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殿様の試写室

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インポッシブル -1-
THE IMPOSSIBLE

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(C) 2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L.

2004年12月26日に起こったスマトラ島沖地震。
驚きました。
この大地震とその後の津波が、インド洋沿岸各地に大変な被害を与え、
住民はじめクリスマス休暇を楽しんでいた外国人観光客の命を奪ったことは記憶に新しいところです。
とのの近くにも「外国語学校の先生がタイに出かけていてまだ連絡がとれないのよ」と
心配する人がいました。

タイだけで5,000人以上が亡くなり、2,800人以上が行方不明、
1,400人以上の孤児を生みだす信じがたい大災害でした。

まさか、その7年後、日本がそれ以上の経験をすることになろうとは
当時は思いもしませんでした。

本作は、タイ・プーケット島で休暇を過ごしていた5人の家族がこの地震と津波に巻き込まれ、
バラバラになりながらも奇跡的に5人全員生還を果たした実話を映画化したものです。

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2011年3月11日を経験した私たちがこの映画を観ることには深い想いがあります。
また当事者の方々にとっては非常につらいことではないだろうか、とも思いました。

同様なことを本作のモデルとなったマリア・ベロンさんも語っています。

「バカンスで訪れ、誰も助けることができなかった自分たちがなぜ生き残ったのか。
そんなことばかり考えて、罪悪感からずっと何も話すことができなかった」

「3年たったある日、ラジオで経験を話す機会を与えられ、心が少し楽になった」 

マリアさんはフアン・アントニオ・バヨナ監督、脚本家のセルヒオ・G・サンチェス、
そして主演のナオミ・ワッツと何度も話し合い、自身の経験を説明したといいます。

「『なぜ、わたしたちだったのか?』とつい考えてしまう。
でも息子のサイモンに『そんなバカなこと、ずっと考えているの?』と言われて、
ハッとしました。答えの出ない問いより、生きている自分にできることをしようと思いました」


監督には
「被災した人の痛みと、それでも生きているという人の強さを描いてください」
とお願いしたということです。

 劇中の津波の描写の生々しさから、一時は公開が危ぶまれた経緯があった本作。
「そういう話も聞いているが、わたしは人間の知恵というものを信じている。
この映画を観る観ないはその人の判断だし、途中で席を立つ権利も観客にある。
ただ、あの映像は言葉では説明できない、わたしが水の中で実際に体験したことだし、
わたしを越えて、あの日亡くなられた人たちの、表すことのできない気持ちであるとも思っている」
http://www.cinematoday.jp/page/N0053034

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マリア・べロンさん、知的な風貌の女性です。


マリア・ベロン(本作主人公のモデル)
1965年10月11日、スペイン・マドリッド生まれ。現在47歳。バルセロナ自治大学・一般診療科を卒業し、メキシコシティで3年間心理療法士として活躍。夫キケの仕事の都合で日本・横浜に住んでおり、被災時は子育てのため休職していた。

自身の体験が映画化されるにあたり、マリア・ベロンは家族とともに脚本に全面協力。
心的外傷後ストレス障害に悩みながらも、「この映画は私たちの物語ではない。多くの、本当に多くの人々の物語なの」と本人が語るとおり、その使命感を持って、撮影現場にも立ち会った。また、ナオミ・ワッツとは撮影前・撮影中に渡り多くの時間を過ごすことで、その体験をまさに身をもって伝えた。ナオミ・ワッツは後に本年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされる。http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=7200

生き残ったことで自分を責めることもあったマリアさん。
災害は生き残った人にも大きな心の傷を与えますが、
その思いを表に出すことで傷を癒すことができたのですね。
であるならば、この映画を観ることで、感想を口にすることで、
気持が楽になる人もいるかもしれません。

本作を観て、あの出来事が再び鮮明に蘇ったとのは
当試写室での上映を自粛することも考えましたが、やはり上映させていただきます。

監督はJ・A・バヨナ。スマトラ島沖大地震をパニック映画としてではなく、
臨場感溢れる感動作として描き出しました。

さあ、どんなお話なのでしょうか。
続きは次回までお待ちください。



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インポッシブル
監督/J・A・バヨナ、脚本/セルヒオ・G・サンチェス、撮影/オスカル・ファウラ、美術/エウへニオ・カバレロ、音楽/フェルナンド・ベラスケス、SFX/パウ・コスタ、VFX/フェリックス・バージェス、製作/ベレン・アティエンサ
出演
ナオミ・ワッツ/マリア、ユアン・マクレガー/ヘンリー、トム・ホランド/ルーカス、オークリー・ペンダーガスト/サイモン、ジェラルディン・チャップリン/老婆
6月14日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
2012年、スペイン・アメリカ、カラー、115分、字幕翻訳/野崎文子
http://gacchi.jp/movies/impossible/

by Mtonosama | 2013-06-05 06:12 | 映画 | Comments(8)
ローマでアモーレ -2-
To Rome with Love

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(C)GRAVIER PRODUCTIONS,INC. photo by Philippe Antonello

約半世紀にわたって映画を撮り続けていながら、
基本的に変わらないウディ・アレンってすごいです。
例のごとく神経症的にイライラした彼がスクリーンに登場すれば、
「あ~あ、またかよ」と思いながらも、笑ってしまいますしね。
これぞ、映画のツボ。
寅さんであり、水戸黄門なのであります。
そう、ウディ・アレンは毎年1回のお約束。アメリカの寅さんなのかも。

ということで、ストーリーにいきます。

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ストーリー
エピソード1
NYからローマに訪れたヘイリー。ヴェネツィア広場で道を訊ねます。
たまたま声をかけた相手がイケメン弁護士のミケランジェロ。
二人はあっという間に恋に落ち、婚約しました。
娘のフィアンセに会うため、元オペラ演出家の父ジェリーと精神科医の母フィリスがローマへ。
父ジェリーと社会派弁護士ミケランジェロとの会話はいまいちかみ合わないけれど、
ジェリーは葬儀屋を営むミケランジェロの父ジャンカルロの驚くべき才能を発見します。
なんと彼は超一流の美声の持ち主だったのです。さあ、元オペラ演出家の血が騒ぎます。
ところが、ジャンカルロの美声はシャワーを浴びている間しか発揮できません。
ジャンカルロを担ぎ出してオペラ界への復帰を目論むジェリーが考え出した奇策とは?…

エピソード2
田舎からやってきた新婚さんアントニオとミリーがローマのテルミニ駅に到着。
新生活を始めようと、仕事を紹介してくれたアントニオの親戚に会うため、
ハネムーンを兼ねて花の都ローマへとやってきました。
ホテルにチェックインしたところで、ミリーが「美容院に行かなきゃ」と言い出します。
これがケチのつき始め。
一人で残されたアントニオの部屋をノックしたのは、
なんと人違いで派遣されてきた超セクシーなコールガール・アンナ。
「間違いだから」と逃げ回るアントニオがベッドへ押し倒されたなんとも間の悪いその時、
親戚が登場。
誤解を恐れたアントニオは彼女を妻と紹介するのでありました。
一方、慣れない都会で迷子になった妻・ミリーは映画の撮影現場に遭遇。
憧れの映画スター・サルタと対面し、有頂天。
ところが、このサルタときたら、とんでもないプレイボーイで、
ミリーをランチに誘い、その後はあわよくば、とH光線大噴射。
ところが、そのレストランにはアントニオと妻になりすましたコールガールのアンナはじめ、
親戚一同が…

エピソード3

かつてローマで建築を勉強したアメリカ人建築家ジョン。
30年前に暮らしたことのあるトラステヴェレ地区を散策中、建築家志望のジャックと出会います。
この街で恋人サリーと暮らすジャック。
ジョンにとっては自分の若い頃を見るようでありました。
そんなジャックとサリーが暮らすアパートにサリーの親友で売れない女優のモニカが転がり込むことに。
このモニカ、サリーの説明によれば、あらゆる男性を虜にする魅力の持主だとのこと。
でも、サリーにぞっこんのジャックは平気――だった筈なのに、
モニカにすっかり心を奪われてしまいます。
そんな様子を見てジョンはジャックに警告しますが…

エピソード4
ローマに住む平凡な中年男レオポルド。妻と2人の子ども。
平凡ながらも満たされた日々を送っていました。
そんなレオポルドの生活が一転。ある朝、出勤しようと家を出た途端、
大勢のマスコミに取り囲まれ、テレビ局の車に乗せられてしまいました。
そして、ニュース番組に出演!
キャスターから朝食のメニューを訊かれ、「トースト2切れとカフェオレ」と答えます。
と、それだけで、なんとローマで一番の超有名人に。
街を歩けばサイン攻め、映画のプレミア上映にもレッドカーペットを踏みながらの登場。
美女たちはこぞって彼のベッドにやってきます。夢のようなセレブ生活。
でも、どこに行ってもパパラッチにつきまとわれ、一挙手一投足に注目される生活に
疲れてしまったレオポルド。さあ、一体どうなっていくのでしょう…

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街かどで交通整理する警官が下手くそな英語でローマの素晴らしさを語り、
やがて4つのエピソードがアップテンポで展開。
そして、またおまわりさんの下手くそな英語で無事エンディングを迎えます。
イントロ、アドリブ、エンディングへ。
ジャズ的な進行で、いつものように忙しくはありますが、
安心して観ていられるウディの映画はやはりアメリカの寅さんかも。

いやぁ、それにしても、ペネロペ・クルスはグラマラスです。
「苦い米」(‘49)のシルヴァーナ・マンガーノの肉体に圧倒された
幼い日を思い出しましたよ。
「外国の女の人はすごいなぁ」と幼児だったとのはびっくりしたものです。
肉体の存在感というのも映画の重要なポイントですねぇ。





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ローマでアモーレ
監督・脚本/ウディ・アレン、製作/レッティ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム、ジャンパオロ・レッタ、ファルータ・アラタン、共同製作/ヘレン・ロビン、デヴィッド・ニコルズ、撮影監督/ダリウス・コンジ
出演
ウディ・アレン/ジェリー、アレック・ボールドウィン/ジョン、ロベルト・べニー二/レオポルド、ペネロペ・クルス/アンナ、ジュディ・デイヴィス/フィリス、ジェシー・アイゼンバーグ/ジャック、グレタ・ガーウィグ/サリー、エレン・ペイジ/モニカ
6月8日(土)新宿ピカデリー&Bunkamuraル・シネマ他にて全国ロードショー
2012年、アメリカ=イタリア=スペイン、1時間51分、日本語字幕/石田泰子、後援/イタリア大使館、イタリア文化会館、協力/イタリア政府観光局(ENIT)、提供/角川書店、ロングライド、配給/ロングライド、http://romadeamore.jp/

by Mtonosama | 2013-06-02 06:25 | 映画 | Comments(6)
三毛猫ひかちゃん

申し訳ありません。
本来なら、今日は「ローマでアモーレ」-2-を更新する筈なのですが、
獣医さんから、子猫さんがやってきました。
とのとしては高校3年生以来140年ぶりの猫との新生活でありまして、
取り乱しております。

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ひかりという名前です。
生後2ヶ月ちょっとの女の子です。
どうぞひかちゃんと呼んでください。

140年ぶりに猫を飼うことになって動転している飼い主は
「ローマでアモーレ」後篇を明日更新するといっております。
また明日覗いてやってくださいね。
ひか


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by Mtonosama | 2013-06-01 15:12 | 映画 | Comments(17)