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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

<   2014年 07月 ( 11 )   > この月の画像一覧

イーダ -1-
IDA

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(C)Phoenix Film Investments and Opus Film

ポーランド映画です。
ポーランドというと、
世界史の授業で、常に侵略され、踏みにじられ、分割された不幸な国、
というように習ってきたし、
歴史の中で翻弄されてきた国、というイメージがついてまわっています。

第二次世界大戦中の抵抗の歴史やその後のソ連に呑み込まれていた時代、
あるいは『ワレサ 連帯の男』で観た闘う人々の姿。
http://mtonosama.exblog.jp/21622927/ http://mtonosama.exblog.jp/21648341/

アンジェイ・ワイダ監督の初期の作品に出てくる寒そうな風景や地下水道の内部。
土と白いシーツの質感が際立つモノクロの画面。
とのの頭の中でポーランドはこんな風にできあがっています。
ちょっとザツですけど。

いずれにせよ、苦汁をのみ、辛酸を舐めてきた国というイメージが刷り込まれています。

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本作『イーダ』はポーランドだけでなく
ヨーロッパ各国で高い評価を受けた現代ポーランド映画。
監督は1957年ワルシャワ生まれのパヴェウ・パヴリコフスキーです。


パヴェウ・パヴリコフスキー監督
14歳の時に共産主義体制のポーランドを出て、まずドイツ、次にイタリア、最終的にイギリスに定住という波乱の人生を送ってきました。
本人はこう語っています。
「私は秘密や矛盾をたっぷり抱えた一族に生まれ、
これまでの人生のほとんどをなんらかの亡命めいた状態で過ごしてきました。
アイデンティティ、家族、血統、信仰、帰属意識、歴史といった問題に常にさらされながら」


1980年代末期から90年代にかけて、記録映画を監督。その中には、サンクトペテルブルグで路面電車の運転手を務めるドストエフスキーの曾孫ディミトリが、1862年に曾祖父が旅した西欧旅行の足跡を辿る悲喜劇的なロードムービー『Dostoevsky’s Travels』(‘91、未)や、人類学的アプローチを採用し、言葉よりは映像の力に比重を置いてボスニア・へルツェゴビナ紛争のただなかにあったサラエヴォで撮影された『Serbian Epics』(‘92 未)もあります。

1998年には初の長編劇映画『The Stringer』(未)を発表。
主人公は西側の通信社に売り込むことのできる映像素材を求め、モスクワの街をさまようロシア人青年。そんな彼とマスコミ業界で活躍する英国人女性との恋を描いたロマンスです。
その後も主に英国で長編劇映画を監督。
2004年から2007年にかけてはオックスフォード・ブルックス大学の特別研究員。
ポーランド語の他、英・仏・独・伊・露語を使いこなす才人です。

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ヨーロッパ各国で作品を撮り続けてきたパヴェウ・パヴリコフスキ監督。
ポーランド以外で地歩を築いてきた監督が、
初めて母国ポーランドで作り上げたのが本作『イーダ』であります。
2013年11月に渋谷で開催された「ポーランド映画祭2013」でプレミア上映され、
今回ポーランド映画ファン待望の劇場公開とあいなります。

柔らかいモノクロの画面、光と影の妙なる配合から生まれる映像美。
古き良きポーランドの美しさを彷彿とさせながら、
そこに描かれたポーランドのこれまでよく知らなかった一面。

いやあ、今回ポーランドのもうひとつの側面を初めて知りました。
アンジェイ・ワイダ監督の力強さ、
ロマン・ポランスキー監督の洗練、
イエジー・スコリモフスキ監督が17年ぶりに監督復帰した『アンナと過ごした4日間』(‘08)で
見せた静かな情念。
それらの巨匠たちの作品にみられるポーランド映画のすばらしい遺産を継承しつつ、
更に、ポーランドの抱える側面を静かな筆致で描き出したパヴェウ・パヴリコフスキー監督。

まずはその映像の美しさと静けさにしっかりと浸りたいものです。

さあ、いったいどんなお話なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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イーダ
監督/パヴェウ・パヴリコフスキ、脚本/パヴェウ・パヴリコフスキ、レベッカ・レンキャヴィチ、撮影監督/ウカシュ・ジャル、リシャルト・レンチェフスキ、美術監督/カタジナ・ソバンスカ、マルツェル・スワヴィンスキ、製作・プロデューサー/イーリク・エーブラハム、ピョトル・ジェンチョウ、エヴァ・プシュチンスカ
出演
アガタ・クレシャ/ヴァンダ、アガタ・チュシェブホフニカ/アンナ、イーダ、ダヴィド・オグロドニク/リス、イェジ・トレラ/シモン・スキバ、アダム・シシュコフスキ/フェリクス・スキバ、ハリナ・スコチンスカ/修道院長、ヨアンナ・クリク/歌手、ドロタ・クドゥク/カシカ、ナタリア・ウォンギェフチク/ブロニャ、アフロディタ・ヴェセラク/マリシャ、マリウシュ・ヤクス/バーテン、イザベラ・ドンブロフスカ/ウェイトレス、アルトゥル・ヤヌシャク、アンナ・グジェシュチャク/隣人、ヤン・ヴォイチェフ・パラドフスキ
8月2日(土)[シアター]イメージフォーラムにてロードショー
2013年、80分、モノクロ、日本語字幕/岩辺いずみ、字幕監修/渡辺克義、配給/マーメイドフィルム、後援/駐日ポーランド大使館、ポーランド広報文化センター
http://mermaidfilms.co.jp/ida/

by Mtonosama | 2014-07-31 06:33 | 映画 | Comments(4)
サンシャイン 歌声が響く街 -2-
Sunshine on Leith

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(C)DNA Films

え~、ミュージカルとしては「サウンド・オブ・ミュージック」が好きなとのであります。
しかし、ミュージカル映画のイントロとして今も印象的なのは「ウエスト・サイド物語」です。
冒頭、NYの摩天楼が俯瞰で映し出され、次第次第に高度が低くなりながら
現れるウエスト・サイドの風景・・・
まだ外国へ行ったことのない中学生だったとのはドキドキしました。

ミュージカルは最初のつかみが大事だなぁ、と思ったものであります。

その観方から行くと、本作もまた良いです。
目に入るのはどこまでも砂っぽい荒野。
なるほどアフガニスタンですね。
おっ戦闘か!一瞬身構える観客をつかむのは
戦闘服に身を固め、トラックに詰め込まれた兵士たちの歌声でした。

おお、これはあの『シェルブールの雨傘』みたく歌だけで構成される映画か。
久しく歌だけのミュージカルも観ていないなぁ。
いや、せりふから歌に切り替わるのもなんか新鮮だし――
うんうん、ひきつけられますよ。


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ストーリー
スコットランドのリースに暮らすロブとジーン。
彼らは間もなく銀婚式を迎える仲の良い夫婦だ。
そこへアフガニスタンでの兵役を終えた長男デイヴィーが予定より一日早く帰還。
長女リズの恋人アリーも一緒に帰って来た。再会を喜び合う一家。

だが、デイヴィーにはひとつ気がかりなことがあった。
同じ分隊だった友だちのロニーが負傷し、義足をつけることになったのだ。
「隊長だった僕が代わればよかったんだ」と自分を責めるデイヴィーを慰めるロブ。
一方、アリーも明るく振る舞ってはいるが、
仕事がみつかるまで姉夫婦の家に居候しなくてはならないことを心苦しく思っている。

その夜、地元の友人たちの集まるパブでデイヴィーとアリーのためにパーティが開かれた。
リズは同僚の看護士イヴォンヌに兄デイヴィーを紹介する。
そして、恋に落ちるふたり――

ある日、ロブは一通の手紙を受け取った。
それは24年前ジーンに隠れて関係を持った女性の訃報。
差出人はこれまで存在すら知らなかったロブの娘だ!
女性はロブの前から去った後、独りで子どもを産み、育てることを選んだのだった。
葬儀に出席し、娘と初めて対面するロブ――

数日後、ロブとジーンの銀婚式の当日がやってきた。
集まってくる大勢の親戚や友人達。
ロブがジーンに捧げる歌を熱唱し、宴が最高潮に盛り上がった時、それは起きた。
ジーンが偶然夫のジャケットのポケットに入っていた娘からの手紙を読んでしまったのだ。
更に、アリーがサプライズとして行った公開プロポーズをリズはその場で断ってしまった。
幸せのジェットコースターは一気に奈落へ――

裏切られ、傷ついたジーンはロブを許そうとはしない。
リズは狭いリースの街を出て、フロリダの地で自分の可能性を試すことを選択する。
一方、イヴォンヌと暮らし始めたデイヴィーだったが、考え方の違いから大げんかになり、
人生を共にすることの難しさを痛感する。
悩み、傷つき、バラバラになってしまった家族。
太陽は再び彼らの上に輝くのだろうか……

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リースの古い街並みを背景に繰り広げられる人々の群舞と
I’m Gonna Be(500Miles)の歌声。
『思秋期』
http://mtonosama.exblog.jp/18062059/ http://mtonosama.exblog.jp/18071991/
で渋いところを魅せてくれたピーター・ミュラン。
今回はあの深い悲しみをたたえた暴力的なおやじから一転。優しいパパ、素敵な夫を演じていました。
歌も上手なのでびっくりです。

人生、楽しいことばっかりじゃないけど、泣いたり怒ったりしたって、
何も変わらないなら、笑って歌って踊っていた方がいいかな、って改めて感じさせてくれる映画でした。
これがミュージカルの醍醐味ってものですねぇ。  





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サンシャイン 歌声が響く街
監督/デクスター・フレッチャー、製作/アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ、アラベラ・ペイジ・クロフト&キエレン・パーカー、脚本/スティーブン・グリーンホーン、美術/マイク・ガン、撮影/ジョージ・リッチモンド、振付/ロージー・ケイ、音楽/ポール・イングリッシュビー
出演
ピーター・ミュラン/ロブ、ジェーン・ホロックス/ジーン、ジョージ・マッケイ/デイヴィー、アントニア・トーマス/イヴォンヌ、フレイア・メーバー/リズ、ジェイソン・フレミング/ハリー、ポール・ブラニガン/ロニー
8月1日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほかロードショー
2013年、イギリス、100分、字幕翻訳/藤澤睦実、配給/ギャガ
http://sunshine.gaga.ne.jp/

by Mtonosama | 2014-07-28 05:58 | 映画 | Comments(9)
サンシャイン 歌声が響く街 -1-
Sunshine on Leith

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(C)DNA Films

舞台はスコットランド。
オリジナルタイトル”Sunshine on Leith”にあるLeith(リース)という街が舞台のミュージカル映画です。
エディンバラにあるこの街は当時はまだ無名だったユアン・マクレガーを有名にした
『トレインスポッティング』(‘96)でも舞台になった街です。

エディンバラってロンドンとはまた全然違う素敵な都市です。

そんな街を舞台に繰り広げられるミュージカルが本作『サンシャイン 歌声が響く街』。
スコットランドの人気グループ「プロクレイマーズ」が1988年に発表した
アルバム”Sunshine on Leith”のヒット曲にのせて描かれるミュージカル映画。
2007年に初演されて大ヒットを記録したミュージカルを映画化した作品です。

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2005年
脚本家のスティーブン・グリーンホーンは
スコットランドを舞台にしたミュージカルを作ろうとしていました。
そして、聴いたのが、プロクレイマーズのデビューアルバム”This is the Story”。
彼らの曲こそミュージカルに最適だ!と気づいたんですって。
すぐさまプロクレイマーズことクレイグ&チャーリー・リードの双子兄弟から
曲の使用許可を得て、ミュージカル制作に全力を費やしました。

2007年
ミュージカル”Sunshine on Leith”が完成。
スコットランドでの最初の公演は完売。
観客からも批評家からも絶賛され、追加公演も2回行われました。
そのものすごいヒットゆえ、映画化権をめぐって激しい獲得戦も展開されたということですよ。
そりゃ、そうでしょうねぇ。

スティーブン・グリーンホーン
スコットランドの演劇・映画の脚本家。TVドラマでも脚本家として数々の作品を手掛ける。
舞台「場所を渡す」でスコットランド作家賞にノミネート。
本作ではミュージカルでも脚本を担当。自作の台本を映画用に脚色した。

プロクレイマーズ
1962年、スコットランドのリースに生まれたクレイグとチャーリーの双子兄弟デュオ。
学校でパンク・バンドを始め、1983年にプロクレイマーズを結成。ライブで熱狂的なファンを獲得。
1987年人気番組”The Tube”に出演。スコットランド訛りで歌う姿は当時の流行からはかなり浮いていたが、一大ブームに。出演後1ヶ月経つか経たないかでデビューアルバム”This is the Story”をレコーディング。
1988年セカンドアルバム”Sunshine on Leith”の”I’m Gonna Be(500Miles)”はアメリカのビルボード・シングル・チャートで最高3位に。半年間チャートイン。



その後、スタジオ・アルバムを7枚、ベスト・アルバムを2枚リリース。最新作は2012年の”Like Comedy”。
「彼らの人気がどの位すごいか肌で感じるのはハイバーニアンFCの試合のハーフタイムで
3万人ものサポーターがチームのテーマ曲” Sunshine on Leith”を歌う時よ」
と本作でジーン役を演じたジェーン・ホロックスは語っている。

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スコットランドの風景もさることながら、
80年代の人気デュオ「プロクレイマーズ」の歌で構成されたミュージカルが
妙に素朴で懐かしくいい感じです。
いったいどんなお話なのでしょうね。
これは乞うご期待でございます。



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サンシャイン 歌声が響く街
監督/デクスター・フレッチャー、製作/アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ、アラベラ・ペイジ・クロフト&キエレン・パーカー、脚本/スティーブン・グリーンホーン、美術/マイク・ガン、撮影/ジョージ・リッチモンド、振付/ロージー・ケイ、音楽/ポール・イングリッシュビー
出演
ピーター・ミュラン/ロブ、ジェーン・ホロックス/ジーン、ジョージ・マッケイ/デイヴィー、アントニア・トーマス/イヴォンヌ、フレイア・メーバー/リズ、ジェイソン・フレミング/ハリー、ポール・ブラニガン/ロニー
8月1日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほかロードショー
2013年、イギリス、100分、字幕翻訳/藤澤睦実、配給/ギャガ
http://sunshine.gaga.ne.jp/

by Mtonosama | 2014-07-25 05:51 | 映画 | Comments(8)
2つ目の窓 -2-
STILL THE WATER

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(C) 2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.


冒頭シーンは猛烈な台風。
普段は穏やかな海がたけり狂い、波涛が風に吹き飛ばされます。

いきなり観客を圧倒するこの光景は
監督の一行が奄美大島に到着してすぐに台風が襲来し、撮影したのだとか。
まさに映画の神様に守られた展開だったようですよ。

さて、登場人物ですが、一人は東京から母とこの島にやってきた高校生・界人。
もう一人は島のユタ神様の娘、同じく高校生の杏子。

この少年少女の初恋と成長を通して描かれる生のつながり。
単なるボーイ・ミーツ・ガールのお話ではないところが
なんとも河瀬直美監督らしいです。
湿気が充満した内陸部の奈良から、強い太陽と潮風の奄美へ。
従来の舞台とは正反対の自然にもひきこまれます。


ストーリー
亜熱帯の島、奄美大島。
マングローブ、ガジュマル、アダンの樹々が茂り、サンゴ礁の海が広がる。
島ではユタ神様が祭祀を司り、人々は自然と神を畏れ敬いながら暮らしている。

島中で行われる八月踊りの晩、界人は海に浮かぶ男の溺死体をみつけた。
その場を走り去った彼を見ていた同級生の杏子に翌朝問いかけられても何も応えない界人。

杏子の母イサはユタ神様として島人たちの心のよりどころだったが、今は死の床にあった。
「わたしがこの世からいなくなっても、わたしの心はここにあるし、
わたしのぬくもりは杏子の心に残るのだから」
母はそう言うが、杏子は母がそこにいなくなるという現実を受け入れることができない。
「わたしの命は杏子につながっているし、いつか杏子が産むだろう子どもともつながってゆく。
だから、おかあさんは死ぬことなど怖くないのよ」
と杏子に言い聞かせるイサ。

一方、界人はいつも男の気配を感じさせる母・岬がイヤでならない。
ある日、幼い頃に別れた父に会うため、上京する。
「岬との出会いは運命だった」と語る父に
「運命だったら別れたりしないはずだろ?」と心を占めていた想いをぶつける界人。

島に戻った界人はお互いの淡い想いを知りながら、杏子に求められても応えることができない。

ある夜、母への不信が爆発し、激しくなじり、罵る界人。
そして、嵐の中、母は姿を消してしまった……

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無名の新人を起用する河瀬監督。
『萌の朱雀』ではまだ中学生だった尾野真千子が登場していました。
今回、界人を演じた村上虹郎は1997年生まれの17歳。
作品中、東京に別れて暮らす父・篤を演じた村上淳の実子なんですよ。

彼が映画の進展につれて役柄だけでなく実際にも成長していく姿が初々しかったです。

ラストで、界人と杏子が2頭の白イルカのように海中を泳ぐシーンは
浮遊感に溢れた幻想的なものでした。

母から子へ、そして、そのまた次の世代へ。
命のつながりは愛だったんだなぁ、と改めて気づかされるようなシーンでありましたねぇ。





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2つ目の窓
監督・脚本/河瀬直美、プロデューサー/青木竹彦、澤田正道、河瀬直美、撮影/山崎裕
出演
村上虹郎/界人、吉永淳/杏子、杉本哲太/徹、松田美由紀/イサ、渡辺満起子/岬、村上淳/篤、
榊秀雄/刺青の男、常田富士男/亀次郎
7月26日(土)全国ロードショー
2014年、日本・フランス・スペイン、カラー、120分、配給/アスミック・エース
http://www.futatsume-no-mado.com/

by Mtonosama | 2014-07-22 05:43 | 映画 | Comments(6)
2つ目の窓 -1-
STILL THE WATER

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(C) 2014“FUTATSUME NO MADO”JFP, CDC, ARTE FC, LM.

河瀬直美さん。
なぜか気になる映画監督です。
たびたびのカンヌ国際映画祭での受賞の折、すてきなドレスをお召しになり、
女性監督の華みたいなオーラを発散させていらっしゃいます。

1997年『萌の朱雀』で第55回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を
27歳(史上最年少)で受賞。芸術選奨新人賞も受賞しています。
その後、2003年には『沙羅双樹』がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出、
2007年には『殯の森(もがりのもり)』で同グランプリを受賞しました。
さらに、2009年、カンヌ国際映画祭に貢献した監督に贈られる「黄金の馬車」賞受賞。
これは女性としてもアジア人としても初めての快挙です。
2011年には『玄牝 -げんぴん-』で第58回スペイン・サンセバスチャン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。
そして、2013年のカンヌ国際映画祭では日本人監督として初めて審査員を務めました。
公式サイトhttp://www.kawasenaomi.com

その映像からは、故郷の奈良を舞台に、生きるということを問いかけ、死ぬということを考えつつ、
幽遠な森林の精と一体化したような不思議な印象を受けます。
連綿と続く命に想いを馳せることになります。
彼女がカンヌ国際映画祭の常連さんなのは、
古代から延々と引き継がれる精霊と人間が共存しているような世界を描いているところが
ヨーロッパの人々の心をひきつけるからなのでしょうか。

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今回の作品『2つ目の窓』。
本作は彼女のもうひとつのルーツである奄美大島を舞台にした作品です。
河瀬さんの言葉によれば、
「奄美の自然をそこに暮らす人々は『神』とあがめて拝む。
その波の向こうにはネリヤカナヤという豊穣をもたらす国があるという。
そこは魂の還る場所なのだ」
そうです。

奄美大島という海に囲まれた土地と
奈良という山国。
なのに、その土地にはいずれも魂が宿っているのですね。

島にも山にも霊が息づき、魂が住みついています。
古くからそこに暮らす人々はそれらと共存し、大切にしてきました。
霊や魂は古代以前から自然の中で生きてきたご長寿さんではありますが、
長寿だからといって頑健ではないのですよね。
むやみにその地を開発しようものなら、あっと言う間にいなくなってしまいます。

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そんなはかなげな存在と共に生きる島人たち。
島の雄大な自然、強烈な陽光を遮り、大きく枝を拡げるガジュマルの大木。

変わらぬ風景の中で連綿とひきつがれる命そして暮らし。

そこに繰り広げられる自然の営みに、作品のストーリーやテーマとは関わりなく、
ひきずりこまれていくような気分になぜか心安らぐ映画です。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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2つ目の窓
監督・脚本/河瀬直美、プロデューサー/青木竹彦、澤田正道、河瀬直美、撮影/山崎裕
出演
村上虹郎/界人、吉永淳/杏子、杉本哲太/徹、松田美由紀/イサ、渡辺満起子/岬、村上淳/篤、榊秀雄/刺青の男、常田富士男/亀次郎
7月26日(土)全国ロードショー
2014年、日本・フランス・スペイン、カラー、120分、配給/アスミック・エース
http://www.futatsume-no-mado.com/

by Mtonosama | 2014-07-19 06:31 | 映画 | Comments(2)
複製された男 -2-
Enemy

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(C)2013 RHOMBUS MEDIA (ENEMY) INC. / ROXBURY PICTURES S.L. / 9232-2437 QUEBEC INC. / MECANISMO FILMS, S.L. / ROXBURY ENEMY S.L. ALL RIGHTS RESERVED.


主人公は38歳の孤独な歴史教師。

本作は現代人の抱える心の暗闇を追及した心理ミステリーです。
ポルトガルの作家と聞くとどこか馴染みの薄い印象もありますが、
テーマは現代的でもあり、グローバルでもあります。

どんなお話かと申しますと――


ストーリー
大学の歴史講師アダムは判で捺したような平凡な毎日を送っている。
高層マンションにある彼の住まいは清潔ではあるが、どこかうつろ。
恋人メアリーとの関係も終わりかけている。
彼は無視しているが、息子の生活を心配する母からは毎日のように電話がかかってくる。

ある日、同僚から勧められ『道は開かれる』という映画をDVD で鑑賞していたアダムは驚く。
その中でホテルのボーイ役を演じている俳優が彼と瓜二つなのだ。
エンドロールを手掛かりに割り出したその俳優の名前はダニエル・センクレア。
アダムはセンクレアが所属するエージェンシーのホームページからその出演作を調べ、
過去の出演作をDVDで確認したが、そこに映っている男はどこから見てもアダムと同じ風貌だった。

いても立ってもいられず、センクレアのエージェンシーを訪ねるアダム。
そこで警備員からセンクレアと勘違いされ、彼宛の郵便物を入手する。
それによれば、センクレアの本名はアンソニー・クレア、郊外のマンションに住んでいた。
アダムは彼の自宅へ電話をする。
電話に出たアンソニーの妻ヘレンはアダムの声が夫とあまりにも似ていたため、
夫の悪戯と思い込んでしまう。
二度目の電話でやっと彼と直接話すことのできたアダムは、自分の置かれた状況を説明し、
面会の約束を取り付けようとするのだった。

だが、アダムからの電話はアンソニーと妊娠6ヶ月のヘレンの結婚生活を揺るがすこととなる。
浮気の前科がある夫アンソニーへの不信を抱えるヘレンはアダムの勤務先を訪れ、
そこで見た彼はあまりにも夫に酷似していた。

次の日曜、とうとうアダムとアンソニーは街外れのさびれたホテルの一室で顔を合わせた。
洋服こそ違うものの、髭も、かつて事故で負った左胸の傷跡まで同じ――
逃げるようにホテルを後にしたアダムの胸に拡がるのは得体の知れない恐怖だった……

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なにやら淫靡なクラブの、淫らで見せものまがいの全裸の女性が登場するイントロダクション。
一転して、教壇に立つ歴史教師の主人公。
更にスクリーンに映し出される「カオスとは未解読の秩序である」という一節。
これって、この映画はカオスだよ、とことわっているのか。
なかなか面倒くさそうな始まりではあります。
しかも一貫して寒々しいカナダの弱い光が充満しています。
う~ん、文芸大作ということか。

冒頭のセックス・クラブのシーンと理屈っぽい言葉にうんざりしていたにもかかわらず、
うすら寒いトロントの都市風景と映画の思いがけない展開に思わず吸い寄せられていました。
映画の第一印象とはいい加減なものですね。

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自分にそっくりな人間というのはどのようにも解釈できます。
広い世間には必ず自分にそっくりな人間がひとりはいるものだ、という説。
あるいはドッペルゲンガー?
ドッペルゲンガーを見てしまった者は必ず死ぬ、という話も聞いたことがあります。
映画の原題は『Enemy』ですしね。そっくりな人間とは敵なのでしょうか。
いや敵らしき人間は他にも登場します。
ミステリー仕立てなので、頭を使わざるを得ません。

主人公のアダムとそっくりさんのアンソニーの一人二役を演じたジェイク・ギレンホールの神経質な演技と
その母を演じたイングリッド・バーグマンの娘イザベラ・ロッセリーニも見ものでした。

それにしても昔の映画館は良かったな。
あれ、あそこはどうだったっけ、なんて思った時、そのまま居座り、もう一度観ることができましたからね。
今のような全館入替制はこの映画には合わないと思います。
絶対「あれっ?」と思ってもう一回観たくなってしまう映画ですから。





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複製された男
監督/ドゥニ・ヴィルヌーブ、原作/ジョゼ・サラマーゴ著「複製された男」、脚本/ハビエル・グヨン、製作/ニヴ・フィッチマン、M.A.ファウラ、共同製作/サリ・フリードランド、リュック・デリー、キム・マクロー、製作総指揮/フランソワ・イヴェルネル、キャメロン・マクラッケン、マーク・スローン、ヴィクター・ロウイ、撮影/ニコラ・ボルデュク
出演
ジェイク・ギレンホール/アダム・アンソニー、メラニー・ロラン/メアリー、サラ・ガドン/ヘレン、イザベラ・ロッセリーニ/キャロライン、ジョシュ・ピース/学校の先生、ティム・ポスト/管理人、ケダー・ブラウン/警備員、ダリル・ディン/ビデオ屋の店員、ミシャ・ハイステッド、メーガン・メイン、アレクシス・ウイガ/暗室の女性たち
7月18日(金)TOHOシネマズシャンテ、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
2013年 、 カナダ・スペイン合作 、90分、配給/クロック・ワークス
http://fukusei-movie.com/

by Mtonosama | 2014-07-16 06:16 | 映画 | Comments(8)
複製された男 -1-
Enemy

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(C)2013 RHOMBUS MEDIA (ENEMY) INC. / ROXBURY PICTURES S.L. / 9232-2437 QUEBEC INC. / MECANISMO FILMS, S.L. / ROXBURY ENEMY S.L. ALL RIGHTS RESERVED.



邦題は『複製された男』、オリジナルタイトルは “Enemy”。
原作はポルトガル唯一のノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴ(1922-2010)の同名小説です。

さて、ノーベル文学賞。
村上春樹氏に対しては毎回“今年こそは”の声があがりますが、今回はどうでしょうか。


ノーベル文学賞は物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6分野のひとつで
文学の分野において理念をもって創作し、最も傑出した作品を創作した人物[に授与される。定数1。
(Wikipediaより)

初回は1901年でフランスの詩人シュリ・プリュドムが選ばれました。
実は第1回の選考時、トルストイが存命しており、
この選考結果に対してスウェーデン国内で一部の作家たちが抗議を行うなど世論の批判があったのだとか。
が、しかし、トルストイの主張する無政府主義や宗教批判が受け入れられず、
選ばれなかったということですよ。

そんなケチがついたからかどうかは知りませんが、
1964年にこの賞に選ばれたJ.P.サルトルなどは受賞を辞退しています。

ですが、タゴールやヘルマン・ヘッセ、ロマン・ロラン、
おっと忘れちゃいけない川端康成、大江健三郎。
そうです、そうです。「百年の孤独」のG・ガルシア・マルケスもみなノーベル文学賞受賞者です。
そして、本作の原作者となったジョゼ・サラマーゴは1998年に受賞しています。

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この作家、あまりなじみはありません。

ジョゼ・サラマーゴ 1922年11月16日 - 2010年6月18日)はポルトガルの作家・劇作家・ジャーナリスト。1998年にポルトガル語世界(ルゾフォニア)初のノーベル文学賞受賞作家となった。
リスボンから100キロ北東の寒村アジニャーガに、農家の息子として生まれる。高校を中退し、整備工として職業訓練を受ける。いくつもの職を転々とした後、ジャーナリストとして活動していたが、政治的な事件から1975年に職を追われる。1975年から1980年までは翻訳家として生計を立てていたが、以降、職業作家をめざし、1980年代から精力的に作品を発表しはじめる。
1982年発表の『修道院回想録』で国際的評価を集める。1998年、「想像、哀れみ、アイロニーを盛り込んだ寓話によって我々がとらえにくい現実を描いた」としてノーベル文学賞を受賞。近年はスペインのカナリア諸島の最北東端ランサローテ島で暮らしていた。
しばしば長さ1ページ以上の長い文を書く傾向がある。段落は、通常の小説の章の長さに匹敵するほどである。なお、対話を区切るために、引用符(「」や『』のこと)は使わない。など、個性的なこれら特徴から、独特の文体のリズムを持っている。
ポルトガル共産党に所属しており、自身も無神論者であることを認め、体制に批判的な立場を貫いている。また、ポルトガルとスペインが政治的に統合して一つの国になるべきだという主張(イベリスモ)を展開し、両国で論争を巻き起こしている。(Wikipediaより)

なるほど、なかなか面白そうな作家です。
1995年に書いたサラマーゴ初の実験社会小説「白い闇」はフェルナンド・メイレレス監督によって
『ブラインドネス』(‘08)のタイトルで映画化されています。

本作もまた人間心理の深層に潜む恐怖を描いた作品です。
ドッペルゲンガーか、はたまた、ただの相似形か・・・
一度で見抜くのはちょっとばかり難しい心理ミステリーに仕上がっていますよ。

監督はカナダ出身のドゥニ・ヴィルヌーブ。
2009年には長編3作目『POLYTECHNIQUE』がカナダの監督週間でプレミア上映、
トロント映画批評家協会のカナダ映画ナンバーワンに輝くなどした実力派です。

さあ、どんなお話でしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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複製された男
監督/ドゥニ・ヴィルヌーブ、原作/ジョゼ・サラマーゴ著「複製された男」、脚本/ハビエル・グヨン、製作/ニヴ・フィッチマン、M.A.ファウラ、共同製作/サリ・フリードランド、リュック・デリー、キム・マクロー、製作総指揮/フランソワ・イヴェルネル、キャメロン・マクラッケン、マーク・スローン、ヴィクター・ロウイ、撮影/ニコラ・ボルデュク
出演
ジェイク・ギレンホール/アダム・アンソニー、メラニー・ロラン/メアリー、サラ・ガドン/ヘレン、イザベラ・ロッセリーニ/キャロライン、ジョシュ・ピース/学校の先生、ティム・ポスト/管理人、ケダー・ブラウン/警備員、ダリル・ディン/ビデオ屋の店員、ミシャ・ハイステッド、メーガン・メイン、アレクシス・ウイガ/暗室の女性たち
7月18日(金)TOHOシネマズシャンテ、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
2013年 、 カナダ・スペイン合作 、90分、配給/クロック・ワークス
http://fukusei-movie.com/

by Mtonosama | 2014-07-13 06:13 | 映画 | Comments(6)
パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト -2-
The Devil’s Violinist

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(C)2013 Summerstorm Entertainment / Dor Film / Construction Film / Bayerischer Rundfunk / Arte. All rights reserved


左手でピッツィカートをはじきつつ、右手で弓をあやつる――
伴奏と演奏を一人でこなす超高度なヴァイオリン奏法。
悪魔に魂を売ったといわれるほど魅力的なパガニーニが演奏するコンサートでは
若い女性たちが次々に失神したとか。

いつの時代の話かと思いますが、今から約200年も前のできごとでございます。
ロックコンサートの様子を思い浮かべてもらえれば納得していただけましょうか。
いつの時代も、どこの国でも、若い女性は感性が鋭いもの。
アーティストが美形であればなおさらでございましょう。

しかし、パガニーニ氏、演奏もお顔も素敵なのですが、
酒と女と博打にはめっぽう弱いのであります。
博打に溺れ、命の糧ともいえるヴァイオリンをとられてしまったことも。

そんな彼の前に突如現れてマネージャーを買って出たのがウルバーニという男なのですが。

さあ、どんなお話が展開するのでしょうか。

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ストーリー
1830年、二コロ・パガニーニのその驚異的な才能は、未だ誰にも認められていなかった。
そんな彼の前にウルバーニと名乗る男が現れ、彼を世界的なヴァイオリニストにすると宣言。
斬新過ぎるパガニーニについていけない聴衆たちを自分の手腕で導いてみせるというのだ。
「代償は?」の問いに「そんなものはない」と応えるウルバーニ。

「悪魔に魂を売り渡した」
「愛人を殺して収監された監獄で弦が1本になったヴァイオリンを弾いていた」
ウルバーニはパガニーニをそんな伝説で飾り立てて、人々の好奇心を駆り立てた。

パガニーニの噂はイギリスにも轟く。
指揮者のジョン・ワトソンは彼のロンドン・デビューを企画。

さて、本国で大成功したパガニーニだが、酒色に溺れ、稼いだ金はギャンブルに注ぎ込む。
ワトソンから渡航費として送られた金も一夜で消えた。
一方、借金を重ねながら彼を待ち続けるワトソン。
ロンドンへ行く気持などさらさら持ちあわせていないパガニーニ・・・
ヨーロッパ制覇の野望に燃えるウルバーニは強硬手段を決行した。
酔いつぶれたパガニーニに薬を飲ませ、無理やりロンドンへ連れていったのだ。

そんなパガニーニをロンドンで待ち受けていたのは女性達の抗議デモだった。
「女たらしの悪魔はイギリスから出ていけ!」とシュプレヒコール。
騒ぎを避けるため、ワトソンはパガニーニを自宅へ招き、
歌手をめざして勉強中の娘シャーロットに世話をさせる。
若く美しいシャーロットにいつものように言い寄るパガニーニ。
だが、シャーロットはきっぱりと彼をはねつけるのだった。

一方コンサートの様子は、というと、チケット代が高く、その席は埋まらない――
困窮するワトソン。そんな彼に救いの手がさしのべられた。
国王からパガニーニへの招待状だ。
王の前での演奏は名誉であるだけでなく、大きな宣伝効果も持つ。
ところがパガニーニは王から演奏料が出ないと聞いて、
このチャンスを蹴ってしまったのだ。

酒に酔い、ロンドンの夜をさまようパガニーニ。
とあるパブで客に絡まれていたところ、タイムズの女性記者エセルの機転で事なきを得る。
そこで奏でられた狂熱の演奏に客たちは大興奮。
急ぎ記事を書くエセル。
翌朝の彼女の記事「不世出の名手パガニーニ」にロンドン市民は興奮し、チケットが売れ始めた。
ワトソンも安堵の息をもらす。
父の姿に安心し、久々に歌の練習を始めるシャーロット。
その珠のような歌声にパガニーニの芸術家としての心が震えた。
彼は彼女のためにアリアを作曲。
シャーロットが歌い、パガニーニが伴奏。
互いの才能に敬意をいだき、二人の芸術家の心が通じ合った……

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いやあ、とにかくパブでの演奏がすごい!
弦がつぎつぎに切れ、最後に残ったG線だけで弾き切ったという伝説を掛け値なしに魅せてもらいました。
悪魔がついているかどうかは別にして、
魔性を感じる程の演奏はぜひ大きなスクリーンで楽しんでいただきたいものです。

魔性といえば究極の凄腕マネージャー・ウルバーニとの出合いと契約は
まさにファウストと悪魔メフィストフェレスとのやりとりを彷彿とさせます。

デイヴィッド・ギャレットあってこその本作でありましょう。

あ、彼の超絶技巧に目も耳も心も奪われ、監督の紹介を忘れていました。
『不滅の恋 ベートーヴェン』(‘94)『クロイツェル・ソナタ 愛と官能の二重奏』(‘08/未)の
バーナード・ロス監督です。

名器ストラディバリと魔性の演奏もさることながら、ファウストを想起させ、
ミック・ジャガーを連想させるパガニーニ。
バーナード・ロス監督の慧眼や、おそるべし。





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パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト
監督・脚本・撮影/バーナード・ローズ、製作/ロジリン・へラー、ガブリエル・バッハー、ダニー・クラウス、クリスティアン・アンガーマイヤー、共同製作/ヴェロニカ・フェレ、製作総指揮/デイヴィッド・ギャレット、美術/クリストフ・カンター、衣装/ビルジット・ハッター、編集/フリッタ・ナーラー、音楽/デイヴィッド・ギャレット&フランク・ファン・デル・ハイデン
出演
デイヴィッド・ギャレット/ニコロ・パガニーニ、ジャレッド・ハリス/ウルバーニ、アンドレア・デック/シャーロット・ワトソン、クリスチャン・マッケイ/ジョン・ワトソン、ジョエリー・リチャードソン/エセル・ランガム、ヴェロニカ・フェレ/エリザベス・ウェルス、ヘルムート・バーガー/バーガーシュ卿
7月11日(金)TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
2013年、ドイツ映画、英語、122分、字幕翻訳/古田由紀子、配給/アルバトロス・フィルム、クロックワークス
http://paganini-movie.com/

by Mtonosama | 2014-07-10 07:09 | 映画 | Comments(6)
パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト-1-
The Devil’s Violinist

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(C)2013 Summerstorm Entertainment / Dor Film / Construction Film / Bayerischer Rundfunk / Arte. All rights reserved


パガニーニといえば、ああ、あの超絶技巧のヴァイオリニストね、
ぐらいはとのでもわかります。
だから、彼を主人公にする映画となるとさぞ俳優捜しに困ったのではないかと
老婆心ながら思ってしまいました。

クラシック界に暗い人間の悲しさですが・・・
いやぁ、しかし、業界にはいるもんですねぇ。
超絶技巧を駆使し、かつ、映画で主役をはれるという美しきヴァイオリニストが。

はい、21世紀のパガニーニとも謳われるヴァイオリニスト
その名はデイヴィッド・ギャレット!
まさに、ニコラ・パガニーニの再来であります。


デイヴィッド・ギャレット
デイヴィッド・ギャレット(1981年9月4日 アーヘン- )はドイツ出身のアメリカ合衆国のヴァイオリニスト兼モデル。父親がドイツ人、母親がアメリカ人。
4歳の時に、父親が買ってきたヴァイオリンに興味を覚え、習い始めた。
翌年にコンクールに出場して優勝。7歳になるまでに毎週1度、公開で演奏するように。
その後リューベック高等音楽学校でヴァイオリンを学ぶ。
12歳になると、ポーランド出身の大ヴァイオリニスト、イダ・ヘンデルに師事するようになり、しばしばロンドンやその他のヨーロッパの都市に出かけてヘンデルの下に通った。
13歳で2枚のCDを録音し、ドイツやオランダのテレビに出演。また、ヴァイツゼッカー大統領の招待により、ドイツ大統領官邸「ハンマーシュミット荘」で演奏会を開き、黄金時代の名器の一つ「ストラディヴァリウス・サン・ロレンツォ」を提供されて使うようになる。
14歳の時にドイツ・グラモフォン社と専属契約を結んだ(同社と契約した史上最年少の演奏家)。
17歳の時に、インド独立50周年を記念する演奏会に出演し、デリーとムンバイでズービン・メータの指揮するミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団と共演。
2年後にはラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスの指揮の下にベルリン放送交響楽団と共演し、評論家から称賛を受けた。この結果、ハノーファー万博2000に招待されて出演。その後はロンドン王立音楽大学に学ぶ。
21歳でBBCプロムスにも出演。
2004年にはジュリアード音楽学校を卒業。
ジュリアードに在学中のニューヨーク時代に、イツァーク・パールマンに入門した最初の学生になるとともに、学費を稼ぐためにモデルとして収入を得た。ファッション誌の記者からは、「クラシック界のベッカム」になぞらえられた。(Wikipediaより)

そのデイヴィッド自身が本作プロジェクトの企画から脚本の推敲にまで関わっています。
アルバムでも共演するフランク・ファン・デル・ヘイデンと共に楽曲を提供し、
本作における重要なキーポイントでもなるシューベルト「魔王」もアレンジ。
主役を演じるだけでなく製作総指揮、音楽と、そのいれこみようは半端ではありません。

さて、天才ヴァイオリニストをそこまで心酔させた当のパガニーニ氏は
いったいどんな人物だったのでしょう。


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二コロ・パガニーニ
ニコロ・パガニーニ(1782年10月27日 - 1840年5月27日)はイタリアのヴァイオリニスト、ヴィオリスト、ギタリストであり、作曲家である。特にヴァイオリンの超絶技巧奏者として名高い。

パガニーニがヴァイオリンを弾き始めたのは5歳の頃からで13歳になると学ぶべきものがなくなったといわれ、その頃から自作の練習曲で練習していた。それら練習曲はヴァイオリン演奏の新技法、特殊技法を駆使したものと言われる。
そのヴァイオリン演奏のあまりの上手さに、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂された。そのため彼の出演する演奏会では聴衆は十字をきり、本当にパガニーニの足が地に着いているか彼の足元ばかり見ていた観客もいたという。
少年時代から病弱であったが、1820年に入ると慢性の咳など体調不良を訴え、『毒素を抜くため』に下剤を飲み始める。1823年には梅毒と診断されて水銀療法とアヘンの投与が開始された。さらに1828年頃には結核と診断される。その後、水銀中毒が進行して次第にヴァイオリンを弾くことができなくなり、1834年頃についに引退。そして1840年に水銀中毒による上気管支炎、ネフローゼ症候群、慢性腎不全によりニースで死去。
前述の噂が原因で埋葬を拒否され、遺体は防腐処理を施されて各地を転々とし、改葬を繰り返した末に1926年にジェノヴァの共同墓地にようやく安置された。(Wikipediaより)

Wikipediaの略歴だけでも相当興味深い方です。
ウィキっただけでいっぱいになってしまいました。
それにしても、パガニーニもそれを演じるデイヴィッド・ギャレットも
略歴だけでご飯が何杯もおかわりできるくらいすごい人物ですね。

さあ、いったいどんなお話なのでしょう。ぜひ次回をお楽しみにお待ち下さいませ。



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パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト
監督・脚本・撮影/バーナード・ローズ、製作/ロジリン・へラー、ガブリエル・バッハー、ダニー・クラウス、クリスティアン・アンガーマイヤー、共同製作/ヴェロニカ・フェレ、製作総指揮/デイヴィッド・ギャレット、美術/クリストフ・カンター、衣装/ビルジット・ハッター、編集/フリッタ・ナーラー、音楽/デイヴィッド・ギャレット&フランク・ファン・デル・ハイデン
出演
デイヴィッド・ギャレット/ニコロ・パガニーニ、ジャレッド・ハリス/ウルバーニ、アンドレア・デック/シャーロット・ワトソン、クリスチャン・マッケイ/ジョン・ワトソン、ジョエリー・リチャードソン/エセル・ランガム、ヴェロニカ・フェレ/エリザベス・ウェルス、ヘルムート・バーガー/バーガーシュ卿
7月11日(金)TOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
2013年、ドイツ映画、英語、122分、字幕翻訳/古田由紀子、配給/アルバトロス・フィルム、クロックワークス
http://paganini-movie.com/

by Mtonosama | 2014-07-07 06:23 | 映画 | Comments(6)

三毛猫ひかちゃん -17-


あたし、ひかちゃん。

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ご無沙汰してました。

あたしもこの家に来てから1年。
トカゲやヤモリ狩りにも練達して狩り猫になったの。
ちょっとしたキャリアよ。
そうこうしてる内に梅雨の晴れ間はもうすっかり夏ね。


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ちょっと~、さっきから呼んでるのに、どうしてこないのよ。

あたしは毎朝早くから狩りで忙しいんだから、
障子や窓のレールはきれいにお掃除しておいてくれなきゃ。
もう、まったく~。


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あら、何かいるわ。
ゴキブリの肢かしら?
それともムカデ?

そうなると飼い主はまたまた掃除しなくなるわね。
もう、しょうがないわ。


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あたしがやるしかないのかしら。

白いソックスが汚れちゃうけど仕方ないわね。
セッセセッセ。


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クレマチスも咲いたわ。

皆さん、暑い夏がもうそこまで来ています。
体調を崩さないように気をつけてね。
また来るわ。

ひかり


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by Mtonosama | 2014-07-04 05:40 | 映画 | Comments(12)