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殿様の試写室

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ニーチェの馬 -2-
The Turin Horse


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画面はモノクロ、登場人物は2人。これといったせりふもなく、延々と繰り返す日常・・・・・

あ、皆さま、ここでひかないでください。

なんたって、ジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サント、ブラッド・ピット、ティルダ・スウィントンといった
そうそうたる映画人が敬愛するタル・ベーラ監督。
ハンガリーが生んだ鬼才ですし、自ら最後の作品と公言した作品です。これを見逃すわけにはいきません。

さ、どんなストーリーかというと・・・・・


ストーリー
吹きすさぶ風の中、農夫は馬車馬に鞭をいれながら町からの長い道のりを走り続けてきました。
そして、一本の裸木の生えた荒野の一軒家にたどり着きます。
迎えに出た娘と共に風に吹きまくられながら、厩の扉を開け、馬を休ませます。
その間に娘は馬のくびきを外し、荷車を納屋に。
日々やり慣れた動作。
父も娘も一連の動作を無駄なくこなしていきます。
翌朝。まだ風は吹き続けています。神経を逆なでするような風の音。
粗末なベッドで目覚めた娘は服を着ます。厚ぼったい靴下。重そうなスカート。上着。
それらを身につけると、風の中を井戸まで水を汲みに行きます。
お湯を沸かし、じゃがいもを茹で、父を起こし、片手の不自由な父の着替えを手伝う。
一杯の蒸留酒と茹でたじゃがいも1個の朝食を済ませ、父は町へ行くために厩へ向かいます。
しかし、疲れ果てた馬は動こうとしません。
それでも、娘はいつものように厩を掃除し、馬に飼葉を与えます。
次の朝が来ました。馬は相変わらず動こうとはしません。餌も食べません…

ストーリーというほどのストーリーではありません。
農夫とその娘の6日間を描き、朝起きてから寝るまでを撮っているだけ。
食べるものにも、生活のリズムにも変化はありません。
そう、日常そのものなのです。日常以上に日常です。

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2人は農場で暮らし、井戸から水を汲み、食事はジャガイモ1個。
唯一の収入源は馬と荷馬車。父は荷馬車仕事をし、娘は家事をします。
貧しく単調な生活です。
彼らの動きは所作もリズムも判で押したように変わらず、
このまま死ぬまで日常と言う牢獄の中で暮らしていくだけのようにみえます。
その中で、まず馬が走ることを拒絶し、毎朝水を汲む井戸の水が涸れます。
つまり、父娘の間で細々と回っていた小宇宙が少しずつ狂い始めたのです。

さすがに、ここで父娘は行動を起こしました。
所帯道具を荷馬車に積み込み、父が馬のひもを引き、娘が馬車をひきます。
2人と1頭は裸木の生える丘を登り、新しい土地をめざします。
が、狂ったように吹きすさぶ風の中、一行は再び元の家に戻ってきてしまいました。
次の日、娘はテーブルに突っ伏したまま働くことをやめてしまうのでした。

これを警告と見るか、寓話と見るか、それは私たちの自由です。

父と娘の6日間。
その昔、神は6日間で世界を創造し、7日目を安息日としました。
娘も6日目に働くことを止めます。そして、翌日は安息日。
きっとリセットされるに違いない、と思いたいのですが、どうもそんな様子もなさそう。

2人の日常の中に、祈るという行為は皆無でしたから、
祈りは2人の日常から排除されているのでしょう。神もいないのでしょう。

極限まで切り詰められたせりふ。
映画を通して聞こえてくるのは気が狂ったような旋律で終始うなり続ける風の音。
父と娘の6日間をここまで暗く絶望的に描いた映画がこれまであったでしょうか。

多分、私たちが既に頭の片隅で描いている人生を思いっきり暗い絵の具で描きだしたのが
「ニーチェの馬」なのかもしれません。
この映画を監督として最後の置き土産にしていくタル・ベーラさん、
ちょっと酷ですわ。
とのはいまだに朝起きてストーブの前でフリースやら厚いタイツを着こむとき、
この娘になりきってしまっています。
考えてみれば、誰の日常もこの娘たちと似たりよったりかもしれませんものね。

「倫敦から来た男」以上にワンシーン、ワンシーンが記憶にからみつき離れていきそうにはありません。

タル・ベーラ監督、お願いです。
最後の作品なんて言わないでほしいんですけど。






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ニーチェの馬
監督/タル・ベーラ、脚本/タル・ベーラ、クラスナホルカイ・ラースロー、撮影/フレッド・ケルメン、音楽/ヴィーグ・ミハイ
出演
ボーク・エリカ、デルジ・ヤーノシュ
2012年2月11日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
ハンガリー=フランス=スイス=ドイツ、2011年、154分、モノクロ、配給/ビターズ・エンド
http://bitters.co.jp/uma/

by mtonosama | 2012-01-31 06:40 | 映画 | Comments(10)
                ニーチェの馬 -1-
                      The Turin Horse

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映画の紹介などということをしていますと、館内が暗くなり、映画が始まると同時に、
書き出しはこんな風にして、こういう展開でいこう、などと考えるイヤな習性が身についてしまうものです。

タル・ベーラ監督の「ニーチェの馬」。
前作「倫敦から来た男」(‘09)http://mtonosama.exblog.jp/12336364/
で異様なまでに長いテークとスローな展開を見せられたため、
しばらくの間、映画のシーンが頭にこびりついて離れませんでした。
ま、これはある意味、至福ともいえる体験かもしれません。
本作も期待と不安が半々という感じで鑑賞しました。

冒頭、モノクロの画面に登場するのはスマートとは言い難い大きな馬。
冬枯れの景色の中をこの馬が荷馬車をひいてドカドカと走っています。
馬を鞭打ち、走らせるのは無骨な農夫。
雪なのか、砂埃なのか、猛烈な風に吹きまくられて何やら白いものが荒ぶる馬を覆っています。
風に散らされた落葉も飛び交っています。
蹄が未舗装の道を蹴る音と共に、狂ったように吹きすさぶ風の音。
不安感を募らせるような音楽もすごい。何かが起きそうです。
前作とは違ってこれはまた躍動感に満ち溢れていますよ。
しかし、タル・ベーラ監督、やはり、その映画技法に揺るぎはありませんでした。
それも前作よりはるかに揺らぎません。

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 ©Marton Perlaki

実は「ニーチェの馬」は監督として最後の作品となります。
1955年生まれでまだ60歳にもならない監督。
本作でベルリン国際映画祭・銀熊賞(審査員グランプリ)、国際批評家連盟賞をW受賞したにもかかわらず、
「もうカメラに触ることはない」という彼の決意は固いようです。
「これからは若い人に場所を譲る」とも語ったとか。何かに絶望したのでしょうか?

1889年トリノ。ニーチェは、鞭打たれ疲れ果てた馬車馬をみつけ、
泣きながら馬の首を抱きそのまま発狂したといいます。
この逸話を聞いて「果たしてその後、馬はどうなったのか」という疑問から、
生まれたのが本作「ニーチェの馬」です。
タル・ベーラ監督はこの話の映画化に長く執着しており、今回の映画化で念願を果たした、
というのが真相らしいのですが。
う~ん、果たしてそれだけなのか?

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約40年間にわたり映画を撮り続け、カンヌ、ベルリンなど大きな映画祭で受賞してきた監督。
タル・ベーラ監督の7時間半に及ぶ大作「サタンタンゴ」はルーヴル美術館で上映され、
ニューヨーク近代美術館(MOMA)で特集上映を組まれたことは、
3年前当試写室で上映した「倫敦から来た男」でもお伝えしました。

モノクロームではありながら濃厚な黒は、あらゆる色を含んでいるという底深さを感じさせますし、
白はまた光そのものような明るさであります。

やはり、これは芸術です。それもアートというカタカナではなく旧漢字の藝術。
東京藝術大学の藝術です。

タル・ベーラ監督の最後の作品、さてどんなお話なのでしょうか。


                                

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ニーチェの馬
監督/タル・ベーラ、脚本/タル・ベーラ、クラスナホルカイ・ラースロー、撮影/フレッド・ケルメン、音楽/ヴィーグ・ミハイ
出演
ボーク・エリカ、デルジ・ヤーノシュ
2012年2月11日(土)シアター・イメージフォーラム他全国順次ロードショー
ハンガリー=フランス=スイス=ドイツ、2011年、154分、モノクロ、配給/ビターズ・エンドhttp://bitters.co.jp/uma/

by Mtonosama | 2012-01-28 08:06 | 映画 | Comments(10)
          はやぶさ ~遥かなる帰還~ -2-

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                   ©2012「はやぶさ 遥かなる帰還」製作委員会

            小惑星「イトカワ」。その地表に到着して岩石サンプルを持ち帰るという
            世界初の高精度ミッションに挑戦した小惑星探査機「はやぶさ」の物語。
   世界初という言葉も誇らしいし、小さな探査機が幾多の苦難を乗り越えて60億kmも宇宙を飛んだことも
    ロマンに溢れているのですが、はやぶさの開発に関わり、7年間を共にしたJAXAプロジェクトチーム、
      あるいは町工場の職人さんたちの感動がいかばかりであったかに感動してしまう映画でした。
                    いや、ほんと。感動に感動する映画なんです。

              さて、出演者のところにいやっていうほど書いてあるJAXAですし、
           はやぶさの快挙のときにもよく出てきた名前ですが、いまいちわかりません。
                       で、JAXAのHPを覗いてきました。

                JAXA Japan Aerospace Exploration Agency 宇宙航空研究開発機構
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2003年10月、宇宙科学研究所(ISAS)、航空宇宙技術研究所(NAL)、宇宙開発事業団(NASDA)が1つになり、宇宙航空分野の基礎研究から開発・利用に至るまで一貫して行うことのできる機関が誕生しました。
それが、独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 JAXA(ジャクサ)です。
宇宙開発利用と航空研究開発は、国の政策目標を達成していくための手段であり、問題解決に貢献することはJAXAにとって重要な使命です。JAXAはこの自らの使命を実現するため、2005年4月に「JAXA長期ビジョン“JAXA2025”」を提案しました。
JAXAは、「空へ挑み、宇宙を拓く」 というコーポレートメッセージのもと、人類の平和と幸福のために役立てるよう、宇宙・航空が持つ大きな可能性を追求し、さまざまな研究開発に挑みます。 http://www.jaxa.jp/about/index_j.html

                では、JAXAの主張がわかったところで、ストーリーへいきます。

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ストーリー
2003年5月9日。内之浦宇宙空間観測所。
10数年の歳月をかけて開発された小惑星探査機「はやぶさ」を載せたロケットが今、打ち上げられた。そこではJAXAプロジェクトマネージャー山口(渡辺謙)が万感の思いで青空をみつめていた。
ロケットを見守る人々の中には新聞記者・井上(夏川結衣)と、その父で町工場の経営者・東出(山崎努)の姿もある。
この日から、はるか宇宙をめざす「はやぶさ」とこの機体にそれぞれの想いを託した人々の激動の日々が始まったのである。
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「はやぶさ」の航行が安定してきた頃、JAXA相模原の管制室ではイオンエンジン担当の藤中(江口洋介)、同じくイオンエンジン担当のNECエンジニア・森内(吉岡秀隆)、カプセル担当の鎌田(小澤征悦)などプロジェクトのメンバーたちが昼夜を問わず、「はやぶさ」の対応に追われている。

イオンエンジンは電子レンジと同じマイクロ波の照射という方式で、キセノンをイオン化し、電場で加速して噴射するマイクロ波放電式という独自の形式を採用したエンジン。http://www.nec.co.jp/ad/hayabusa/story/03/ 「はやぶさ」には4基搭載されている。

科学部記者の井上はJAXA広報部の丸川(藤竜也)を介して、彼らを取材する内、
その熱意や人柄に惹きつけられていくのだった。同時に、はやぶさの試作品を始め、
宇宙関連の試作品を製作し続ける町工場経営者の父・東出にも真剣に向き合おうとしていた。

燃料漏れ、姿勢制御不能、さらには通信途絶・・・・・ 
「はやぶさ」に次々と困難が襲いかかる。
そのたびに山口の指揮下でプロジェクトメンバーは一致団結し、復旧に全力を注ぐ。
しかし、トラブルが大きくなるにつれて、イオンエンジンの運用をめぐり、藤中と森内が激しく対立。
「はやぶさ」がイオンエンジン全停止という最大の危機を迎えた時、山口はリーダーとして決断。
「絶対にあきらめない」「よろけてもいい、這いつくばってもいい、とにかく地球にゴールさせるんです」。
その決意に共鳴した藤中と森内もイオンエンジンに最後の指令を送るのだった……


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     興奮した口調で口角泡を飛ばしたり、まなじり決して熱くなるような大げさな演技はありません。
        淡々としながらも、責務を担い、あるいは、会社と自分の研究とのはざまで苦しみ、
 あるいは一銭にもならない使命に生きる、という科学者、会社員、職人から叩き上げの町工場経営者たちを
              演じる俳優たちに、日本娯楽映画の大きな成長を感じました。

                 そして、なによりも「はやぶさ」のけなげな姿に感銘。
 2010年6月13日、はやぶさの帰還に感銘した人の多くはこのけなげさに惹きつけられたのではないでしょうか?
         どうも日本人は機械を擬人化する傾向が強いのでは、と常々感じていました。
     しかし、偉そうなことを言ってるとの自身、はやぶさがオーストラリアのウーメラ沙漠の夜空に
            流星となって消えていくシーンに不覚にも落涙してしまったのでした。
          「はやぶさ」がはやぶさ君となり、完全に感情移入してしまっていたんですね。

             きれいで素直な気持ちになって、その上、元気になれる映画でした。

   

                                

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はやぶさ ~遥かなる帰還~
監督/瀧本智行、原作/山根一真「小惑星探査機はやぶさの大冒険」(マガジンハウス刊)、脚本/西岡琢也、音楽/辻井伸行、製作/岡田裕介、加藤進、早川洋、企画/坂上順、大澤善雄、プロジェクトマネージャー/渡辺謙
出演
渡辺謙/山口(JAXA・教授)、江口洋介/藤中(JAXA・教授)、夏川結衣/井上(朝日新聞社・科学部記者)、小澤征悦/鎌田(JAXA・助教授)、中村ゆり/松本(JAXA・学生当番)、吉岡秀隆/森内NEC(イオンエンジン担当)、石橋蓮司/大下(JAXA・幹部)、藤竜也/丸川(JAXA・教授)、山崎努/東出「東出機械」社長、嶋田久作/岸本(JAXA・教授)、近藤芳正/米川(JAXA・教授)、蟹江一平/石山(JAXA・助教授)、笠兼三/日野(JAXA・助教授)、橋本一郎/倉本
(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、宮下裕二/石塚(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、増田修一朗/目黒(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、永倉大輔/仲倉(NEC・コマンダー)、長嶋一茂/三雲(NEC・エンジニア)、モロ師岡/浜井(JAXA・助教授)、ピエール瀧/平河(NEC・エンジニア)
2月11日(土)全国ロードショー
上映時間2時間16分、http://www.hayabusa2012.jp/

by mtonosama | 2012-01-25 07:00 | 映画 | Comments(8)
          はやぶさ ~遥かなる帰還~ -1-

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                  ©2012「はやぶさ 遥かなる帰還」製作委員会

                    2010年6月13日、日本中が興奮しました。
                    理科に弱いとのもまた興奮していました。
        そう、はやぶさ(第20号科学衛星MUSES-C)が7年間60億kmの宇宙の旅を終え、
                      地球大気圏に再突入した日です。

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はやぶさ(第20号科学衛星MUSES-C)は、2003年5月9日13時29分25秒(日本標準時、以下同様)に宇宙科学研究所(ISAS)が打ち上げた小惑星探査機で「ひてん」「はるか」に続くMUSESシリーズ3番目の工学実験機である。
イオンエンジンの実証試験を行いながら2005年夏にアポロ群の小惑星 (25143) イトカワに到達し、その表面を詳しく観測してサンプル採集を試みた後、2010年6月13日22時51分、60億kmの旅を終え、地球に大気圏再突入した。地球重力圏外にある天体の固体表面に着陸してのサンプルリターンは、世界初である。(Wikipediaより)

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宇宙ものといえば、子どもの頃、おなじみになった東宝特撮もの(すいません。「宇宙戦艦ヤマト」までくると、とのも大きくなりすぎていて、映画もアニメも観ていません。漫画は読みましたが)。
こうした作品のお約束は世界中の学者が一致団結して地球の困難を救うというもの。

            〈世界はひとつ人類は皆兄弟〉みたいな、めでたし、めでたしの映画でした。
        こういうことを素直に信じることのできたとのの子供時代はなんと幸せだったことでしょう。
            ところが、150歳という歳になって、この緊張と興奮と感動を味わえるとは。
                        それもSFではなく実話として。

f0165567_739575.jpgこの感動を映画にしない手はなく、なんとはやぶさ映画は4本も製作されています。
2011年5月には「はやぶさ BACK TO THE EARTH」(上坂浩光監督、角川映画)。
同年10月1日には「はやぶさ HAYABUSA」(堤幸彦監督、20世紀FOX)。
2012年2月11日には本作「はやぶさ 遥かなる帰還」(瀧本智行監督、東映)。
3月10日には「おかえり はやぶさ」(本木克英監督、松竹)。

     いかに「はやぶさ」が、内向きになっていた日本人の心に勇気を与えたか、ということでしょうね。

             なんといっても「はやぶさ」がさまざまなトラブルを克服し、
              あるいは行方不明になりながらも宇宙の旅を続けたこと。
    最後には自分の身は燃やしながら、小惑星イトカワで採取したカプセルだけは地球に届けた姿。
 そうしたことに、自己犠牲というか、責任感というか、とても人間的なものを感じさせてくれたんですよね。
              おっと、いけない。ここで泣きそうになってしまいましたよ。

           さあ、どんなお話なのでしょうか。続きは次回までお待ちくださいませ。

                              

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はやぶさ ~遥かなる帰還~
監督/瀧本智行、原作/山根一真「小惑星探査機はやぶさの大冒険」(マガジンハウス刊)、脚本/西岡琢也、音楽/辻井伸行、製作/岡田裕介、加藤進、早川洋、企画/坂上順、大澤善雄、プロジェクトマネージャー/渡辺謙
出演
渡辺謙/山口(JAXA・教授)、江口洋介/藤中(JAXA・教授)、夏川結衣/井上(朝日新聞社・科学部記者)、小澤征悦/鎌田(JAXA・助教授)、中村ゆり/松本(JAXA・学生当番)、吉岡秀隆/森内NEC(イオンエンジン担当)、石橋蓮司/大下(JAXA・幹部)、藤竜也/丸川(JAXA・教授)、山崎努/東出「東出機械」社長、嶋田久作/岸本(JAXA・教授)、近藤芳正/米川(JAXA・教授)、蟹江一平/石山(JAXA・助教授)、笠兼三/日野(JAXA・助教授)、橋本一郎/倉本
(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、宮下裕二/石塚(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、増田修一朗/目黒(JAXA・若手プロジェクトメンバー)、永倉大輔/仲倉(NEC・コマンダー)、長嶋一茂/三雲(NEC・エンジニア)、モロ師岡/浜井(JAXA・助教授)、ピエール瀧/平河(NEC・エンジニア)
2月11日(土)全国ロードショー
上映時間2時間16分、http://www.hayabusa2012.jp/

by mtonosama | 2012-01-22 07:52 | 映画 | Comments(10)
      昼下がり、ローマの恋 -2-
                    Manuale d’amore 3

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                         ©2011 FILMAURO Srl

                           恋愛大国イタリア。
          男たちは、女と見れば声をかけ、女であれば年齢に関係なく親切にしてくれます。
                           いいなぁ、イタリア。

       その昔、ローマで舗道を歩いていた時、赤信号で停まっていた車の男たちがみ~んな
     ニコニコしながら「チャオ!」とか「ハーイ!」とか(あとはわかりませんが)声をかけてくるんです。

                  そんなこと日本ではまったく皆無。ぜんぜん未経験のとの。
                         もう舞い上がってしまいました。
                  あ、これはまだ若い頃の話だから、ありうることだとしても、
        140歳頃知り合ったイタリア人の若い男の子は18歳の女の子も140歳の昔の女の子も
                        分け隔てなく親切にしてくれました。
                         もう、イタリア男、大好きです。

                  あ、いやいや、ここで興奮していては話が進みません。

                           さて、ストーリーです。

ストーリー
観光客やローマっ子たちが集まる賑やかな通りに面して、気のいいオーグスト(ミケーレ・プラチド)が
管理人を勤める素敵なアパートメントがあります。

このアパートに暮らすサラ(ヴァレリオ・ソラリーノ)と結婚するつもりでいる青年弁護士ロベルト(リッカルド・スカマルチョ)。
彼はある農場の持主に立ち退き交渉をするため、トスカーナ地方の小さな村に出張します。
知的障害のある息子を持った老夫婦の3人家族がその持ち主。
しょっぱなから交渉につまずいたロベルトでしたが、
この村で、なんともゴージャスで積極的な美女ミコルに出会い、一目惚れ。
恋人サラを忘れたわけではないものの、ミコルとの逢瀬を楽しむために滞在を延期。
ミコルと過ごす素晴らしい時間と陽気な村人たちとの楽しいひととき。
さあ、サラとの結婚はどうなる?

人気ニュースキャスターのファビオ(カルロ・ヴェルドーネ)。
妻子がありながら、このアパートの住人エリアナ(ドナテッラ・フィノッキアーロ)に誘惑され、浮気。
有名人でもあるし、妻や娘は愛しているので、一回限りのことと決意したのですが、
なんとも積極的なエリアナの攻勢にオタオタしつつ、関係が断ち切れません。
ありのままがステキ、と部分かつらをはぎ取られ、そのままテレビ出演したり。
その後、やることなすこと全て裏目裏目に出てしまいます。
定年を目前にして、それでいいのか?ファビオ。

ボストン大学で歴史学を教えていたエイドリアン(ロバート・デ・ニーロ)。
2年前の定年を機にローマに移り住み、このアパートの住人になりました。
管理人のオーグストとは最初こそ打ち解けませんでしたが、今や大親友です。
7年前に心臓移植手術を受け、それが原因で離婚に至ったエイドリアン、
ローマでは心臓をいたわり、誘惑をはねのけ、穏やかな日々を送っています。
ところが、そんな平安を打ち破ったのが管理人オーグストの娘ビオラ(モニカ・ベルッチ)。
女盛りのビオラはなんとも妖艶な美女です。
いたわらなければならない心臓のことも忘れ、これまでの生き方も変え、
彼女の歓心を買おうとするエイドリアン……


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                  いかにもイタリアらしい恋のエピソード満載の映画です。
                  シリーズ3作目となった「昼下がり、ローマの恋」ですが、
                 今回の話題はロバート・デ・ニーロの真正イタリア映画初出演。
               これまでにもベルナルド・ベルトリッチ監督の「1900年」(‘76)、
           セルジオ・レオーネ監督の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(‘84)など、
                イタリアと他国との合作映画には出演したことがあるものの
                イタリアだけで制作した映画への出演はなんと今回が初めて。

              ロバート・デ・ニーロはイタリア系のアメリカ人とはいえ、NY生まれ。
                イタリア語での出演は大変だったんじゃないでしょうか。
    とのにイタリア語の心得はありませんが、なんとなくアメリカ英語風の発音に聞こえたのは気のせい?
        でも、アメリカ人の元大学教授という設定なので、米語っぽく聞こえてもいいのでした。

                 あ、もうひとつの注目点はモニカ・ベルッチの出演。
           「マレーナ」(‘00)で魅せてくれたあの妖艶な姿は変わっていませんが、
           47歳を迎えた彼女、やはり若干の衰えを感じないではいられませんでした。
                    時の流れと言うのは無情であります。
       (そうなると、ソフィア・ローレンは「魔女?」と訊きたくなるほど、変わっていませんよね)

                    恋って切ないだけのものと思いきや、
                     笑ってこらえる恋もあるんですね。
            さすがイタリア。いくつになっても少年のような恋をしていてステキです。
                        うん、羨ましいかも。

     

                              

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昼下がり、ローマの恋
監督/ジョヴァンニ・ヴェロネージ、原案・脚本/ジョヴァンニ・ヴェロネージ、ウーゴ・キーティ、アンドレア・アニェーロ、撮影/ターニ・カネヴァリ、セットデザイナー/ルカ・メルリーニ、衣装/ジェンマ・マスカーニ
出演
ロバート・デ・ニーロ/エイドリアン、モニカ・ベルッチ/ビオラ、カルロ・ヴェルドーネ/ファビオ、リッカルド/スカマルチョ、ミケーレ・プラチド/オーグスト、ラウラ・キアッティ/ミコル、ドナテッラ・フィノッキアーロ/エリアナ、ヴァレリア・ソラリーノ/サラ、ヴィットリオ・エヌマエーレ/恋のキューピッド(タクシー運転手)
2月18日(土)シネスイッチ銀座他全国順次ロードショー
2011年、イタリア、イタリア語、カラー、126分、字幕翻訳/佐藤真紀、提供/コムストック・グループ、アルシネテラン、配給/アルシネテラン、http://hirusagari-roma.com/

by mtonosama | 2012-01-19 07:30 | 映画 | Comments(8)
     昼下がり、ローマの恋 -1-
                     Manuale d’amore 3

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                         ©2011 FILMAURO Srl

                 老いも若きも恋に浮かれていられたら幸せですよね。
               今、イタリアはそんなこと言ってられないでしょっ、ですが…
      ま、それは言いっこなし。いつもしかめっ面していたら、福の神だって逃げてってしまいますから。

        「イタリア的、恋愛マニュアル」(‘05)、「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル」(V:‘07)、
          イタリアのみならずヨーロッパ中でヒットしたジョヴァンニ・ヴェロネージ監督の
          国民的な恋愛マニュアルシリーズ第3弾、「昼下がり、ローマの恋」の登場です。

       誰かを愛するためには、自分を愛し、自分の人生も愛さなくっちゃね、というわけで、
    若いロベルトの恋、定年間近いファビロの恋、心臓移植手術を受けた70歳過ぎのエイドリアンの恋。
         世代の違う男女3組が繰り広げる恋の物語がオムニバス形式で語られます。
      どこかリンクしながらつながっているから、オムニバスとはいえないかもしれませんが。

       ジョヴァンニ・ヴェロネージ監督によれば、3つの章からなる映画ということですよ。

f0165567_616742.jpg

               それぞれの章に登場する恋する男たちの年齢はさまざま。
            でも、恋に落ちるときはみんな少年。そして、初恋わかばマークなんです。

               「ああ、わかるわかる」とか、「それ、ちょっとやばくない?」とか、
        「え、心臓手術したのに、そんなことして大丈夫?」とか、自分の年齢に応じた共感を
                      持ちつつ、観客も楽しめちゃうしくみ。
                  うんうん、ヨーロッパでヒットしたのも納得できます。
監督、原案、脚本のジョヴァンニ・ヴェロネージは1962年イタリア・トスカーナ州の生まれ。
作家のサンドロ・ヴェロネージは兄弟。
1985年フランチェスカ・ヌーティ監督「天国の罪」の脚本家としてキャリアをスタート。
その後20作以上の脚本家として活躍、自身の監督作品すべての脚本も手掛ける。
監督デビューは「MARAMAO」(‘85)、その後、9作目となる「イタリア的、恋愛マニュアル」(‘05)、
「モニカ・ベルッチの恋愛マニュアル」(V:‘07)が爆発的なヒットを記録。
        映画の舞台は監督が生まれ育ったトスカーナ州プラートの小さな村、そして、ローマです。
               葡萄とオリーブの木々が拡がるトスカーナの素晴らしい景観、
                        ティレニア海の美しい浜辺、
              ローマの夜空に炸裂する聖母マリア被昇天祭を祝う美しい花火、
               美しく、陽気な、イタリアの生活も目いっぱい楽しめますよ。

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       恋も旅もままならない今日この頃、この映画で恋気分と旅気分を楽しんでしまいました。

                というわけで、どんなお話でしょうか。続きは次回で。
                       乞うご期待でございます。

                              

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昼下がり、ローマの恋
監督/ジョヴァンニ・ヴェロネージ、原案・脚本/ジョヴァンニ・ヴェロネージ、ウーゴ・キーティ、アンドレア・アニェーロ、撮影/ターニ・カネヴァリ、セットデザイナー/ルカ・メルリーニ、衣装/ジェンマ・マスカーニ
出演
ロバート・デ・ニーロ/エイドリアン、モニカ・ベルッチ/ビオラ、カルロ・ヴェルドーネ/ファビオ、リッカルド/スカマルチョ、ミケーレ・プラチド/オーグスト、ラウラ・キアッティ/ミコル、ドナテッラ・フィノッキアーロ/エリアナ、ヴァレリア・ソラリーノ/サラ、ヴィットリオ・エヌマエーレ/恋のキューピッド(タクシー運転手)
2月18日(土)シネスイッチ銀座他にて全国順次ロードショー
2011年、イタリア、イタリア語、カラー、126分、字幕翻訳/佐藤真紀、提供/コムストック・グループ、アルシネテラン、配給/アルシネテラン、http://hirusagari-roma.com/

by mtonosama | 2012-01-16 06:36 | 映画 | Comments(8)
                タンタンと私 -2-
                       Tintin et Moi

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          (C)HERGE/MOULINSART2011 (c)2011 Angel Production, Moulinsart


      タンタンの作者エルジェ。本名ジョルジュ・レミ、1907年ベルギー・ブリュッセル生まれです。
           少年時代はボーイスカウトに夢中になり、その頃から絵を描いていましたが、
             16歳から本格的に「ベルギー・ボーイスカウト」誌に作品を発表。
       1928年には新聞の若者向けウィークリー増刊号「プチ20世紀」のチーフ・エディターに、
           翌29年には「タンタン、ソビエトへ」が同誌に掲載。大人気になりました。
      それ以後、タンタンと白いフォックステリアのスノーウィはコンゴ、アメリカ、中国、月まで
       飛んでいき、24話のタンタン冒険シリーズにその活躍の足跡を残しているという訳です。

                   1971年、もう今から40年以上も前のこと。
             あるフランス人の学生がエルジェにインタビューを申し込みました。
     30年間、人目につかない場所に保管されていたこのインタビューを記録したカセットテープを
                  もとにこの「タンタンと私」が制作されました。

f0165567_6544738.jpg当然のことながら、本作の監督アンダース・オステルガルドさんはタンタン・シリーズの大ファンです。
ファンというのはコミックからコミック以上のものを読みとるものなんですね。
熱狂的なファンのご多分にもれず、オステルガルド監督も
「作者はいったいどんな人物なのか」
「なぜ、この漫画が生まれたか」について深い関心をいだき、
いつかエルジェの伝記映画を撮りたいと考えていました。
そして、エルジェ財団に連絡をとったのが1999年のこと。
ですが、無名のデンマーク人監督の申し出に当然のことながら財団側は難色を示します。
交渉には長い時間がかかりました。

  監督が、エルジェのインタビュー・カセットがあることを知ったのは財団と話し合いを始めてからのことでした。
      財団側は「ここだけの話ですが、エルジェのインタビューを記録したカセットテープがあります。
          有名な書籍の素材だったのですが、校正時にエルジェがかなり手を入れたため、
          エルジェがこのインタビューで語った内容とはかけ離れたものになっています」
            と切り出し、オステルガルド監督に14本のカセットテープを渡しました。

            カセットテープは何度クリーニングしても聴き取りにくく、状態は最悪。
             しかし、ノイズの合間から漏れ出るエルジェの肉声を聞いた監督は
                 絶対にこの声を映画の中で使おうとを決心しました。

     カセットの中で、エルジェは若い大学生相手に忙しい合間を縫ってインタビューに答えています。
            そして、自分の人生について、またタンタンについても熱く語っています。

   これって締め切りに追われて徹夜続きの手塚治虫さんが素人学生の取材に答えるようなものですから、
                     かなり稀有なインタビューですよね。
      それもカトリック教徒でありながら離婚したことやら、第二次世界大戦中の体験やら、
                      学生相手に真剣に語っています。
      ベルギーという目立たない国が戦争中いかなる状況にあったかをうかがい知る上でも
                   興味深いドキュメンタリーかもしれません。

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           アンディ・ウォーホールとの対面シーンもあったりして、なかなか面白いです。
          あのとんがったウォーホールとまじめなサラリーマン風のエルジェのツーショットなど
                   そうそう見られるものじゃありませんものね。
         エルジェがベルギーのテレビ番組でインタビューされている映像にカセットの音声をあて、
          リアルな映像を実現し、「タンタン、チベットを行く」のコミック画像を登場させ、
                  ヴィジュアル的にも変化に富んだ構成になっています。

          映画「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」をご覧になった方は必見でしょう。
         取材カセットが長い間秘蔵されていたのは、エルジェ氏、きっと本音を語り過ぎたから
                    だと思うのですが、そのあたりも興味津津です。

          

                                

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タンタンと私
監督・脚本/アンダース・オステルガルド、プロデューサー/ピーター・べック、撮影/サイモン・ブラム、編集/アンダース・ヴィラードセン
出演
エルジェ(ジョルジュ・レミ)、ヌマ・サドゥール、マイケル・ファー、ハリー・トンプソン、アンディ・ウォーホル、ファニー・ロドウェル、他
2012年2月4日(土)渋谷アップリンク、銀座テアトル・シネマ、新宿K’s cinemaほか全国順次公開
2003年、デンマーク・ベルギー・フランス・スイス・スウェーデン、フランス語・英語、カラー、75分、http://www.uplink.co.jp/tintin/

by mtonosama | 2012-01-13 07:17 | 映画 | Comments(8)
                タンタンと私 -1-
                      Tintin et Moi

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          (C)HERGE/MOULINSART2011 (c)2011 Angel Production, Moulinsart


                      Tintinと書いて、なぜタンタンなんだ?
                       フランス語ってホントに不思議。
                    Combをコウムと読むがごとし、なんでしょうか。
          中学のとき「なぜそのように読むか?という類の質問はするな」と英語の先生に
                           注意されました。
                      とは言われても気になりますよね。

     でも、この映画で問題になるのはTintinがなぜにタンタンと読むのか、ということではありません。
              え、わかってるから、早く進めって?はいはい、申し訳ありません。

             前髪がアヒルのしっぽみたいにピンとはねあがってて、そう、山田五郎?
               山田氏の場合はボリューム的にちょっと不満がつきまといますが、
                  ま、彼もタンタンが好きなんでしょうね。きっと。

               そんなタンタンの髪型とタンタンのキャラが昔から気になるとの。
       タンタンの漫画は読んだことはないのですが、なぜかあのキャラクターが好きでたまりません。
            スティーブン・スピルバーグ監督の「タンタンの冒険」が公開されましたが、
                    やっぱり実写版より漫画のタンタンが好き。
                      だって、タッチもゆるくて優しいし、
                »SOCK ! », »POW ! », »ZOK ! »みたいな吹き出しもないし、
                  登場人物の60‘Sファッションもかわいいですものね。


f0165567_5413394.jpg唐突ですが、皆さまは上田としこさんの描いた「フイチンさん」という漫画をご存知でしょうか?
150歳のとのも愛読した「少女クラブ」に昭和32年1月号から昭和37年3月号まで連載されたフイチンさんというハルビンに住む門番の娘のお話。
とのはハルビンとか満州とかは、この漫画で覚えました。
1995年に発行された単行本(漫画名作館・特選シリーズ:アース出版局)も持っています。エヘ、自慢か?

あ、突然フイチンさんを登場させてごめんなさい(フイチンさんも大好きだったんです)。このフイチンさんとタンタンって、ペンのタッチも似ているし、読者である子どもたちを見知らぬ外国に連れていってくれたということでも共通点があるんですよね。つい懐かしくて寄り道してしまいました。

                              タンタンに戻ります。
                   このタンタンを創りだしたベルギーのコミック作家、エルジェ。
                   30年以上の年月を経て公開された秘蔵インタビューをもとに、
             エルジェの生涯とタンタン・シリーズを語ったドキュメンタリーが本作「タンタンと私」です。

      世界50ヶ国語以上に翻訳され、2億5千万部以上が販売されている「タンタンの冒険」シリーズ。
             スピルバーグ監督の「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」(‘11)は
         『なぞのユニコーン号』『レッド・ラッカムの宝』『金のはさみのカニ』をもとにしています。
      そもそもスピルバーグ監督は「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(‘81)がタンタンに
           似ていると言われてタンタンを読み、魅了されてしまったのだそうですよ。

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                            知恵と勇気で難問を解決し、
          ソ連、中国、チベット、南米、はたまた海底や月にまで飛び出していく少年記者タンタン。
           デスクにかじりつきコミックを描き続ける人気コミック作家エルジェにとっても、
                        タンタンは憧れの存在だったのでしょうね。

       タンタンのことだけでなく、なにやら謎めいたエルジェの人生も明らかになるらしい「タンタンと私」。

               続きは次回までお待ちくださいませ。乞うご期待でございます。

                                 

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タンタンと私
監督・脚本/アンダース・オステルガルド、プロデューサー/ピーター・べック、撮影/サイモン・ブラム、編集/アンダース・ヴィラードセン
出演
エルジェ(ジョルジュ・レミ)、ヌマ・サドゥール、マイケル・ファー、ハリー・トンプソン、アンディ・ウォーホル、ファニー・ロドウェル、他
2012年2月4日(土)渋谷アップリンク、銀座テアトル・シネマ、新宿K’s cinemaほか全国順次公開
2003年、デンマーク・ベルギー・フランス・スイス・スウェーデン、フランス語・英語、カラー、75分、http://www.uplink.co.jp/tintin/

by mtonosama | 2012-01-10 05:50 | Comments(12)
         パーフェクト・センス -2-
                      PERFECT SENSE

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      ©Sigma Films Limited/Zentropa Entertainments5 ApS/Subotica Ltd/BBC 2010

          ユアン・マクレガーファンの皆さま、本作でも、存分に彼をお楽しみください。
              今や、まさに旬の俳優という感があるユアン・マクレガー。

    彼のほんわかとした暖かさは終末映画すら、愛と感動のwarm@heart系の映画に変えてしまいます。

                     さあ、どんなお話かというと・・・・・

ストーリー
f0165567_6553731.jpg
スコットランド・グラスゴーの研究施設に勤める科学者スーザン。
彼女はある日、同僚に病院へ同行するよう求められた。
そこで、彼女が見たのはひとりの急患。
妻と会話中いきなり泣き崩れたその中年男性はなぜか臭覚を失ってしまっていた。
同僚によれば、昨日から同様の症例の患者が英国内だけではなく
ヨーロッパ各国に見られるという。患者たちには接点も共通点もなく、
新種のウィルスのせいなのか、バイオ・テロによるものか、原因不明だ。
爆発的な勢いで世界中に広まったこの病気は重症臭覚障害症候群の頭文字をとって
”SOS”と名づけられる。

f0165567_6571569.jpg
そんな大混乱の中、スーザンは自宅アパートの向かいにあるレストランのシェフ・マイケルと出会う。
”SOS”の影響で客足が途絶えた店の厨房に彼女を招き入れ、マイケルは料理をふるまう。
過去の経験から異性との交際に二の足を踏むスーザンだったが、マイケルの気さくな人柄にはなぜか親しみを感じる。

ところが、その瞬間、スーザンは突然悲しみに襲われ、号泣する。
驚いて彼女を家まで送り届けたマイケルも深い悲しみに落ちていった。
泣きながらベッドで抱き合い、眠りに落ちる2人。
そして、朝が訪れた時、2人とも臭覚を失っていた。

f0165567_6593344.jpgそれから、しばらくして、”SOS”の患者たちにまたもや変化が。
患者たちは恐怖を感じた後、極度の飢えを覚え、手当たり次第にあらゆるものを貪るように食べ始めた。あるものはオリーブオイルをがぶ飲みし、魚市場の売り子は生魚に頭からかぶりつく。
スーザンもマイケルも食欲を抑えることはできなかった。
その後、彼らは味覚をなくしていた。

マイケルが働くレストランのオーナーは廃業を決意。
ところが臭覚や味覚をなくした人々は別の感覚をとぎすましていく。
料理の温度や触感を楽しもうとする客が訪れ、レストランは大繁盛。
スーザンとマイケルも互いの過去や秘密を打ち明け合い、ますます愛を深めていくのだった。

平穏な日々を取り戻したかのように見えた人々だが、それは更なる危機への第一歩に過ぎなかった。

制御不能な憎悪の感情に襲われた人々は他人の心を手当たり次第に傷つけ、
その後、聴覚を失ってしまった。
各国の政府は暴徒化した市民を鎮静化させることができず、
グラスゴーの街も荒廃の極みにあった。レストランも閉鎖された。
マイケルもこの憎しみの感情を抑えることはできず、スーザンに残酷な罵声を浴びせ、
傷つけてしまう。匂いも味も音も失われた文明社会は確実に終末へと向かって突き進むしかないのか。

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収束を知らないこの病が世界中を覆いつくそうとする時、
離れ離れになっていたマイケルとスーザンが互いを求めて走り出す。そして……

         人は自らに課せられた苦しみに順応しつつ、楽しみすら見出そうとするものなのか、
            ということに、感動すると同時に安心を覚えてしまったとのです。

        最初の災難に順応するとすぐさま次の災禍に襲われ、安らぐときを知らないというのに、
                        安心するなんておかしいですよね。
                    でも、災いに襲われて深い悲しみを抱く人々を見て、
                 ああ、自分もこうやって泣きながら災禍を受け入れていくのか、
                        と妙な共感を覚えてしまいました。

              どんなに抗っても、身にふりかかってくるのが災いなら、まずは受け入れ、
                    人の温かみを求め、自分の温かみも感じてもらう。

                 それって、東北で示してもらったものと同じような気がします。
         「パーフェクト・センス」は終末映画というジャンルに新しい方向性を付け加えてくれました。

           

                                  

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パーフェクト・センス
監督/デヴィッド・マッケンジー、脚本/キム・フォッブス・オーカソン、製作/ジリアン・ベリー、マルト・グルナート、撮影/ジャイルズ・ナットジェンズ、編集/ジェイク・ロバーツ、美術/トム・セイヤー、衣装デザイン/トリシャ・ビガー、音楽/マックス・リヒター
出演
ユアン・マクレガー/マイケル、エヴァ・グリーン/スーザン、ユエン・ブレムナー/ジェームス、コニー・ニールセン/ジェニー、スティーヴン・ディレイン/スティーヴン、デニス・ローソン/ボス(レストラン・オーナー)
2012年1月7日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2011年、イギリス、92分、日本語字幕/鈴木恵美、提供・配給/プレシディオ、協力/ハピネット、http://gacchi.jp/movies/perfectsense/

by mtonosama | 2012-01-07 07:23 | 映画 | Comments(14)
         パーフェクト・センス -1-
                       PERFECT SENSE

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      ©Sigma Films Limited/Zentropa Entertainments5 ApS/Subotica Ltd/BBC 2010

                    2012年新春にお届けする映画はこれです。
                         「パーフェクト・センス」。
          お正月気分に水をさすようで申し訳ないのですが、本作は終末映画であります。
             でも、同時に、珠玉の恋愛映画でもありますから、お許しくださいね。

            終末映画といえば、一昨年、当試写室でご紹介した「ザ・ロード」(‘09)
                     http://mtonosama.exblog.jp/13996145/
                     http://mtonosama.exblog.jp/14018258/
  なんて映画がありました。とても絶望的な内容で、邪悪な存在と化した人間が集団で登場したりしました。

        地球の危機を描いたものとしては「ゴジラ」や「妖星ゴラス」などという東宝特撮映画も
                      既に60年代に作られています。
                   あ、これは終末映画とはいわないか・・・

             「ゴジラ」も一昔前のハリウッド超大作も、作り話めいていましたが、
         最近の終末映画といわれるジャンルの作品は、微妙にリアルで「ありえな~い」と
                  むげに否定しさることのできないものがあります。
    このリアルさは私たちの経験したことが既に映画を超えてしまった部分があるからでしょうかね。

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”SOS”という原因不明の感染症が世界中に爆発的に拡がった世界。
これに感染した人は臭覚が突然消え去り、さらに、味覚、聴覚、視覚、触覚をも失っていきます・・・
原因不明、治療方法不明。医者も科学者もこの危機を前に手をこまねいて見ているしかありません。

           「パーフェクト・センス」も「ザ・ロード」も、あり得る終末映画ではありますが、
              「パーフェクト・センス」にはどこか優しい人のつながりを感じます。
                    恋愛映画だから、ということもあるのでしょうか。
                 いえ、もっと根源的な人の優しさみたいなものがあります。

                おっと、こんな早くからネタをばらしちゃっていいのだろうか。
                   ま、お正月ということで大目に見てくださいまし。

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            イギリスなどヨーロッパ4ヶ国の合作プロジェクトとなったこの映画の監督は
                     イギリス人監督デヴィッド・マッケンジー。

                  彼がとても印象的なことを語っているので、ご紹介します。

             「将来、確実に僕たちは無秩序な街や世界的な災害に直面するだろう。
            それでも僕たちは『ザ・ロード』のような世界観に向かっているとは思えない。
                   互いに助け合って一生懸命働いている人々がいる。
            人間の精神は残酷に殺し合うのではなく、どうにかして他人を助けようとする。
                  それが人間だし、人間は自分の状況に順応するものだ。
                  僕は人間の精神の中心には潜在的な善良さ、慈悲の心、
                  破壊するよりも築こうとする願望があると信じている」

   なんかこの言葉って、昨年わたしたちがあの震災の後、目にした光景を彷彿させると思いませんか?

           ユアン・マクレガーとエヴァ・グリーンが演じる過酷な状況の中で恋に落ち、
                      愛し合う恋人たちが直面した状況に、
                 悲惨さを感じるのではなく、むしろ、救いを感じるのは
            監督のこの世界観が色濃く反映しているからではないかと思うとのです。

                扱いようによってはハリウッドのパニック映画のように、
        大がかりな視覚効果と恐ろしげな効果音で見せる映画にもなったかもしれない本作を
                 ものすごくシンプルに描き出している点も新鮮です。

           新年第1作目にこの映画をご紹介できるとは、なんて幸せなんでしょう。
            さあ、どんなお話でしょうか。2012年新春、乞うご期待でございます。

                             

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パーフェクト・センス
監督/デヴィッド・マッケンジー、脚本/キム・フォッブス・オーカソン、製作/ジリアン・ベリー、マルト・グルナート、撮影/ジャイルズ・ナットジェンズ、編集/ジェイク・ロバーツ、美術/トム・セイヤー、衣装デザイン/トリシャ・ビガー、音楽/マックス・リヒター
出演
ユアン・マクレガー/マイケル、エヴァ・グリーン/スーザン、ユエン・ブレムナー/ジェームス、コニー・ニールセン/ジェニー、スティーヴン・ディレイン/スティーヴン、デニス・ローソン/ボス(レストラン・オーナー)
2012年1月7日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
2011年、イギリス、92分、日本語字幕/鈴木恵美、提供・配給/プレシディオ、協力/ハピネット、http://gacchi.jp/movies/perfectsense/

by mtonosama | 2012-01-04 07:16 | 映画 | Comments(10)