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殿様の試写室

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手紙は憶えている -1- Remember


手紙は憶えている
-1-
Remember

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(C)2014, Remember Productions Inc.


驚くべき映画です。

70年前、アウシュヴィッツで家族を殺された90歳の老人。
老人ホームに暮らす彼は、数日前に妻を亡くしてから、
認知症がさらにひどくなり、
毎朝起きるたびに亡くなった妻の名を叫びます。
妻が死んだことすら忘れてしまう老人。

そんな男が、家族を殺したナチスを探すため、老人ホームを脱出しました。
捜索の手掛かりは
同じ老人ホームに住み、同じ過去を持つ老人が
書いてくれた1通の手紙だけです。

おっと、最初にこんなにばらしちゃってはいけませんね。

いや、しかし、
「趣向を変えたナチスへの復讐劇ね」
などと軽々に判断を下すと絶対に損をします。

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監督はアトム・エゴヤン。

アトム・エゴヤン監督
1960年7月19日、亡命したアルメニア人の両親の元、エジプト・カイロで生まれる。
カナダの映画監督、脚本家、映画プロデューサー、俳優。3歳の時に一家でカナダに移住。
トロント大学で国際関係学を学んだ後、映画製作に興味を持つようになり、
1977年に最初の短編映画『Lust of a Eunuch』を製作。
1980年代に入り、『ピープショー』(‘81)や『オープン・ハウス』(’82)などを製作した後、
1984年に『Next of Kin』で長編映画監督としてデビューする。
1987年の『ファミリー・ビューイング』は翌年の第38回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に
出品され、インターフィルム賞を受賞。同年のジニー賞では作品賞など8部門にノミネートされた。
日本では長らく劇場未公開であったが、
2004年に開催されたアトム・エゴヤン映画祭2004で上映された。
その後製作した『Speaking Part』(’89)や『The Adjuster』(’91)は
カンヌ国際映画祭の監督週間部門に出品され、高い評価を得た。
1994年の『エキゾチカ』は第47回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、
国際映画批評家連盟賞を受賞。
1997年の『スウィート ヒアアフター』は第50回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した。
これらの作品はジニー賞の作品賞・監督賞も受賞している。
2002年、自身のルーツでもあるアルメニアの歴史の中の
オスマン帝国によるアルメニア人虐殺について扱った『アララトの聖母』を発表。
その内容には賛否が分かれたが、ジニー賞では3度目の作品賞を受賞した。

そして、この素晴らしい脚本を書いたのは
1979年生まれの脚本家ベンジャミン・オーガスト。
本作で脚本家デビューとなりました。

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映画は70年前のアウシュヴィッツでの虐殺をきっかけとして展開し始めますが、
当時の画像も出てこなければ、
再現映像なども一切ありません。
現在の時間の流れの中で物語は進みます。

主人公の記憶は狂ったパソコンのように
一度眠りにつくと新しく蓄えた記憶は全部すっとんでしまいます。

それにしても、
時間ってなんてミステリアスな存在でしょう。
そして、
容赦のないものなのでしょう。

主人公ゼヴを演じるのはクリストファー・プラマー。
どこかで聞いたことのある名前でしょ?
そうです!
『サウンド・オブ・ミュージック』でトラップ大佐を演じたあのお方です。
もう、びっくりしちゃいました。
何度も何度も画像を見直しました。

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時の流れは本当に容赦がありません。
こんなサスペンスが実現できたのも今がギリギリのタイミングでしょう。
あと数年遅かったら復讐者も復讐される側も生きていません。

さあ、奇跡的なタイミングで生まれた本作。
いったいどんな映画なのでしょう。
続きは次回で。
乞うご期待でございます。



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手紙は憶えている
監督/アトム・エゴヤン、脚本/ベンジャミン・オーガスト、撮影/ポール・サロシー、音楽/マイケル・ダナ、美術/マシュー・デイヴィス
出演
クリストファー・プラマー/ゼヴ・グットマン、マーティン・ランドー/マックス・ザッカー、ブルーノ・ガンツ/ルディ・コランダー、ユルゲン・プロホノフ/ルディ・コランダー、ハインツ・リーフェン/ルディ・コランダー、ディーン・ノリス/ジョン・コランダー、ヘンリー・ツェニー/チャールズ・グットマン
10月28日(金)TOHOシネマズシャンテほかロードショー
2015年、カナダ=ドイツ、95分、字幕翻訳/遠藤壽美子、配給/アスミック・エース
http://remember.asmik-ace.co.jp/

by Mtonosama | 2016-10-17 06:07 | 映画 | Comments(11)
Commented by すっとこ at 2016-10-19 06:38 x
うおおおおおおおおおおおおおおおおお!

サウンド オブ ミュージック での
トラップ大佐、ええ塩梅の爺い色が
ついて来ましたのう。

いいぞ いいぞ!

しかし認知症の爺様が 一体どうやって
復讐を遂げるのか?

次のストーリーが 待たれます。

頑張れ爺様!応援のポチっと❣️
Commented by Mtonosama at 2016-10-19 10:16
♪すっとこさん

ええ塩梅かのぉ・・・
ビックリしてしまいましたがな。

トラップ大佐はこんなおじいさんだし、
長女リーズルは先日亡くなったし。
私はリーズルの色っぽい歌声が大好きだったので、寂しいです。
あ、『サウンド・オブ・ミュージック』の話ね。

いけない、いけない。本作に戻らねば。

そうなんですよ。まだら認知の主人公がどのように復讐の旅に出かけるか。
そして、その驚きのラストは・・・
いや、これは機会があったら是非映画をご覧くださいませ。

今日もポチッをありがとうございました。
Commented by ライスケーキ at 2016-10-19 11:55 x
クリストファー・プラマーが
こんなになるなら、
私がこんなになるのも
仕方ないか。
ロバート・レッドフォードと言い
時の流れを感じます。
Commented by poirier_AAA at 2016-10-19 17:41
あはは、ライスケーキさんのコメントに笑ってしまいました。わたしもそっくり同じことを思ってたんです。
あのトラップ大佐ですらこうなるんだから。。。モゴモゴ。

クリストファー・プラマー・ショックが大きすぎて、認知症の人がどうやって人探しを続けられるかという当初の疑問の影が薄くなってしまいました。
Commented by なえ at 2016-10-19 19:08 x
私もプラマーショックです。同一人物とは思えません。でも老醜をさらしてもこの映画に出演したかったのかも。

プラマーショックよりもっとショックな事が。幼馴染が急逝しました。大動脈解離。先週木曜に倒れ、金曜に死去、土曜にお通夜、日曜に告別式と矢継ぎ早で、何で!?と気持ちが追いついてない状態です。

ご主人が外出して1時間ほどして帰ってきたら庭で倒れていたと。私は彼女にその数日前に会って、出先でのお土産を持ってきてくれて立ち話をしていたばかりだったのです。私も渡したいものがあるので週末に訪ねようと思っていたのに!

ご主人の仕事の関係でドイツに30年近く住んでいて、老後は日本でと実家に去年11月に帰ってきたのです。帰ってきて1年にも満たないのに。考えると悲しくて息苦しくなります。
Commented by ヨモギ at 2016-10-19 21:32 x
こんばんは。
ワタクシ、昔のテレビ映画「ミッション・インポッシブル」のレギュラーメンバーだったマーティン・ランドーの名前のほうにびっくりしました。 もう亡くなっていたかと思ってたんです。
プラマーと向き合っている老人が、ランドーさんなのかしら?

認知症の患者さんは、最近や直近の出来事を記憶にとどめることは難しいけれど(情動を伴ったエピソードは、覚えられることもあります)、過去の事柄は大脳皮質に刻まれているので,認知症がかなり進行してしまう前なら。過去を
鮮明に思い出すことができるそうですネ。
なので、現在のことをすぐ忘れる、を繰り返しつつも、彼が過去の記憶をたどってなにかを探し当てる可能性大、かもしれません。。。
次回のお話が楽しみです!!
Commented by ヨモギ at 2016-10-19 21:40 x
2度目ですみません、横レス失礼いたします。
なえさんのつらいお気持ちお察しします。
私も40代のころですが、立て続けに少し年上の親切な友人を亡くし、今でも忘れられません。
亡くなってしばらくは、「言い残したあのことを、天国に電話が通じるなら、かけて話したい」と思っていました。
お世話になったお礼、いつか「かの地」で再会できたら、伝えられるかな? 「その瞬間」に、二人が会いに来てくれるかもしれない・・そしたらどんなにうれしいだろうと思います。
Commented by Mtonosama at 2016-10-20 06:56
♪ライスケーキさん

『サウンド・オブ・ミュージック』は私にとっての忘れられない映画No.1なので
クリストファー・プラマーのこの歳のとりかたに声もありません。

でも、ライスケーキさんは大丈夫ですよ。
女性はこれほど極端に変わるってことはないのだから。
って、あまり説得力のない言葉だなあ。自分のこと考えると。
Commented by Mtonosama at 2016-10-20 07:00
♪poirierAAAさん

クリストファー・プラマー、すごいでしょ?
ショックですよね。

プラマー・ショックばかり優先してしまいましたが、
本作のすごさはそれだけじゃないですから(^-^;

こればっかりは絶対に自分の眼で確認していただきたい映画です。
Commented by Mtonosama at 2016-10-20 07:08
♪なえさん

お友達を亡くされたとのこと。
言葉もありません。
今もまだ虚脱状態でしょう。

私も40代の頃、母と親友を相次いで亡くしました。
母の後片付けで実家から夜遅くに帰ってきたとき、
自宅のテーブルの上に「グラーツのKさん亡くなった」とメモがあり、
グダグダと腰が抜けてしまいました。

未だにあの日のことを思い出すのはつらいです。

でも、亡くなって自由になった魂は体を有していたときより
自由気ままに近くに来てくれるのだと思います。

お気を強く・・・
Commented by Mtonosama at 2016-10-20 07:16
♪ヨモギさん

そうなんですか!
年長の友人がマーティン・ランド―を知ってる、と言っていましたが、
『スパイ大作戦』に出ていたんですね。

本作続編の方には彼の大きい写真を出しましたので、
どうぞよくご覧になってください。

この映画、息を飲むラストを迎えます。
話したいのに話せないこの辛さ。
是非是非、映画館で確かめてくださいね。
マーティン・ランド―も動く画面で当時の面影を探してください。