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殿様の試写室

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YARN 人生を彩る糸


YARN
人生を彩る糸

YARN

YARN 人生を彩る糸_f0165567_5305316.jpg


(C)Compass Films Production 2016


イヤーン!
ではなく、
ヤーンです。

yarn
名詞:1.織物用糸、編み物用糸、紡ぎ糸
《ウール、綿など;「縫い糸」はthread》
2.糸状のもの
《ガラス繊維・針金・紙こよりなど》
; 綱をよるための粗い繊維
3.〈信用できない〉旅行のみやげ話
;作り話
4.《豪・NZ》おしゃべり

動詞:1.ほら話をする
2.長話をする
3.《豪・NZ》おしゃべりをする
(ジーニアス英和大辞典)

本作YARNは
イヤーンな内容でも
ほら話でもなく、
編み物のお話です。

ここのところ、
南瓜やら編み物やら
女子力の高い話が続いていますが――

え~、何を隠そう、
当試写室管理人も一時
編み物に凝っていたことがございました。
100年位前のことでしょうかねぇ。

無心に編針を動かし、
何枚いえ十何枚ものセーターを編みました。
なぜ止めたか、ですか?
はい、完成品がかさばるからです。
そして、飽きたからです。

ところが、
最近、こういう編み物やクラフトが
ブームなんだそうです。

そんな世界的なクラフト・ブームの中、
生まれたドキュメンタリー映画が本作『YARN』。
編み物が生活に根ざしている
アイスランド発の
クラフト・アート・ドキュメンタリーです。

YARN 人生を彩る糸_f0165567_535894.jpg


監督は
ウナ・ローレンツェン。

ウナ・ローレンツェン
カナダ・モントリオール在住の
アイスランド人映像作家・アニメーター。
母親がレイキャビックの美術学校の
テキスタイル科長で
身近に糸が存在する家庭で育った。
デンマークやアメリカで
実験アニメーションを学んだ後、
長編映画のアニメーションパートや
ミュージックビデオ、
短編映画を制作し、
世界各地の映画祭やアートイベント
に参加。
本作は長編デビュー作。

監督にとって糸はいつも身近な表現手段。
またアイスランドというお国柄
たくさんの羊や毛糸と共に成長しました。

本作では糸でものづくりをする
多様なアーティスト4人を観察し、
糸によるものづくりの代弁者になってもらいました。

ものづくりといってもセーターや
カーディガンを編むことではなく
巨大なアートだったり、
ヤーンを使ったサーカスだったり、
クリストばりに
機関車や柱を編みぐるんでしまったり。
ユニークなアーティストばかりです。

その中には日本人の堀内紀子さんもいます。
堀内さんは1940年東京生まれ。
1964年多摩美術大学卒業後に渡米。
1966年クランブルック・アカデミー・オブ・アート
修士課程修了。
インテリア・ファブリック・デザイナーとして勤務、
大学で教鞭をとった後、
1970年帰国。
テキスタイル・アーティストとして
開いた展覧会をきっかけに
子ども達が遊ぶことで完成する
「集団ハンモック」の
リサーチを始める。 
1979年に国営沖縄記念公園で
初めてハンモックの遊具を発表し、
子ども達の人気を集める。
その後も世界各地で数々の作品を発表。

箱根・彫刻の森美術館にも
「ネットの森」として
子ども達に大評判だそうです。
大人は遊べないのが残念。

編み物はどうしても
女のてすさびものみたいな見方をされがち。

でも、この作品に出てくる
編み物はアートとして
自分の存在を主張しています。

そうそう、本作を上映する
シアター・イメージフォーラムでは
劇場を編んで装飾するプロジェクト
「ニッティング・シネマ」を立ち上げました。
糸でモチーフなどを編んで、
つなげて、編みぐるんでしまおうというもの。

残念ながら全3回予定のワークショップは
満席になってしまいました。

編みぐるまれた劇場で編み物の映画を観る。
なんかワクワクしますね。








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YARN 人生を彩る糸
監督/ウナ・ローレンツェン、脚本/クリスチャン・アロラ、ナレーション/バーバラ・キングソルヴァー「始まるところ」、撮影/イガ・ミクラー、製作/ヘザー・ミラード
出演
オレク、サーカス・シルクール、ティナ、堀内紀子
12月2日(土)[シアター]イメージフォーラムにてロードショー
2016年、アイスランド・ポーランド、英語・アイスランド語、ドキュメンタリー、76分、後援/アイスランド大使館、提供・配給/ミッドシップ+kinologue、http:// www.yarn-movie.com/

by Mtonosama | 2017-11-16 05:45 | 映画 | Comments(4)
Commented by ライスケーキ at 2017-11-16 17:00 x
「編み物」私もやりましたが、
セーター完成しても
ブカブカだったりタイトだったりで
あきらめました。

それで「織り」に挑戦。
ひたすら同じリズムで
真直ぐ織れば良いんです。
無心に織る時間が好きでした。
「染め」にも挑戦。
山や野原に行って
小枝や草を集めて糸を染めました。
楽しかった。

最近はちょっとお休みしてるけど、
糸が沢山残ってるので
又 糸と遊びたいです。



Commented by Mtonosama at 2017-11-17 08:39
♪ライスケーキさん

織は素敵ですね。
私もやりたいなと思ってたけど、
できないまま今に至ってしまいました。

ライスケーキさんは是非、再開してください。
Commented by すっとこ at 2017-11-18 16:09 x
ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

編み物とは 終生無縁である!
と断言できるすっとこです。

だから 編める人はひたすら尊敬。
殿様も意外にも(おっと失礼)
編める方であったのですね。

実はかつて某編み物作家さんと
知り合いでありました。
彼女も編み物をアートとして発展させ
どこぞのホテルの壁を飾ったそうです。

本作でも 4人のヤーンの魔術師のうち
1人が日本人なのですね。
やーん!立派だわーん❣️
Commented by Mtonosama at 2017-11-19 05:42
♪すっとこさん

そうなのです。
私はかつては北欧風の編み込み模様のセーターだって編めたのです。

しかし、100年も前のこととなるとすべて夢の向こう。いまや、ゴム編の始末の仕方も忘れてしまいました。

200歳になったらかつてのセーターをほどいて、また編んでみましょうかね。編み物はそうやって糸の使いまわしができるので経済ですわ。

by Mtonosama