢を描いていた。

そのためにはまずは楽器を手に入れようと闇商人を訪ね、なけなしのお金を渡す。
だが、何週間経っても梨のつぶて。
4人は再び男たちを訪ねるが追い返される。
その夜、ムハンマドは勇気をだして一人で男たちを訪ねるが、袋叩きに。

ようやく中古の本物の楽器を入手した4人は結婚式で演奏することになった。
ムハンマドはもっと素晴らしいステージで演奏すべき、と反対するヌールだったが、
人前で演奏する楽しさを知る。
ところが演奏中にヌールが倒れてしまう。
検査の結果、腎不全と診断される。
腎臓移植の費用1万5千ドルを用意できない両親。
ヌールは透析治療を受けることになる。
バンド活動は終わるしかなかったが、
ムハンマドはヌールを助けるために歌い続ける。

音楽教室の先生に励まされ、レッスンを受けながら作ったCDを売り、
結婚式で歌い、ヌールの手術費用を貯めるムハンマド。
そんな姉と弟の楽しみはTVのオーディション番組を観ること。
ヌールはムハンマドに出演するよう勧めるのだった。
だが、ヌールの病は重く、家族の見守る中、その短い一生を終えた。

それから7年。
ムハンマドはタクシー運転手として働いていた。
イスラエルからの攻撃を受け、ガザは瓦礫の山だった。
抜け出したくてもここを出ることはできない。
ムハンマドはスカイプでオーディションに出演することを思いつくが、
発電機の故障で失敗。
やけを起こすムハンマド。
だが、ヌールと同じ病気で入院していたアマルに励まされたムハンマドは……

f0165567_13161450.jpg

ガザといえばいつも虐げられた人々という言葉がついてまわります。
2007年に始まったイスラエルによる封鎖のために
働きに出ることも、学校に行くこともできず、
ガザで生産されたものを外国に輸出することもできません。
失業率は43%、若年層はさらにひどく60%です。

ハニ・アブ・アサド監督の前作『オマールの壁』は
まさにそんな負の現実を描いた映画でした。

f0165567_131753.jpg

だけど過酷な現実だけではパレスチナの人々もつらいし、観客もつらい。
ムハンマド・アッサーフはまさに人々の希望を乗せて飛び立ったロケットでした。
死に物狂いで国境を越え、エジプトに向かい、
全パレスチナ人の祈りにも似た想いがのしかかる中、
スターの座を勝ち取ったのです。

いつか自分たちにもそんな日が来る――
なんかホッとすることができた映画でした。





今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村

☆9月16日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆

歌声にのった少年
監督・脚本/ハニ・アブ・アサド
出演
タウフィーク・バルホーム、ナーディーン・ラパキ、ムハンマド・アッサーフ
9月24日(土)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
2015年、パレスチナ、アラビア語、98分、提供/ニューセレクト、配給/アルバトロス・フィルム、http://utagoe-shonen.com/

by Mtonosama | 2016-09-16 13:23 | 映画 | Comments(10)
Commented by なえ at 2016-09-17 15:14 x
多くの人が平和や幸福を願っているのに、なぜ戦争や不幸や不正はなくならない?悪い奴が世界を支配しているから?悪人に勝つためには善人は悪人より強くずるく悪賢くならないといけない?でもそしたらそれは悪人になってしまうし(>_<)

ムハンマド君という希望の光が輝き続けますように。
Commented by Mtonosama at 2016-09-17 16:27
♪なえさん

本当に・・・
小さな子供は無力で可愛いのに、なんでその上に平気で爆弾落とすのか。
老人は無力で弱いのになんで爆撃するのか。
人間なんて壊れやすい皮袋なのになんで攻撃するんでしょうかね。

悪人より強く賢くなるのは自分が悪人になることではないかもしれない。
ようわかりませんが。
Commented by びなちゃん at 2016-09-17 20:32 x
何のための宗教なのかってのも疑問に思います。
男の攻撃性も問題。あ、この頃は女性もあるか?そして子供が銃を持つことも。
ただ生きて死ぬ、生き物が羨ましいです。
Commented at 2016-09-17 21:50 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Mtonosama at 2016-09-18 05:10
♪びなちゃんさん

「ただ生きて死ぬ生き物が羨ましい」
わあ、達観したお言葉ですね。

カンボジアのクメール・ルージュで容赦なく残酷だったのは少女だったとものの本で読みました。真面目だからとありました・・・

歌って踊れる世界がやっぱ幸せなのかな。
Commented by Mtonosama at 2016-09-18 05:14
♪鍵コメさん

無事目的地へ到着できたでしょうか?
こちらこそありがとうございました♡
Commented by アイスケーキ at 2016-09-18 14:56 x
ムハンマドさんの歌声聴きたくて、
Youtubeで探したけど分からなかった。
ますます、彼の歌が聴きたくなった。

そろそろ ライスケーキに
なろうと思ったけど、
我が家は山の上だから、
エンコら歩いて帰ってくると、
まだまだ、結構暑いのよ。
私の好きな、ホントの「秋」になったら、
ライスケーキになります。
Commented by との at 2016-09-18 19:38 x
♪アイスケーキさん

ムハンマドさんの歌、出ませんでした?

確かに涼しくなったとはいえ、蒸し暑いですね。
私も自転車漕いで帰ってくると汗びっしょりです。
湿気がたまりません。
早く本格的な秋になってほしい。
Commented by poirier_AAA at 2016-09-20 19:36
今、アフリカの小国の話を読んでいるんですけど、恥ずかしいくらい知らないことばっかりなんですよ。それでもその本に出会って、その辺りがどんなところなのか、少しはわかるようになってよかったと思っています。

映画も本もそういうところ、似てますよね。
自分では行かれないところ、自分の知らなかった世界、そういうのを見せてくれる。いたましいことがたくさんある世界ですが、こういう作品が世にでることで、少しでも状況が変わればいいと思います。
Commented by Mtonosama at 2016-09-21 20:36
♪poirier AAAさん

本当に、いくつになっても知らないことがいっぱいで嫌になります。

アフリカも直線の国境線がひかれた国がいっぱいですね。
10年以上前ビクトリア湖の魚を輸出している地域のドキュメンタリー映画を
観ましたが、あの頃はロシアが牛耳っているようでしたが、今は中国ですね。
アフリカはどうなっていくんでしょう。
パレスチナやシリアも・・・