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殿様の試写室

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<   2011年 03月 ( 11 )   > この月の画像一覧

   まほろ駅前多田便利軒 -2-

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                  ©2011 「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会

30代のバツ一イケメンはじめ、
自称コロンビア人娼婦、
昔無口な中学生・行天の元妻で、現在は女性と暮らしているワケあり女医、
母親の前と多田便利軒2人の前とではまるっきり態度の違う小生意気な小学生、
そんな息子の塾への送り迎えを便利屋に頼む母親…

とまあ、おかしな人々が登場して繰り広げる便利屋さんの春夏秋冬。

ネットを覗くと、便利屋さんのところには、
ゴミ屋敷スピード解決》《生活応援のプロフェッショナル・町の便利屋さん
などのキャッチフレーズが並び、
不要品回収から、引越・片付け、解体工事、ハウスクリーニング、遺品整理etcと様々なこと
をお願いできるようです。

「お困りごとはアフターケアも万全の多田便利軒へ」
多田便利軒でも、こんなキャッチフレーズでお客さんを呼びこんでいますが、
さて、どんな仕事ぶりを見せてくれるのでしょう。

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ストーリー
東京から神奈川へつきだした街。
東京都「まほろ」市ではなく神奈川県「まほろ」市だと思いこんでる人が結構多い街。
多田啓介はそんなまほろ市の駅前で便利屋・多田便利軒を営んでいます。
今日の仕事はチワワを預かること。「ほんとは生き物は預からないんですけどね」などと
言いながら、旅行に出かける間だけというワケあり風な女性の依頼を受けたのでした。

正月、常連客の依頼で出かけた帰り路、預かったチワワが逃亡。
必死に探し回る多田の前に、チワワを抱いた男が現れます。
それは中学時代の同級生・行天春彦。昔から変なヤツでしたが、30歳を過ぎた今もまだ変でした。
10数年ぶりの再会にもかかわらず、いきなり「今晩泊めてくれ」ときたのですから。
「今晩だけだぞ」と応じる案外気の良い多田。

翌日、多田は行天と一緒にチワワを返却に行きます。
ところが、依頼人の家には人の気配がありません。夜逃げ!
行天の機転で行き先を突き止めることができましたが、今度は依頼人の娘から
「優しい飼い主を探してください」と頼まれてしまいます。
チワワと帰ろうとする多田にくっついてくる行天。
「なんで来るの?」
「え?オレのことは捨てちゃうわけ?」
こうして、多田と行天とチワワの共同生活が始まりました。

ある日、チワワを飼いたいという自称コロンビア人娼婦のルルとそのルームメイトのハイシーが
事務所に。
ヤクの売人を恋人に持つルルにはチワワを渡せないと断る多田。
ところが、行天は売人と手を切ることを交換条件にチワワを渡すことを、勝手に約束してしまいます。
行天は怒る多田に、
「犬は必要とする人に飼われるのが一番幸せなんだ」

小学生・由良の塾の送迎を依頼された多田便利軒。
親に愛されたことのない由良は生意気な口をききながらも次第に2人になついていきます。
しかし、由良は密かにヤクの運搬に関わっていたのでした。
事情を知った多田はヤクの元締めと取引し、由良の解放に成功します。

「親が最初からいないのと、親に無視され続けるのとどっちがマシだと思う?」
と問う由良に、
「自分には与えられなかったものを、新しく誰かに与えることはできるよ」
と答えた多田。
由良が理解できたかどうかはわからないが…


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便利屋さんの1年。
仕事をして、「はい、さようなら」じゃないんです。

おとうさんの会社が倒産するかして、一軒家から安アパートへ夜逃げ。
可愛がってた犬も飼えなくなった小学生女児。
快適な住まいはあっても、愛することを知らない母親に育てられた小学生男児。
便利屋の仕事の背景にはさまざまなドラマがあります。

多田と行天。友だちと呼ぶにはまだまだお互い知らない部分が多過ぎるようですが、
多田がまじめだけど、融通の利かない頑固者だとしたら、
行天は調子の良い無責任男に見えながら、機転の働く案外良いヤツだったりして、
2人はとても良い相棒に見えます。

春夏秋冬とともに展開するエピソードですが、
どれもみな余韻を持って、次の季節へと移っていきます。
ひとりひとりの人生が或る季節でおしまいということはなく、また続いていくのと同じです。
おしまいになったとしても、その人生はまた誰かの中で形を変えて続いていくのでしょう。
きっと――

行天を演じる松田龍平がラストでふわふわだらだらと走るシーンが、
カッコ悪いのに、なぜか魅かれてしまいました。原作も読んでみたくなったとのです。

                              

まほろ駅前多田便利軒
監督・脚本/大森立嗣、原作/三浦しをん、撮影/大塚亮、録音/加藤大和、編集/普島信一、照明/木村明生、美術/原田満生、音楽/岸田繁(くるり)
出演
瑛太/多田啓介、松田龍平(行天春彦)、片岡礼子(ルル)、鈴木杏(ハイシー)、本上まなみ(三峯凪子)、柄本佑(山下)、横山幸汰(由良)、梅沢昌代(山下の母)、大森南朋(囲炉裏屋亭主・山田)、松尾スズキ(シンちゃん)、磨赤児(岡)、高良健吾(星)、岸部一徳(早坂)
4月23日(土)新宿ピカデリー、有楽町スバル座、渋谷ユーロスペース他 全国ロードショー
配給/アスミック・エース、http://mahoro.asmik-ace.co.jp/


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by mtonosama | 2011-03-30 05:38 | 映画 | Comments(6)
まほろ駅前多田便利軒 -1-

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                ©2011 「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会

またまた本が先か、映画が先か、のパターンであります。
原作は50万部を超える三浦しをんのベストセラー小説「まほろ駅前多田便利軒」。
第135回直木賞を受賞、
その後、外伝「まほろ駅前番外地」が刊行。
現在は週刊文春で続編「まほろ駅前狂騒曲」が連載中。
なので、「本は読んだよ~」という方は案外多いかもしれませんね。

とのは読んでいなかったので、タイトルのまほろ駅前というのは一体どこなんだろうと
試写を観る前、気になっていました。
でも、映画を観て、「あ、町田だ」とすぐわかりました。
きょうび、駅前風景は日本全国どこへ行っても同じようなものですが、
やはり訪れたことのある街はわかるものですね。
などと、威張るほどのことではありませんが。

ま、町田は作者・三浦しをんが暮らしていた町ということで、
「まほろ駅前多田便利軒」は町田市初の全面協力のもと、
映画の大部分が同市で撮影されました。

撮影は、あのメチャクチャ暑かった昨年の夏に行われました。
7月12日から8月13日のあの猛暑の1ヶ月間に春夏秋冬1年の物語を撮影したそうです。
今は、こんなに寒いけれど、あの夏の暑さを思い出すだけで、汗が滲んでくるほど(ウソ)。
出演者にとって、夏のシーンはまだ仕方ないとして、冬のシーンは地獄だったことでしょう。
汗をかかないよう全身にタオルで氷をまきつけ、水分も取らずに撮影に臨んだとのことです。

確かに、秋のシーンも冬のシーンも少しも不自然さは感じませんでした。
出演者の皆さん、スタッフの皆さん、ご苦労さまでした。

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暑い中、ほぼマジで熱中症になりかかった多田便利軒の店主・多田啓介を演じたのは瑛太。
そして、多田啓介の中学時代の同級生で、中学の頃は何もしゃべらない生徒だったのに、
今ではペラペラメラメラ、薄紙が燃えるようによくしゃべるヤツになっている行天春彦を演じるのは
松田龍平。
共に30代のバツ一男という設定ですが、こんな良い男をほっとく女たちがいるのだろうか…
と、まぁ、150歳代の女のぼやきはおいといて。

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一体、どんなお話でしょうか。
乞うご期待であります。

                               

まほろ駅前多田便利軒
監督・脚本/大森立嗣、原作/三浦しをん、撮影/大塚亮、録音/加藤大和、編集/普島信一、照明/木村明生、美術/原田満生、音楽/岸田繁(くるり)
出演
瑛太/多田啓介、松田龍平(行天春彦)、片岡礼子(ルル)、鈴木杏(ハイシー)、本上まなみ(三峯凪子)、柄本佑(山下)、横山幸汰(由良)、梅沢昌代(山下の母)、大森南朋(囲炉裏屋亭主・山田)、松尾スズキ(シンちゃん)、磨赤児(岡)、高良健吾(星)、岸部一徳(早坂)
4月23日(土)新宿ピカデリー、有楽町スバル座、渋谷ユーロスペース他 全国ロードショー配給/アスミック・エース、http://mahoro.asmik-ace.co.jp/


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☆3月27日に更新いたしました。いつも応援してくださって、ありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-03-27 05:20 | 映画 | Comments(6)
        ナンネル・モーツァルト
                     哀しみの旅路 -2-

               Nannerl,la Souer de Mozart
               Nannerl,Mozart’s Sister

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                   (C) copyright 2010 Les Films Alyne

モーツァルト一家は家族一緒に行動しましたが、
実は、本作の監督も一家総出でこの映画を作りました。
お手数ですが、下の方のスタッフ、出演者をご覧いただけますでしょうか。
脚本・製作のルネ・フェレ監督。
製作・編集を担当しているファビエンヌ・フェレはその妻。
そして、ナンネルを演じたマリー・フェレ(15歳)は長女、
ルイ15世の王女ルイーズ・ド・フランス役のリザ・フェレ(13歳)は次女。
さらに息子ジュリアン・フェレも第1助監督を担当しています。

あ、そういえばイランのモフセン・マフマルバフ監督のところも、
妻マルズィエ・メシュキニ、サミラとハナの2人の娘が監督業。
家族で映画を作っています。
そうそう、奥田瑛二さんちでも長女・安藤モモ子さんが助監督、
次女・サクラさんは女優として協力してますよね。安藤和津さんもラブラブで夫を応援してますし。

ま、仲良きことは美しき哉、です。

さて、音楽一家モーツァルト、そして、弟と同じく神童でありながら女性として生まれたがゆえに、
歴史の中に埋もれていったナンネル・モーツァルトのお話とは―――

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ストーリー
18世紀。ザルツブルグを旅立って3年。
モーツァルト一家は長い演奏旅行を続けていました。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトはまだ11歳。
彼のヴァイオリン演奏と4歳年長の姉ナンネルの伴奏は各地で絶賛を受け、
ブリュッセルではカール・オイゲン公の御前演奏の栄誉にも浴しました。
しかし、こうした方々からいただけるものは報奨金ではなく、懐中時計や煙草入れなど。
豪華ではあっても、馬車での移動には役に立たないものばかり。
一家の生活は困窮していました。

そんな時、ヴェルサイユ宮殿での演奏に向かう一家の馬車が真冬の森の中で壊れてしまいました。
立ち往生した馬車の中で暇つぶしに弟のヴァイオリンを弾いたナンネルに、
父は「女はヴァイオリンに触るな!」ときびしく命じます。

森の中にあった女子修道院に身をよせることのできた一家。
いつものようにナンネルとヴォルフガングが練習を始めると、
高貴な装いの3人の少女が現われました。
少女たちは枢機卿の命令で修道院の隣家に軟禁されていたフランス国王の娘でした。
幼い頃から軟禁されている13歳の末娘ルイーズは両親の顔さえ覚えてはいません。
彼女は、歳も近く音楽の才能に恵まれたナンネルに親しみを持ち、永遠の友情を誓うのでした。

ナンネルたちがヴェルサイユ宮で演奏することを知ったルイーズは彼女に手紙を託します。
それはルイーズが想いを寄せるユーグへの恋文でした。

ヴェルサイユ宮への出発の前、教会につめかけた聴衆の前で
ナンネルはヴォルフガングの演奏するパイプオルガンの前でミサ曲を歌います。
ナンネルをじっとみつめるルイーズ。
一家が旅立ってしまえば、2人にはもう再会の機会は訪れることはないでしょう。

数日後、パリに訪れた一家は宿泊所として用意された貴族の邸宅の豪華な調度品に驚きます。
宮廷での演奏の後、ナンネルはルイーズにことづかった手紙をユーグに渡そうとしましたが、
ユーグは王太子ルイ・フェルディナンドと一緒。
妃の喪に服し、女性を近寄せない王太子のため、
ナンネルは男装してユーグに手紙を渡さねばなりませんでした。
ナンネルに妹ルイーズの近況を尋ねる王太子。
やがて、話題は音楽に移り、王太子に命ぜられるまま、ヴァイオリンを弾き、歌を歌うナンネル。
感動した王太子はナンネルに作曲を依頼します……


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ナンネルは父に自分にも作曲を教えてくれるよう頼みますが、
「女に作曲は難しすぎる」と撥ねつけられます。
なんとまあ―――

この映画の見どころは、なんといってもナンネルを演じたマリー・フェレのフランス人形のような美しさ。
フランス人形といってもビスクドールっていうんですか?磁器でできたお人形。
美しいけれど、ぴーんと砕けてしまいそうな繊細さがあります。
豊かな才能を持ちながら、作曲がひとつたりとも今に遺されていない彼女の哀しい人生を思わせるような
線の細い美しさです。
そして、聴きどころは、映画の中で創作された、その今はないナンネルの作曲。
「モーツァルト家らしいバロック音楽を作曲してほしい」というなんともおおざっぱな監督の依頼に応えたのは
マリー=ジャンヌ・セレロという映像音楽科で教鞭をとりながら、
映画音楽、現代舞踊やオペラなどのための作曲をするほか、管弦楽の作曲をしている女性です。
大変なお役目を仰せつかったセレロさんの曲でナンネルさんを偲びたいもの。

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映画の中でフランス国王の末娘ルイーズ・ド・フランスが語る

     「もし男として生まれたら、私たちの運命は違ったはず。
   あなたは音楽で、私は政治で、世を支配していたかもしれないわ」


という言葉がいつまでも印象に残りました。

せっかくなんでもできる時代に生まれたのに、なにもできない身の無才を嘆くとのであります。

                              

ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
脚本・監督・製作/ルネ・フェレ、製作・編集/ファビエンヌ・フェレ、音楽/マリー=ジャンヌ・セレロ、撮影/バンジャマン・エシャザァレタ
出演
マリー・フェレ/ナンネル・モーツァルト、マルク・バルベ/レオポルド・モーツァルト、デルフィーヌ・シュイヨー/アンナ=マリア・モーツァルト、ヴォルフガング・モーツァルト/ダヴィッド・モロー、クロヴィス・フワン/王太子、サロメ・ステヴナン/イザベル、リザ・フェレ/ルイーズ・ド・フランス、ニコラ・ジロー/ヴェルサイユの音楽教師、アルチュール・トス/ユーグ、ジュリアン・フェレ/大修道院の音楽教師、ルネ・フェレ/音楽教師
4月9日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、フランス語、120分、配給/アルバトロス・フィルム
www.nannerl-mozart.com


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☆3月24日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-03-24 06:54 | 映画 | Comments(6)
        ナンネル・モーツァルト
                       哀しみの旅路 -1-
                  Nannerl,la Souer de Mozart
                    Nannerl,Mozart’s Sister

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                    (C) copyright 2010 Les Films Alyne

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。
彼には自分と同じく神童と呼ばれた4歳年長の姉がいました。
でも、彼女のことがヴォルフガングほど知られていないのはどうしてなのでしょう。

先日、当試写室で上映した「アレクサンドリア」のヒュパティアさんも、
http://mtonosama.exblog.jp/15565869/
かのロダンの弟子にして恋人である「カミーユ・クローデル」(‘88)のカミーユさんも、
「クララ・シューマン 愛の協奏曲」(’09)のクララさんも、
http://mtonosama.exblog.jp/11499187
素晴らしい才能に恵まれながら、早く生まれ過ぎた女性であったがために、
悲惨な目に遭ったり、
心を病むことになったり、
自分を抑えたりしなければなりませんでした。
同性として悔しいし、彼女たちの才能が実にもったいない。ウ・ウ・ウ・・・・

モーツァルトの姉マリア・アンナことナンネルも早すぎた天才だったのかもしれません。

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モーツァルト一家は旅から旅へ明け暮れた日々を送りました。
楽器や衣装を馬車に詰め込み、ヨーロッパ中を家族4人で3年半も演奏旅行しました。
大変だったことでしょう。
今ならキャンピングカーでラクラク移動ができますが、なにせ時代は18世紀。
狭い馬車に家族4人が押し合いへしあい。そして、ナンネルは年頃の娘。きついです。
なるほど、だから邦題が「哀しみの旅路」となってるのか。
いや「苦しみの旅路」でもいいかもしれない・・・
って、違います。
馬車の話ではなく、モーツァルトのおねえさんマリア・アンナ・モーツァルト、
愛称ナンネル・モーツァルトのお話です。

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マリア・アンナ・モーツァルト(Maria Anna Walburga Ignatia Mozart, 1751年7月30日 - 1829年10月29日)は、愛称ナンネルまたはナンネルル(Nannerl) で知られる、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの実姉。父親はレオポルト・モーツァルトで母親はアンナ・マリアである。(Wikipediaより)

ナンネルは3歳から父レオポルドに音楽を教えられました。めきめきと力をつけ、歌に、ハープシコードに、卓越した才能を発揮。やがて、弟ヴォルフガングが生まれます。4歳違いの姉が奏でるハープシコードを聴いて育ち、「ナンネルの音楽帖」と呼ばれている姉と同じ41曲の練習曲集でレッスンしたヴォルフガングも姉に負けない才能を開花させました。
ところが、こうなると、この時代に生まれた女の子は惨めです。父レオポルドの関心は天才―――ナンネルだって天才ですが―――であり、且、男児であるヴォルフガングに向かっていきます。そして、皆さまもご承知のように、父の薫陶を一身に受けて、ヴォルフガングは天真爛漫に神童ぶりを天下にとどろかすことになっていくのです。
さて、ナンネルはいったいどんな人生を送るのでしょう。
続きは後編で。
乞うご期待であります。

                                  

ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
脚本・監督・製作/ルネ・フェレ、製作・編集/ファビエンヌ・フェレ、音楽/マリー=ジャンヌ・セレロ、撮影/バンジャマン・エシャザァレタ
出演
マリー・フェレ/ナンネル・モーツァルト、マルク・バルベ/レオポルド・モーツァルト、デルフィーヌ・シュイヨー/アンナ=マリア・モーツァルト、ヴォルフガング・モーツァルト/ダヴィッド・モロー、クロヴィス・フワン/王太子、サロメ・ステヴナン/イザベル、リザ・フェレ/ルイーズ・ド・フランス、ニコラ・ジロー/ヴェルサイユの音楽教師、アルチュール・トス/ユーグ、ジュリアン・フェレ/大修道院の音楽教師、ルネ・フェレ/音楽教師
4月9日Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、フランス語、120分、配給/アルバトロス・フィルム
www.nannerl-mozart.com


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☆3月21日に更新しました。いつも応援してくださってありがとうございます☆
by mtonosama | 2011-03-21 06:46 | 映画 | Comments(6)
                      こんなときに、映画?

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映画の中のどんな悲劇も影を薄めるほどの悲劇を現在進行形で体験している被災者の皆さま、そして日本。

「前向きに生きていきます」「こういうときに頑張らなければ、人間はいったいいつ頑張るんだ」と、
大きな苦しみと不安の中にありながら、雄々しく生きる被災者の皆さま。本当に頑張っていらっしゃいます。

でも、時には、内緒で涙を流してください、ため息をついてください。愚痴も言ってください。
涙は封じ込めないでください。

こんな時に映画どころではありません。
映画館にも行けない。お好きな映画のDVDすら観られない。
そんな皆様にとって「殿様の試写室」などお気楽そのものだと思います。
いいのかな、いいのかな、と自問しつつ、更新する日々です。

平和と安全と安心。映画を心から楽しむには条件が多いです。映画は注文の多い気難し屋さんです。
そして、まだ映画館の暗い空間に身をおくことには一抹の不安があるでしょう。

でも、案外、暗い館内の心地よいシートに身を沈め、スクリーンに目をやれば、
別天地に飛ぶことができるかもしれません。
早く、早く、映画を楽しむための物心両面の条件が整いますように。

今回の事態をはじめ、世界には信じられないような悲劇が満ちています。
しかし、それと同じくらいの夢もあります。

時に、涙を流しつつ、前を向いて一緒に生きてゆきましょう。

殿様の試写室 館主     3月21日 

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by mtonosama | 2011-03-21 06:08 | Comments(0)
            お家をさがそう -2-
                        Away We Go

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               (C) 2009 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

バートとヴェローナはコロラドに暮らす30代のカップル。
2人は一緒に暮らしていて、バートは何度もプロポーズするのだけれど、
ヴェローナは「なんで結婚しなくちゃいけないの?」とプロポーズを受けようとしません。
ところが、そんなヴェローナが妊娠しちゃった---
というのが、この映画のイントロです。

さて、ここから始まる2人のお家探しの北米大陸大移動。
ヴェローナのお腹が妊娠6ヶ月の割には大きすぎるということが、
ちょっとした問題を起こしたりもしますが、とにかく旅は続きます。

ストーリー
2人が妊娠を報告しに訪れたのは近所に暮らすバートの両親の家。
ところが、この両親から聞かされた思いがけないニュース。
なんと長年の夢だったベルギー移住を実現するというのです。
えー!?そもそもバートとヴェローナがコロラドで暮らすようになったのは、
子どもが生まれたらバートの両親が喜んで面倒を見てくれるだろうと思っていたからなのに。
帰宅して、頭を抱え込む2人。
その結果わかったことは、2人の間には家はおろか生活の基盤がなにひとつ築けていなかった、
ということ。
このままじゃ、いけない!
自由業の2人は理想のお家を求めて旅に出ることを決意しました。

フェニックス
まずはヴェローナの元上司リリーが暮らすアリゾナ州フェニックスへ。
一人元気なリリーに比べ、むっつりしたその夫とこれまた無愛想な子どもたち。
幻滅した2人は早々にフェニックスを後にします。

ツーソン
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次の訪問地は同じくアリゾナ州のツーソン。
ヴェローナは妹グレースと会い、亡き両親の思い出を語り、
幼い頃に暮らしたサウスカロライナの実家を懐かしく思い出すのでした。
でも、砂漠とサボテンだらけのツーソンで暮らすのはつらい。

マディソン
そこで、3番目の訪問地ウィスコンシン州のマディソンへ。
ここには子育てをしながら大学で教鞭をとるバートの幼なじみLNが住んでいました。
およばれしたディナーは最悪。
東洋神秘思想にかぶれたLNとその夫の話にうんざりした2人はディナーを中座し、
この町も逃げ出し、アメリカからも脱出。カナダへ向かいます。

モントリオール
モントリオールでようやく理想の家族を発見できた2人。
大学時代の友人夫婦トムとマンチは人種の異なる4人の養子と温かい家庭生活を営んでいます。
ここで暮らそう!と前祝のため、夜のモントリオールに繰り出す4人。
楽しいはずのナイトスポットで露呈した理想の夫婦が抱える問題。困惑する2人。
そこへマイアミに暮らすバートの兄コートニーから電話が。

マイアミ
予定外の訪問地マイアミに着くと、
妻に逃げられた兄コートニーがその事実を一人娘に伝えることができず、悩んでいました。
愛も家族も不確かなもの。バートは「僕とお腹の子を捨てないと約束して」と
ヴェローナに迫ります。
「約束するわ」と答えるヴェローナの頭に、そのとき、
故郷サウスカロライナの実家の庭にあった実をつけないオレンジの木が浮かんできました。

サウスカロライナへ……


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おかしな夫婦や、変な夫婦、問題を抱えた夫婦。
バートとヴェローナの周囲の夫婦や家族はみな一筋縄ではいかない人たちばかり。
2人は現代のチルチルミチル?2人のさがすお家は青い鳥みたいなものかもしれません。
理想を求めて北米大陸を駆け巡る2人ですけど、ちょっと大人の目で彼らを見ると、
この2人、まだとても愛しあっています。
なによりも、これが一番じゃないでしょうかね。
きっとヴェローナの苗字は変わらないままだと思うけれど、
愛しあってる2人なら、これからも人生っていう長い旅を続けていけると思います。
キャッ。恥ずかしいフレーズ。

あ、そうそう。ベルギー移住を嬉しそうに話すバートの母親は「ホーム・アローン」の主人公
ケヴィン(マコーレー・カルキン)のママでしたよ。
現代を舞台にしながら、妙に70年代っぽい東洋神秘思想かぶれの夫婦も笑わせてくれました。
ぼーっとしたバートとしっかり者のヴェローナ。
2人がいろいろな夫婦の現実に出会って、呆れたり、ショックを受ける様子が、
私たち観客とそのまんま同じで楽しかったです。
サム・メンデス監督、こんな映画も撮れるんですね。今まで毛嫌いしててごめんなさい。

                            

お家をさがそう
監督/サム・メンデス、脚本/デイヴ・エガーズ&ヴェンデラ・ヴィーダ、プロデューサー/エドワード・サクソン、マーク・タートルヒープ、ピーター・サラフ、エグゼクティブ・プロデューサー/マリ・ジョー・ウィンクラー=イヨフレダ、ヒッパ・ハリス、撮影監督/エレン・クラスASC
出演
ジョン・クラシンスキー/バート、マーヤ・ルドルフ/ヴェローナ、カルメン・イジョゴ/グレイス、キャサリン・オハラ/グロリア、ジェフ・ダニエルズ/ジェリー、アリソン・ジャネイ/リリー、ジム・ガフィガン/ローウェル、マギー・ギレンホール/LN、ジョシュ・ハミルトン/ロデリック、クリス・メッシーナ/トム、メラニ―・リンスキー/マンチ、ポール・シュナイダー/コートニー
3月19日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にてロードショー
2009年、アメリカ、98分、配給/フェイス・トゥ・フェイス
www/ddp-movie.jp/ouchi


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☆3月18日に更新しました。被災地の皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます☆
by mtonosama | 2011-03-18 04:50 | 映画 | Comments(4)
             お家をさがそう -1-
                         Away We Go

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               (C) 2009 Focus Features LLC. All Rights Reserved.

いま、30代のカップルはリアルタイムに、
それより若いカップル未成立の方は、ちょっとだけ未来の自分の人生を考えながら、
40代、50代、60代、あるいは100歳以上の方々は懐旧の思いで…
いや、違うな。もしかしたら、もう一度訪れるかもしれない人生の一場面をさらにちゃんと生きるために、
お家をさがせたら――

今回、当試写室で上映するのは、デビュー作「アメリカン・ビューティ」(‘99)で作品賞、監督賞を含む
アカデミー賞5部門を獲得したサム・メンデス監督の「お家をさがそう」です。

実は「アメリカン・ビューティ」を観たとき、「えーっ、これがアカデミー賞!?」と少しひいてしまったとの。
サム・メンデス監督のその後の作品は観ていませんでした。

  「アメリカン・ビューティ」(ケヴィン・スペイシー主演)
  「ロード・トゥ・パーディション」(‘02 トム・ハンクス主演)
  「ジャーヘッド」(‘06 ジェイク・ギレンホール主演)
  「レボルーショナリー・ロード/燃え尽きるまで」(‘08 レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット主演)

本作「お家をさがそう」はメンデス監督の第5作目です。

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「それほど気にいってない監督の作品をなぜ観た?」とお訊ねですね。
ごもっともでございます。

実は、当試写室で既に1月そして2月に上映した
  「ウッドストックがやってくる!」(アン・リー監督) http://mtonosama.exblog.jp/15272726/ 
  「シリアスマン」(コーエン兄弟監督)http://mtonosama.exblog.jp/15515889/ は 

「アカデミー賞受賞監督たちが本当に撮りたかった映画はこれだ!」
と銘打った『監督主義プロジェクト』という企画で公開される作品たち。

第1弾「ウッドストックがやってくる!」も、続く「シリアスマン」も気にいったとの。
この『監督主義プロジェクト』に乗せられて、サム・メンデス監督が本当に撮りたかったという第3弾
「お家をさがそう」を、ホイホイ観にいったというわけです。

結果から言えば、おかげさまで、食わず嫌いを治してもらえました。
それに、大好きなロード・ムービーでもありましたしね。

さあ、いったいどんなお話なのでしょう。

                               

お家をさがそう
監督/サム・メンデス、脚本/デイヴ・エガーズ&ヴェンデラ・ヴィーダ、プロデューサー/エドワード・サクソン、マーク・タートルヒープ、ピーター・サラフ、エグゼクティブ・プロデューサー/マリ・ジョー・ウィンクラー=イヨフレダ、ヒッパ・ハリス、撮影監督/エレン・クラスASC
出演
ジョン・クラシンスキー/バート、マーヤ・ルドルフ/ヴェローナ、カルメン・イジョゴ/グレイス、キャサリン・オハラ/グロリア、ジェフ・ダニエルズ/ジェリー、アリソン・ジャネイ/リリー、ジム・ガフィガン/ローウェル、マギー・ギレンホール/LN、ジョシュ・ハミルトン/ロデリック、クリス・メッシーナ/トム、メラニ―・リンスキー/マンチ、ポール・シュナイダー/コートニー
3月19日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にてロードショー
2009年、アメリカ、98分、配給/フェイス・トゥ・フェイス
www/ddp-movie.jp/ouchi


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☆3月15日に更新しました。被災地の方々に希望と平穏な日々をお祈り申し上げます☆
by mtonosama | 2011-03-15 05:46 | 映画 | Comments(6)
      ブンミおじさんの森 -2-
                     ลุงบุญมีระลึกชาติ
UNCLE BOONMEE WHO CAN RECALL HIS PAST LIVES

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                     ©A Kick the Machine Films

    
今回の地震で被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
  また今も大変な思いをしていらっしゃる皆様、どうぞお気を強く持ってください。

    一日も早く平穏な日が戻ってきますように。
                        3月12日


タイの映画って、あまり馴染みはありません。
でも、タイの人たちは日本と同じようにお米を食べる国民ですし、
この世のあらゆるものに魂を認める人たちです。
遠い昔にはどこかでつながっているような気もしないではありません。
そう、それこそ前世ではつながっていたのかもしれません。

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前世が水牛だったり、王女さまだったり、死んだはずの奥さんと同席し、
晩御飯を食べたり。
米喰う人々である私たちにはストンとおさまる光景ですが、
欧米の人々にはとても霊的な世界なのでしょう。

第63回カンヌ国際映画祭で審査委員長を務めたティム・バートン監督は
こんなことを言っています。

「世界はより小さく、よりハリウッド的になっている。
でも、この映画には、私が見たこともないファンタジーがあった。
それは美しく、まるで不思議な夢を見ているようだった」


鬼才ティム・バートンを驚かせた「ブンミおじさんの森」どんなお話なのでしょうか。

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ストーリー
木の幹に水牛が一頭つながれています。
水牛をつないだ綱がほどけ、水牛は草原を走りだします。

ブンミおじさんに呼ばれて、ジェンとトンがおじさんの暮らすタイ東北部の村へやってきます。
ブンミおじさんは重い腎臓病を患っているのです。

周囲を暗闇が包み、虫がすだく中、テーブルの上だけが優しい灯りに照らされています。
ブンミとジェン、トンが夕食を囲んでいます。
そこへ、19年前に死んだブンミの妻フェイが現れました。
彼女はブンミの病気が心配でやってきたのです。彼女は亡くなった42歳の時のまま。
ブンミは嬉しそうに微笑みます。

暗い階段の方からもなにかがやってくる物音がします。
数年前、行方不明になった息子ブンソンでした。
彼が行方不明になったのは森の中で猿の精霊に出会い、自らも猿の精霊になったから。
ブンミの死が近いのを知って精霊たちが外に大勢集まってきているとブンソンは伝えます。

ブンミは自分の死んだ後、農場を継いでくれるように義妹のジェンに頼みます。
ためらうジェンに「心配はいらない。死んだ後も助けにきてあげるから」。

翌日ジェンに農場を案内するブンミおじさん。
作業小屋で透析をしながら、おじさんは自分の病気はカルマなのだとジェンに語りました。
「かつて共産兵士をたくさん殺し、農場でもたくさん虫を殺した」

やがてブンミおじさんの旅立つ日が来ました……
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生きている人と死んだ人や精霊たちが普通に話をし、前世と現在が混在する世界。
確かに変ですが、納得できるんですねぇ。これが。

17年前、母が亡くなった時、お坊さんが、
「亡くなってから四十九日までは、お母さんはいつもあなたの近くにいるんだよ。
ほら、あの天井の隅とかに」
と話してくれました。

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近くにいて見守っていてくれる、と信じれば、悲しさも乗り越えられるというものです。
小さな虫や魚や鳥もなにかの生まれ変わりと思えば、無益な殺生はできませんよね。
殺してしまったとしたら?
殺してしまっても、ブンミおじさんのように自分の不治の病をその報いとして、
納得して受け入れることができるようになりますものね。

久々に亡くなった家族や友人を身近に感じることができました。

合掌


ブンミおじさんの森
製作、脚本、監督/アピチャッポン・ウイーラセタクン、製作/サイモン・フィールド、キース・グリフィス、シャルル・ド・モー、アピチャッポン・ウイーラセタクン、共同製作/ハンス・W・ガイセンドルファー、ルイス・ミニャーロ、マイケル・ウィーバー、撮影監督/サヨムプー・ムックディープロム、ユッコントン・ミンモンコン、チャリン・ペンパーニット、音楽/コウイチ・シミズ
出演
タナパット・サーイセイマー/ブンミ、ジェンチラー・ポンパシ/ジェン、サックダー・ケァウブアディ/トン、ナッタカーン・アバイウォン/フェイ(ブンミの妻)、チィラサック・クンホン/ブンソン(ブンミの息子)、サムット・クウカサン/ジャーイ、ワラパー・モンコンプラサート/王女、スミット・スッブシー/兵士、ヴィエン・ピムディ/農夫
3月5日(土)シネマライズ、3月12日(土)梅田ガーデンシネマ他全国順次ロードショー
2010年、イギリス、タイ、ドイツ、フランス、スペイン合作映画、114分、提供/シネマライズ、配給/ムヴィオラ
http://uncle-boonmee.com/


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☆3月12日に更新しました。被害を受けた地域の皆様により早い救助の手が届きますように☆
by mtonosama | 2011-03-12 06:59 | 映画 | Comments(8)
      ブンミおじさんの森 -1-
                       ลุงบุญมีระลึกชาติ

  UNCLE BOONMEE WHO CAN RECALL HIS PAST LIVES

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                    ©A Kick the Machine Films

人間150歳まで齢を重ねなくとも、ときどきあちら側の世界のことを考えたりします。
あちら側の世界というのはどんなところであろうか、とか
あちら側に行くのは苦しいのか、楽チンなのか、とか
ま、あれこれ考えたりします。
親を亡くしたり、大事な人を亡くしても、やはりあちら側のことを想います。

2010年5月、第63回カンヌ国際映画祭でタイ映画として初のパルミドール(最高賞)の栄冠に輝いた
ブンミおじさんの森」。
この森では、あちら側の世界とこちら側が優しく溶け合います。

「ブンミおじさんの森」はアピチャッポン・ウィーラセタクンという一回口にしたくらいでは、
絶対に覚えきれない難しい名前の監督が、
あるお坊さんの書いた「前世を思い出せる男」という小さなブックレットに着想を得て制作した映画です。

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ウイーラセタクン監督の近所に住む僧院の院長がある日監督に、
瞑想を学んでいる老人のことを話しました。
その老人というのがブンミおじさんなのですが、
   「瞑想中、閉じた瞼の裏に、自分の過去が映画のように映るのを見た。
    水牛や肉体を持たない魂となって、草原をさまよった」
と僧院長に話したというのです。

彼はその話に感動しましたが、ことさら驚きはしませんでした。
なぜかといえば、そういう話をしたのはブンミおじさんが初めてではなかったからです。
僧院長は前世を見たという村人たちの話を集めて、1冊の小冊子にまとめあげました。
それがウイーラセタクン監督をひきつけた「前世を思い出せる男」でした。

アピチャッポン・ウイーラセタクン監督
 1970年、バンコクに生まれ、タイ東北部・コンケーンに育ったウイ―ラセタクン監督。
両親は医者で、少年時代は病院が遊び場。幼少時からアートや映画に興味を持ち、映画館に通っていました。地元のコンケーン大学で建築を学び、24歳のとき、シカゴ美術館付属シカゴ美術学校に留学し、映画の修士課程を修了。
 留学中にアッバス・キアロスタミ、ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤン等の映画に夢中になり、ジョナス・メカス、マヤ・デレン、アンディ・ウォーホル等の実験的な映画に出会い、商業映画とは異なる映画のあることを知り、個人的な映画をつくることを決意しました。

 1999年 山形国際ドキュメンタリー映画祭に短編映画「第三世界」を出品
       映画製作会社「キック・ザ・マシーン」設立

 2001年 初長編映画「真昼の不思議な物体」Mysterious Object at Noon
山形国際ドキュメンタリー映画祭インターナショナル・コンペティション優秀賞、NEPTAC特別賞受賞、全州国際映画祭グランプリ受賞

 2002年 「ブリスフリーユアーズ」Blissfully Yours
      カンヌ国際映画祭 ある視点賞、東京フィルメックス映画祭最優秀作品賞、テサロニキ映画祭グランプリ、ロッテルダム国際映画祭KNF賞、シンガポール国際映画祭Young Cinema Award、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭監督賞&国際批評家連盟賞

2003年 「アイアン・プッシーの大冒険」The Adventure of Iron Pussy
共同監督マイケル・シャオワナーサイ

 2004年 「トロピカル・マラディ」Tropical Malady
カンヌ国際映画祭審査員賞、東京フィルメックス映画祭最優秀作品賞、インディアナポリス国際映画祭審査員特別賞、サンパウロ国際映画祭批評家賞、トリノレズビアン&ゲイ フィルムフェスティバルグランプリ、カイエ・デュ・シネマ2004年度ベスト1

 2006年 「世紀の光」Syndromes and a Century
ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品、アジアン・フィルム・アワード監督賞ノミネート

2010年 「ブンミおじさんの森」Uncle Boonmee who can recall his past lives
カンヌ国際映画祭 パルムドール


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前世は、水牛であったり、王女さまであったり、
あるいは、電灯の灯りに群れる小さな虫だったり。
こういう転生説は日本人には比較的馴染み深いものですよね。
「あの人は前世で良いことをしたから、あんなに恵まれているんだよね」とか言ったりしますし。

タイ東北部の森の中の家で展開する不思議な物語。
死者と生者が静かに交歓します。
さてさて、どんなお話なのでしょうか。
続きは次回で。

                            

ブンミおじさんの森
製作、脚本、監督/アピチャッポン・ウイーラセタクン、製作/サイモン・フィールド、キース・グリフィス、シャルル・ド・モー、アピチャッポン・ウイーラセタクン、共同製作/ハンス・W・ガイセンドルファー、ルイス・ミニャーロ、マイケル・ウィーバー、撮影監督/サヨムプー・ムックディープロム、ユッコントン・ミンモンコン、チャリン・ペンパーニット、音楽/コウイチ・シミズ
出演
タナパット・サーイセイマー/ブンミ、ジェンチラー・ポンパシ/ジェン、サックダー・ケァウブアディ/トン、ナッタカーン・アバイウォン/フェイ(ブンミの妻)、チィラサック・クンホン/ブンソン(ブンミの息子)、サムット・クウカサン/ジャーイ、ワラパー・モンコンプラサート/王女、スミット・スッブシー/兵士、ヴィエン・ピムディ/農夫
3月5日(土)シネマライズ、3月12日(土)梅田ガーデンシネマ他全国順次ロードショー
2010年、イギリス、タイ、ドイツ、フランス、スペイン合作映画、114分、提供/シネマライズ、配給/ムヴィオラ
http://uncle-boonmee.com/


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by mtonosama | 2011-03-09 06:39 | 映画 | Comments(8)
        アメイジング・グレイス -2-
                     Amazing Grace

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     (c)2006 BRISTOL BAY PRODUCTIONS LLC.ALLRIGHTS RESERVED.

舞台は18世紀のイギリス。あのリンカーン大統領の奴隷解放宣言よりも前に、
生涯をかけて奴隷解放のために闘った政治家がいました。
当時、イギリスでは奴隷貿易は違法ではなく、貴族階級にとって重要な資金源になっていたのです。

その中で若造ともいえる20代前半の政治家ウィリアム・ウィルバーフォースが
奴隷貿易に対して叛旗を翻しました。
彼の味方は少数の仲間と志を同じくする愛妻、そして、彼の師であるジョン・ニュートンと
そのニュートン師が作詞した美しい曲「アメイジング・グレイス」でした。

さあ、どんなお話かというと―――

ストーリー
ウィリアム・ウィルバーフォースはイギリス・ハルにバルト海の交易で富を築いた裕福な一家の息子として生まれました。心の優しいウィリアムはその財産を貧しい人に食事を与えるなど、
慈善事業に費やしていました。
当時、イギリスの大きな収入源になっていた奴隷貿易に心を痛めたウィリアムは、
聖職者として神に祈るか、あるいは、政治家として社会を変えるか、
2つの選択肢の間で揺れていました。
そんな彼が相談したのは、師でもあり、「アメイジング・グレイス」を作詞したジョン・ニュートン。
ニュートン師の後押しにしたがい、若くして国会議員になったウィリアムは、友人であり、
イギリス最年少の首相でもあるピットと共に、奴隷貿易廃止という苦難の道を歩み始めるのでした。
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ウィリアムの同志となったのは、
どんなに危険な場所へも乗り込んで情報を集めてくるトマス・クラークソン、
11歳でナイジェリアから攫われた奴隷でありながら、その素晴らしい知性で自由を勝ち取り、奴隷解放論者となったオラウダ・エクイアノ、
そして、下院議員ヘンリー・ソーントンらを中心メンバーとした12人。

実はこれまでも、奴隷制度に対しては、詩人、哲学者、聖職者などさまざまな人々が
反対してきました。しかし、奴隷制度はイギリスの国益にとって不可欠なもの。
この制度に対して反対する声など、省みられることはありませんでした。
そのような厳しい状況のもと、1787年5月ウィリアムたちはとうとう行動を開始。

彼らは1年足らずの間にロンドンのカフェや地方のパブ、あるいはディナーパーティの席
など全国各地を回って演説。
その結果、30万人もの人々が奴隷制度廃止に賛同し、署名したのです。
かつて議会の請願書にこれほどの署名が集まったことはありませんでした。
その勢いで1791年、国会に奴隷貿易廃止法案を提出。

しかし、奴隷制度賛成派の妨害によって、法案はあっけなく否決されてしまいます。

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打ちのめされ、失意から病気になってしまうウィリアム。
そんな彼を友人夫婦は療養のため、自宅へ招きます。
と、その地で、ウィリアムは素晴らしい出会いを得ました。
バーバラ・スプーナーです。
後に妻となる彼女は折れそうになっていたウィリアムを新たな闘いへ向けて
立ち直らせるのでした……

         ツイッターもフェイスブックもない時代、
         運動を巻き起こすには演説と2本の足と知恵しかありませんでした。
         その中でウィリアムたちは、市民を船に乗せて奴隷船を間近に見せたり、
         カフェやパブで演説をしたり、実に、上手な戦略家でもあったのですね。

         何度も何度も声をあげては制され、立ち上がってはつぶされてきたウィリアムたちが、
         最後の最後、国会内で活躍する様子には思わず快哉の声を上げてしまいます。

         前編でも言いましたが、このご時世にありながら無意味な党利党略で動いている
         日本の政治家たちにぜひ観てもらいたいものです。

         同時に、若く、無力であっても、志を掲げていれば、成せぬことはないんだっ、
         と思わず拳を握り締めるとのでありました。いえ、とのは若くはありませんが。

         ちょっと感動し過ぎですが、勇気と音楽が一体となった「アメイジング・グレイス」、良いです。
         しかし、3月5日公開の映画、多いですねぇ。
         どれを観るか、迷った方は、もう全部観てしまいましょう。

                                  

アメイジング・グレイス
監督/マイケル・アプテッド、製作/テレンス・マリック、エドワード・R・プレスマン、脚本/スティーヴン・ナイト、撮影/レミ・アデファラシン、音楽/デヴィッド・アーノルド
出演
ヨアン・グリフィズ/ウィリアム・ウィルバーファース、ロモーラ・ガライ/バーバラ・スプーナー、ベネディクト・カンバーバッチ/ウィリアム・ピット、アルバート・フィニー/ジョン・ニュートン、ルーファス・シーウェル/トマス・クラークソン、ユッスー・ンドゥール/オラウダ・エクイアノ
3月5日(土)銀座テアトルシネマ他全国ロードショー
2006年、イギリス、118分、配給/プレシディオ、http://www.amazing-movie.jp/


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by mtonosama | 2011-03-06 06:53 | 映画 | Comments(10)