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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

カテゴリ:未分類( 105 )


2016 BEST10 OF
殿様の試写室

-1-


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今年も早やBEST 10の季節です。
年賀状も大掃除もお正月の準備もな~んもせず、
今年観た映画を思い返しながら、順位を考え込んでいるとのであります。
旭山動物園のシロクマもあきれています。

今年は皆さまにとってどんな一年でしたか?
心に残る映画はありますか?
実生活はいかがでしたか?

とのは今年もひとつ歳をとりました。
でも、150歳を迎えてからは、
これ以上、表記上の年齢が増えることはないので、
安心して映画に溺れています。
今年のBEST 10、皆さまのそれとは違っても
「バッカじゃないの?」などと言いながらお楽しみいただければ嬉しいです。

さあ、2016年BEST 10
10位から8位まで
いきます!



10位 

アイリス・アプフェル!
~94歳のニューヨーカー~

IRIS APFEL

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とのよりは少し年下ですが、素敵なアプフェルさんでした。
94歳の彼女。多くの有名デザイナーに尊敬され、
今もニューヨークのカルチャーシーンに影響を与える女性です。
このお方、1950年代からインテリアデザイナーとして活躍。
夫カール・アプフェルと設立したテキスタイル会社が大成功し、
ジャクリーン・ケネディや歴代大統領から
ホワイトハウスの装飾を任された女性。

ブルーの瞳に合わせたトルコ石のネックレス。
いいわあ。
皺があっても口角をキュッと上げればフォトジェニック。
見習いたい点が多いドキュメンタリー映画でした。

当試写室では3月に上映しました。
http://mtonosama.exblog.jp/25007395/ http://mtonosama.exblog.jp/25016473/



9位

ヴィクトリア

VICTORIA

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「ベルリンの街を疾走する全編140分ワンカットの衝撃」
がキャッチフレーズの作品でした。
ドイツ映画というだけで心が騒ぐのに
全編ワンカット、完全リアルタイムの映画ですよ。
現実世界を切り取り、2時間14分の映像世界に落とし込む。
スタッフも俳優たちも
フルマラソンを全力疾走したような映画です。
映画ってこんなこともできるんだ!
と驚かされました。

当試写室では5月に上映しました。
http://mtonosama.exblog.jp/25172701/ http://mtonosama.exblog.jp/25190646/




8位

裸足の季節

MUSTANG

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トルコの片田舎に生きる思春期の少女たち。
その自己解放を描いた鮮烈な印象の作品です。
監督は本作がデビュー作となるトルコ出身のデニゼ・ガムゼ・エルギュヴェン。
監督自身の体験も織り込んだ映画です。

最近トルコでは男女生徒が同じ階段を使うのを禁じる学校があったり、
女性は家事に専従し、子どもを生んでいればいい、というような風潮が出てきたり―――
女性の地位が社会的な問題にもなっており、
普段はフランス在住の監督も帰国の度に閉塞感を感じていたといいます。

賢く、活発な末っ子の活躍が胸躍る映画でした。
抑えつければ抑えつける程、野生の馬(Mustang)は飛び跳ねるものなんですよね。

当試写室では6月に上映しました。
http://mtonosama.exblog.jp/25295864/ http://mtonosama.exblog.jp/25306386/

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by Mtonosama | 2016-12-25 05:46 | Comments(2)

ルーム
-1-
ROOM

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(C)Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015


本作のオリジナルタイトルを見て
いわゆるデザイナーズ物件を連想したわたしはバカです。

トロント国際映画祭で観客賞(最高賞)に輝き、
アカデミー賞でも主要4部門へのノミネートを果たし、
「ママ」を演じたブリー・ラーマンはなんと初ノミネートにして
主演女優賞を勝ち取ったのであります。

原作はアイルランドの作家エマ・ドナヒューの大ベストセラー「部屋」。
彼女がこの小説の着想を得たのはオーストリアで実際にあった事件からだそうで、
子どもたちと一緒に24年間も地下室に閉じ込められていた女性が実在しました。

子どもたちと一緒といっても24年前から子どもはいたわけではありません。
24年の間に生まれた子どもたちと閉じ込められていた訳です・・・

日本でもこんな事件がありましたね。
子どもこそ生まれてはいませんでしたが。

ひどい話です。
女をなんだと思っているんだっ!

と、いきりたつわたし。
ドウドウ。
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エマ・ドナヒュー
1969年、アイルランド・ダブリン生まれ。カナダ在住。
現代小説、歴史小説を執筆。ラジオや舞台、映画の脚本も手がけている。
2010年「部屋」出版。ブッカー賞とオレンジ賞の最終候補作となり、
ニューヨーク・タイムズ紙「2010年のフィクション・ベスト5」にも選ばれる。
自ら手掛けた本作の脚本でゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞にノミネート。

誘拐。
人権無視。
幽閉中に何度も強姦されるおぞましさ。
そして、妊娠し、たったひとりでの出産。
・・・
ぞっとします。

が、しかし、
エマ・ドナヒューが惹かれたのは
極限状態での母性や
人間の立ち直る力でした。

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このベストセラーには当然多くの映画化オファーが押し寄せました。
その中にあったレニー・アブラハムソン監督からの熱烈な言葉。

「映画作家、親、かつて子どもだった者として
とても強い直感で映像が目に浮かび、心の中で既に映画を作り始めていた」

そんな言葉と共にどんな映画にしたいかも
具体的に書かれていました。

実はエマ・ドナヒューさん
小説を書き上げた時点で
未だ出版もされていない段階で脚本に着手していました。

なんかすごい・・・

さて、エマさんに熱いラブコールを送ったアブラハムソン監督ですが、

レニー・アブラハムソン監督
1966年、アイルランド・ダブリンに生まれる。
トリニティ・カレッジで物理と哲学を学び、
卒業後カリフォルニアのスタンフォード大学に入学。
1991年、初短編映画『3Joes』で評価される。
2004年、『アダムとポール』で長編映画監督デビューし、
アイルランド・アカデミー賞8部門にノミネートされ、監督賞を受賞。
2007年、『ジョジーの修理工場』でカンヌ国際映画祭C・I・C・A・E賞受賞、
アイルランド・アカデミー賞で11部門にノミネートされ、
作品賞・監督賞を含む4部門で受賞。
2012年、『What Richard Did』がトロント国際映画祭でプレミア上映、
アイルランド・アカデミー賞10部門ノミネート、作品賞・監督賞を含む5部門で受賞。
2014年『FRANK-フランク』がサンダンス映画祭でプレミア上映、
アイルランド・アカデミー賞9部門ノミネート、監督賞を含む3部門で受賞。
アイルランドでは大きな評価を獲得した監督だが、
本作『ルーム』でゴールデン・グローブ賞作品賞、
アカデミー賞作品賞と監督賞にノミネートされ、世界の注目を浴びている。

さあ、いったいどんなお話でしょうか。
続きは次回までお待ちくださいませ。



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ルーム
監督/レニー・アブラハムソン、脚本・原作/エマ・ドナヒュー、製作/エド・ギニー、デヴィッド・グロス、撮影/ダニー・コーエン
出演
ブリー・ラーマン/ママ(ジョイ)、ジェイコブ・トレンブレイ/ジャック、ジョアン・アレン/ばあば(ナンシー)、ショーン・ブリジャーズ/オールド・ニック、トム・マッカナス/レオ、ウィリアム・H・メイシー/じいじ(ロバート)
4月8日(金)公開
2015年、アイルランド・カナダ、118分、カラー、字幕翻訳/稲田嵯裕里、提供/カルチュア・パブリッシャーズ、ギャガ、配給/ギャガ、http://gaga.ne.jp/room/

by Mtonosama | 2016-03-23 03:46 | Comments(2)
嘆きのピエタ -2-
피에타
PIETA

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© 2012 KIM Ki-duk Film All Rights Reserved.


機械油がしみこんだ狭い路地。
こわれかけたシャッターの小さな町工場が続く町並。
清渓川(チョンゲチョン)という工場地帯。
その名のような清らかな水の流れる渓谷などとうの昔に消え失せ、
毛の抜け落ちた老犬のように侘しげな町です。

打ち捨てられた貧しい工場街。
躍進を遂げる韓国の片隅にひっそりと存在しています。
古い工作道具と家族経営でやっとの思いで存続させている工場。
そんな経営者たちはつぶれそうな工場を借金で継続させようとします。

イ・ガンド30歳は、彼ら債務者たちの手足を奪い、
その保険金で借金の返済にあたらせようとする冷血非情な取り立て屋でした――

さあ、久々のキム・ギドク節。いったいどんなお話でしょうか。

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ストーリー
イ・ガンド30歳。親の顔も知らず、たったひとりで生きてきた。
貧しい債務者に重傷を負わせ、その保険金で借金を返済させるという極悪非道な取り立て屋だ。
ある日、そんなガンドの前に、母と名乗る女が現れる。
ガンドは邪険にその女を追い払うが、女は執拗に彼の後を追う。
そして、あくまで相手にしようとしないガンドのアパートのドアの前に
ウナギを1匹置いて去っていく。
その首にくくりつけられた「チャン・ミソン」という名前と携帯番号を書いたカード。
ためらいながらも、その番号に電話をかけると子守唄が聞こえてくる。
アパートのドアを開けたガンドの眼の前には涙を浮かべて子守唄を歌う女の姿があった。

「母である証拠を見せろ」と責めるガンドが非道い仕打ちを続けても離れようとしないミソン。
ガンドはそんな彼女を次第に母親として受け入れていく。
2人で出かけた繁華街。
子どものように買い物に興じるガンドを嘲った若い男に平手打ちをくらわすミソン。
ミソンはガンドにとって次第にかけがえのない存在になっていく。

母の愛を知ったガンドは取り立て屋から足を洗おうとするが……

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黒光りする古い工作機械。
そこにあてがわれる右手の指先。
黒と白。油光りする機械と血の気を失いざらついた右手。
眼前につきつけられる正反対の質感の映像。
色彩と質感の対比に痛みと恐怖を感じます。

ピエタ像から連想するものからは程遠いものです。


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右手を切られる債務者。
ビルから突き落とされ、車椅子生活になる債務者。
ホームレスになる債務者。
それぞれの元経営者にはそれぞれのドラマがありました。


最初、ガンドは残酷な狂言回しとして登場します。
どんな人生を生きていようと借りた金が返せないなら、
その身体で返してもらうしかない、と、取り立て屋は冷静に債務者に対する業務を実行します。
彼にとってなすべきことは沈着冷静な仕事のみ。
前半は痛そうなシーンの連続に目を背け、債務者の悲哀に胸をつぶしながらも、
ガンドの機械のような仕事ぶりと機械のように規則正しい生活にひきつけられます。
「韓国の直面する貧富の差も相当なものだなぁ」と的外れな客観性すら持って映画を観ていました。
ところが、この機械のようなガンドがミソンの愛を知ることによって、
クールな「ゴルゴ13」から一転して仔犬のように素直な青年に変貌を遂げます。

が、しかし、
キム・ギドク監督がそんなハッピーエンドを用意する筈がないことはおわかりでしょう。

ミソンが隠し通してきた人生。
そして、思いもよらないエンディング。
ラストに流れる早朝のハイウェーのトラックの軌跡のシーンには声を失います。

キム・ギドク監督。
観客を最後までひきつけるストーリーテリングもさることながら、
脳裏にこびりついて離れない印象的なシーンには圧倒されます。
監督であるのみならず、すぐれた映像作家でもあるキム・ギドクにあらためて
お帰りなさい。





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嘆きのピエタ
脚本・監督/キム・ギドク、撮影/チョ・ヨンジク、美術/イ・ヒョンジュ、編集/キム・ギドク、製作/キム・ギドクフィルム、エグゼクティブ・プロデューサー/キム・ギドク、キム/ウテク、プロデューサー/キム・スンモ
出演
チョ・ミンス/チャン・ミソン、イ・ジョンジン/イ・ガンド、ウ・ギホン/フンチョル、カン・ウンジン/フンチョルの妻、チョ・ジェロン/テスン、イ・ミョンジャ/テスンの母、ホ・ジュンソク/薬物で自殺する男、クォン・セイン/ギターの男、ソン・ムンス/飛び降り自殺をする男、キム・ボムジュン/明洞の男、ソン・ジョンハク/チャン社長、チン・ヨンウク/車椅子の男、ユ・ハボク/コンテナに住む男、ソ・ジェギョン/コンテナに住む男の息子、キム・ジェロク/僧侶、イ・ウォンジャン/ミソンの息子
6月15日(土)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2012年、韓国、104分、カラー、日本語字幕/根本理恵、提供/キングレコード、クレスト・インターナショナル、配給/クレスト・インターナショナル
http://www.u-picc.com/pieta/

by Mtonosama | 2013-06-15 09:36 | Comments(4)
モンサントの不自然な食べもの -2-
Le monde selon Monsanto

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モンサント社というバイオ企業は枯葉剤、農薬、PCB、牛成長ホルモンなどをつくってきた会社、
そして、現在も世界の遺伝子組み換え作物市場の90%を誇るグローバル企業です。

マリー=モニク・ロバン監督は貴重な証人にインタビューし、
膨大な機密文書によって、この会社の歴史とこれまでのビジネスを検証しました。

1年にわたりメキシコ、パラグアイ、アメリカ、ベトナム、インド、イギリス、イタリア、
スイス、ノルウェー、フランスの10ヶ国で撮影し、
インターネットで調べ上げた数十人の証言者を取材。モンサントの主張と現実の実態を照合しています。

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マリー=モニク・ロバン監督
1960年フランスの農家に生まれた監督。彼女はジャーナリズムを学んだ後、
フリーランスのレポーターとして南米に渡り、コロンビア・ゲリラなどを取材した女性。
1995年臓器売買をテーマにした「Voleurus d’yeux(眼球の泥棒たち)」でアルベール・ロンドレ賞受賞。
2003年アルジェリア戦争でのフランス軍による拷問や虐殺を扱った「死の部隊:フランスの教え」で
社会ニュースレポート&ドキュメンタリー国際映画祭優秀研究賞ほか受賞。
2008年には本作がレイチェル・カーソン賞(ノルウェー)、ドイツ環境メディア賞ほか数々の賞に輝く。
現在は3.11以降の福島の農家を取材、農業を中心とした継続的な社会をテーマにした作品を制作中。

と、まあ、硬派なジャーナリストでありますが、その根底にあるのは<食>と<命>。
農業大国フランス、自身も農家の出身である彼女としては巨大企業による「種」と「食」の独占は
見過ごすことはできません。

世界各地を取材で飛び回る彼女が耳にする巨大多国籍企業モンサント社の噂。
その真偽を確かめるため、インターネットで情報を集め、3年にわたり証言を集めました。
自由貿易の名のもとにアメリカから工業化された農業で作られたトウモロコシが押し寄せ、
在来種が絶滅の危機にさらされているメキシコ。
遺伝子組み換え種子と除草剤ラウンドアップのセット販売により食糧生産全体を支配しようとする実態。

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農民が種子を採取し、翌年に備える――
古来から続いている農の営みです。
モンサント社はこの種子の遺伝子の一部を組み換えることで種全体の特許を取得し、商品として独占しています。
その種を自家採取して自分の畑に植えたり、風や虫の働きで自然に交雑しただけでも
知的所有権違反で訴え、賠償金を請求するという噂。
そんな噂を多くの証言と取材によって明らかにしたのがこのドキュメンタリー映画です。

映画の中でインドの哲学者であり環境活動家でもあるヴァンダナ・シヴァさんが
「モンサント社は20数種あまりの遺伝子組み換え作物を栽培しています。
遺伝子組み換え種子が特許の対象だという規範を作ってしまえば、会社に特許料が入ります。
タネを握れば彼らはすべての畑を支配することになります――」

金をもうけるためとはいえ、まったくいろいろなことを考えるものです。
でも、これは他所の国のお話ではないんですよね。

最近あまり新聞紙上にのぼりませんが、TPP(環太平洋経済連携協定)にもし日本が参加するとなると、
遺伝子組み換え問題は私たちの生活にも大きな影響を与えます。
例えば、現在日本で義務付けられている「この商品は遺伝子組み換え原料を使っていません」という表示も
貿易の妨げになるからと廃止されてしまうかもしれません。

映画にも出てきますが、
メキシコで在来種のトウモロコシが遺伝子組み換え作物によって絶滅の危機にひんしているのは、
NAFTA(北米自由貿易協定)に参加したからです。

マリー=モニク・ロバン監督の出身国フランスではどうかというと、
議会で遺伝子組み換え作物についての審議を行っている時期に、この映画が公開。
議会でも上映されたそうです。
そして、遺伝子組み換え作物は禁止されました。

監督は日本人に警告を発しています。
「日本の皆さんもTPPには気をつけてください。みんなで有機農業の農家を応援しましょう」

ハァーッ。
息つく暇もなく襲いかかる諸問題。暑さにへたっている時間はありませんね。





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モンサントの不自然な食べもの
監督/マリー=モニク・ロバン、カナダ国立映画制作庁・アルテフランス共同製作
9月1日渋谷アップリンク他にてロードショー
2008年、フランス・カナダ・ドイツ、108分、協力/作品社、大地を守る会、食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク
http://www.uplink.co.jp/monsanto/

by Mtonosama | 2012-08-29 05:51 | Comments(10)
ワン・デイ 23年目のラブストーリー  -1-
ONE DAY

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©2011 Focus Features LLC. All Rights Reserved

殿様の試写室へようこそ!
さて、突然ですが、皆さまにはこれだけは外せない記念日ってありますか?
結婚記念日?初めて1,000メートルを泳いだ日?生まれて初めて飛行機に乗った日?
それぞれに記念日はあると思うのですが、
この映画「ワン・デイ 23年目のラブストーリー」の記念日は、ま、どちらかといえば普通。
ある男女が初めて出会った日ですから、映画としては珍しくはありません。

でも、ちょっとだけ変わっているのは、
この映画が、2人の出会いの日である7月15日という日だけで、構成されていること。

1988年7月15日、スコットランド。
とある大学の卒業式、卒業生同士として初めて言葉を交わし、
1年後の7月15日彼女は夢をかなえようとロンドンに引っ越し、彼は荷物運びを手伝う。
3年後の7月15日彼は新しい恋人を連れて彼女の働く店へやってくる――

そう、23年間の2人の気持ちと暮らしを7月15日だけを取り出して描いた映画です。
ロマンティックっていえばロマンティックな、だけどちょっと切ないラブストーリー。

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原作はデイヴィッド・ニコルズが書いた同名のベストセラー小説で、彼は今回脚本も担当しています。

主演はアン・ハサウェイとジム・スタージェス。
英国の美しい風景と、今が旬の女優アン・ハサウェイ。
ファッション誌をパラパラめくる感覚で楽しめるきれいな映画でした。

監督はロネ・シェルフィグ。1959年コペンハーゲン生まれの女性監督です。
デンマークでキャリアをスタートし、90年に映画監督デビュー。
2000年には「しあわせになるためのイタリア語講座」でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員賞)、国際映画批評家連盟賞をはじめ、各国の映画祭で受賞し、注目を集めます。
彼女の「17歳の肖像」(‘09)は第82回アカデミー賞3部門でノミネートされていた話題作。実力派の監督です。

原作はベストセラー小説だし、その作家が脚本も担当し、主演はアン・ハサウェイで
舞台はイギリス。主題歌はエルビス・コステロ。もうヒットの条件が鈴なりの映画です。
それに、エルビス・コステロと聞けば、
すぐに思い出すのが「ノッティングヒルの恋人」(‘99)の主題歌“She”です。



とくれば、どんな路線の映画か、想像はつきますよね。

この映画は、エジンバラ、ロンドン、パリを背景に50以上のロケ地で撮影が行われました。
エジンバラではアーサーズシートと呼ばれる丘やモレイプレイス、国会広場で撮影。
ロンドンではあのウェストミンスター寺院で結婚式のシーンを撮りました。
パリではパレ・ロワイヤルやパリ北駅、サン・マルタン運河。
ああ、もうヨーロッパのいいとこどりです。季節はいつだって夏。
だって23年分の7月15日だけで構成された映画ですからね。
旅行気分でヨーロッパの夏をお楽しみいただけます。

さあ、どんなお話でしょうか。
続きは次回でのお楽しみ。乞うご期待でございます。



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ワン・デイ 23年目のラブストーリー
監督/ロネ・シェルフィグ、原作・脚本/デイヴィッド・ニコルス(ハヤカワ文庫)、製作/ニーナ・ジェイコブソン、撮影監督/ブノワ・ドゥローム、音楽/レイチェル・ポートマン、主題歌/エルヴィス・コステロ
出演
アン・ハサウェイ/エマ、ジム・スタージェス/デクスター、パトリシア・クラークソン/アリソン、ケン・ストット/スティーヴン、ロモーラ・ガライ/シルヴィ、レイフ・スポール/イアン
6月23日(土)TOHOシネマズ 有楽座他全国ロードショー
2011年、アメリカ、107分、日本語字幕/古田由紀子
http://oneday.asmik-ace.co.jp/

by Mtonosama | 2012-06-15 06:57 | Comments(4)
                タンタンと私 -1-
                      Tintin et Moi

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          (C)HERGE/MOULINSART2011 (c)2011 Angel Production, Moulinsart


                      Tintinと書いて、なぜタンタンなんだ?
                       フランス語ってホントに不思議。
                    Combをコウムと読むがごとし、なんでしょうか。
          中学のとき「なぜそのように読むか?という類の質問はするな」と英語の先生に
                           注意されました。
                      とは言われても気になりますよね。

     でも、この映画で問題になるのはTintinがなぜにタンタンと読むのか、ということではありません。
              え、わかってるから、早く進めって?はいはい、申し訳ありません。

             前髪がアヒルのしっぽみたいにピンとはねあがってて、そう、山田五郎?
               山田氏の場合はボリューム的にちょっと不満がつきまといますが、
                  ま、彼もタンタンが好きなんでしょうね。きっと。

               そんなタンタンの髪型とタンタンのキャラが昔から気になるとの。
       タンタンの漫画は読んだことはないのですが、なぜかあのキャラクターが好きでたまりません。
            スティーブン・スピルバーグ監督の「タンタンの冒険」が公開されましたが、
                    やっぱり実写版より漫画のタンタンが好き。
                      だって、タッチもゆるくて優しいし、
                »SOCK ! », »POW ! », »ZOK ! »みたいな吹き出しもないし、
                  登場人物の60‘Sファッションもかわいいですものね。


f0165567_5413394.jpg唐突ですが、皆さまは上田としこさんの描いた「フイチンさん」という漫画をご存知でしょうか?
150歳のとのも愛読した「少女クラブ」に昭和32年1月号から昭和37年3月号まで連載されたフイチンさんというハルビンに住む門番の娘のお話。
とのはハルビンとか満州とかは、この漫画で覚えました。
1995年に発行された単行本(漫画名作館・特選シリーズ:アース出版局)も持っています。エヘ、自慢か?

あ、突然フイチンさんを登場させてごめんなさい(フイチンさんも大好きだったんです)。このフイチンさんとタンタンって、ペンのタッチも似ているし、読者である子どもたちを見知らぬ外国に連れていってくれたということでも共通点があるんですよね。つい懐かしくて寄り道してしまいました。

                              タンタンに戻ります。
                   このタンタンを創りだしたベルギーのコミック作家、エルジェ。
                   30年以上の年月を経て公開された秘蔵インタビューをもとに、
             エルジェの生涯とタンタン・シリーズを語ったドキュメンタリーが本作「タンタンと私」です。

      世界50ヶ国語以上に翻訳され、2億5千万部以上が販売されている「タンタンの冒険」シリーズ。
             スピルバーグ監督の「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」(‘11)は
         『なぞのユニコーン号』『レッド・ラッカムの宝』『金のはさみのカニ』をもとにしています。
      そもそもスピルバーグ監督は「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(‘81)がタンタンに
           似ていると言われてタンタンを読み、魅了されてしまったのだそうですよ。

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                            知恵と勇気で難問を解決し、
          ソ連、中国、チベット、南米、はたまた海底や月にまで飛び出していく少年記者タンタン。
           デスクにかじりつきコミックを描き続ける人気コミック作家エルジェにとっても、
                        タンタンは憧れの存在だったのでしょうね。

       タンタンのことだけでなく、なにやら謎めいたエルジェの人生も明らかになるらしい「タンタンと私」。

               続きは次回までお待ちくださいませ。乞うご期待でございます。

                                 

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【署名のお願い】自然エネルギー100%と原発の段階的廃止を実現するため「エネルギー基本計画」を変えよう!

タンタンと私
監督・脚本/アンダース・オステルガルド、プロデューサー/ピーター・べック、撮影/サイモン・ブラム、編集/アンダース・ヴィラードセン
出演
エルジェ(ジョルジュ・レミ)、ヌマ・サドゥール、マイケル・ファー、ハリー・トンプソン、アンディ・ウォーホル、ファニー・ロドウェル、他
2012年2月4日(土)渋谷アップリンク、銀座テアトル・シネマ、新宿K’s cinemaほか全国順次公開
2003年、デンマーク・ベルギー・フランス・スイス・スウェーデン、フランス語・英語、カラー、75分、http://www.uplink.co.jp/tintin/

by mtonosama | 2012-01-10 05:50 | Comments(12)
                      こんなときに、映画?

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映画の中のどんな悲劇も影を薄めるほどの悲劇を現在進行形で体験している被災者の皆さま、そして日本。

「前向きに生きていきます」「こういうときに頑張らなければ、人間はいったいいつ頑張るんだ」と、
大きな苦しみと不安の中にありながら、雄々しく生きる被災者の皆さま。本当に頑張っていらっしゃいます。

でも、時には、内緒で涙を流してください、ため息をついてください。愚痴も言ってください。
涙は封じ込めないでください。

こんな時に映画どころではありません。
映画館にも行けない。お好きな映画のDVDすら観られない。
そんな皆様にとって「殿様の試写室」などお気楽そのものだと思います。
いいのかな、いいのかな、と自問しつつ、更新する日々です。

平和と安全と安心。映画を心から楽しむには条件が多いです。映画は注文の多い気難し屋さんです。
そして、まだ映画館の暗い空間に身をおくことには一抹の不安があるでしょう。

でも、案外、暗い館内の心地よいシートに身を沈め、スクリーンに目をやれば、
別天地に飛ぶことができるかもしれません。
早く、早く、映画を楽しむための物心両面の条件が整いますように。

今回の事態をはじめ、世界には信じられないような悲劇が満ちています。
しかし、それと同じくらいの夢もあります。

時に、涙を流しつつ、前を向いて一緒に生きてゆきましょう。

殿様の試写室 館主     3月21日 

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by mtonosama | 2011-03-21 06:08 | Comments(0)
            アレクサンドリア -1-
                         AGORA

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          (C)2009 MOD Producciones,S.L.ALL Rights Reserved.

さあ、来ました!
歴史大作です!!
アレクサンドリアといえば、渦中の国エジプト第2の都市。
地中海沿岸にある風光明媚な街です。

あのマケドニア王アレクサンダー大王がオリエント遠征の途中で、
自らの名を冠して建設したギリシャ風都市の第1号がアレクサンドリア。

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  アレクサンドロス大王によって紀元前332年建設された。アレクサンドロスの死後は、
  その部下だったプトレマイオス1世がエジプトを支配し、古代エジプト最後の王朝である
  プトレマイオス朝の首都として発展。一時は人口100万人を超えたともいわれ、そのため
  「世界の結び目」と呼ばれた。

  古代のアレクサンドリアは世界の七不思議の一つに数えられる巨大なファロス島の大灯台
  (現カーイト・ベイの要塞)や、各地から詩人や学者たちが集まってきた学術研究所ムーセ
  イオン、文学・歴史・地理学・数学・天文学・医学など世界中のあらゆる分野の書物を
  集め、70万冊の蔵書を誇りながらも歴史の闇に忽然と消えたアレクサンドリア図書館が
  あり、ヘレニズム時代の商業(地中海貿易)と文化の中心地として栄えた。『幾何学原論』で
  知られる数学者のエウクレイデスや、地球の大きさを正確にはかったアレクサンドリア図書  
  館長エラトステネス、アルキメデス、ヘロン、クラウディオス・プトレマイオスなどが活躍した。
  (Wikipediaより)

ギリシャ風――
そうなんですね。原題がAGORAですものね。
世界史や倫理社会で習いました。とのがこの名前をとりわけよく覚えているのは
高校時代、アゴラというニックネームの日本史の先生がいたから。
日本史教師なのに、なぜアゴラかって?
はい、下あごが立派に発達した先生でいらしたので、
それで、アゴラと命名させていただいておりました。

脱線、脱線。
なにゆえAGORAが原題か、でした。
アゴラというのはギリシャ語で「広場」。
ギリシャの古代都市国家ポリスにとって必要不可欠な場所であり、市民生活の中心地、
あのソクラテスやプラトンが議論を交わしたポリスの中心地なんですね。

要するにとても大切な場所であり、自由(奴隷制度がありましたから、完全な自由というわけにはいきませんが)の象徴でもあったアゴラです。
あ、ここ試験に出ます。赤線引いておいてくださいね。

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いえね、「アレクサンドリア」、ハリウッド超大作だとお思いでしょう?
ところが、これスペイン映画なのです(でも、英語です)。

ヨーロッパ史上最大級の製作費をかけて、世界の文化と学問の中心地アレクサンドリアの繁栄と崩壊を壮大なスケールで描いた本作は、本国スペインで2009年度のゴヤ賞を7部門受賞すると共に、スペイン映画最高興行収入を記録した。

と、パンフレットにもある通り、大変なスペクタクル史劇なのです。

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そして、監督がなんとアカデミー賞外国語映画賞を受賞した「海を飛ぶ夢」(’05)のアレハンドロ・アメナーバル監督です!(この主役を演じたのが当試写室で話題になっているハビエル・バルデムです。http://mtonosama.exblog.jp/m2011-02-01/)

尊厳死を扱った映画ですが、その静謐な映像に胸を打たれました……




え?あのアメナーバル監督がスペクタクル史劇?

イメージの食い違いにしばし呆然としましたが―――

「アレクサンドリア」
実在の女性天文学者ヒュパティアを主人公とした荘大な作品です。
一体、どんなお話でしょう。
乞うご期待でありますよ。

                                 

アレクサンドリア
監督/アレハンドロ・アメナーバル、脚本/アレハンドロ・アメナーバル、マテオ・ヒル、製作/フェルナンド・ボバイラ、アルバロ・アウグスティン、製作総指揮/シモン・デ・サンティアゴ、ジェイム・オルティス・デ・アルティネイト、撮影/シャビ・ヒメネス
出演
レイチェル・ワイズ/ヒュパティア、マックス・ミンゲラ/ダオス、オスカー・アイザック/オレステス、アシュラフ・バルフム/アンモニオス、マイケル・ロンズデール/テオン、ルバート・エヴァンス/シュネシオス、ホマユン・エルシャディ、サミ・サミール/キュリロス、オシュリ・コーエン/メドルス
3月5日(土)、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国順次ロードショー
2009年、スペイン映画、英語、127分、配給/ギャガGAGA★


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by mtonosama | 2011-02-25 05:37 | Comments(8)
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           ©2009, Mother and Child Productions, LLC

善かれと思ってやったことでも、それが信じられないほど相手を傷つけていることがあります。
あるいは、当たり前に聞き流していたけれど、いざ自分がその立場になってみると
「ああ、真理だな」ってあらためて身にしみることも。

例えば“生きるためには希望が必要”という言葉があります。

しみったれた例えで恐縮なのですが、今お金がないとします。
「月末に入金があるから、がんばろっ!」
これが希望。
なのに、やっと月末というその日、支払ってくれる予定の会社が倒産。
これ、絶望・・・
同じ困窮状態でも、入るあてがあるのとないのとでは大違いです。
希望さえあれば人は耐えていけるものですから。

いえいえ、しみったれたとのの希望論は脇へかたづけて、映画に戻りましょう。

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ストーリー
14歳のとき、カレンは初めて人を愛し、彼との間に女の子が生まれました。
でも、それは早すぎる出産。
カレンは母の反対にあい、赤ちゃんを手放すしかありませんでした。

それから37年。51歳になったカレンは周囲の人との深いつながりを避け、
同居する老いた母とも良い関係を持てないまま、孤独な日々を送っていました。
職場の同僚パコは彼女を愛し、理解してくれるのですが、彼にも心を開くことはできません。
ただ、37年前に手放した名前も顔もわからない娘を想い、
届くことのない手紙を書き続けています。

養子に出され母の愛を知らずに育った37歳のエリザベスは弁護士として成功していました。
恋も仕事も自分でコントロールしながら、
ひたすらキャリアアップの人生を歩むエリザベスでしたが、
そんな彼女に予想外の出来事が発生。
弁護士事務所の上司ポールの子どもを妊娠してしまったのでした。
子どもを持つことなどその人生プランに書きこんでいなかったエリザベス。
妊娠は彼女の人生を大きく変えることになりました。
意外にも、彼女は今までのキャリアを捨て、子どもを産むことを決意します。

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一方、子どもを産めないため、養子縁組を考えるルーシー。
彼女はある妊婦と巡り合います。
望まない妊娠で生まれてくる子どもを養子に出そうとしている若い女性でした。
ところが、いざ生まれてくると、彼女はその子を手放せなくなってしまったのです。
絶望するルーシーのもとへ養子斡旋所から一本の電話が入ります。
それは、見知らぬ母と娘を結びつける電話でした……

14歳で子どもを産んでしまったら、人知れず養子に出すのはひとつの選択です。
それもかなり適切な選択だと思います。
カレンの母が選んだ手段は間違っていなかった筈なのに、
カレンもエリザベスも心に深い喪失感を抱え込んだまま、年を経てしまいました。

人は選択が適切かどうかばかりに気をとられ、当事者たちの心に想いを向けることを忘れてしまいます。
そう、だからガルシア監督は、一旦は養子を決意しながら、自分で育てることを選んだ若い女性を
登場させたのでしょう。
それがルーシーとエリザベスとカレンを結びつけることになるとは―――
ガルシア監督の練りに練った脚本の深さに感嘆しました。

また女優陣の素晴らしさ。
エリザベスを演じたナオミ・ワッツは撮影時、実際に妊娠中のその大きなお腹をカメラの前にさらし、
エリザベスの決意の迫真性をあらわしていました。
シワの目立つ素顔を堂々と見せたアネッサ・べニングにも感嘆。
男の影を薄く感じてしまったのは母と娘という永遠の関係性の強さのせいかもしれません。
まさに、DNAの立体構造図です。

太古から未来へとグルグル回転しながら永続するDNA構造図と母の娘の関係って
どこか似ているような気がしませんか?

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あのこわもてのサミュエル・L・ジャクソンまで毒気の抜けた温厚なおじさんになっていたのも、
母と娘の関係に圧倒されてしまったからでしょうか。

ガルシア監督、女性を描かせたら、当代随一。脱帽です。

                           

愛する人
脚本・監督/ロドリゴ・ガルシア、プロデューサー/ジュリー・アン、リサ・ファルコン、エグゼクティヴ・プロデューサー/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、撮影監督/グザビエ・ペレス=グロベット、ASC
出演
アネット・べニング/カレン、アイリーン・ライアン/ノラ(カレンの母)、サミュエル・L・ジャクソン/ポール、ナオミ・ワッツ/エリザベス、チェリー・ジョーンズ/シスター・ジョアン、ケリー・ワシントン/ルーシー、デヴィッド・ラムゼイ/ジョセフ(ルーシーの夫)、ジミー・スミッツ/パコ、エルピディア・カリーロ/ソフィア(カレンの家政婦)、シモ―ネ・ロペス(家政婦の娘)、シャリーカ・エップス/レイ(妊娠した女性)、ブリット・ロバートソン(目の見えない少女)/ヴァイオレット
1月15日(土)よりBunkamuraル・シネマ、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2009年、126分、アメリカ、スペイン、カラー、配給/ファントム・フィルム
http://aisuru-hito.com/


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by mtonosama | 2011-01-19 06:11 | Comments(6)
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                ©2009, Mother and Child Productions, LLC

もしも、あなたが14歳で子どもを産むことになったら、
あるいは、あなたの娘が14歳で子どもを産んでしまったら―――

ま、その年齢で子どもを持つことが一般的な地域もあるし、
映画やドラマの世界では案外普通のことかもしれないけれど、
やっぱり、これは非常事態ですよね。

非常事態がいかなる展開を見せるか、
それは映画のわざ師の見せどころでありましょう。

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ロドリゴ・ガルシア。51歳。
あの「100年の孤独」(あ、焼酎の名前ではありません。念のため^_^;)や、
「コレラの時代の愛」http://mtonosama.exblog.jp/8720721を書いた作家
ガブリエル・ガルシア=マルケスの息子にして
「彼女を見ればわかること」(‘99 2000年カンヌ国際映画祭「ある視点部門」グランプリ受賞)、「美しい人」(‘05 2005年ロカルノ国際映画祭グランプリ受賞)の監督です。
女性とその内面を描かせたら、天下一品のガルシア監督。


今回、またまたしみる映画を送り出してくれました。

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カレン、エリザベス、ルーシーという3人の女性によって繰り広げられるストーリーは
母と娘の関係を軸にして、その周囲を夫、恋人、あるいは彼女たちの仕事や生活に関わる人たちが
ゆるやかに螺旋を描いてとりまきつつ進行していきます。
そうです。あのDNAの立体構造のように。

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DNA?

いったい何を言っているのやら(汗)
ただ、「14歳の少女が子どもを産みました。まあ、どうしましょう」で
終わる話ではないということを言いたかったのです。すいません。


少女は相手の少年を本気で愛していたから、妊娠し、
出産したのだけれど、彼女の母はそれを許さなかった。
そして生まれた娘は養子に出され、実の親から拒絶されたという思いを抱えて成長していく…




ロドリゴ・ガルシア監督の心にふと浮かんだ
「誰かを切望する」「愛するものと離れて暮らす」というテーマ。
それが脚本として実を結ぶまでに約10年を経て、なんとも静かで深い映画ができあがりました。

さあ、どんなお話なのでしょうか。
続きは後編までしばしのお待ちを。乞うご期待であります。

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愛する人
脚本・監督/ロドリゴ・ガルシア、プロデューサー/ジュリー・アン、リサ・ファルコン、エグゼクティヴ・プロデューサー/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、撮影監督/グザビエ・ペレス=グロベット、ASC
出演
アネット・べニング/カレン、アイリーン・ライアン/ノラ(カレンの母)、サミュエル・L・ジャクソン/ポール、ナオミ・ワッツ/エリザベス、チェリー・ジョーンズ/シスター・ジョアン、ケリー・ワシントン/ルーシー、デヴィッド・ラムゼイ/ジョセフ(ルーシーの夫)、ジミー・スミッツ/パコ、エルピディア・カリーロ/ソフィア(カレンの家政婦)、シモ―ネ・ロペス(家政婦の娘)、シャリーカ・エップス/レイ(妊娠した女性)、ブリット・ロバートソン(目の見えない少女)/ヴァイオレット
1月15日(土)よりBunkamuraル・シネマ、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
2009年、126分、アメリカ、スペイン、カラー、配給/ファントム・フィルム
http://aisuru-hito.com/


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by mtonosama | 2011-01-16 06:59 | Comments(4)