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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!


はじまりの街
-1-

La Vita Possibile

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13歳の息子を連れて、
住み慣れたローマから見知らぬ街へ旅立つ母。
息子は思春期。
母は五十の坂を下る頃でしょうか。
女盛りは過ぎています。

座席の色が素敵なイタリアの電車に
乗って旅立つようですが、
それにしては
ファッションも顔色も冴えません。

そう、それもその筈。
主人公アンナは夫のDVから逃れ、
13歳の息子ヴァレリオと
トリノへ向かう途中なのです。

イタリアでDV?
え、あんなに女性を大事にし、
マンマの大好きな男たちが
妻に暴力?

やっぱりどこの国でも
起こっていることなのですね。

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監督は家族をテーマに
社会的弱者に寄り添ってきた
イヴァーノ・デ・マッテオ。

イヴァーノ・デ・マッテオ監督
1966年、ローマ生まれ。
劇団での活動を経て、
1990年、俳優としてキャリアをスタート。
1999年には初のドキュメンタリー作品、
2000年には短編映画、
2002年に“Ultimo studio”で
長編劇映画の監督デビュー。
その後、ドキュメンタリー映画や
TVシリーズを経て
2012年に発表した
『幸せのバランス』は
ヴェネチア国際映画祭に出品され、
主演のヴァレリオ・マスタンドレアに
ヴェネチア映画祭
パシネッティ賞男優賞をもたらした。
2014年『われらの子供たち』
(2015年イタリア映画祭上映)
ではアレッサンドロ・ガスマンが
ナストロ・ダルジェント賞主演男優受賞。
『はじまりの街』は長編6作目。

監督がDVに目を向けたのは
娘のクラスメートが
急に暴力的になったことがきっかけでした。
監督のパートナーで
脚本家の
ヴァレンティーナ・フェルランが
日本風にいえば、
PTAの役員みたいなことをしていたのですが、
他の保護者たちから
「あの子はなんとかならないか」
という抗議を受けたのだそうです。

で、その母親に事情を訊いたところ、
11年にわたってDVを受けており、
その影響で子どもが荒れるように
なったということ――
その後、リサーチやインタビューを重ね、
本作が作られることになりました。

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美しいトリノの秋を背景に
描かれる母子と
かれらを取り巻く心優しい人々。
あ、嫌な奴もいますけど。

イタリアといえば
アモーレ、カンターレ、マンジャーレ
愛して、歌って、美味しいものを食べて
とばっかり思ってしまいます。
ところが、どっこい。
みんな顔で笑って、心で泣いて、
やっぱり痛みや苦しみを抱えているんですねぇ。

あ、そうそう
映画の舞台になったトリノが
また素敵な街でした。
ヴァレリオ少年が自転車で駆け抜ける
ポー川に沿って続くヴァレンティーノ公園
母アンナが掃除婦として働くトリノ大学
ヴァレリオが初デートするカステッロ広場
やっと一息つけるようになった
母子が休日に訪れる国立映画博物館――

訪れたことのある人はもちろん
そうでない人も存分に晩秋のトリノを
満喫できます。
トリノの街は準主役ともいえる役どころでした。

さあ、いったいどんな映画なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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はじまりの街
監督/イヴァーノ・デ・マッテオ、製作/マルコ・ポッチオーニ、マルコ・ヴァルサニア ライシネマ、原案/ヴァレンティーナ・フェルラン、脚本/ヴァレンティーナ・フェルラン、イヴァーノ・デ・マッテオ、撮影/ドゥチオ・チマッティ
出演
マルゲリータ・ブイ/アンナ、ヴァレリア・ゴリーノ/カルラ、アンドレア・ピットリーノ/ヴァレリオ、カテリーナ・シェルハ/ラリッサ、ブリュノ・トデスキーニ/マチュー、エウジェニオ・グラダボスコ/舞台監督、ステファノ・デル・アッチオ/ドメニコ
10月28日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
2016年、イタリア=フランス、107分、日本語字幕/吉岡芳子、配給/クレストインターナショナル、http://www.crest-inter.co.jp/hajimarinomachi/

# by Mtonosama | 2017-10-20 06:14 | 映画 | Comments(4)

ソニータ
-2-

SONITA

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ロクサレ・ガエム・マガミ監督が
2年半かけて撮影した本作
ソニータには誕生時から公的な記録がないので
正確な年齢はわかりませんが、
彼女が16歳から18歳位になるまで
撮影されました。

ヒジャブの下に強い意志を感じさせる
大きな瞳が光るソニータ。
子ども支援団体では
アフガニスタンから出国するときの
様子を寸劇で表現したり、
同級生の前でラップを歌ったり、
心の傷を癒すと同時に
ティーンエイジャーらしい希望にも燃える
ソニータや共に学ぶ女の子たち。

でも、
16歳になったソニータを待ち受けていたのは
夢とは程遠い現実でした。

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アフガニスタンに住む母親は
彼女を見知らぬ男性に嫁がせようとしていました。
親に言われるままに結婚することが
アフガニスタンの古くからのしきたり。

母親自身、ソニータよりももっと若い頃、
同じように結婚しています。
夫のことをおじさんとしか
呼べなかったのに、
16歳の娘を結婚させることには
なんの疑問も感じていません・・・

母親はソニータの兄の結納金を得るため、
9,000ドルで彼女を結婚させようとしているのです。

ソニータには結婚する気は
さらさらありません。
でも、
家族との関係も失いたくはありません。

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「嫌なら逃げちゃえ!」というのは
違う文化圏に生きる人間の発想でしょうか。

アフガニスタンでは18歳未満で約半数の女性が
結婚するといわれています。
アフガニスタン独立人民委員会によると
60~80%の女性が
親の決めた相手と結婚しています。

強制婚です。
まるで人身売買ではありませんか。

ソニータが保護されている団体の女の子たちも
次々と結納金と引き換えの結婚が決まっていきます。
ソニータがラップにするのも
自分を含めたアフガニスタンの少女たちの
悩みや悲しみや怒り―――

実は、
ここから彼女の運命に転換が訪れます。
そして、
監督自身もこの転換に大きく関わっていくのです。

監督は「撮れ高OK!
で済ますわけにはいきませんでした。

ソニータの母親がテヘランにやってきました。
でも、それはソニータを連れ戻すため。
久しぶりの母子の対面ではありますが、
感激だけでは終わりません。
だって、
ソニータの運命がかかっているのです。

ここで、
監督はソニータの運命に関わってしまいました。
ドキュメンタリーなら強制結婚の実態を描く
ということで映画は完成です。

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でも、監督はソニータを
置き去りにすることができませんでした。

そして、
ソニータに協力して
ミュージックビデオを制作しました。
彼女と共にストーリーや
イメージを考え、
完成したビデオをYou Tubeにアップしました。

それが広がり、
ソニータの人生が変わりました。
彼女はアメリカの学校に
留学することになったのです。

2014年ノーベル平和賞を受けた
マララ・ユサフザイさんを思い出しました。
勇気、実行力、夢―――

すごいなあ、と思います。
自分を変えるのは自分。
そして、
大人のちょっとした協力。
じわじわと感動に浸される映画でした。





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ソニータ
監督/ロクサレ・ガエム・マガミ、製作総指揮/ゲルト・ハーク、制作/TAG/TRAUM
出演
ソニータ・アリザデ、ロクサレ・ガエム・マガミ
10月21日(土)アップリンク渋谷公開
2015年、91分、スイス・ドイツ・イラン、後援/国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、Girl Power、ハリウッド化粧品、http://unitedpeople.jp/sonita/

# by Mtonosama | 2017-10-17 06:04 | 映画 | Comments(4)

ソニータ
-1-

SONITA

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ソニータはアフガニスタンの女の子。
出生届がないので
正確な年齢はわかりませんが、
16歳くらいです。
彼女はタリバンから逃れ、
イランの首都テヘランに
姉と暮らしています。

詳しく言えば、
テヘラン郊外の貧困地域に
滞在許可証も保証人もなく
不法滞在する難民です。

ソニータたちが難民になった背景のそもそもは
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件。
その翌月の10月には
アメリカを中心とした多国籍軍が
アフガニスタンに侵略し、
タリバン政権が崩壊しました。

2002年6月、アフガニスタンには移行政権が発足。
2005年には議会選挙。
新しい国家つくりが着々と進行していた筈でした――

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しかし、
2003年以降、アフガニスタン南部を中心に
勢力を回復しつつあったタリバンによって
テロや攻撃が増加。

10歳位の頃ソニータも
家族と共にイランへ逃れました。

でも、イランでの暮らしも厳しく、
ヒジャーブ(頭を隠すベール)を
身につけなければ逮捕されるし、
女性だけで公の場で歌うことは禁止されています。

そんなイランに暮らすアフガニスタン難民は
2016年末で約95万人、
ソニータのような不法滞在者を加えれば
数百万人に及ぶといわれています。

先の見えない暮らしを続ける
ソニータのような子どもたちの支えは
子ども支援団体。
Teheran-Society for Protection of Working & Street Children
教育を受けられない子どもたちを
サポートするための機関です。

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ここに通う子ども達の多くは
児童労働に従事する子や
アフガニスタンからの移民たち。

そうした子ども達は公的機関の発行する
身分証明書や滞在許可書を持たないため、
教育が受けられません。

この団体は教育や医療を提供し、
子ども達が子どもらしい時間を
過ごせるようにサポートする団体。

ここでソニータたちは
心の傷を癒すカウンセリングや
将来のためのアドバイスを受けています。

ソニータが秘密のスクラップブックに書いた
夢はラッパーになること。
いつかパスポートを持てるようになったら
記入する名前はソニータ・ジャクソン。
なんといっても彼女の理想の両親は
マイケル・ジャクソンとリアーナですから。

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でも、女性が公に歌えない国イランでは
彼女のファンは子ども支援団体に通う子ども達だけ。

マイケル・ジャクソンが理想のパパ?
理想のママはリアーナ?

この映画、ラッパーと難民という
意外な組み合わせがミソなの?
と思ったとのはなんて底が浅いんでしょう。

じわじわと感動が押し寄せてくる
このドキュメンタリー映画の監督は
ロクサレ・ガエム・マガミ。
テヘランで生まれ、テヘラン芸術大学で
映画制作とアニメーションを学んだ女性監督です。

ソニータと監督が出会ったのは
監督の従兄弟が働く子ども支援団体。
将来歌手になりたいと夢見る
才能あふれるソニータを知った従兄弟が
監督に相談してきたのがきっかけでした。

さあ、いったいどんな映画なのでしょうね。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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ソニータ
監督/ロクサレ・ガエム・マガミ、製作総指揮/ゲルト・ハーク、制作/TAG/TRAUM
出演
ソニータ・アリザデ、ロクサレ・ガエム・マガミ
10月21日(土)アップリンク渋谷公開
2015年、91分、スイス・ドイツ・イラン、後援/国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、Girl Power、ハリウッド化粧品、http://unitedpeople.jp/sonita/

# by Mtonosama | 2017-10-14 05:05 | 映画 | Comments(2)

愛を綴る女
-2-

MAL DE PIERRES

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(C)(2016) Les Productions du Tresor - Studiocanal - France 3 Cinéma - Lunanime - Pauline's Angel
- My Unity Production



女優ほど素敵なお仕事はないかもしれません。
いろんな人生、いろんな顔を演じられるなんて
随分お得な生き方です。

端正で知的なマリオン・コティヤールが演じる
理想の愛を求め続けるヒロイン・ガブリエル。
さあ、お楽しみください。

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ストーリー
プロヴァンス地方のラ・シオタから
リヨンにやってきたある一家。
ピアノのコンクールに出場する息子に
付き添い、この街を訪れたのだ。
会場へ向かうタクシーの中から
妻はある通りの名に目を止める。
“コミーヌ通り”
その瞬間、
助手席の夫に「先に行って」
と告げ、タクシーを飛び下りた―――

1950年代
プロヴァンスの田舎町で
両親と妹と暮らすガブリエルは
理想の愛を求める美しい娘。
ある日「嵐が丘」を貸してくれた
高校教師に愛の手紙を送る。
あまりにも大胆で官能的なその内容に
恐れをなした教師は彼女を拒絶。

「あの子は病気なの。
彼女を治すには夫となる男が必要だわ」
ガブリエルの狂気を案じた母は
ラヴェンダー摘みの季節労働者ジョゼを
娘の夫に指名する。

ジョゼは
スペイン・カタロニア地方出身。
フランコ政権下、
レジスタンスに身を投じたこともある。
金はないが、真面目で働き者だった。

ガブリエルは
「結婚するか精神病院に入るか」
と迫られ、ジョゼと愛のない結婚。

ジョゼとガブリエルの経営する工務店は
彼の勤勉な働きぶりもあって
繁盛していた。
だが、二人が夜を共にすることはない。

ある晩、夫が街へ娼婦を買いに行くこと
を知ったガブリエルは
黒いストッキングとガーターベルトで
ジョゼを誘惑。
娼婦を買う金を自分に払えば、
夫の娼婦になるというのだ。
それでも、ふたりの間から
よそよそしさが消えることはなかった。

ある日、建設中の新居を訪ねた
ガブリエルは
発作に襲われ、流産する。
主治医から腎臓結石が原因と診断され、
アルプスの療養所で
6週間の温泉治療を受けることになった。

退屈な療養所での日々。
ガブリエルはプロヴァンス出身のメイド
アゴスティーヌと意気投合。
ある日、
ガブリエルは一人の青年と出会う。
彼、アンドレ・ソバージュは
インドシナ戦争に従軍した将校。
戦地で腎臓を一つ失い、
この療養所に来た
どこか憂いを帯びた青年だった。
「ぼくは戦争以外の人生を知らない」
と語るアンドレに
”運命の愛“を感じた彼女は
彼から借りた本に記された
「リヨン・コミーヌ通り」
の文字をじっとみつめるのだった。

そんな折、
なんの前触れもなく療養所を
訪れたジョゼに戸惑うガブリエル。
メイドのアゴスティーヌは
「良いご主人ね。
あなたは何が不満なの?」
と問いかける。
ジョゼの優しさを感じながらも
運命の愛、理想の愛への
突き上げるような衝動に
抗うことのできない
ガブリエル。

十数年後
息子のピアノ・コンクールで
訪れたリヨンで
みかけたコミーヌ通りの文字に
思わずタクシーを飛び下り、
アンドレの住まいを訪れたガブリエルが
目にしたものとは……

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療養所を出たガブリエルは
毎日毎日
アンドレに熱い想いを綴った手紙を
送り届けるのですが、
返事はなく、
やがて厚い束になって返送されてきます。

愛と幻想、狂気の間をさまよう妻を
大きく強い愛で包み込む夫・ジョゼ。

儚げで物憂い風情と繊細な感受性で
ガブリエルの心をつかんで放さないアンドレ。

そして
思いもよらない結末――

ガブリエルの激し過ぎる愛に
辟易し、反感すら抱きながらも
ひき込まれていく不思議な作品でした。





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愛を綴る女
監督/ニコール・ガルシア、脚本・脚色/ニコール・ガルシア、ジャック・フィエスキ、製作総指揮/プロダクション・トレゾー、撮影/クリストフ・ボーカルヌ、編集/シモン・ジャケ
出演
マリオン・コティヤール/ガブリエル、ルイ・ガレル/アンドレ・ソバージュ、アレックス・ブレンデミュール/ジョゼ、ヴィクトワール・デュボワ/ジャニーヌ、アロイーズ・ソバージュ/アゴスティーヌ、ダニエル・パラ/マルタン
10月7日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国ロードショー
2016年、フランス、120分、原作/「祖母の手帖」(新潮クレスト・ブックス)、配給/アルバトロス・フィルム、http://aiotsuzuru.com/

# by Mtonosama | 2017-10-11 06:15 | 映画 | Comments(4)

愛を綴る女
-1-

MAL DE PIERRES

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(C)(2016) Les Productions du Tresor - Studiocanal - France 3 Cinéma - Lunanime - Pauline's Angel -
My Unity Production



恋愛映画です。
ちょっとばかり肉感的?
あるいは官能的?

主人公を演じたマリオン・コティヤールが
あの端正な顔立ちで
自分の情念、そして、肉体を制御しきれず
ひたむきに愛に生きる主人公を演じます。

時代は1950年代。
匂やかなラベンダー畑、
美しい丘陵、溢れかえる太陽を背景に
一直線に理想の愛を求める女性の
17年にわたる姿を描いた映画。

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イタリア人作家ミレーネ・アグスの
ベストセラー小説「祖母の手帖」(’06新潮社)の
舞台設定を
イタリアから南フランスに置き換えての映画化です。

監督・脚本はニコール・ガルシア。

ニコール・ガルシア
1946年アルジェリアに生まれ、
パリのフランス国立高等演劇学校で
演技を学ぶ。
『愛と悲しみのボレロ』('81)など
多くの映画、舞台などで女優
として活躍。
映画監督としては
『ヴァンドーム広場』(’98)など
8本の作品を制作している。

原作ミレーネ・アグス。

ミレーネ・アグス
サルデーニャ出身の両親のもと
ジェノヴァで生まれる。
現在、サルデーニャの州都
カリアリ在住。
高校でイタリア語と歴史を教えている。
2005年、旧石器時代から続く
サルデーニャの一族を描いた
「サメが眠っている間に」でデビュー。
06年『祖母の手帖』刊行。
20カ国で翻訳され、フランスでは発売後ひと月で4刷に。
イタリアの代表的文学賞ストレーガ賞、
カンピエッロ賞の最終候補となる。

「祖母の手帖」はイタリアのボヴァリー夫人とも
言われているそうです。
ボヴァリー夫人はひたすら愛を求め、
自らを滅ぼした女性でしたね。

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本作の主人公ガブリエルも
ここまでやるか、という位ひたむきであります。

そのあまりのひたむきさに
「他にやることないのかい」
と思わず説教したくなる150歳。
う~ん、これが歳をとるということで
ありましょうか。
あるいは
愛を知らずに生きてきたということか・・・

いま、フッと思いましたが、
寂聴さんが瀬戸内晴美と名乗っていた頃の小説にも
愛にひた走る女性が出てきましたっけ。

運命の男性を追い求め、
愛の手紙を送り続ける情熱的なヒロイン
ガブリエルを演じるのはマリオン・コティヤール。

前後も顧みぬひたむきさゆえに
家族からはあの子の“病気”を治すには
結婚させるしかないと疎まれます。
そして、愛のない相手と結婚させられながらも
偶然出会った傷病兵との
衝動的な愛に身を委ねるガブリエル。
ひとはこのような欲望に生きる女性を
ニンフォマニアというのではなかったでしょうか。

ニンフォマニア。
日本語で言えば色情狂。
なんか言葉は悪いですけどね。

でも、演じるのがマリオン・コティヤールですから、
エッチ系の映画を想像したら大間違いです。

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美しい映像で
ヒロインの狂気とも見まごう愛を凝視し、
プロヴァンスの自然と療養所の山の冷気を
とらえたのは撮影のクリストフ・ボーカルヌ。
『PARIS』
http://mtonosama.exblog.jp/9906084/
『ヒトラーへの285枚の葉書』
http://mtonosama.exblog.jp/27935413/ 
http://mtonosama.exblog.jp/27943159/
でも撮影をつとめた名匠です。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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愛を綴る女
監督/ニコール・ガルシア、脚本・脚色/ニコール・ガルシア、ジャック・フィエスキ、製作総指揮/プロダクション・トレゾー、撮影/クリストフ・ボーカルヌ、編集/シモン・ジャケ
出演
マリオン・コティヤール/ガブリエル、ルイ・ガレル/アンドレ・ソバージュ、アレックス・ブレンデミュール/ジョゼ、ヴィクトワール・デュボワ/ジャニーヌ、アロイーズ・ソバージュ/アゴスティーヌ、ダニエル・パラ/マルタン
10月7日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国ロードショー
2016年、フランス、120分、原作/「祖母の手帖」(新潮クレスト・ブックス)、配給/アルバトロス・フィルム、http://aiotsuzuru.com/

# by Mtonosama | 2017-10-08 07:03 | 映画 | Comments(0)