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殿様の試写室

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沈黙 -サイレンス- -2-


沈黙
―サイレンス―

-2-

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なぜ、この時期、日本の時代劇である「沈黙」を
アメリカ人であるマーティン・スコセッシ監督が映画化するのでしょう。
監督は言います。
「人々の信仰の在り方が大きく変わり、それを疑うようになり、
宗教的な組織や施設にも、おそらくは懐疑の眼が向けられている今の世界だからこそ
作らなければならなかったのです。
その中では信仰心も変わるのかもしれません。
だから、このような映画を作り、世に送り出すことで、
人々に何かを考えさせる機会になるかもしれません。
あるいは、この物欲にまみれた世界では忙しすぎて誰も目もくれなくなったことを
再び差し出せるかもしれません」と。

ストーリー
17世紀、江戸時代初期、キリシタン弾圧下の長崎。
キリスト教が禁じられた日本で棄教したとされる師フェレイラの行方を知るため、
若き宣教師ロドリゴとガルペはポルトガルから極東の地・日本に向かって旅立つ。
2人はマカオで出会った日本人キチジローを案内役に長崎に潜入し、
弾圧を逃れた「隠れキリシタン」と呼ばれる村人たちと出会う。
2人は村人たちのためにミサを行い、告解を聴き、洗礼を授ける。
だが、幕府のキリシタン弾圧は過酷を極め、
キチジローの裏切りによってロドリゴらも囚われの身に。
「お前たちが棄教しなければキリシタンたちは更に苦しむことになるぞ」
と長崎奉行・井上筑後守。次々と犠牲になる村人たち。
声もなく殺されていく村人を見て、自らの信仰と弱さに向き合うロドリゴだった……

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井上筑後守は「日本は沼じゃ。異国の宗教は根をおろすことはない」と
ロドリゴに説きます。

小説を読んだ時と同じく
「踏み絵などガンガン踏んでしまって、取調の時だけ調子を合わせておけば?」、
と信仰の「し」の字も節操の「せ」の字もない自分。
だって、命あってのものだね、あえて痛い思いをしなくたっていいではありませんか。

恐らくロドリゴもそう思っているのですよね。
神はいつまでも沈黙したままですし。
イエスだって十字架の上で
「主よ、どうして私をお見捨てになるのですか?」
と叫んだくらいです。

本作を観ながら、ふとチベットの五体投地を思い出しました。
キリシタンたちは現世に絶望しているからこそ、
死後の救済を信じようとしたのでしょう。
とのの中ではチベットと貧しい長崎の村人たちがここでつながってしまいました。

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徹底的にサディスティックな幕府のキリシタン弾圧。
キリシタンという異質分子の排除。
信仰心と異国の迷える子羊を救うという想いを携え、
はるかポルトガルから極東の島国へやってきて苦しむ若き宣教師たち。

SとMが、ガッツリぶつかりあった時代に
布教するポルトガル宣教師、
あえて苦しみを選ぶ村人たち。

幕府も宣教師も村人たちも皆
目的とするところが微妙にずれています。

ただひとついえることは
神は沈黙し続けるということ。
でも、人は何か大いなる存在を信じないことには生きにくいのですよね。






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☆2017年1月20日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆

沈黙 ―サイレンス―
監督/マーティン・スコセッシ、原作/遠藤周作、脚本/ジェイ・コックス、マーティン・スコセッシ、撮影/ロドリゴ・プリエト
出演
リーアム・ニーソン/フェレイラ、アンドリュー・ガーフィールド/ロドリゴ、アダム・ドライバー/ガルぺ、窪塚洋介/キチジロー、浅野忠信/通詞、イッセー尾形/井上筑後守、笈田ヨシ/村長、塚本信也/モキチ
2017年1月21日(土)全国ロードショー
2016年、アメリカ、英語、カラー、配給/KADOKAWA
http://chinmoku.jp/

by Mtonosama | 2017-01-20 07:32 | 映画 | Comments(4)
Commented by ライスケーキ at 2017-01-21 11:54 x
ヨーロッパ史読んでいると、
カソリックだプロテスタントだと言って、
殺戮し合っているね。
まぁ、時の権力者の思惑で、
異分子、己に都合の悪い存在は
亡きものしてしてしまえ、              と言う事なんだろうけど、
同じキリスト教なのに、どうしてぇ?
と思ってしまう。

「宗教」って人を幸せにするためにある、
と思うんだけれど、そのために不幸になるなら、
「宗教」って 何なんでしようね。
その答えは「神の沈黙」の中にあるのでしょうか。
Commented by Mtonosama at 2017-01-21 16:23
♪ライスケーキさん

基本的に人間が信仰する限り、争いは避けられないのでしょうかねえ。それでも宗教にすがるのは宗教は麻薬だから?遠藤周作も悩んでいたから、「沈黙」を書いたのかも。
急に思い出したけど原作も映画も「深い河」は良かったなあ。あ、「私が捨てた女」も良かったなあ。遠藤周作、もう一度読み返してみよう!
Commented by なえ at 2017-01-22 16:01 x
スコセッシ監督の言葉を紙に書いて「これをよう咀嚼しろ」とタコに見せて、クシャクシャにして食べさせてやりたい(`´)

弾圧の凄まじさ。「偉そうなこと言ってもお前だって俺たちと同じ下衆低劣な人間だろ」と引きずりおろしたい心理でしょうか。

今周りで猫関係の裁判が始まり(2件)、猫友が近所の人から裁判を起こされそうな雲行き。私事ですがタコとの裁判は木曜です。裁判が流行っている京都なえ地方です。

1週間前はこちらは2日に渡ってすごい雪でした。トンネルを抜けなくても雪国であった。庭の隅にまだ1週間前の雪が残ってます。


Commented by Mtonosama at 2017-01-23 06:18
♪なえさん

たこ坊主との決戦間近!
どうぞ、しっかり闘ってください。
その時、スコセッシ監督の言葉を頭上高く掲げれば、さすがのたこ坊主もひれ伏すかも・・・(?)

近所の人が訴える?あの条例のせいでありましょうか。寒い中、大変ですね。おきばりやっしゃ。こちらは雪も降りませんが、早朝の寒さはひどいです。でも、ひかちゃんは相変わらず朝練に出かけますが。