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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

カテゴリ:映画( 1017 )


南瓜とマヨネーズ
-2-

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(c)魚喃キリコ祥伝社・2017『南瓜とマヨネーズ』製作委員会


若い女性といえば姪っ子の
ジャスミン位しか思い浮かばない150歳。
もうすぐ30歳の女子って
どんなんだったかなぁ。

自分?
自分は結婚を焦ってたような。
うん、あの時点で失敗したのか。
あ、どうしようもないことを――

音楽の夢を追いかける恋人せいいちと
昔の男ハギオとの間で揺れる
ツチダの心情をリアルに描き上げた
魚喃キリコの代表作「南瓜とマヨネーズ」。
90年代のユース・カルチャーの
バイブル的存在になった漫画。

それを
『パビリオン山椒魚』(’06)
『乱暴と待機』(‘10)
『ローリング』(’15)
の富永昌敬監督が映画化しました。

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6畳に3畳のキッチン付きの古い木造アパート。
坂の多い東京のはずれの住宅街。
音楽の夢を追いかけるせいいちは
休眠状態にあり、
ツチダはそんなせいいちを
支えようとしています。

ここで「神田川」のフレーズが
流れたりしたら、
もうしっかり70年代なんですけどね。

そうはならず
やくしまるえつこの
音楽監修と劇中歌が
良い味を添えていますからご安心を。
それにキッチン3畳とバストイレ付
というところは今風です。

さあ、どんなお話かというと――

ストーリー
ライブハウスで働くツチダは
同棲中の恋人せいいちが
ミュージシャンになる夢を叶えるため、
キャバクラで働き始めた。
もちろんせいいちには内緒。

一方、自分の抜けたバンドが
レコード会社と契約し、
代わりにグラビアアイドルを
ボーカルに迎えたことに
複雑な思いを持つせいいち。
彼もスランプに陥り、
仕事もせず、ダラダラと過ごしていた。

そんな時、ツチダは店に来た客から
もっと稼げる仕事があると
愛人契約を持ちかけられる。

ある晩、せいいちは
ツチダが隠していた
愛人からの金を見つけ、
ツチダがその男と体の関係を
持っていることを知り、
働きに出るようになる。

ツチダは再び
ライブハウスだけで働くように。
そんな折、
今も忘れられない昔の恋人ハギオに再会。
当時の思いがよみがえり、
ハギオとの関係に
のめりこんでいくツチダだった……

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ツチダは言います。
「わたしたちのこのありふれた平凡が
本当はとても壊れやすくて
なくさないでいることは奇跡」

うん、わかるよ。ツチダ。

一番大事な関係だったのに
それがなくなっちゃうんだよね。

恋愛だけじゃなく、
人生の様々な局面で
こんな想いを抱いてきたよなぁ。

お若い方々には
申し訳ないような気もしますが、
150年の人生を振り返らされてしまいました。

『南瓜とマヨネーズ』ファンの皆さん、
150歳がとんでもない感想を
抱いてしまって本当にごめんなさいね。






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南瓜とマヨネーズ
監督・脚本/富永昌敬、原作/魚喃キリコ「南瓜とマヨネーズ」(祥伝社フィールコミックス)、プロデューサー/甲斐真樹、撮影/月永雄太
出演
臼田あさ美、太賀、浅香航大、若葉竜也、大友律、清水くるみ、岡田サリオ、三石研、オダギリジョー
11月11日(土)全国ロードショー
2017年、93分、カラー、配給/シネスコ

by Mtonosama | 2017-11-13 05:28 | 映画 | Comments(4)

南瓜とマヨネーズ
-1-

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(c)魚喃キリコ祥伝社・2017『南瓜とマヨネーズ』製作委員会


南瓜をつぶしてマヨネーズと和えると
美味しいですよね。
さらしたタマネギとハムも入れて
今夜は南瓜サラダにしよっと♪

マヨネーズ好きの試写室管理人は
ついついマヨを入れ過ぎるので
低脂肪ヨーグルトを混ぜて
カロリーを抑えるという
いじましいひと手間も
忘れないようにしないと。

あ、いえ、
料理の話ではありません。
『南瓜とマヨネーズ』
映画のタイトルです。

魚喃キリコ
(なななんキリコと読みます)
の人気漫画が映画化されました。

魚喃キリコ
1972年生まれ。
幼稚園の頃から漫画好き。
中・高生の頃から投稿を始めるが
全て落選。
その頃、岡崎京子の漫画を読み
影響を受ける。
1993年日本デザイン専門学校在学中に
描いた「hole」(「ガロ」掲載)で
デビュー。

自らの体験などをベースに
主に若い男女の恋愛模様を描く。
2002年「blue」が映画化。
主演は市川実日子、小西真奈美。
大友良英率いる
『blueバンド』に参加し、
サウンドトラックの演奏を行っている。
2004年にはblueバンドのライブも
行われた。

2006年『strawberry shortcakes』
が映画化。
『ストロベリーショートケイクス』
岩瀬 塔子の芸名で出演もしている。
好きな詩人は立原道造。
影響を受けた漫画は岡崎京子の『pink』。

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ご本人もとても美形の漫画家さんです。
管理人は少年漫画好きのため
あいにく
読んだことはなく、
ちょっと馴染みのない
作家さん。

まして、恋愛ものだしなぁ・・・
と若干引き気味に試写を観てきました。
150歳は恋愛という言葉が
ちょっと気恥ずかしいお年頃なのです。
ウフッ

だけど、オダギリジョーが出たし、
『走れ、絶望に追いつかれない速さで』
http://mtonosama.exblog.jp/25267024/
に出ていた太賀くんも出演していて、
まずは満足しました。

なんか女性恋愛漫画って
惚れたのはれたの
おまけにじっとりした
エッチなシーンもあったりして、
ちょっとなぁ、
だったんですけど。

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もしかして
ものすごい偏見かもしれませんが――

20代から30代後半にかけての
男女の生活を描いた映画って
妙にお洒落でチャラいか、
ああ、死んでしまいたい的深刻さで
ズブズブだったりしません?

いつまでも青春の中で
甘えていてはいけないと思いつつ、
ああ、またやっちまったぜぇ、な
どうしようもなさがあったり。

こんなこと思うのは
彼らの中にかつての自分を見るからなんでしょうね。
いえ、かつての自分どころか
150歳の自分の中にも
うまく処理できない
感情のもやもやがあったりします。

そう、
だから映画の中の情景が
2010年代ではなく
あの頃のように見えてしまうのかもしれません。

おや、
150歳の繰り言で前編が終わってしまいました。
どんなお話なんでしょうね。
続きは次回まで乞うご期待でございます。




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南瓜とマヨネーズ
監督・脚本/富永昌敬、原作/魚喃キリコ「南瓜とマヨネーズ」(祥伝社フィールコミックス)、プロデューサー/甲斐真樹、撮影/月永雄太
出演
臼田あさ美、太賀、浅香航大、若葉竜也、大友律、清水くるみ、岡田サリオ、三石研、オダギリジョー
11月11日(土)全国ロードショー
2017年、93分、カラー、配給/シネスコ

by Mtonosama | 2017-11-10 06:22 | 映画 | Comments(2)

ザ・サークル
-2-

The Circle

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(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.


ビッグデータ、IoT、AI、
ギガ、クラウド・・・
え~い!150歳の頭には収まりきりません。
IoTのこの形がいつも泣き顔に見えてしまいますし。
そもそもSNSってなんなの?
という困った150歳です。

えっと、SNSは
ソーシャル・ネットワーキング・サービス
(Social Networking Service)の略で、
社会的なつながりを作り出せるサービスのこと。
ふむふむ
ラインやツィッターやフェイスブック
がそうなのね。

ということで、
地元で冴えない派遣のお仕事をする
24歳のメイにとっては
世界一のシェアを誇るSNS企業
〈サークル〉は憧れの的なのですが――

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ストーリー
電話で顧客に支払いを促す
退屈な仕事に従事するメイ。

ある日、〈サークル〉の重要ポストに
つく大学時代の親友アニーは
メイが〈サークル〉に入社できるよう
取り計らってくれた。

理想的なオフィス環境に感激するメイ。
彼女の担当は
〈サークル〉をNo.1企業にした
〈トゥルーユー〉の顧客対応。

実名登録すると
ワンアカウントで
やりたいことは何でもできる
このサービスは
会員同士オープンにつながり、
互いの体験をシェアすることを
推奨している。

1週間後、
カリスマ経営者のベーカーは
新サービス〈シーチェンジ〉を発表。
それは、利用者が
超小型高性能ワイヤレスカメラを
装着することで
皆が感動や体験をシェアし、
犯罪も根絶できるというものだった。

週末、実家に戻ったメイは
難病患者の父と看病をする母、
幼馴染のマーサーと
ゆっくりと休日を過ごした。
ところが月曜に出社すると
社内ネットワークに
情報をアップし、シェアすべきと
同僚から指摘を受ける。

その後1ヶ月、
両親を気にかけつつ
仕事と社内活動に専念するメイ。
アニーは彼女のため
人事課に働きかけ、
父親を会社の保険プランに加入させ、
最先端医療を受けられるようにした。
〈サークル〉の手厚い福利厚生に
感謝する両親とメイ。
だが、プライバシーが
あからさまにされていくことへの
不安をぬぐうことができずにいた。
そんな折、
社内で開かれた野外パーティで
〈トゥルーユー〉開発者タイに出会い、
「サークルは僕の構想とは違い過ぎる」
と打ち明けられるメイ。

カヤックが趣味のメイは
嫌なことがあるとカヤックに乗り
憂さ晴らしをしていた。
ある晩、ハーバーから
勝手にカヤックを漕ぎだし、
転覆事故を起こしてしまう。
メイの命を救ったのは
〈シーチェンジ〉でアザラシを見ていた
会員からの通報だった――

数日後、
ベイリーはメイを社員の前で紹介。
メイは「誰も見ていないから
カヤックを黙って漕ぎだした。
人は見られていないと悪いことをする。
隠すことは罪だ」と告白し、
シーチェンジカメラを
24時間装着することに。
自分の全てを衆人の目に晒すメイ。
爆発的に増加する彼女のフォロワー。
社内での発言権も強くなっていく
メイだったが……

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社員が集って野外パーティができる広大な庭園。
陽光の差し込む明るいオフィスで
自由に仕事をする社員。
難病指定を受けた父親は
最先端治療を受け、
社宅も充実。
まあ、なんて素晴らしい会社なの!?
と思わせつつ、次第に募っていく薄気味悪さ。

近未来というより
いま、そこにある危機、という感じの
怖さが迫ってきます。

なにより気持ち悪いのは群衆。
ゾンビのように汚らしくはないけれど、
皆が一斉に同じことを叫びながら
迫ってくる様子はまさにゾンビ集団です。

人が簡単に一色に染まってしまう例を
知っているだけに
ブルル
怖いです。





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ザ・サークル
監督/ジェームス・ポンソルト、脚本/ジェームス・ポンソルト&デイブ・エガース、原作/デイブ・エガース、プロデューサー/ゲイリー・ゴーツマン、アンソニー・ブレグマン
出演
エマ・ワトソン/メイ・ホランド、トム・ハンクス/イーモン・ベイリー、ジョン・ボイエガ/タイ・ラフィート、カレン・ギラン/アニー・アラートン、エラー・コルトレーン/マーサー、バットン・オズワルド/トム・ステントン
11月10日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー
2017年、アメリカ、カラー、110分、字幕翻訳/松浦美奈、配給/ギャガGAGA
http://gaga.ne.jp/circle/

by Mtonosama | 2017-11-07 05:36 | 映画 | Comments(6)

ザ・サークル
-1-

The Circle

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(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.


この映画、
SNSがらみの事件が起きた時、
きっと参考資料として挙げられるでしょう。

最近、猟奇的な事件がありましたが、
そういう時、例に挙げられる映画とか
事件とかありますよね。
本作もそんな映画になるような気がします。

みんなSNSによって
ひとつの輪の中に包み込まれ、
「いいね!」と褒めあい、
気に入らなければ牙をむきます。

どこか変かな?
ちょっと怖いな?と思いつつ、
ずぶずぶと足を踏み入れているのが
SNSの世界。

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それが
トム・ハンクスとエマ・ワトソンの挑んだ
SNSサスペンス・エンタテインメント
『ザ・サークル』です。

世界No.1のシェアを誇る
超巨大SNS企業・サークル。
これを皆さまご存知の
あの会社に置き換えてみたら
実感が湧きすぎます?

原作は全米で2013年に出版され、
大ベストセラーになったデイヴ・エガースの
小説「ザ・サークル」。
彼は脚本も担当しています。

デイヴ・エガース
1970年アメリカ・イリノイ州生まれ。
両親を亡くし、当時8歳の弟を
育てながら送った日々の回想記を
「驚くべき天才の
胸もはりさけんばかりの奮闘記」
として出版。
ニューヨークタイムズの
ベストセラーリストに
40週連続でランクインし、
ピューリッツァー賞にノミネート。
続いて、全米図書賞に
ノミネートされた
「王様のためのホログラム」が
トム・ハンクス主演で映画化。
その他
「かいじゅうたちのいるところ」(‘10)
の脚本や、
「プロミスト・ランド」(’14)
の原案をてがける。

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監督はジェームス・ボンソルトです。

ジェームズ・ボンソルト
1978年アメリカ・ジョージア州生まれ。
イェール大学で学士号、
コロンビア大学で
フィルム・プログラムの
美術学修士号を取得。
長編映画デビュー作『Off the Black』(’06)では
ニック・ノルティが主演し、
サンダンス映画祭でプレミアム上映。
続く2作品
『スマッシュド
~ケイトのアルコールライフ~』
(’12・未公開)
『The Spectacular Now』(’13・未公開)で
2年連続でサンダンス映画祭の
審査員特別賞。
『人生はローリングストーン』
(’15・未公開)
ではインディペンデント・スピリット賞
の2部門にノミネート。

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思わぬところで〈おともだちの輪〉が
拡がるSNSの世界。

あ~、初恋の人がいた!
とか
高校卒業以来、
音沙汰のなかった友達と
つながった!
と喜んでいる内はまだいいんですけどね・・・

さあ、一体どんなお話なのでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。


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ザ・サークル
監督/ジェームス・ポンソルト、脚本/ジェームス・ポンソルト&デイブ・エガース、原作/デイブ・エガース、プロデューサー/ゲイリー・ゴーツマン、アンソニー・ブレグマン
出演
エマ・ワトソン/メイ・ホランド、トム・ハンクス/イーモン・ベイリー、ジョン・ボイエガ/タイ・ラフィート、カレン・ギラン/アニー・アラートン、エラー・コルトレーン/マーサー、バットン・オズワルド/トム・ステントン
11月10日(金)TOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー
2017年、アメリカ、カラー、110分、字幕翻訳/松浦美奈、配給/ギャガGAGA
http://gaga.ne.jp/circle/

by Mtonosama | 2017-11-04 05:31 | 映画 | Comments(4)

ゴッホ
~最期の手紙~
-2-

Loving Vincent

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(C)Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent ltd.


フィンセント・ファン・ゴッホ。
彼は1853年にオランダ南部の
牧師の子として生まれました。
4歳下の弟テオとは
生涯、強い絆に
結ばれていたことは
皆さま、よくご存じの通り。

しかし、このお方、
順風満帆とは
言い難い人生を送っています。

16歳で叔父の経営する
美術商に入社し、熱心に絵画を学び、
ロンドン支店に栄転するも
失恋して
仕事に身が入らなくなり、解雇。

その後、イングランドで教師をしたり、
ハーグで書店員として働いた後、
父と同じく牧師の道を志します。

しかし、神学校の試験に落ちてしまい、
干し草小屋に暮らす身に。

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そこへ訪ねてきた弟テオの助言を受け、
絵画を独学し始めました。
その時27歳。
水を得た魚のように
着実に画才を伸ばしていきます。

33歳の時、
彼はテオが住むモンマルトルの家に
転がり込み、画塾に通うように。
そして若く才能のある画家たちと
出会います。

3ヶ月後、
ゴッホは傾倒していた日本の浮世絵に
描かれているような陽光と花々を求め
南仏に旅立っていくのです。

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さて、物語は
南仏はプロバンスでの日々と
ゴーギャンとの間で起きたあの事件の後、
彼が37歳という若さで亡くなるまでの
ことが描かれます。

ストーリー
1891年夏
南フランス・アルル。
アルマン青年は
郵便配達をしている父から
1通の手紙を託される。
それは父の友人で1年程前に自殺した
オランダ人画家
フィンセント・ファン・ゴッホが
弟テオに宛てて書いた手紙だった。

父はパリに住んでいる筈のテオを
探し出して手紙を届けてほしいという。

アルマンはパリへ旅立つ。
だが、テオの消息をつかめないまま
画材商のタンギー爺さんを訪ね、
そこで聞かされたのは意外な事実。

兄の死に衝撃を受けたテオは
半年後、兄の後を追うように
亡くなっていたというのだ。

手紙を受け取るべき人を探すため
アルマンは
フィンセントが最期の日々を
過ごしたオーヴェールへと向かう……

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アルマンが手紙を持って謎を探る日々は
あの独特のタッチの油彩画で描かれ、
ゴッホを回想するシーンは
モノクロの水彩画で表現されます。

ゴーギャンとの間で起こった耳切り事件、
精神病院への入院、
そして、
ピストル自殺を図ったというのに
現場にはその凶器もありません。
それに自殺をするのに腹部を撃ちます?

謎に満ちたゴッホの人生は
これまでも多くの映画や書物に描かれてきました。

でも、それを油彩アニメで表現するなんて
奇想天外なことを考えた人は
これまでいなかったと思います。

いくらCG技術が進んだとはいえ
時間もお金も
かかったことと思います。

目の前の絵が動き出す――

私達の驚きは
きっとリュミエールの映像を
初めて観た時の人々の感動に
匹敵すると思われます。

アニメの世界は
いったいどこまで進化するのでしょう。






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ゴッホ~最期の手紙~
監督・脚本/ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン、製作/ヒュー・ウェルチマン、ショーン・ボビット、イヴァン・マクタガート、制作総指揮/デヴィッド・パーフィット、ローリー・アーベン、シャルロッテ・アーベン、エドワード・ノエルトナー、撮影監督/トリスタン・オリヴァー、ウカシュ・ジャル、編集/ユスチナ・ヴィアージンスカ、ドロタ・コビエラ、絵画責任者/ピョートル・ドミナク、視覚効果責任者/ウカシュ・マツキェヴィッチュ、制作責任者/トメク・ウォツアニク
出演 
ダグラス・ブーツ、ロベルト・グラチーク、エレノア・トムリンソン、ジェローム・フリン、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウド、ジョン・セッションズ、エイダン・ターナー、ヘレン・マックロリー
11月3日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次ロードショー
2017年、イギリス・ポーランド、96分、カラー、字幕翻訳/松浦美奈、字幕編集/圀府寺司、提供/パルコ、NHKエンタープライズ、カルタクリエイティブ、配給/パルコ

by Mtonosama | 2017-11-01 06:16 | 映画 | Comments(2)

ゴッホ
~最期の手紙~
-1-

Loving Vincent


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(C)Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent ltd.


この画像をご覧になってもおわかりでしょうが、
ゴッホ・タッチの油彩画です。
でも、ゴッホの作品に
こういうのってありましたっけ?

はい、では、
種明かしをします。
なんと驚くべきことに
この映画
ゴッホ風の油彩画で構成された
アニメーションなんです!

ウネウネとうねり、
揺らぎ、
燃え上がりながら、
ゴッホの謎に満ちた死を描き出す
サスペンスフルで
アーティスティックな映画なんです。

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って、
興奮し過ぎですね。

いや、しかし、
125名の画家達によって
描かれた62,450枚もの油絵で
できたアニメってすごくないですか?

脚本・監督はドロタ・コビエラ。

ドロタ・コビエラ
ポーランドに生まれ、
ワルシャワ芸術アカデミーを卒業。
4年間にわたり、
絵画とグラフィックで
優秀な成績を収め
“文化省奨学金”を贈られる。
その後、
アニメーションと映画に出会い、
ワルシャワ映画学校監督学部に入学。
新しい芸術分野を習得する。
短編実写映画『The Heart in Hand』(’06)
短編アニメーション映画
『The Letter』(’04)
『Love me』(’04)
『Mr.Bear』(’05)
『Chopin’s Drawings』(’11)
『The Flying Machine』(’11)
『Little Postman』(’11)
を監督。
『Little Postman』は
世界初の
立体視ペインティング・アニメーション映画で
LA 3D映画祭、
3Dステレオ・メディア(リエージュ)
3D映画・音楽祭(バルセロナ)で
短編立体視映画賞を受賞。
7本目の短編アニメーション映画に
なる筈だった
『ゴッホ~最期の手紙~』では
絵画と映画への情熱を
融合させようと
全編の絵を自分で描こうとしていた。
だが、本作が長編映画に
拡大したことで
脚本と監督として
125名の画家の指導に
あたることになった。

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125名の画家が絵を描く――
といっても生半可なことではありません。

まず、登場人物は全て
実際の俳優たちによって演じられました。

俳優たちは
ゴッホの絵画を忠実に再現したセット
そして
後に合成を行うためのグリーンバックを
背景に演じました。

(「Youは何しに日本へ?」で
バナナマンが首だけ動かしてるアレです)

それを撮影監督がフィルムに収め、
その映像を最新システムで
67㎝×49㎝のキャンバスに投影。
画家たちはそれを描いていきました。

公募オーディションで
選ばれたこの画家たちは
実際に作業に入る前、
1ケ月ほど
ゴッホのタッチを再現できるよう
トレーニングを積んだそうですよ。

本作には
オリジナルに近い形で
94点のゴッホの絵画が登場し、
さらに31点の絵画が
大小含めて部分的に引用されています。

技術的なことはよくわかりませんが、
最新の技術やシステムなど
粋を集めた集大成ともいえる作品に
仕上がっています。

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「星月夜」を思い浮かべてください。
あの糸杉と渦巻く星々。
あれが動き出し、
街へおりていき、
一軒のビストロが
クローズアップされる流れ――

鳥肌が立ってしまいました。

さあ、いったいどんなお話でしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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☆10月29日に更新しました。今日も雨です。皆さまどうぞご自愛ください☆

ゴッホ~最期の手紙~
監督・脚本/ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン、製作/ヒュー・ウェルチマン、ショーン・ボビット、イヴァン・マクタガート、制作総指揮/デヴィッド・パーフィット、ローリー・アーベン、シャルロッテ・アーベン、エドワード・ノエルトナー、撮影監督/トリスタン・オリヴァー、ウカシュ・ジャル、編集/ユスチナ・ヴィアージンスカ、ドロタ・コビエラ、絵画責任者/ピョートル・ドミナク、視覚効果責任者/ウカシュ・マツキェヴィッチュ、制作責任者/トメク・ウォツアニク
出演
ダグラス・ブーツ、ロベルト・グラチーク、エレノア・トムリンソン、ジェローム・フリン、シアーシャ・ローナン、クリス・オダウド、ジョン・セッションズ、エイダン・ターナー、ヘレン・マックロリー
11月3日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次ロードショー
2017年、イギリス・ポーランド、96分、カラー、字幕翻訳/松浦美奈、字幕編集/圀府寺司、提供/パルコ、NHKエンタープライズ、カルタクリエイティブ、配給/パルコ

by Mtonosama | 2017-10-29 06:49 | 映画 | Comments(4)
三毛猫ひかちゃん

-61-


あたしひかちゃん。

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月曜日は台風だったわね。
被害を受けた方には
心よりお見舞い申し上げます。
ひか&飼い主

飼い主が朝7時過ぎに出かけると
いつも
穏やかな境川が
溢れそうに
なってたんだって。

小田急江ノ島線
江ノ島駅前を流れる川よ。

江ノ島の方でも
ヨットハーバーが大変だったみたい。

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あたしもドキドキしちゃって
エアコンの上に避難したわ。


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心配だわ・・・

え、寝てるって?
違うわよ!
瞑目してるの。

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お寺に向かって
アンしてるんだから。


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「苦労してまるくなる人とがる人」
こんな言葉が貼ってあるお寺よ。
う~ん。
しみじみ来るお言葉ね。

飼い主が中学を卒業するとき
地理のチンタ先生が
「気に入らぬ風もあろうに柳かな」
という都都逸みたいな言葉を
卒業記念として書いてくれたの。
15歳向けではないな、
と思いながらも
感動したんだって。

でも、
このお寺の言葉も名言だわ。

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ありがたい気分になったから
寝るわよ。

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飼い主はこれ。
手作りベーコンよ。
もう、肉食系なんだから!

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そして、これよ。

ったく~
酒池肉林じゃないの!

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また、週末も雨降りらしいわ。
皆さんお体にはくれぐれも気をつけてね。

ひかり




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by Mtonosama | 2017-10-26 06:19 | 映画 | Comments(6)

はじまりの街
-2-

La Vita Possibile

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イタリア人ときくと
皆陽気であけっぴろげな楽しい人々だし、
大阪人も
二人そろえば
「なにゆうとんねん!」って
ボケと突っ込みが始まると
思っていました。

ああ、なんというステレオタイプな思い込み―――

あれだけ女性に優しいイタリア人だって
一皮むけばDV夫もいるだろうし、
お腹をポーンと叩いて
「任せておおき!」という
肝っ玉マンマだって、
毎日、暴力を受ければ委縮します。

だから、
子どもを連れて新しい土地へ旅立つなんて
ものすごく勇気が必要な筈。

だって、
DV夫にも優しかった時代は
あったのだから、
もう少し我慢すればあの頃に戻れる
という想いもどこかにあるでしょう?

映画はそんな旅立ちから始まります。

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ストーリー
ヴァレリオは友達とサッカーの話を
しながら、楽し気に家に向かう。
が、
ドアを開けて目にしたのは
父が母を殴るところ。
衝撃でかたまるヴァレリオの
ズボンの前が濡れ、尿が廊下に流れる――

母アンナは息子と共に
住み慣れたローマを離れる。
向かうのは親友カルラのいるトリノ。
カルラは演劇に生きる陽気な独身女性。
駅まで迎えにきたカルラは
二人を抱きしめ、
自分の家の一部屋を提供する。

新生活が始まる。
アンナは仕事を探し、
快活なサッカー少年だった
ヴァレリオの顔からは笑顔が消えた。
孤独を抱え、晩秋の街を
自転車で走り回るだけの日々。

そんなある日、小包が届く。
妻子の所在を知らない夫が
アンナの父を介して
息子宛に手紙とCDを送ってきたのだ。

アンナはそれを息子の目から隠す。
手紙には息子への愛と
家族としてやり直したいという気持ちが
綿々と綴られていた。
息子にとって自分の決断は
正しかったのだろうか、と
心乱れるアンナ。
「あなたは正しい」と励ますカルラ。

アンナの仕事が決まった。
夜勤もある清掃の仕事。
だが、帰宅した彼女が直面したのは
ヴァレリオの家出。

留守中に父親からの手紙を
読んでしまったらしい。
カルラもいない。
半狂乱になったアンナに
手を差し伸べ、
一緒に探し回ってくれたのは
近所のビストロのオーナー・マチュー。
ヴァレリオが橋の欄干に
腰かけているところを発見。
「ローマに帰りたい」
と泣き叫ぶヴァレリオ――

数日後、マチューは
ヴァレリオを店へ招き入れ、
サッカーの試合を見せてくれた。
マチューは故郷フランスを離れ、
この街に住む訳アリの元サッカー選手。
ヴァレリオは次第に彼と心を通わせる。
一方、マチューが無実の罪で
警察に連行された時、
彼のために証言したのはアンナだった。
アンナもヴァレリオも少しずつ
この街に溶け込み始めていた。

その頃、ヴァレリオは
あるひとに夢中になっていた。
彼女は彼がいつも自転車で通る公園で
客をひく娼婦。
といっても
どこかに幼さを残す東欧出身の少女だ。

ある日
彼女は弟にプレゼントを買うため、
年恰好の似たヴァレリオを
買い物に誘う。
ショッピングの後、
遊園地ではしゃぐふたり。

だが、ヴァレリオの初恋は
残酷な形で終わりを告げる……

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人生の重荷を背負った大人たち、
大人の階段に足をかけた少年。
親切で優しいマチューも
陽気で明るいカルラも
そして
夫から逃げ出したアンナも
泣いたり、愚痴を言ったりしない。
生きていれば
その内、雨もあがるし、
陽の当たる日も来る。

ラストで
青空に浮かぶ気球をバックに
流れるシャーリー・バッシーの
力強い歌声に
勇気が湧いてきます。
人情映画は寅さんだけではありませんね。





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はじまりの街
監督/イヴァーノ・デ・マッテオ、製作/マルコ・ポッチオーニ、マルコ・ヴァルサニア ライシネマ、原案/ヴァレンティーナ・フェルラン、脚本/ヴァレンティーナ・フェルラン、イヴァーノ・デ・マッテオ、撮影/ドゥチオ・チマッティ
出演
マルゲリータ・ブイ/アンナ、ヴァレリア・ゴリーノ/カルラ、アンドレア・ピットリーノ/ヴァレリオ、カテリーナ・シェルハ/ラリッサ、ブリュノ・トデスキーニ/マチュー、エウジェニオ・グラダボスコ/舞台監督、ステファノ・デル・アッチオ/ドメニコ
10月28日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
2016年、イタリア=フランス、107分、日本語字幕/吉岡芳子、配給/クレストインターナショナル、http://www.crest-inter.co.jp/hajimarinomachi/

by Mtonosama | 2017-10-23 06:22 | 映画 | Comments(6)

はじまりの街
-1-

La Vita Possibile

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13歳の息子を連れて、
住み慣れたローマから見知らぬ街へ旅立つ母。
息子は思春期。
母は五十の坂を下る頃でしょうか。
女盛りは過ぎています。

座席の色が素敵なイタリアの電車に
乗って旅立つようですが、
それにしては
ファッションも顔色も冴えません。

そう、それもその筈。
主人公アンナは夫のDVから逃れ、
13歳の息子ヴァレリオと
トリノへ向かう途中なのです。

イタリアでDV?
え、あんなに女性を大事にし、
マンマの大好きな男たちが
妻に暴力?

やっぱりどこの国でも
起こっていることなのですね。

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監督は家族をテーマに
社会的弱者に寄り添ってきた
イヴァーノ・デ・マッテオ。

イヴァーノ・デ・マッテオ監督
1966年、ローマ生まれ。
劇団での活動を経て、
1990年、俳優としてキャリアをスタート。
1999年には初のドキュメンタリー作品、
2000年には短編映画、
2002年に“Ultimo studio”で
長編劇映画の監督デビュー。
その後、ドキュメンタリー映画や
TVシリーズを経て
2012年に発表した
『幸せのバランス』は
ヴェネチア国際映画祭に出品され、
主演のヴァレリオ・マスタンドレアに
ヴェネチア映画祭
パシネッティ賞男優賞をもたらした。
2014年『われらの子供たち』
(2015年イタリア映画祭上映)
ではアレッサンドロ・ガスマンが
ナストロ・ダルジェント賞主演男優受賞。
『はじまりの街』は長編6作目。

監督がDVに目を向けたのは
娘のクラスメートが
急に暴力的になったことがきっかけでした。
監督のパートナーで
脚本家の
ヴァレンティーナ・フェルランが
日本風にいえば、
PTAの役員みたいなことをしていたのですが、
他の保護者たちから
「あの子はなんとかならないか」
という抗議を受けたのだそうです。

で、その母親に事情を訊いたところ、
11年にわたってDVを受けており、
その影響で子どもが荒れるように
なったということ――
その後、リサーチやインタビューを重ね、
本作が作られることになりました。

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美しいトリノの秋を背景に
描かれる母子と
かれらを取り巻く心優しい人々。
あ、嫌な奴もいますけど。

イタリアといえば
アモーレ、カンターレ、マンジャーレ
愛して、歌って、美味しいものを食べて
とばっかり思ってしまいます。
ところが、どっこい。
みんな顔で笑って、心で泣いて、
やっぱり痛みや苦しみを抱えているんですねぇ。

あ、そうそう
映画の舞台になったトリノが
また素敵な街でした。
ヴァレリオ少年が自転車で駆け抜ける
ポー川に沿って続くヴァレンティーノ公園
母アンナが掃除婦として働くトリノ大学
ヴァレリオが初デートするカステッロ広場
やっと一息つけるようになった
母子が休日に訪れる国立映画博物館――

訪れたことのある人はもちろん
そうでない人も存分に晩秋のトリノを
満喫できます。
トリノの街は準主役ともいえる役どころでした。

さあ、いったいどんな映画なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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はじまりの街
監督/イヴァーノ・デ・マッテオ、製作/マルコ・ポッチオーニ、マルコ・ヴァルサニア ライシネマ、原案/ヴァレンティーナ・フェルラン、脚本/ヴァレンティーナ・フェルラン、イヴァーノ・デ・マッテオ、撮影/ドゥチオ・チマッティ
出演
マルゲリータ・ブイ/アンナ、ヴァレリア・ゴリーノ/カルラ、アンドレア・ピットリーノ/ヴァレリオ、カテリーナ・シェルハ/ラリッサ、ブリュノ・トデスキーニ/マチュー、エウジェニオ・グラダボスコ/舞台監督、ステファノ・デル・アッチオ/ドメニコ
10月28日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー
2016年、イタリア=フランス、107分、日本語字幕/吉岡芳子、配給/クレストインターナショナル、http://www.crest-inter.co.jp/hajimarinomachi/

by Mtonosama | 2017-10-20 06:14 | 映画 | Comments(4)

ソニータ
-2-

SONITA

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ロクサレ・ガエム・マガミ監督が
2年半かけて撮影した本作
ソニータには誕生時から公的な記録がないので
正確な年齢はわかりませんが、
彼女が16歳から18歳位になるまで
撮影されました。

ヒジャブの下に強い意志を感じさせる
大きな瞳が光るソニータ。
子ども支援団体では
アフガニスタンから出国するときの
様子を寸劇で表現したり、
同級生の前でラップを歌ったり、
心の傷を癒すと同時に
ティーンエイジャーらしい希望にも燃える
ソニータや共に学ぶ女の子たち。

でも、
16歳になったソニータを待ち受けていたのは
夢とは程遠い現実でした。

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アフガニスタンに住む母親は
彼女を見知らぬ男性に嫁がせようとしていました。
親に言われるままに結婚することが
アフガニスタンの古くからのしきたり。

母親自身、ソニータよりももっと若い頃、
同じように結婚しています。
夫のことをおじさんとしか
呼べなかったのに、
16歳の娘を結婚させることには
なんの疑問も感じていません・・・

母親はソニータの兄の結納金を得るため、
9,000ドルで彼女を結婚させようとしているのです。

ソニータには結婚する気は
さらさらありません。
でも、
家族との関係も失いたくはありません。

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「嫌なら逃げちゃえ!」というのは
違う文化圏に生きる人間の発想でしょうか。

アフガニスタンでは18歳未満で約半数の女性が
結婚するといわれています。
アフガニスタン独立人民委員会によると
60~80%の女性が
親の決めた相手と結婚しています。

強制婚です。
まるで人身売買ではありませんか。

ソニータが保護されている団体の女の子たちも
次々と結納金と引き換えの結婚が決まっていきます。
ソニータがラップにするのも
自分を含めたアフガニスタンの少女たちの
悩みや悲しみや怒り―――

実は、
ここから彼女の運命に転換が訪れます。
そして、
監督自身もこの転換に大きく関わっていくのです。

監督は「撮れ高OK!
で済ますわけにはいきませんでした。

ソニータの母親がテヘランにやってきました。
でも、それはソニータを連れ戻すため。
久しぶりの母子の対面ではありますが、
感激だけでは終わりません。
だって、
ソニータの運命がかかっているのです。

ここで、
監督はソニータの運命に関わってしまいました。
ドキュメンタリーなら強制結婚の実態を描く
ということで映画は完成です。

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でも、監督はソニータを
置き去りにすることができませんでした。

そして、
ソニータに協力して
ミュージックビデオを制作しました。
彼女と共にストーリーや
イメージを考え、
完成したビデオをYou Tubeにアップしました。

それが広がり、
ソニータの人生が変わりました。
彼女はアメリカの学校に
留学することになったのです。

2014年ノーベル平和賞を受けた
マララ・ユサフザイさんを思い出しました。
勇気、実行力、夢―――

すごいなあ、と思います。
自分を変えるのは自分。
そして、
大人のちょっとした協力。
じわじわと感動に浸される映画でした。





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ソニータ
監督/ロクサレ・ガエム・マガミ、製作総指揮/ゲルト・ハーク、制作/TAG/TRAUM
出演
ソニータ・アリザデ、ロクサレ・ガエム・マガミ
10月21日(土)アップリンク渋谷公開
2015年、91分、スイス・ドイツ・イラン、後援/国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所、Girl Power、ハリウッド化粧品、http://unitedpeople.jp/sonita/

by Mtonosama | 2017-10-17 06:04 | 映画 | Comments(4)