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殿様の試写室

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      ブリューゲルの動く絵 -2-
                   The Mill and the Cross

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                    (c) 2010, Angelus Silesius, TVP S.A

                    実は、小学校の6年間、絵を習っていまして、
                    その先生はいつも赤を使うように勧めました。
             素直なとのは、赤を加えれば楽しいし、先生にも褒めてもらえるので、
                      きちんと言うことをきいたものです。

                   ブリューゲルの絵もどこかに必ず赤が活きていて、
             あっ、わたしと一緒だ!(どこが・・・)などと思っていた図々しいとのです。

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        本作「ブリューゲルの動く絵」の元になっている「十字架を担うキリスト」の画面にも
                   赤い服を着た騎馬兵たちが描かれています。
        しかし、これはちょっと禍々しい感じで、刑場へ向かうキリストの周囲を固めています。
                          気になりますね。

                    さ、一体どんなストーリーでしょうか?

ストーリー
時は16世紀。フランドル地方のアントワープの朝。
聳え立つ岩山の頂に建つ風車がゆっくりと回り始めます。

画家ピーテル・ブリューゲルはスケッチブックを片手に、村へ。
農民たちや村の風景は彼にとって創作の原点そのもの、
朝露に濡れた蜘蛛の巣も構図のヒントになります。
フランドルの自然はブリューゲルの作品にとっては宝の山。

そんな穏やかな風景が赤い服を着た騎馬兵士たちの出現で一変します。
彼らは若い男を殴り、蹴りつけ、車輪刑にして晒し者に。突然のことに泣き崩れる男の妻。

ブリューゲルの友人であり、彼の作品のコレクターでもあるニクラース・ヨンゲリングは
こうした暴挙を目前にして彼に問いかけます。「この有様を表現できるか?」と。

ブリューゲルが風車小屋に向かって手を振ると------
巨大な風車はギシギシと音を立てて、動きをゆるめ、やがて、回転を止めます。
すると、フランドルの風景の中に現れる聖書の中のワンシーン。

ブリューゲルはヨンゲリングが憂うフランドルの有様をキリストの受難に重ね合わせて描いてみせたのでした。

イエス・キリストが、聖母マリアが、フランドルの地へ現れ、
キリストは十字架を背負い、処刑場のあるゴルゴダの丘へ歩み始めたのです。
聖母マリアはイエスの悲運を嘆きます。銀貨30枚でイエスを売ったユダの姿もあります。
イエスが岩山の下に葬られ、世界が闇に包まれると、雷鳴が轟きました。
世界はどうなってしまうのでしょう。

しかし、一夜明けたフランドルにはいつもののどかな風景が広がっていました。
子どもたちは笑いさざめき、農民たちも歌い踊り始めます。
いつもながらの朝は復活を予兆する新しい一日の始まりなのでしょうか……


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                とにかく、ブリューゲルをしっかり満喫できる映画です。
              ブリューゲルというと、たくさんの人が描きこまれているのですが、
          映画ではそのひとりひとりが泣いて、笑って、苦しんで、動いているのですから、
       もうイヤっていうほど、ブリューゲルの世界と中世のフランドルを味わいつくすことができます。

                そして、すごいのはこの遠近感と立体感を味わうために、
                    重たい3Dメガネをかける必要のないこと!

                マイェスキ監督自らキャンバスに描いた巨大な背景画と
           ポーランド、チェコ、ニュージーランドで撮影したロケーション映像を重ね、
                   その上にブルーバックで撮影した俳優を置き、
            ニュージーランドで撮影された大空と雲のデジタル映像を加えると、
                            あら、不思議!
            3Dメガネなどかけなくても、素晴らしい遠近感が表現されるんです。
                スタッフの欄に並んだ人数の多さはダテじゃありません。

                3Dメガネが大嫌いなとのには実にありがたい映画でした。
                  監督はポーランドのレフ・マイェフスキーですが、
                ビデオアーティストとしても世界的な評価を受けています。
         監督業のみならず、アーティスト、詩人、舞台演出家としても活躍する多才な人物です。
              本作でも監督・製作・脚本の他、音楽、サウンド・デザイナーも担当。
                       視覚、聴覚から満足させてくれています。

                 ブリューゲルの作品は500年も描かれたものと思えないほど、
                   動きが感じられるし、農民や一般庶民が主人公で、
                  どことなくコミカルな部分を感じさせてくれるんですけど、
                    同時に、一抹の不気味さもあるような気がします。
                そんな不気味さを表現しているのが、風車のきしむ音だったり、
                         音楽だったりするんですね。
                   これって、美術館では絶対に味わえない感覚です。

                 ルーブル美術館でプレミア上映されて話題になった本作。
パリやウィーン美術史美術館まで出かけなくても、ちょっと映画館へ足を運べば、体感できてしまうブリューゲル。
                       これを観ないって法はありません。

  

                               

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ブリューゲルの動く絵
監督・製作/レフ・マイェフスキー、脚本/マイケル・フランシス・ギブソン、レフ・マイェフスキー、マイケル・フランシス・ギブソン著“The Mill and the Cross”より着想
製作総指揮/アンゲルス・シレジウス、撮影監督/レフ・マイェフスキー、アダム・シコラ、衣装デザイン/ドロタ・ドクエプロ、美術/カタジ―ナ・ソバンスカ、マルセル・ストラヴィンスキ、メイク・デザイン/ダリウス・クリシャク、モニカ・ミロフスカ、音楽/レフ・マイェフスキー、ヨゼフ・スカルツェク、雲のフォーメーション撮影/ジョン・クリストフェルス、美術監督/スタニスワフ・ポルチェク、視覚効果/オデオン・フィルム・スタジオ、視覚効果スーパーバイザー/パヴェウ・ティボラ、3Dアニメーション/マリウス・スクジェプチンスキ、合成/ダウィド・ボルケウィッツ、ワルデマー・モルダルスキ、サウンド・デザイナー/レフ・マイェフスキー、ラボ/WFDiFワルシャワ
出演
ルトガー・ハウアー/ピーテル・ブリューゲル、シャーロット・ランプリング/聖母マリア、マイケル・ヨーク/ニクラース・ヨンゲリング
12月17日(土)より渋谷・ユーロスペース他全国順次ロードショー
2011年、ポーランド・スウェーデン、96分、英語、配給/ユーロスペース+ブロードメディア・スタジオ、協賛/駐日ポーランド共和国大使館、http://www.bruegel-ugokue.com/

by mtonosama | 2011-11-29 06:48 | 映画 | Comments(10)
      ブリューゲルの動く絵 -1-
                  The Mill and the Cross

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                   (c) 2010, Angelus Silesius, TVP S.A

                   遠方の岩山の頂には大きな風車が見えます。
                 近景には悲嘆にくれる聖母マリアとおぼしき女性が。
        その向かって右には黒い鳥が羽を休める車輪のようなものが天に突き出しています。
                    これが話にきく車輪刑という拷問具でしょうか。
              中央には十字架の下で疲れ果てて膝をつく男性の姿が見えます。
                  彼が、刑場に向かうイエス・キリストに違いありません。
           おや、画面の左手には興奮した女性が背後の人に押しとどめられています。
         歩けなくなったイエスに代わって十字架を運ぶように命じられたシモンの妻ですね。

                右遠景にある円い空間に向かって、人々が駆けていきます。
            ああ、あれが処刑場のあるゴルゴダの丘でしょう。もう人垣もできています。

                  ピーテル・ブリューゲル「十字架を担うキリスト」

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                   ©Kunsthistorisches Museum Vienna

ピーテル・ブリューゲル
16世紀ネーデルラントの画家。聖書の世界や民衆の祝祭、子どもの遊びなどを主題とする
版画や油彩画はいきいきとした彼らの生活を描きだしている。
また諺を通じて、民衆の知恵を表現し、寓意的な主題で人間の弱点、無知、愚行などを
批判的に描写し、ネーデルラントを治めていたハプスブルグ家の支配者や人文主義者たち
からも高い評価を受けた。

生地や生年についてはいまだ定かではない。
アントワープで修業し、聖ルカ組合に親方として登録。
1563年にブリュッセルに移住、師であるピーテル・クック・ヴァン・アールストの娘
マイケンと結婚。1569年没。

      さらにWikiってみたところ、「『股の間から景色を覗いて農村風景のスケッチをとる習慣があり、
                その姿勢の最中に死んだ』という民間伝承が残されており、
  阿部謹也は『それこそまさに“逆立ちした世界”を描き、農民との間に生きたブリューゲルにふさわしい最期だ』
                         と評している」とありました。

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ブリューゲルといえば、美術の教科書でもおなじみです。
「雪中の狩人」とか「バベルの塔」とか。




                この人の絵画にはびっしりと人やものが描きこまれているので、
        混雑した美術館で、お客さんの背後から背伸びして覗きこむという鑑賞法は似合いません。
                             っていうか、無理。
            画集ならばじっくり観られるけれど、本物と比べるとちょいと小さすぎます。

             「バベルの塔」など建築現場の職人さんたちもしっかり描かれていて、
                 じっくりと近くで観れば、リアルな表情もわかります。
        できるものなら絵の中に入り込んで観てみたいという衝動を感じてしまうほどです------

    などという無茶な願いを実現してしまったのが、本作「ブリューゲルの動く絵」 (The Mill and the Cross)。

                          ね、もうワクワクしますよね。
                     さあ、続きは次回で。乞うご期待でございます。

                                  

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ブリューゲルの動く絵
監督・製作/レフ・マイェフスキー、脚本/マイケル・フランシス・ギブソン、レフ・マイェフスキー、マイケル・フランシス・ギブソン著“The Mill and the Cross”より着想
製作総指揮/アンゲルス・シレジウス、撮影監督/レフ・マイェフスキー、アダム・シコラ、衣装デザイン/ドロタ・ドクエプロ、美術/カタジ―ナ・ソバンスカ、マルセル・ストラヴィンスキ、メイク・デザイン/ダリウス・クリシャク、モニカ・ミロフスカ、音楽/レフ・マイェフスキー、ヨゼフ・スカルツェク、雲のフォーメーション撮影/ジョン・クリストフェルス、美術監督/スタニスワフ・ポルチェク、視覚効果/オデオン・フィルム・スタジオ、視覚効果スーパーバイザー/パヴェウ・ティボラ、3Dアニメーション/マリウス・スクジェプチンスキ、合成/ダウィド・ボルケウィッツ、ワルデマー・モルダルスキ、サウンド・デザイナー/レフ・マイェフスキー、ラボ/WFDiFワルシャワ
出演
ルトガー・ハウアー/ピーテル・ブリューゲル、シャーロット・ランプリング/聖母マリア、マイケル・ヨーク/ニクラース・ヨンゲリング
12月17日(土)より渋谷・ユーロスペース他全国順次ロードショー
2011年、ポーランド・スウェーデン、96分、英語、配給/ユーロスペース+ブロードメディア・スタジオ、協賛/駐日ポーランド共和国大使館、http://www.bruegel-ugokue.com/

by mtonosama | 2011-11-26 06:09 | 映画 | Comments(8)
                  サラの鍵 -2-
                      Sarah’s Key

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       ©2010-Hugo Productions-Studio37-TF1 Droits Audiovisuel-France2 Cinema

                 まったく人間って、ひどいことをするものです。
     でも、同時に、なかったことにされていた事件を小説化したり、映画化したりすることによって、
          忘れられかけていた過去の人々を私たちの前へ連れ戻して来てもくれます。

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        タチアナ・ド・ロネの小説「サラの鍵」に出会ったジル・パケ=プレネール監督は
     この小説が彼の家族の歴史とも関係があることを知り、絶対に自分が映画化したいと考えました。
   そして、運の良いことに、以前、共同脚本を手掛けたことのある脚本家がタチアナと親しかったのです。

                ジル・パケ=プレネール監督は彼を通じて映画化を依頼。
          タチアナ・ド・ロネは快諾して、監督は映画化権を手にすることができました。
      その後、小説はベストセラーとなり、タチアナのもとへは映画化へのオファーが殺到しましたが、
                 彼女はプレネール監督との約束を守りました。

                      忘れ去ってしまうことによって、
           ある時代の人々をいなかったものにしてしまうほど残酷なことはありません。
              そこには多分に政治というものも関わってくるのでしょう。
      実際、シラク大統領が1995年に謝罪するまで、この悲惨な事実は忘れ去られようとしていました。
           「黄色い星の子供たち」や「サラの鍵」が私たちの前に姿を現したのは、
        “忘れないで”という無数のジョーやサラたちの叫びなのかもしれないと思うとのです。

ストーリー
1942年 7月16日の朝。パリ・マレ地区。
サラとミシェルの幼い姉弟はいつもの朝を迎えていました。
と、突然、荒々しい音と共に警官たちが部屋の中に
サラは怯えるミシェルを秘密の納戸に隠し、鍵をかけます。
「静かにね。すぐに帰ってくるから」と約束して。
ユダヤ人一斉検挙の朝、サラは両親と共に連行されていきました。

2009年
アメリカ人のジュリアは、フランス人の夫と一人娘と一緒に
夫の祖母から譲り受けたパリ・マレ地区のアパートを見にきました。
ジャーナリストのジュリアは特集記事でヴェルディヴ事件を担当することになります。
「ヴェルディヴ事件って?」
同僚の若いスタッフは、ナチス占領下のパリでフランス警察が1万3千人のユダヤ人を
一斉検挙したこの事件のことを知りませんでした。


1942年 屋内競輪場(ヴェルディヴ)
水もトイレもない屋内競輪場(ヴェルディヴ)に詰め込まれたパリ中から集められたユダヤ人。
絶望した女性がサラの目の前で、階下に飛び降りました。
蒸し暑さと悪臭と異常な混乱の中、
サラの頭は納戸に隠してきた弟ミシェルのことでいっぱいでした。
「ああ、早く帰らないと…」

2009年 屋内競輪場跡地
ジュリアは屋内競輪場跡地を訪ねます。
近くに住む老婦人はジュリアの取材に「悪臭で窓も開けられなかった」と当時を振り返り、
「中で何が起こっているのか知ろうとしなかったのですか?」と問うジュリアに
答えました。
「どうすれば良かったの…?」
取材後、入院中の夫の祖母を見舞に行き、アパートの入手が1942年8月と知ったジュリアは、
なぜ戦争中に引越しなどしたのかと疑問を抱きます。


1942年 父との別れ
サラは怯えながら、トラックに乗せられボーヌ臨時収容所に到着。
そこで、父親と引き離されました。母と抱き合うサラ…

2009年 夫との衝突
過去にニ度の流産を経験したジュリアは45歳でようやく待望の第ニ子を妊娠。
ところが、夫はその歳で父親になることを断固として拒むのでした。


1942年 母との別れ
母親とも引き離されるサラ。何度も何度も抱き合い、口づける母と子でした。
抱き合ったままの母子に容赦なく放水する警官。
サラは弟が待つ納戸の鍵を握りしめ、そのまま気を失ってしまいます。

2009年 ホロコースト記念館
取材のため、ホロコースト記念館を訪れたジュリアは、
そこに検挙されたユダヤ人たちの資料が保存されていると聞き、
館長に自分のアパートの住所を告げました。


1942年 逃亡
脱走を決意するサラ。
気を失っていた彼女を介抱してくれていた少女と鉄条網をくぐり抜けます。
黄金色に実った麦畑を走り抜け、黄色い星を服からむしりとり、全力で走ります。
しかし、ようやく辿り着いた村の人から追い払われるサラたち…

2009年
ジュリアは真実をつきとめました。
彼女のアパートにはやはりユダヤ人一家が暮らしていたのです。


村の老夫婦にかくまわれたサラは、とうとうパリ・マレ地区のアパートに帰ってきます。
その時の様子を当時まだ幼かったジュリアの舅は覚えていました。
そして……


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                       「私はサラ・スタジンスキー」
          脱走時、鉄条網のところでサラたちを捕まえた警官の目をまっすぐに見て、
                聞き覚えていた彼の名を呼びかけ、名を名乗るサラ。
                   名前を名乗る時の彼女の堂々とした態度。
          警官は幼いサラの威厳に満ちた様子に気圧され、サラたちを見逃がします。

               ユダヤ人とかフランス人ではなく、子どもとか大人でもなく、
         人間と人間との関係が成り立った瞬間です。もっとも感動的な瞬間でした。

          ああ、でも、何百回「感動した!」と書いても、この素晴らしいシーンを
                  とのの力ではお伝えすることはできません。
     やはり、この映画は皆さんがご自身の目でご覧になって、心をうちふるわせてほしい、です。

                  映画はサラのその後も描き出しています。
      全力で逞しく生き抜いた10歳の少女の内にずっと渦巻いていたものはなんだったのか…

  何十年経っても、少女の心を刺し続ける戦争の残虐さにあらためて深いため息をつくしかありません。

  

                             

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サラの鍵
監督/ジル・パケ=プレネール、脚本/セルジュ・ジョンクール、ジル・パケ=プレネール、原作/タチアナ・ド・ロネ、製作/ステファーヌ・マルシル/ヒューゴ・プロダクションズ、撮影/パスカル・リダオ、音楽/マックス・リヒター
出演
クリスティン・スコット・トーマス/ジュリア、メリュジーヌ・マヤンス/サラ、ニエル・アレストリュプ/ジュール・デュフォール、フレデリック・ピエロ/ベルトラン(ジュリアの夫)、エイダン・クイン/ウィリアム・レインズファード、ミシェル・デュシューソワ/エドゥアール・テザック、ドミニク・フロ/ジェヌヴィエーヴ・デュフォール、ジゼル・カサドシュ/マメ、ナターシャ・マシュケヴィッチ/ミセス・スタルジンスキ、アルベン・バジュラクタラジ/ミスター・スタルジンスキ、サラ・パー/レイチェル、カリーナ・ヒン/ゾイ(ジュリアの長女)、ジョージ・バート/リチャード・レインズファード、シャーロット・ポートレル/成長したサラ
12月17日(土)銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、111分、後援/フランス大使館、協力/ユニフランス・フィルムズ/東京日仏学院、配給/ギャガGAGA★
http://www.sara.gaga.ne.jp/

by mtonosama | 2011-11-23 06:54 | 映画 | Comments(6)
                   サラの鍵 -1-
                       Sarah’s Key

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        ©2010-Hugo Productions-Studio37-TF1 Droits Audiovisuel-France2 Cinema

              これまで生きてきた150年間に、大泣きした映画があります。
                 「禁じられた遊び」(‘52 ルネ・クレマン監督)
                 「ひまわり」(‘70 ヴィットリオ・デ・シーカ監督)
                 「火垂るの墓」アニメ版(‘88 監督/脚本 高畑勲)
                           が、それです。

            「禁じられた遊び」は中学の時、学校の映画鑑賞会で観たのですが、
           泣いて、泣いて、泣いて、泣き過ぎて、頭が痛くなってしまったほどでした。
            「ひまわり」は初めて観た劇場で泣き、再放送で泣き、何度観ても泣き、
               あのヘンリー・マンシーニの曲を思い浮かべるだけで泣き、
                 今では自分がどこで泣くか、完全に把握しています。
       「火垂るの墓」はアニメだけに人前で泣くのはさすがに恥ずかしいのでコソコソ泣きますが、
                  一人で観ているときには安心して号泣します。

                    この3作に共通する主題は戦争でした。

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                今回、当試写室で上映する「サラの鍵」も戦争がテーマです。
        それもフランスにおけるユダヤ人の一斉検挙(La Rafle)を物語の根幹に据えたお話。
       今年7月当試写室で上映した「黄色い星の子供たち」http://mtonosama.exblog.jp/16213471/
                と同じくフランスにおけるユダヤ人迫害を描いた映画です。

              「黄色い星の子供たち」は、脚本も担当したローズ・ボッシュ監督が、
                          当時の資料を読みこみ、
               戦後に製作されたラジオやテレビのインタビューを探し出し、
               わずかに生き残った事件の関係者たちからその内容を聴き取り、
              フランス人として初めて、この事件の全貌を形にしようとしたものなら、
              「サラの鍵」はタチアナ・ド・ロネという作家の小説を映画化したもの。

              戦時中、フランス政府が行った暴挙を、初めてフランス人のみならず、
                私たちの前にはっきりと示したのが「黄色い星の子供たち」。
                そして、「サラの鍵」は、小説という更に一歩踏み込んだ形で、
              ユダヤ人一斉検挙と、それを体験したサラのその後を描いています。

                「サラの鍵」の中で、1人のジャーナリストがこの事件を取材し、
              最初は事件とは一定の距離をおきつつ、客観的に関わっていたのに、
         歴史の闇を手探りしつつ、やがて自分の全存在を賭けて、サラを追いかけていく━━━

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                       10歳の少女サラのその後の人生と、
         人は過去とのつながりを断って生きる存在であってはいけないことを知ってしまった
                 ジャーナリストの目が、この映画に深さを与えています。

                 「黄色い星の子供たち」がユダヤ人一斉検挙という事件を
                   まずは全体で捉えて提示してくれた映画だとしたら、
                「サラの鍵」はサラという女性にレンズを固定し、定点観測のように、
                 戦時中フランスで起こったこの悲惨な事件を描いた映画です。

          実は、「黄色い星の子供たち」でもラストシーンでしゃくりあげて泣いてしまいました。
             試写室の隣席におすぎさんがいらしたので「なによ。うっとおしいわね」と
                 思われたのではないかと、余計な心配をしていたとのです。

                   でも、本作「サラの鍵」では涙が出ませんでした。
                              なぜでしょう。
                 サラとジュリアの人生がパラレルワールドのように描かれつつ、
              ミステリアスに観客を導いていくので、泣いているヒマがありませんでした。
       それと、思いもかけないサラの人生にまばたきすることすら忘れてスクリーンをみつめていたので
               湧き出した涙も瞳の上で乾いてしまったのが、その理由でしょうか。
                          深く重く感動的な映画でした。

      ジャーナリストを演じたクリスティン・スコット・トーマス(「イングリッシュ・ペイシェント」)が良かったぁ。
                     アメリカ出身のジャーナリストという設定なので、
           ほんとだったら、正義感をふりかざした大げさな演技になってしまうと思うんです。
                     もう「わかった、わかった」って言いたくなる感じで。
           でも、彼女、ほとばしる感情を抑え、静かに、深い悲しみと怒りを示していました。

            そして、さらにすごいのがサラの少女時代を演じたメリュジーヌ・マヤンス。
                       鬼才フランソワーズ・オゾン監督をして
                     「メリュジーヌは幼い少女ではなく、女優なのだ」
              と言わしめた名女優。すごい!としか言いようのない演技でした。

            さあ、どんなお話なのでしょうか。続きは次回までお待ちくださいませ。

                                

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サラの鍵
監督/ジル・パケ=プレネール、脚本/セルジュ・ジョンクール、ジル・パケ=プレネール、原作/タチアナ・ド・ロネ、製作/ステファーヌ・マルシル/ヒューゴ・プロダクションズ、撮影/パスカル・リダオ、音楽/マックス・リヒター
出演
クリスティン・スコット・トーマス/ジュリア、メリュジーヌ・マヤンス/サラ、ニエル・アレストリュプ/ジュール・デュフォール、フレデリック・ピエロ/ベルトラン(ジュリアの夫)、エイダン・クイン/ウィリアム・レインズファード、ミシェル・デュシューソワ/エドゥアール・テザック、ドミニク・フロ/ジェヌヴィエーヴ・デュフォール、ジゼル・カサドシュ/マメ、ナターシャ・マシュケヴィッチ/ミセス・スタルジンスキ、アルベン・バジュラクタラジ/ミスター・スタルジンスキ、サラ・パー/レイチェル、カリーナ・ヒン/ゾイ(ジュリアの長女)、ジョージ・バート/リチャード・レインズファード、シャーロット・ポートレル/成長したサラ
12月17日(土)銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー
2010年、フランス映画、111分、後援/フランス大使館、協力/ユニフランス・フィルムズ/東京日仏学院、配給/ギャガGAGA★
http://www.sara.gaga.ne.jp/

by mtonosama | 2011-11-20 06:33 | 映画 | Comments(8)
        フィフティ・フィフティ  -2-
                           50/50

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                      ©2011 IWC Productions,LLC

                      転んでもただでは起きない脚本家。
                    病気を映画のネタにしようとする友人たち。

                    さすが生き馬の目を抜くアメリカの映画界。

        とはいえ、その位、病気を客観視できれば、病気の方から逃げていってくれるかもしれませんね。

                      さて、そのストーリーは、というと・・・

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ストーリー
シアトルのラジオ局で番組制作をしているアダムは27歳。
まじめで律義で整理整頓も上手で運転免許も持っていない彼なのに、
なぜかその周囲に集まるのは正反対の人間ばかり。

恋人のレイチェルは画家。
マイペースな彼女はいつも泊まりにきては、アダムの家を散らかしっ放しにしていきます。
ラジオ局の同僚で、親友のカイルも女好きでお気楽で、アダムとは真逆の性格。

今日もカイルの車に乗せてもらって出勤するアダム。
このところ、なかなか腰の痛みが治まらないのが気になっています。
「レイチェルとエッチのし過ぎだよ」などとカイルにおちょくられながらも、
思い切って病院で検査を受けることにしたアダムでしたが―――

その結果は、悪性神経鞘腫 神経線維肉腫!
5年後の生存率50%、転移後の生存率は10%という大変シビアなガンでした。

落ち込んでいても仕方がないと、アダムは抗ガン剤治療を受けることに。
レイチェルはアダムの闘病生活を支えると言ってくれるし、
アルツハイマーの父の世話で大変な母親もアダムと同居すると提案してくれます。
会社の同僚たちも心配してパーティを開いてくれました。

さすがに、次第に落ち込んできたアダムは担当医が紹介してくれたセラピストのキャサリンに
診てもらうことにしましたが、このセラピスト、24歳でセラピーの経験もまだまだ未熟です。
若干の不安も抱えつつ、病気に向き合うアダムでした。

思った以上に過酷な抗ガン剤治療。
アダムは患者仲間のアランやミッチに励まされながら、通院を続けます。
しかし、レイチェルは病院への送迎も遅れがち。
いきおいアダムは女好きの悪友カイルに頼むことが多くなるのですが、
カイルときたら、本屋の店員に声をかけデートの約束をとりつける始末。
渋々カイルのデートについていったアダムが目にしたものは、なんとレイチェルの濃厚なキスシーン。

レイチェルは看病に疲れたと告白。アダムも彼女と別れることを決意しました。

シングルになったアダムを連れ出したカイルはなんとガンをネタにナンパを始め、
あろうことか、ナンパは大成功。
でも、治療で体力が落ちているアダムはことに及ぶのは無理でした。

ある日、バスで通院するアダムを見かけたセラピストのキャサリンが車に乗せてくれました。
ところが、その車ときたら、ゴミで足の置場もないほど。
うんざりしつつも、なぜかキャサリンと一緒だと心が落ち着くアダム。

そんなとき、患者仲間のティムが亡くなります。
さらに、抗ガン剤の効果がなく、摘出手術をしないと転移の危険があると
アダムは医師から告げられるのでした……


f0165567_626101.jpg

               えーっ!重い病気なのに通院で治療できるのですね。
              身体のケアだけでなく、心のケアも同時進行されるんだ!
               そして、治療の合間にナンパまでできちゃうんだ!!
          重病であっても、普通の生活が営めるなら、その方が良いですものね。

  さらにさらに、単に女好きなだけだと思っていた悪友カイルが、実は、意外な心遣いをしていたり、
    アルツハイマーのおとうさんが息子の手術の前にかつての頼りになる親父の姿に戻ったり。
      笑ったり、しようがない人たちだねぇ、と思って観ていた人たちが見せてくれる
            想定外の素晴らしさに、ちょっとほろりと来てしまいました。

         明日は何が起きるかわからない、フィフティ・フィフティの人生だったら、
   今日という日をなによりも大切な日として過ごしたい、と今さらながら思ったとのであります。

   

                              

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フィフティ・フィフティ
監督/ジョナサン・レヴィン、脚本/ウィル・レイサー、製作/エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、ベン・カーリン、音楽/マイケル・ジアッキノ、撮影/テリー・ステイシー
出演
ジョセフ・ゴードン=レヴィット/アダム、セス・ローゲン/カイル、アナ・ケンドリック、ブライス・ダラス・ハワード/レイチェル、アンジェリカ・ヒューストン/ダイアン、マット・フルーワー/ミッチ、フィリップ・ベイカー・ホール/アラン
12月1日(木)TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズシャンテ他全国ロードショー
2011年、アメリカ、100分、配給/アスミック・エース、http://5050.asmik-ace.co.jp/

by mtonosama | 2011-11-17 06:39 | 映画 | Comments(10)
        フィフティ・フィフティ  -1-
                             50/50

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                        ©2011 IWC Productions,LLC

                  あの~、人生って突然とんでもないことが起こりますよね。
                  もしかして予兆みたいなものはあったのかもしれませんが、
                それは、後になって「あれがそうだったのか」と思うだけであって、
         やはり「ある朝目覚めたら、突然、虫になっていた!」的な事態に襲われるものであります。

                           え?実感がこもってるって?
                               実は・・・・・

                              って、違います。

         でも、いずれにしても、ずう~っと今の平穏な生活が続くというのはありえない訳であって、
               明日は冷たい歩道で膝を抱えて座り込んでいるかもしれないし、
           あるいは、アパートの窓から夜空に輝く2つの月を眺めているかもしれません。

                ま、突然の事態だからこそ、アドレナリンもいっぱい湧き出して
              とんでもないことに対して、闘うってこともできるのかもしれませんが。

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            そんな映画が、今回当試写室で上映する「フィフティ・フィフティ 50/50」です。

               酒も煙草もやらず、エコな生活を心がけている27歳の普通の青年に
               突然告げられた病名はガン!生存率50%、その反対の比率も50%。
                        生きるか死ぬかはフィフティ・フィフティ。

          本作の脚本を書いたウィル・レイサーが自身の闘病中のエピソードをまとめあげた
                       というだけあって、現実味があります。
              だから、逆に、やたら深刻になったり、愁嘆場を演じたりせず、
       時には、笑ったり、「そこまでするかぁ?」とつっこみを入れることもできる安心感があります。

                 主人公アダムを演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットと
                  エッチな悪友カイル役のセス・ローゲン良かったです。
         ちなみにこのセス・ローゲンは脚本を書いたウィル・レイサーの友人なのだそうです。
                  セス・ローゲン、製作にも名前があがっていますね。

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                  脚本家のウィル・レイサーとセス・ローゲン、
 そして、プロデューサーのエヴァン・ゴールドバーグが出会ったのはある番組の制作現場でした。皆まだ20代。
          過酷な制作環境の中で疲れ果てたウィルが病に侵されていたことには
                      誰も気付かなかったといいます。
              8ヶ月後の番組終了時に、ウィルはガンの宣告を受けました。

             その後、闘病生活に入ったウィルに、脚本を書くよう勧めたのは
                  セス・ローゲンとエヴァン・ゴールドバーグ。
                    セスはその理由をこう語っています。
 「若い男が重い病と闘う映画を観たことがなかったからね。正しく扱えば最高に面白い話になると思ったんだ

                  確かに若い男性の闘病映画ってあまりないかも。

              病気を扱った映画で、甘美なメロディと共にすぐ思い出すのは
                      「ある愛の詩」(‘70)(古っ)ですが、
          この映画は、アリ・マッグロー演じる若い妻が愛する夫の献身にも関わらず、
                       死んでしまうというものでした。
         当時の若き乙女たちの紅涙をしぼって、しぼって、しぼりつくした映画でしたねぇ。

              でも、3人に1人とも、2人に1人とも言われるガン患者の増加の中、
             治る人も随分多くなっているのですから、泣いてばかりはいられません。

             そんなわけで、この映画はまったくもってお涙ちょうだいではありません。
                        泣きたい方にはごめんなさい。
    さりげなく治療に向かうアダムと、なぜかいつも傍にいておかしな励まし方をしてくれる友人カイルを軸に、
          家族や恋人との関係を、経験者ならではのリアルで温かい目で描いた作品です。

                    もし、どうしても泣きたい方もご安心ください。
            温かい気持ちになって、ホロッと来てしまうシーンもちゃーんとありますから。

                         さあ、どんなお話でしょうね。
                        次回まで乞うご期待であります。

                                

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フィフティ・フィフティ
監督/ジョナサン・レヴィン、脚本/ウィル・レイサー、製作/エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、ベン・カーリン、音楽/マイケル・ジアッキノ、撮影/テリー・ステイシー
出演
ジョセフ・ゴードン=レヴィット/アダム、セス・ローゲン/カイル、アナ・ケンドリック、ブライス・ダラス・ハワード/レイチェル、アンジェリカ・ヒューストン/ダイアン、マット・フルーワー/ミッチ、フィリップ・ベイカー・ホール/アラン
12月1日(木)TOHOシネマズ渋谷、TOHOシネマズシャンテ他全国ロードショー
2011年、アメリカ、100分、配給/アスミック・エース、http://5050.asmik-ace.co.jp/

by mtonosama | 2011-11-14 06:16 | 映画 | Comments(4)
   サルトルとボーヴォワール 
                         哲学と愛 -2-

                     Les Amants du Flore

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               ©PAMPA PRODUCTION-FUGITIVE PRODUCTIONS-MMVI

                 今から70年以上も前のサルトルとボーヴォワールの愛の形。
            それは、愛を誓いながらも、同時に、他の相手と関係を持つことも認めあい、
                   その詳細をすべて報告しあうという<契約結婚>でした。

                   現代に置き換えてもなかなか斬新な関係であります。

            当然のことながら、ボーヴォワールにとっては少しばかり葛藤がある形です。
       だって、パートナーが誰とでも関係を持ち、また、その中身を逐一報告されるとあってはねぇ。
              自分だって同じことをすればいい、で片付く問題ではないと思います。

                       しかし、彼女はその形を受け入れました。
          当時、結婚か、独身で仕事に生きるか、という選択肢しか持たされていなかった女性。
             ボーヴォワールはそうしたことにはっきりと叛旗を翻したのです。Non!と。

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                    この映画では、1920年代末期から1945年以降、
          サン・ジェルマン・デ・プレを中心に新しい文化が生まれた時代が描かれています。

            原題“Les Amants du Flore”(「フロールの恋人たち」)のフロールというのは
             サン・ジェルマン・デ・プレにあったカフェ・ド・フロールというカフェのこと。
             サルトルやボーヴォワールたちはこの店の隣り合ったテーブルに座って
            執筆し続けていたものです。戦争も終わり、自由で闊達な良い時代でした。
 そこでは、その時代を共に生きたカミユやジャン・ジュネ、ポール・ニザンたち(これまた懐かしい名前ですが)
                          も一緒だったことでしょう。
                      映画にも登場しますから、お楽しみに。

ストーリー
1929年、ソルボンヌ大学に通うシモーヌ・ド・ボーヴォワールは
図書館でケンカに巻き込まれます。
その渦中にいたのがジャン=ポール・サルトル、天才と噂される有名人です。

教師を目指すボーヴォワールは1級教員資格試験の面接に向かう途中、
親友のローラが母親の進める結婚のために大学を中退させられることに怒っていました。


ある日、ボーヴォワールはサルトルから「君は理想の女性だ」と告げられます。
最初は警戒していた彼女も打ち解けていき、2人は1級教員資格取得をめざし一緒に勉強するように。
その結果はサルトルが首席。そして、ボーヴォワールは2番。彼女は歴代最年少での合格でした。

そんな喜びのさなか、発表の会場にやってきた親友のローラが倒れてしまいました。
母親が無理に押し進めていた結婚で精神に異常をきたしてしまっていたのです。


数日後、ボーヴォワールのあとを追って、彼女が訪れている田舎町に車を走らせるサルトル。
感動した彼女は、その夜、両親の目を盗み、サルトルと熱く抱き合うのでした。

やがて、家を出て、哲学の教師として働き始めたサルトルと暮らすことを決意したボーヴォワール。

ローラの死を告げる手紙が届いたのはそんな時でした。
ローラの遺体を前に、その母親と向かい合ったボーヴォワールは、
ブルジョワ階級の持つ倫理観とカトリックの道徳感への憎しみと軽蔑を増幅させるのでした。


そして、サルトルと暮らし、執筆に邁進するボーヴォワール。
しかし、そのことは彼女が大変な苦悩と向き合いながら生きていくことを意味していました……

                 時代の寵児であり、同時に、大変な使命感を持って
       戦後から、60年代、70年代の社会の変動期を生き抜いてきたサルトルとボーヴォワール。

                とりわけ、第二の性に属するボーヴォワールにとっては、
           自分の中におそらく持っていたであろうサルトルに対する独占的な愛を抑え込み、
             新しい形の愛を選んだことは結構きついことだったんではないでしょうか。

               彼女は、新しい思想に身を捧げるのだ、という崇高な決意を、
                愛する男を独占したいという欲望に優先させたわけです。

          アナ・ムグラリスが、強い女、闘う女としてのボーヴォワールが時々見せる弱い一面を
                   あの特徴的な強い目で表現していました。素敵でした。

                アナ・ムグラリス。強い目力と知的な風貌を持った女優さんです。
   (昨年1月、当試写室で上映した「シャネル&ストラヴィンスキー」http://mtonosama.exblog.jp/12637718/ 
                    でも強い女性ココ・シャネルを演じていました)

                        サルトルとボーヴォワール。
          2人は終生、時代の広告塔として闘い続けた同志でありパートナーでした。
              後半2人の間に存在する愛情だけとはいえない打算と計算に、
                  時代の寵児であることの大変さを感じたとのです。

         

                                

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サルトルとボーヴォワール 哲学と愛
監督/イラン・デュラン=コーエン、脚本/シャンタル・ド・リュデール、エヴリーヌ・ピジエ、撮影/クリストフ・グライヨ、編集/ユーグ・オルデュナ、録音/フレデリック・ウルマン、音楽/グレゴワール・エツェル、美術/シャンタル・ギュリアーニ、衣装/シルヴィ・ド・セゴンザック、プロデューサー/ニコラ・トローブ
出演
アナ・ムグラリス/シモーヌ・ド・ボーヴォワール、ロラン・ドイチェ/ジャン=ポール・サルトル、カル・ウェーバー/ネルソン・オルグレン、キャロリーヌ・シロル/フランソワーズ・ド・ボーヴォワール、ディディエ・サンドル/ジョルジュ・ド・ボーヴォワール、ウラジスラフ・ガラルド/ポール・ニザン、ロベール・プラニョル/アルベール・カミユ、フィリップ・バルディ/フランソワ・モーリアック
11月26日(土)よりユーロスペースにて全国順次公開
2006年、フランス、105分、後援/フランス大使館、配給/スターサンズ、http://tetsugakutoai.com/

by mtonosama | 2011-11-11 06:58 | 映画 | Comments(6)
      サルトルとボーヴォワール 
                       哲学と愛  -1-
                   Les Amants du Flore

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           ©PAMPA PRODUCTION-FUGITIVE PRODUCTIONS-MMVI

                      な、なんと懐かしいお名前!
                   150歳のとのにも若い日々はありましたが、
               その頃、憧憬を持って、目にし、耳にしたお名前であります。

                  サルトルの唱えるアンガージュマン(engagement)。
       その昔、フランス語なんてできないくせにちょっと鼻にかかったそれらしい発音を
                   真似たりしたものです(ああ、恥ずかしい)。
      あるいは、ボーヴォワールの「人は女として生まれるのではない。女になるのだ」とか。
                   「よくぞ、言ってくださった」という感じで
           血気にはやる若いものたちにはたまらなくガツンとくる言葉でした。

アンガージュマン
この概念 [アンガージュマン]はさまざまに解釈が可能であり、
その意味は必ずしも一義的ではない。
このことばには、単に〈参加〉という訳語だけではなくて、
〈政治参加〉〈社会参加〉〈現実参加〉〈自己束縛〉〈責任敢取〉〈かかわり〉など、
さまざまの訳語があてられている。
これらの訳語にうかがわれることは、現実を遊離して生きるのではなく、
むしろ現実そのものにかかわって生きるということである。
市倉宏祐 「ハイデッガーとサルトルと詩人たち」(NHKブックス)

「人は女として生まれるのではない。女になるのだ」
「第二の性」(‘49)第2部「体験篇」冒頭において
「On ne naît pas femme:on le devient.人は女に生まれるのではない、女になるのだ」とし、
女性らしさが社会的に作られた約束事に過ぎないことを主張。ジェンダー論の基礎を作る。
(Wikipediaより)


f0165567_664390.jpg写真は1960年。
サルトルとボーヴォワールがあのゲバラと会談しているところです。
なんたって、この2人、時代の寵児でありますからね。
最近で、この2人に匹敵するカップルといえばジョン・レノンとオノ・ヨーコ位のものでしょうか?いや、もっとすごいかもしれません。
     といっても、サルトルもボーヴォワールもジョンも今や遠い時代の人になってしまいました・・・・・
                       あ、ここでしんみりしてどーする。

         ご承知のように、ジャン=ポール・サルトルは第2次大戦後、実存主義を広め、
             1960年代にはフランスはもちろん世界中に大きな影響を与え、
          学生運動のバックボーンとなった哲学者であり、作家であり、評論家です。

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             そして、シモーヌ・ド・ボーヴォワールは「第二の性」を著し、
              当時、それこそ第二の性であった女性の地位を向上し、
(40年代はフランスですら女性は下位に見られていたんですね。そのことは当試写室で昨年6月上映した「シスタースマイル ドミニクの歌」http://mtonosama.exblog.jp/13899734/ でも描かれていました)        
        幸福を実現するために社会通念や偏見と闘い、意識を変革した哲学者そして作家です。
      さらに自由恋愛から同性愛まで、タブーとされていた愛の形を実践したことでも知られています。

         さて、この2人が出会ったのは1929年、まだソルボンヌ大学の学生だった頃。
     ボーヴォワールとしては、優秀だけど、女性にめっぽう手が早く、斜視で自信家のサルトルと、
         生涯を通じて影響を与えあう間柄になるとは思ってもいなかったでしょうが。

              さあ、2人の出会いと人生はどんなものだったのでしょうか。
                       乞うご期待でございますよ。

                            

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サルトルとボーヴォワール 哲学と愛
監督/イラン・デュラン=コーエン、脚本/シャンタル・ド・リュデール、エヴリーヌ・ピジエ、撮影/クリストフ・グライヨ、編集/ユーグ・オルデュナ、録音/フレデリック・ウルマン、音楽/グレゴワール・エツェル、美術/シャンタル・ギュリアーニ、衣装/シルヴィ・ド・セゴンザック、プロデューサー/ニコラ・トローブ
出演
アナ・ムグラリス/シモーヌ・ド・ボーヴォワール、ロラン・ドイチェ/ジャン=ポール・サルトル、カル・ウェーバー/ネルソン・オルグレン、キャロリーヌ・シロル/フランソワーズ・ド・ボーヴォワール、ディディエ・サンドル/ジョルジュ・ド・ボーヴォワール、ウラジスラフ・ガラルド/ポール・ニザン、ロベール・プラニョル/アルベール・カミユ、フィリップ・バルディ/フランソワ・モーリアック
11月26日(土)よりユーロスペースにて全国順次公開
2006年、フランス、105分、後援/フランス大使館、配給/スターサンズ、http://tetsugakutoai.com/

by mtonosama | 2011-11-08 06:32 | 映画 | Comments(13)
              ラブ&ドラッグ -2-
                   LOVE & OTHER DRUG

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(C) 2010 TCF Hungary Film Rights Exploitation Limited Liability Company, Twentieth Century Fox Film Corporation, Monarchy Enterprises S.a.r.l. and Dune Entertainment III LLC in Brazil, Italy,Japan, Korea and Spain.


          その昔、プロパー(宣伝・販売員)と呼ばれていた製薬会社セールスマンも、
         
         今はMR(Medical Representative:医薬情報担当者)と呼ばれるそうであります。
          
          この映画は、製薬会社セールスマンの呼称がそのMRに変わった頃のお話。


         といっても、もちろん医薬情報に関する難しい映画ではなく、ラブ・コメディです。


                     MR、パーキンソン病、バイアグラ。

         関係がありそうでなさそうなこのお題が結びつくといかなるお話になるのでしょうか?


ストーリー
巧みな話術とノリの良さ。女性にめっぽうもてて、渡るところ敵なしのジェイミー。
ですが、家に帰れば、両親も姉も医師という優秀な家系で、
医学部中退の彼は落ちこぼれ扱い。
ま、ちょっと風変わりな弟はいますが。


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そんなジェイミーが就いた新しい仕事はファイバー製薬のセールスマン。
配属先のピッツバーグで病院を相手に営業を開始しましたが、
他社の強力なライバルに行く手を阻まれ、四苦八苦。

将を射んと欲すればまず馬を射よ、という訳で、病院の受付の女性を誘惑。
なんとか薬を売るための道筋をつけようと奮闘します。


そんなある日、パーキンソン病で通院中の若くて美しいマギーに出会ったジェイミー。
なんと、その日の内に彼女とベッドへ。
それも、彼女の方から誘われるという今までとは違うパターン!
最初は割り切った関係でしたが、ジェイミーは次第にマギーに本気になっていきます。
ところが、彼女は「誰にも心を許すことができないの」ですって。

その頃、新薬バイアグラが開発され、ジェイミーが販売許可をゲットしました。
薬は飛ぶように売れ、以前はジェイミーを無視していた医師たちも「もっとサンプルを分けて」と懇願。

販売記録を伸ばし続けるジェイミー。
マギーとの仲も順調で、優秀なセールスマンのみが出席できるというシカゴの研修会に
彼女を同伴して出席します。

マギーの病気は悪化していましたが、シカゴでパーキンソン病の友の会に出席した彼女は、
病気と付き合い続ける勇気を持ち始めます。

一方、研修会で同じ病の妻を持つという男から「彼女とは別れた方がいい」と忠告され、
動揺するジェイクでした……


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           う~ん、はっきり言ってマギーがなぜパーキンソン病でなくてはならないのかな?

                   映画になぜ?は必要ないともいえますけど。

     夢の新薬に群がる医師たちのジェイミーへの掌を返したようなへつらいって、ありがち過ぎないかな?

                   ありがちなのがコメディかもしれませんけど。

     
          人々がバイアグラに抱く、後ろめたいような、あるいは、やましいような、あるいは、

               かなりエッチなイメージを利用すれば面白いだろう、と期待して、

      原作本の映画化権を買い取ったんでしょうか?という意地悪な感想を持ってしまったとのです。

                     でも、笑い、エッチ、ハッピーエンド。

                ハリウッド映画が大好きな要素は全部つまっていますよ。


             ジェイク・ギレンホールも、アン・ハサウェイもいろんな作品に出て

                      さらに良い俳優に育っていくんでしょう。

                           いいなぁ、若いって。

         

                                


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ラブ&ドラッグ
監督/エドワード・ズウィック、製作総指揮/アーノン・ミルチャン、マーガレット・ライリー、製作/スコット・ステューバー、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ、チャールズ・ランドルフ、ピーター・ヤン・ブルック、原作/ジェイミー・レイディ「全米セールスNo.1に輝いた〈バイアグラ〉セールスマン涙と笑いの奮闘記」、脚本/チャールズ・ランドルフ、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ、音楽/ジェームズ・ニュートン・ハワード、撮影/スティーヴン・ファイアーバーグ
出演
ジェイク・ギレンホール/ジェイミー・ランドール、アン・ハサウェイ/マギー・マードック、オリバー・プラット/ブルース、ハンク・アザリア/スタン・ナイト、ジョシュ・ギャッド/ジョシュ・ランドール、ガブリエル・マクト/トレイ・ハニガン、ジュディ・グリア/シンディ、ジョージ・シーガル/ジェイムズ・ランドール、ジル・クレイバーグ/ナンシー・ランドール
11月19日(土)よりシネマート新宿にてロードショー
2010年、アメリカ、113分、配給/エスピーオー

by mtonosama | 2011-11-05 06:19 | 映画 | Comments(8)
              ラブ&ドラッグ -1-
                 LOVE & OTHER DRUG

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(C) 2010 TCF Hungary Film Rights Exploitation Limited Liability Company, Twentieth Century Fox Film Corporation, Monarchy Enterprises S.a.r.l. and Dune Entertainment III LLC in Brazil, Italy,Japan, Korea and Spain.

               なぜか、またまたラブ♡コメが登場してしまいました。
          重い映画を観て、真剣に考え込んだ後は、美男美女のラブアフェアーを
           ワハハッと笑いながら観るのも人生においては必要なシーンです。
                  って、それほど大げさなことではないか。

              美男はジェイク・ギレンホール、美女はアン・ハサウェイ。
     この2人「ブロークバック・マウンテン」(‘05 アン・リー監督)でも夫婦役で出演しています。
  といっても、とのは「ブロークバック・マウンテン」でのアン・ハサウェイの印象があまりないんですけど。

   やはり、ジェイク・ギレンホールとヒース・レジャーの存在感があまりに強かったからでしょうね。
           っていうか、ゲイの映画ですから、世間を欺くために結婚した妻の影が
         薄くなるのも止むを得ないですよね。アン・ハサウェイさん、ご苦労さまでした。

           アン・ハサウェイといえば、シェークスピアの奥さんも同じ名前です。
       そうです、そうです。18歳のシェークスピアが、できちゃった結婚した8歳年上の奥さん。
           本作のアン・ハサウェイは本名もアン・ハサウェイ。同姓同名ですね。
          といっても、16世紀のアンさんとつながりがあるのかどうかは知りませんが。

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        「プリティ・プリンセス」(‘01)で主役に抜擢され、その後、同作続編(‘04)を経て、
                「ブロークバック・マウンテン」(‘05)に出演。
      「プラダを着た悪魔」(‘06)でブレークし、「ジェイン・オースティン秘められた恋」(‘07)
                  http://mtonosama.exblog.jp/12057537/
             「レイチェルの結婚」(‘08)に主演した女優さんです。

      アン・ハサウェイって、「プリティ・プリンセス」のイメージが強いからかもしれませんが、
          どうしてもディズニー・アニメに出てくるお姫さまって感じがします。
                 例えば「眠れる森の美女」のオーロラ姫。
  っていうか、オーロラ姫みたいだから「プリティ・プリンセス」の主役にキャスティングされたのか・・・・・

           「ハート・ブレイカー」http://mtonosama.exblog.jp/16702418/ 
           のヴァネッサ・パラディのすきっ歯も現実的で良いけれど、
            アン・ハサウェイみたいなパーフェクト・ビューティも
 (スクリーン映えする美人は往々にして現実世界では目も鼻も口も大づくりということはいえますが)
               こうしたラブ・コメディには良しとしましょう。

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              しかし、非現実的なのはアン・ハサウェイの美しさだけ。
  本作はジェイミー・レイディの「全米セールスNo.1に輝いた〈バイアグラ〉セールスマン涙と笑いの奮闘記」
                       を土台にしたもの。
               ファイザー製薬もバイアグラも実名で登場します。
                ただ、若くしてパーキンソン病を発症しながら
    アーティストとして積極的に生きる女性・マギー(アン・ハサウェイ)は映画の上だけの人物。
       ジェイク・ギレンホール演じるバイアグラセールスマンと恋に落ちるという部分は
                  実話ではありませんので悪しからず。
              監督は「ラストサムライ」のエドワード・ズウィック。

         「ブロークバック・マウンテン」でシビアな主人公を演じたジェイクが
               本作では、どんな顔を見せてくれるのでしょうか。

                 さあ、続きは次回でのお楽しみということで。

                            

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ラブ&ドラッグ
監督/エドワード・ズウィック、製作総指揮/アーノン・ミルチャン、マーガレット・ライリー、製作/スコット・ステューバー、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ、チャールズ・ランドルフ、ピーター・ヤン・ブルック、原作/ジェイミー・レイディ「全米セールスNo.1に輝いた〈バイアグラ〉セールスマン涙と笑いの奮闘記」、脚本/チャールズ・ランドルフ、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ、音楽/ジェームズ・ニュートン・ハワード、撮影/スティーヴン・ファイアーバーグ
出演
ジェイク・ギレンホール/ジェイミー・ランドール、アン・ハサウェイ/マギー・マードック、オリバー・プラット/ブルース、ハンク・アザリア/スタン・ナイト、ジョシュ・ギャッド/ジョシュ・ランドール、ガブリエル・マクト/トレイ・ハニガン、ジュディ・グリア/シンディ、ジョージ・シーガル/ジェイムズ・ランドール、ジル・クレイバーグ/ナンシー・ランドール
11月19日(土)よりシネマート新宿にてロードショー
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by mtonosama | 2011-11-02 06:47 | 映画 | Comments(9)