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殿様の試写室

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ブーリン家の姉妹 The Other Boleyn Girl


ブーリン家の姉妹The Other Boleyn Girl
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(C)2008 Columbia Pictures Industries,Inc. and Universal City Studios Productions LLLP and GH Three LLC.All Rights Reserved.


アン・ブーリン。
この名前を覚えておいででしょうか?
ヘンリー8世は?
彼についてはその女性遍歴だけで、もうすっかり有名ですよね。

500年後の人間から、好色な王様としか記憶されていないというのも
悲しい話ですが。

ヘンリー8世は、次々と妃を変えたイングランドの王様。
最初のお妃と離婚してアン・ブーリンと結婚するため、ローマ法王と絶縁し、
英国々教会の長となった王様です。
どこかに置いてきてしまった世界史の記憶と教科書を
引きずりだしてこなくてはなりません。

ある妃は離縁し、ある妃は殺し、次々と妃を変え、その数6人。
なんとまあ、お元気な王様でありましょう。
しかし、この映画の主人公はヘンリー8世ではありません。
アン・ブーリンとその妹メアリー・ブーリンが主人公です。

「ブーリン家の姉妹」は英国でロングセラーを続けるフィリッパ・グレゴリー著の同名小説
をもとに「クイーン」「ラスト・キング・オブ・スコットランド」のピーター・モーガンが脚本を書
き、劇場用長編映画としては本作がデビュー作となるジャスティン・チャドウィックが監督
をつとめた映画です。

アン・ブーリンのように歴史の表舞台に登場することがなかったため、
今まで影に隠れていたブーリン家の’もうひとりの娘’メアリーにも
スポットライトを当てたのが本作 ”The Other Boleyn Girl”なのです。

         16世紀の英国王室に繰り広げられた愛と憎しみの歴史絵巻

       ヘンリー8世との間に王女(エリザベス1世)をもうけながら
       処刑台のつゆと消えた姉のアン。
       姉より先に王の寵愛を受け、王の子である男子ヘンリーを出産するも認知されず
       田舎での静かな日々を送り、天寿を全うした妹メアリー。

       かたや知略と策謀で侍女から王妃の地位までのぼりつめ、
       かたや美貌と優しい心根で王の愛をかちえた姉妹。
       童話に出てくるようなステレオタイプな姉妹像ではありますが、
       どっこい、事態はさほど単純ではありません。

           姉妹といえども女は女。
           おとなしい顔をしながらやることはやるメアリーであります。
           当初、ヘンリー8世の愛人になるはずであったのは姉のアン。
           しかし、運命の神様はいたずら好き。
           王を怒らせてしまったアンの代わりに新婚早々のメアリーが
           王の床に侍ることに…

           ヘンリー8世のつぼを得た口説きもまた心憎い。
           青ひげ公・ヘンリー8世もここでは若くてハンサムな王様として
           登場していますが、
           結婚を6回も繰り返すお盛んぶりは既に萌しています。
           新婚のメアリーに

「そなたもブーリンの家では苦労したであろうのう。称賛されるのはいつも姉であったのであろう?」
          (「篤姫」風のセリフ回しになることをお許し下さい)

          と囁くところなど、相当な女殺し。
          姉と妹の抱える鬱屈した感情をついてくるところなど、
          ただの好きものではありません。
          その言葉を聞いた途端、メアリーは「そうなのよ」とばかりに
          王に身を任せるのでありました。

          ところが、名うての好色王ヘンリー8世は王の子を出産した後
          体調のすぐれないメアリーを疎み、
          洗練され,機智に富んだアンに執心するようになります。

     ここから、アンの並々ならぬ知力が花開きます。
     王の愛人ではなく、妃であることを望み、
     離婚を認めないローマ教皇と国王を断絶させ、
     最初の王妃キャサリン・オブ・アラゴンを離縁させてしまうのであります。

     その才知の限りをつくし、「女の道は一本道にござります」(あ、また篤姫が)
     とばかりに逞しく生きるアンをナタリー・ポートマンが、
     美しく心優しいメアリーをスカーレット・ヨハンセンが演じます。

     気丈でありながら、自らの策に溺れ、崩れていくアンを
     N・ポートマンが見事に演じきり、
     S・ヨハンセンもまた優しい表情の裏に自分の人生を守り抜く芯の強さを持った
     メアリーを好演しています。

     バラに例えるならアンが紅薔薇、メアリーが白薔薇でしょうか。
     あ、そういえば、世界史の教科書にはバラ戦争なんてのもありましたっけ。

     歴史ものは結末が既にわかっているだけにサプライズはありませんが、
     照明の位置を少し変えれば、意外な展開を楽しむことができます。

          16世紀の英国も「跡取りは男よのう」と男尊女卑ではありますが、
          結局はアンが命をかけて産んだエリザベス1世が
          イギリスにゴールデン・エイジと呼ばれる時代をもたらしたのですから、
          男も女もないということです。今も昔も。

   監督/ジャスティン・チャドウィック、脚本/ピーター・モーガン、原作/フィリッパ・グレゴリー「ブーリン家の姉妹」(集英社文庫刊)

   キャスト
   ナタリー・ポートマン/アン・ブーリン、スカーレット・ヨハンソン/メアリー・ブーリン、
   エリック・バナ/ヘンリー8世
   10月25日、シャンテ シネ他全国TOHOシネマズ系にてロードショー
   http://www.boleyn.jp/
by mtonosama | 2008-09-29 07:21 | 映画 | Comments(6)
Commented by ライスケーキ at 2008-09-29 18:23 x
好きですねぇ。 面白いですねぇ。 この辺の歴史。 私はヘンリー8世から英国史にはまった と言っても過言ではありません。 ロンドンに行ったときアン・ブーリンの処刑された場所も見てきた。 歴史を感じて感激しましたねぇ。    少女の頃(?) ハーマンズ・ハーミッツが好きだった。 彼らの「ヘンリー8世君」ーーー僕ヘンリー、は隣の未亡人と結婚した。彼女には前夫が7人いて全部ヘンリーだったと言う歌詞ーーーを聴いて 「これは、何じゃい。」と思った。 その意味がわかったのは 英国史を勉強してかだった。  是非観たいです。
Commented by との at 2008-09-30 06:23 x
ハーマンズ・ハーミッツ♡♡♡
なつかしいですねぇ。
この名を聞いただけで、「ヘンリー8世」のメロディが
頭の中をぐるぐる回りだしました。
でも、歌詞を訳したことはなかったです。

私はこの時代の
胸にベニヤ板を嵌め込んだような衣装が好きです。

衣装担当は「アビエーター」「恋におちたシェークスピア」
で二度のアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した
サンディ・パウエルさんだそうです。
Commented by まゆみん at 2008-09-30 17:24 x
殿sama
アン・ブーリン?? ヘンリー8世は記憶の奥に存在していても、この悲劇の王妃が、エリザベス1世の実母だなんて知らなかったぁ。

断頭台の露と消え、歴史の中にその名は埋もれても、いやぁアン王妃、すっごい仕事をしましたね!

ヘンリー8世の愛を奪い合う姉妹、ポートマン×ヨハンソンの演技合戦も魅力ありそうな作品、久々の大作ですかね。

この作品を観てから、再びケイト・ブランシェットの「エリザベス1・2」を観てみようかな。


Commented by との at 2008-09-30 22:10 x
ついつい、姉妹の葛藤という面から観てしまう殿です。
スカーレット・ヨハンソンのおっとりした感じがいいですね。
あれは素でしょうか?
Commented by まゆみん at 2008-10-01 20:34 x
殿sama
ヨハンソンのおっとりは‘素’ではないような気がするんだけどな。
あの、肉感的でねっとりとした分厚い唇(アンジェリーナ・ジョリーには負けますが)がどうも苦手です。




Commented by との at 2008-10-02 06:41 x
まゆみんサン

素じゃないか…
最近はともかくアンジェリーナ・ジョリーも好きだったし。

でも、デビュー作が良いと、
そのときのイメージがずっと残ってしまいますね。
「17歳のカルテ」も「真珠の耳飾りの少女」も良かったから。