ローマ法王になる日まで -1- Chiamatemi Francesco-ⅱPapa della gente
ローマ法王になる日まで
-1-
Chiamatemi Francesco-ⅱPapa della gente
(C)TAUDUE SRL 2015
4年前の3月13日、
史上初のアメリカ大陸出身の
法王が誕生しました。
第266代法王フランシスコ1世です。
先代ベネディクト16世が
いかにもドイツ人という
いかつい方だったので、
新法王はとても気さくなおじいさん、
という印象を受けました。
このアルゼンチン出身の
ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿が
第266代ローマ法王フランシスコ1世に
就任しての初仕事は
就任式の式典時間を短縮したこと。
法王を一目見るために集まった
サンピエトロ広場の
20万人の信徒との直接の触れ合いに
時間を割きました。
従来とは全然違うタイプの法王様です。
法王就任後初の記者会見で
「私は貧しい人々による
貧しい人々のための
教会を望みます」
と発言。
「日本のキリスト教共同体は
200年以上も聖職者なしで
維持されたのです」
ともおっしゃいました。
スコセッシ監督の『沈黙』
http://mtonosama.exblog.jp/27453065/
http://mtonosama.exblog.jp/27462086/
を鑑賞されたのでしょうか。
日本の隠れキリシタンを例に挙げての
「信徒たちが自律的に信仰を貫くように」
という発言です。
同性愛者を受け入れるという改革は
成立こそしませんでしたが、
「神は新しいことを恐れていないのです。
神が絶えず思わぬ方法で私たちを驚かせ、
私たちの心を開かせ、
私たちを導いていることからもわかります。
神は常に私たちを”新しいもの”にしているのです」
2014.10/19
(ローマ法王庁:パウロ6世の列福式での法王フランシスコからのメッセージより)
と語り、旧態然とした法王庁に新風を吹き込んでいます。
法王庁改革に取り組み
貧しさや困難にあえぐ人々に寄り添い、
環境問題、人種差別、金融システムにも言及し、
「壁を作る」と発言したトランプ大統領候補に
苦言を呈し、
「ローリングストーン」誌の
表紙を飾ったこともあります。
ご覧になった方も多いと思いますが
信徒の足に口づけする法王の
姿には新鮮な驚きを感じました。
第266代ローマ法王フランシスコ1世
教皇就任2013年3月13日
先代ベネディクト16世
司祭叙階1969年12月13日
司教叙階1992年6月27日(ブエノスアイレス補佐司教)
その他2001年:枢機卿
本名ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ
Jorge Mario Bergoglio
出生 1936年12月17日(80歳)
アルゼンチン、ブエノスアイレス
原国籍 アルゼンチン
宗派カトリック(イエズス会)
居住地 バチカン
母校ブエノスアイレス大学
Wikipediaより
さ、そんな法王ですが、
本作は
♪聖なる、聖なる、聖なるかな♪
と彼を讃える映画ではないんですよ。
以前『光のノスタルジア』
http://mtonosama.exblog.jp/24535828/
という映画を当試写室で上映しました。
この作品はチリ軍事支配下の民衆弾圧を
描いた素晴らしいドキュメンタリー映画ですが、
『ローマ法王になる日まで』も
アルゼンチン軍事独裁政権下での
圧制、迫害が重要な背景になっています。
あの優しいお顔の法王が
どんな時代を生きてきたのでしょう―――
さあ、
続きは次回まで
乞うご期待でございます。
続
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☆5月19日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
ローマ法王になる日まで
監督・原案・脚本/ダニエーレ・ルケッティ、原案/マルティン・サリナス、ピエトロ・ヴァルセッキ、
脚本/マルティン・サリナス、撮影/クラウディオ・コッレピッコロ、イヴァン・カサルグランディ、
製作/ピエトロ・ヴァルセッキ
出演
ロドリゴ・デ・ラ・セルナ/ホルヘ・ベルゴリオ(1961~2005)、セルヒオ・エルナンデス/ホルヘ・ベルゴリオ(2005~2013)、ムリエル・サンタ・アナ/アリシア・オリベイラ、ホセ・アンヘル・エヒド/ヴェレス、アレックス・ブレンデミュール/フランツ・ヤリクス、メルセデス・モラーン/エステル・バッレストリーノ、ポンペイオ・アウディヴェルト/アンジェレッリ、パウラ・バルディーニ/ガブリエラ
6月3日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、
YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー
2015年、イタリア、スペイン語・イタリア語・ドイツ語、113分、カラー、字幕/山田香苗、ダニエル・オロスコ、提供・配給/シンカ、ミモザフィルムズ、後援/駐日バチカン市国ローマ法王庁、アルゼンチン大使館、イタリア大使館、イタリア文化会館、セルバンテス文化センター東京、
推薦/カトリック中央協議会広報、http://roma-houou.jp/
欺瞞・謀略に満ちたこの世界を救えるのは、無欲・公正・公平な宗教者かも。タコ坊主なんか法王の姿を見ただけで「ギャッ!」と叫んでシュッと溶けてしまうやろ(`´)