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殿様の試写室

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<   2015年 01月 ( 11 )   > この月の画像一覧

悼む人
-1-

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©2015「悼む人」製作委員会 天童荒太


天童荒太という作家の名前を知ったのは「永遠の仔」を読んでからです。
荒太などというやんちゃそうな名前ながら
深い傷を負った人々が登場するこの静かな作品にのめりこみました。
舟越桂の木彫で飾られたカバー装丁も印象的でしたし。

「悼む人」は未だ読んでいません。
主役を演じた高良健吾くんはハンサム過ぎるし、
え~、また大竹しのぶが出てるの?
などと、あまり期待することもなく試写に向いました。
しかし、行って正解でした。

地球上では多くの人が死んでいきます。
一見、無意味と思える死もあります。
死は禁忌のベールを被っていますから、
人はあからさまにそれを軽視することはありませんが、
だからといって日々ニュースに登場する見知らぬ人々の死に深い追悼の思いを寄せ、
祈ることはないかもしれません。
人は生まれ、死んでいくものですから、
見知らぬ死者にいちいち思いを寄せているわけにはいかないのでしょう。

でも、東北の人々や砂漠の国で人質になっている人を想う時、
その人たちの人生や生活や家族を想像せざるをえません。

悼むということ。
その悼みを映像化した作品が本作「悼む人」です。

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天童荒太が「悼む人」を書いたのは9.11アメリカ同時多発テロがきっかけでした。
そのとき、死者を悼んで旅をする人という着想が生まれたのだそうです。
実際に天童荒太は各地で亡くなった人を悼んで旅をし、
3年にわたって悼みの日記を書き続けました。
その体験を基に2008年に書きあげたのが「悼む人」でした。
そして、その3年後、
またもあの大震災で多くの人が亡くなっていくのを見てしまったのです。


天童荒太
1960年生まれ。愛媛県出身。93年に「孤独の歌声」で第6回日本推理サスペンス大賞優秀作を受賞。96年に「家族狩り」で第9回山本周五郎賞、00年にはベストセラーとなった「永遠の仔」で第53回日本推理作家協会賞、13年に「歓喜の仔」で毎日出版文化賞を受賞。その他の著作に「包帯クラブ」、「あふれた愛」、対談集「少年とアフリカ」(坂本龍一と共著)など。小説以外にも画文集「あなたが想う本」(画・舟越桂)、絵本「どーしたどーした」(絵・荒井良二)など執筆活動は多岐にわたる。本作「悼む人」は08年に発表し、第140回直木賞を受賞。09年には、主人公・坂築靜人の日記という形を取った「静人日記」を発表。

見知らぬ人を悼むために旅をするのは奇妙なことです。
主人公も「なぜ悼む旅を続けているのかぼくにもわからない」といいます。
自分の人生を悼むことに捧げたら、その人の人生は死者のものになってしまうではないですか。

自分にはできません。
でも、自分が車にはねられて予期せぬ死をとげるとき、あるいは溺れて死んでいくとき、
あるいは「一度ひとを殺してみたかった」という人に殺されるとき、
こんなふうに自分を悼んでくれる見知らぬ人がいたら、
もしかしたら嬉しいかもしれません。

この簡単に答えのみつかりそうにない悼みという行為を映像化したのは堤幸彦監督です。


堤幸彦
1955年生まれ。88年に故・森田芳光プロデュースのオムニバス映画『バカヤロー!私怒ってます』内『英語がなんだ』で映画監督デビュー。NTV『金田一少年の事件簿』(‘95)以降、『ケイゾク』(‘99/TBS)『池袋ウエストゲートパーク』(‘00/TBS)『TRICK』(‘00/TBS)、『SPECK』(‘10/TBS)などの話題作を送り出す。一方、若年性アルツハイマーをテーマにした『明日の記憶』(‘06)、ホームレスを描いた『MY HOUSE』(‘12)、ドキュメンタリードラマ『Kesennuma,Voices.東日本震災復興特別企画~堤幸彦の記録~』(‘12/CS・TBSチャンネル)、知的障害者のグループホームを描いた『くちづけ』(‘13)などの社会派作品もてがけている。12年「悼む人」を舞台化、そして本作で監督。

皆さんの目に「悼み」はどのような形にうつるでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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悼む人
監督/堤幸彦、原作/天童荒太「悼む人」(文春文庫刊)、脚本/大森寿美男、撮影/相馬大輔、製作代表/木下直哉、主題歌/熊谷育美「旅路」(テイチクエンタテインメント)
出演
高良健吾/坂築靜人、石田ゆり子/奈義倖世、井浦新/甲水朔也、大竹しのぶ/坂築巡子、椎名桔平/蒔野抗太郎、貫地谷しほり/坂築美汐、山本裕典/福埜怜司、麻生祐未/沼田響子、山崎一/沼田雄吉、戸田恵子/比田雅恵、秋山奈津子/尾国理々子、平田満/坂築鷹彦
2015年2月14日(土)ロードショー
2015年、日本、138分、配給/東映
http://www.itamu.jp/

by Mtonosama | 2015-01-31 05:49 | 映画 | Comments(2)

三毛猫ひかちゃん -24-


あたし、ひかちゃん。

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ちょっと人相悪いかしら?

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いいのよ。ほっといて。
今日はあたし、飼い主から皆さんへのお知らせをことづかっているんだから。

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ふ。
あのね、実はあたしの飼い主ね、
いま、病気なの。
結膜炎でしょ。
予防注射をしたら、そこが腫れあがって腕が動かなくなっちゃったでしょ。
それから、帯状疱疹ができちゃったの。
でね、お医者さんから脅かされたらしいのよ。

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「帯状疱疹は『もう働けません』って身体が悲鳴を上げてることなんですよ。とにかく休まないとダメ!」
って言われたらしいのよ。
医者のいうことだけは素直に聞く飼い主は病院から帰ってきたら
ひたすら家にこもって寝てるわ。

だから、あたしも窓からスズメさんたちを眺めるだけにして
飼い主の休息に協力してあげてるのよ。

皆さんも帯状疱疹には気をつけて。
お薬がめっちゃ高価なんですって。

そんなわけで「ブログの方も不規則になるかと思うのでごめんなさい」と言っていたわ。
あたしからもよろしくお願いするわね。

ひかり


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by Mtonosama | 2015-01-28 05:34 | 映画 | Comments(12)

フォックスキャッチャー
-2-
FOXCATCHER

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(C)MMXIV FAIR HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


こんな大変な事件なのに、どうして全く記憶にないのかなぁ、やばいなぁと、思いつつ、
スクリーンに目を奪われたとのであります。

事件は覚えていなかったけれど、
富めるものも
ストイックな努力家も
一様に抱える生きるということの困難さをあらためて思い知らされました。

ストーリー
マーク・シュルツは1984年のロサンゼルスオリンピックに出場し、
アメリカに金メダルをもたらした選手だ。
だが、彼は壁にぶちあたっていた。
金メダリストとはいえ、レスリングはアメリカではマイナーな競技。
そのスポーツ環境には厳しいものがあった。
彼もまたうら寂しいアパートに独居し、ストイックな日々を送っている。
マークのよりどころは同じくレスリング金メダリストの兄デイヴ。
幼い頃から父親のような存在である。
だが、デイヴは今では妻と二人の子どもに囲まれ幸せな家庭を築いていた。

ある日、マークに一本の電話が。
それは大企業デュポン社の御曹司ジョン・デュポンの代理人からのものだった。
ジョン・デュポンがマークと直接会って話がしたいというのだ。
先方が用意したファーストクラスの飛行機とヘリコプタ―を乗り継ぎ、
広大な敷地に建つデュポン家の豪邸に到着。
ジョンと対面する。

鳥類学者であり、慈善家でもあるデュポン氏の提案は思いがけないものだった。
かつて独立戦争の激戦地であり、その後はキツネ狩りが行われた敷地に、
レスリングのトレーニング施設を作り、氏自らが率いるレスリングチーム
“フォックスキャッチャー”を世界一に導くというのだ。
「ソ連は挙国態勢でレスラーを育てているが、アメリカは違う。君は栄誉を与えられていない」
デュポンの壮大な望みに圧倒され、年俸2万5千ドルという契約を結ぶマーク。
アパートに戻ったマークは兄デイヴにもフォックスキャッチャー入りを誘うが、
デイヴは妻子との今の生活を選ぶ。
生まれて初めて兄と離れ、単身旅立つマーク。

家賃も光熱費も不要の一軒家を宿舎として与えられ、
マークは2ヶ月後に迫った世界大会に向けてトレーニングを開始。見事優勝を果たす。

だが、次第にジョン・デュポンに奇行が目立ち始める。
帰国後の祝勝会で泥酔し、
名馬の育成にのめりこみ自分を顧みない母親への不満を人前でわめきたてる・・・
ふらりとジムに現れ、天井に向けて銃を発砲する・・・
パーティに向うヘリコプターの中でマークにコカインの吸引を強いる・・・
マーク自身もアルコールとドラッグに溺れ、次第に生活が荒れていくのだった。
そして、ある日、ジョン・デュポンがチームの面前でマークを罵ったことから
両者の関係は崩壊する。

そんな折、デイヴが妻子と共にペンシルバニアへ。
デュポンの要請をついに聞きいれたのだ……

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いやはや、こうなるか――
というラスト。
実在の事件ゆえ、皆さま既にご存知のこととは思いますが、
3人の男の性格の違いを声高に叫ぶのではなく、
静かに積み上げるように示していく演出が心にくい。
同時に3人のマッチョマンの演技がすごい。

しかし、人間というのはどれほど極めても、もっと何かがほしいという生きものなのですね。
なんとまあ業の深い存在でありましょうか。






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フォックスキャッチャー
監督/べネット・ミラー、脚本/E・マックス・フライ、ダン・ファターマン、製作/ミーガン・エリソン、ベネット・ミラー、ジョン・キリク、アンソニー・ブレグマン、撮影/グレッグ・フレイザー、レスリング・コーディネーター/ジョン・ギウラ、レスリング振付師/イェッセ・ヤンツェン
出演
スティーヴ・カレル/ジョン・デュポン、チャニング・テータム/マーク・シュルツ、マーク・ラファロ/デイヴ・シュルツ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ジャン・デュポン、シエナ・ミラー/ナンシー・シュルツ、アンソニー・マイケル・ホール/ジャック、ガイ・ボイド/ヘンリー・ベック、デイヴ・“ドッグ”・ベネット/ドキュメンタリー制作者
2015年2月14日(土)全国ロードショー
2014年、アメリカ、135分、英語、字幕/稲田嵯裕里、提供/KADOKAWA、ロングライド、配給/ロングライド
http://www.foxcatcher-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-01-25 04:16 | 映画 | Comments(2)
フォックスキャッチャー
-1-
FOXCATCHER

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(C)MMXIV FAIR HILL LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


《事実は小説よりも奇なり》
まさにそれを地でいく映画であります。

1996年1月26日にアメリカで起こった事件です。

よほどボンヤリしていたのか、それとも、レスリングに興味がないからか、
とのはこの事件を覚えていないのですが。

この日、世界的な化学会社デュポン社の創業者一族の息子ジョン・デュポンが
レスリングのオリンピック金メダリストを射殺したという事件です。


デュポン
デュポン(Du Pont)は、アメリカ合衆国の化学会社。デュポン家は、1800年代に黒色火薬工場としてスタートし、世界屈指(世界第3位)の化学会社へと成長(世界最大はBASF)。なおアメリカ国内では英語読みで「デュポント」と発音される。

創業は1802年。資本金は111億3600万USドル。創業者はフランス出身のユグノーでエミグレ(フランス革命後に国外へ逃亡した人々)であるエルテール・イレネー・デュポン (1771-1834) 。メロン財閥、ロックフェラー財閥と並ぶアメリカの三大財閥と称されることもある。
(Wikipediaより)

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そんなすごい会社の御曹司がいったいなぜ?

とは思いますが、
伝統ある会社も、由緒ある一族も、よほどこまめに流れを整えていないと、
不都合な事態になっていくものであります。
あの栄光のハプスブルグ家だって末期にはそうでしたものね。

そんな次第でこの大金持ちのおぼっちゃまも何か問題を抱えていたのでしょうか。

事件は1984年のロスアンゼルス・オリンピックで
金メダルをとったレスリング選手マーク・シュルツに届いた
青天の霹靂ともいえる知らせから始まります。

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デュポン家の御曹司ジョンを演じるのはスティーヴ・カレル。
このシリアスな役からは想像もつかなかったのですが、喜劇俳優です。
そして、ジョン・デュポンから思わぬオファーを受けるレスリング選手
マーク・シュルツはチャニング・テイタム。

そうです。『マジック・マイク』(‘12 スティーヴン・ソダーバーグ監督)で
マッチョな男性ストリッパーを演じた彼。
今回はやはりマッチョなレスリング選手を演じましたが、
筋肉にも明るい筋肉とそうでない筋肉があるということを教えてくれました。
っていうか、筋肉を使って演技のできる稀有な俳優ですね。

更に、もうひとりの重要な人物がマークの兄でやはりレスリング金メダリストの
デイヴ・シュルツです。演じるはマーク・ラファロ。

このマッチョな男たちの静かな絡みが
実際に起こった事件の深刻な薄気味悪さと
恵まれた男の抱える心の暗黒部分と
強い男が秘める脆弱さを
描き出します。

監督はベネット・ミラー。
未だ存命の関係者とも連絡を取り合い、
このミステリアスな作品のメガホンをとりました。

さあ、いったいどんな映画なのでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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フォックスキャッチャー
監督/べネット・ミラー、脚本/E・マックス・フライ、ダン・ファターマン、製作/ミーガン・エリソン、ベネット・ミラー、ジョン・キリク、アンソニー・ブレグマン、撮影/グレッグ・フレイザー、レスリング・コーディネーター/ジョン・ギウラ、レスリング振付師/イェッセ・ヤンツェン
出演スティーヴ・カレル/ジョン・デュポン、チャニング・テータム/マーク・シュルツ、マーク・ラファロ/デイヴ・シュルツ、ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ジャン・デュポン、シエナ・ミラー/ナンシー・シュルツ、アンソニー・マイケル・ホール/ジャック、ガイ・ボイド/ヘンリー・ベック、デイヴ・“ドッグ”・ベネット/ドキュメンタリー制作者
2015年2月14日(土)全国ロードショー
2014年、アメリカ、135分、英語、字幕/稲田嵯裕里、提供/KADOKAWA、ロングライド、配給/ロングライド
http://www.foxcatcher-movie.jp/

by Mtonosama | 2015-01-22 06:56 | 映画 | Comments(4)
ジミーとジョルジュ
心の欠片(かけら)を探して
-2-

JIMMY P.:PSYCHOTHERAPIE OF A PLAINS INDIAN

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(C)2013 Why Not Productions-France 2 Cinema-Orange Studio



前回、当試写室にお立ち寄りくださったお客さまの中には
「う~ん・・・?」と腕を組んで考え込んでてしまわれた方もおられるのではないでしょうか。

実はとのもそうでして、
この映画は戦中戦後を通じて虐げられた両民族の心の闇を
精神分析という両者の言葉のやりとりを通じて描こうとした映画ではないか、
そう、社会派映画ではないか、
と決め込んでいました。

この映画の主人公ジミーのようなアメリカに住む多くのネイティヴ・アメリカンが
兵士として大戦に参加しました。
戦争後遺症に苦しむ兵士たちの問題は第二次世界大戦はじめ
その後の戦争でも社会問題になっていますから。

しかし、観てる内に「ちょっと違うかな」と思えてきました。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。

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ストーリー
1948年。アメリカ・モンタナ州ブラウニングに住むネイティヴ・アメリカン、
ブラックフット族のジミー・ピカードは第二次大戦から戻って以来、
原因不明の症状に悩まされていた。
同居する姉に連れられカンザス州にある軍の病院に入院する。
しかし、医師たちは病状の原因を探り当てることができず、
精神分析医ジョルジュ・ドゥヴルーにジミーの診断を依頼する。

ハンガリー出身のユダヤ人のジョルジュは人類学者でもあり、
ネイティヴ・アメリカンのモハヴェ族の調査も行っていた。
ジョルジュに期待するメニンガー医師と
はるばるカンザスまでやってきたジョルジュの愛人マドレーヌの見守る中、
彼は初めての患者ジミーと対話を重ねる。
毎日ジミーの話を聞く内に
PTSDと思われていた症状は、彼の幼少期の体験や女性との関係に
影響を受けたものではないかと気づくジョルジュ。
こうして彼はジミーの心に潜む闇に触れることになるのだった…

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出自も経歴も全く違う二人の人間が精神分析という対話を通じて
次第に心を通わせていく様子が40年代の豊かなアメリカを背景に描かれていました。

デプレシャン監督は、これまで多くの社会派映画が犠牲者たちの問題を
掘り下げながら、彼らの恋愛や人間性などを描かないことに困惑していたのだそうです。

そうだったのか。でも、社会派は社会派であり通してもいいような気もするけれど・・・

しかし、ベニチオ・デル・トロって案外若々しいんですよ。
それもその筈まだ40代でした。
ありゃりゃ、マチュー・アマルリックもそうだった。
ああ、こんな風にして自分の歳に気づかされる日々であります。

って、そうじゃなく――

映画を観るとき、自分のスタンスを決めておくことばかり考えていると、
作品の真髄が見えなくなってしまうな、と痛感させられた映画でした。
やはり、素直に鑑賞する気持が一番ということなんでしょうね。






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ジミーとジョルジュ 心の欠片(かけら)を探して
監督・脚本/アルノー・デプレシャン、共同脚本/ジュリー・ペール、ケント・ジョーンズ、原作/ジョルジュ・ドゥヴルー「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」、撮影/ステファーヌ・フォンテーヌ
出演
ベネチオ・デル・トロ/ジミー・ピカード、マチュー・アマルリック/ジョルジュ・ドゥヴルー、ジーナ・マッキー/マドレーヌ、ラリー・パイン/カール・メニンガー医師、ジョゼフ・クロス/ホルト医師
2015年1月10日(土)よりシアターイメージフォーラム他全国順次公開
2013年、フランス、117分
提供/コムストック・グループ、配給/コピアポア・フィルム
http://kokoronokakera.com/

by Mtonosama | 2015-01-19 06:00 | 映画 | Comments(4)
ジミーとジョルジュ
心の欠片(かけら)を探して
-1-

JIMMY P.:PSYCHOTHERAPIE OF A PLAINS INDIAN

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(C)2013 Why Not Productions-France 2 Cinema-Orange Studio


これまた好きな俳優が出ていることから観にいった映画であります。
強烈な個性を放つベネチオ・デル・トロと
どこかファンキーな異彩を放つマチュー・アマルリック。

ベネチオ・デル・トロは『21g』で観た暗いラテン系といった渋みに圧倒されましたし、
マチュー・アマルリックは『潜水服は蝶の夢を見る』が印象的でした。
初めて彼らを見たとき、俳優は顔が良ければいいってものじゃないんだなぁと
心の底から思いました。

でも、好きなんです。特にマチュー・アマルリックはかなり好きです。
今まで、こんな風に二人を比較する機会などなかったのですが、
困ったことに本作でこの二人が共演することになってしまいました。

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片や暗い顔をしたプエルトリコ出身のハリウッドスター。
片やフランス映画界を代表するスター。

本来出会うべくもない二人をアルノー・デプレシャン監督は出会わせてしまったんです。
一人をアメリカ・インディアンの患者として。
もう一人をハンガリー出身ユダヤ系の精神科医として。

実は、この設定にとまどってしまいました。
時代は第二次世界大戦の終わった1948年。
戦争帰還兵であるインディアンの患者と
ユダヤ系の精神科医。
時代設定と彼らが属する民族。
気づかない内に先入見に従って彼らを観察していました。
そのことも問題だけれど、一番とまどったのは観客としての立脚点が見えないのです。
自分、どっちに感情移入すればいいの?
ああ、困るよ。デプレシャン監督。

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とはいえ、本作はフランスの民族精神医学(そんな学問があるんですね)の権威ジョルジュ・ドゥヴルー
「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」を原案にした作品で実話です。


ジョルジュ・ドゥヴルー
1908年ハンガリーの裕福なユダヤ人家庭に生まれる。民族精神医学の確立者。1993年パリ第8大学に設立された民族精神医学研究所「ジョルジュ・ドゥヴルー・センター」にその名が冠されている。
1932年から35年までアメリカ先住民モハヴェ族のもとで実地調査を行う。33年にカトリックに改宗。ハーバード大学などで教鞭をとりながら臨床精神分析医としての仕事にも携わる。

〈民族精神医学〉とは、文化的背景の異なる人びとの心の病を、その出身文化の枠組みの中で理解し、人類学的知見や精神分析の技法も用いつつ、集団セッションを特徴とする独自のやりかたで分析・治療する方法のことである。

意識と無意識、想像界と現実、自己と他者、過去と現在、内と外……人間の精神は、さまざまな二項対立によって機能しているが、これらの界が揺らいだ時に心の病が生じる。出身文化と移住先の文化のあいだの境界、文化と精神のあいだの境界の揺らぎがひきおこす移住者の精神疾患を治癒に向かわせるには、この二項対立・二重性を多元項の中に置きなおして相対化し、新たなかたちで再構築することが、なにより必要となる。
http://www.msz.co.jp/book/detail/07156.html

「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」1951年に出版。カンザス州の病院に勤務していたドゥヴルーはアルコール中毒と神経症に苦しむ当時30歳のブラックフット族に属するジミー・ピカードを担当。本書は20週にわたって80回以上の精神分析を重ねた記録と考察をまとめたもの。

ね、戦争によるPTSDに苦しむ患者と精神分析医。
ネイティヴ・アメリカンとヨーロッパからやってきたユダヤ系医師。
とても社会的な映画だと思いますよね。

でも、実は.....

さあ、一体どんな作品なのでしょうか。
続きは次回までお待ちくださいませ。



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ジミーとジョルジュ 心の欠片(かけら)を探して
監督・脚本/アルノー・デプレシャン、共同脚本/ジュリー・ペール、ケント・ジョーンズ、原作/ジョルジュ・ドゥヴルー「夢の分析:或る平原インディアンの精神治療記録」、撮影/ステファーヌ・フォンテーヌ
出演
ベネチオ・デル・トロ/ジミー・ピカード、マチュー・アマルリック/ジョルジュ・ドゥヴルー、ジーナ・マッキー/マドレーヌ、ラリー・パイン/カール・メニンガー医師、ジョゼフ・クロス/ホルト医師
2015年1月10日(土)よりシアターイメージフォーラム他全国順次公開
2013年、フランス、117分
提供/コムストック・グループ、配給/コピアポア・フィルム
http://kokoronokakera.com/

by Mtonosama | 2015-01-16 05:56 | 映画 | Comments(10)

深夜食堂
-2-

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(C)2015 安倍夜郎・小学館/映画「深夜食堂」製作委員会


食べ物の出てくる映像って気になります。
特に作っているところなんてかなり一生懸命観てしまいます。
食い意地がはっているからなのでしょうか。
それとも作り手が脳内食中枢を揉みほぐす術にたけているからでしょうか。
小林薫がまたまた良い味を出してるからでしょうか。
とにかく美味しそうでした。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうね。

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ストーリー
路地裏の小さなめしや。
夜中の12時にのれんを出すことからひと呼んで深夜食堂。
今夜もカウンターだけの小さな店は常連客でにぎわっている。

ある春の夜、店にとんでもない忘れ物が。
骨壺だ。
縁起でもないそれをネタに話は盛り上がり、酒のおかわりも進む常連たち。
そこへ顔を出した川島たまこ。パトロンを亡くしたばかりで、新しい愛人を物色中である。
そんな彼女はその夜たまたま隣に座った年下の西田と意気投合。
あれよあれよという間に同棲することに。
だが、暫くするとパトロンからの遺産が入り、西田との仲も・・・

夏。漫画喫茶で寝泊まりするみちる。
ある日、料理の匂いに誘われて入っためしやで無銭飲食してしまう。
数日後、マスターに謝罪し、めしやで働くことに。
彼女、料理もうまく、店にも常連たちにもなじんでいく。
ところが、ある蒸し暑い晩のこと、長谷川という男がみちるをたずねてきて・・・

秋。常連の杉田あけみ。
休日には福島の被災地へボランティアとして通うOLだが、最近様子がおかしい。
ある日、彼女を追って福島から大石がめしやに現れた。
津波で妻を亡くした大石はボランティアとして優しく接してくれたあけみに想いを寄せ、
彼女に会うため上京してきたのだった・・・

ハロウィンの日。常連たちが思い思いの変装をこらしていつものように飲んでいると、
見知らぬ中年女性が訪れる。
そして、マスターを見るなり、店先で土下座して謝り始めた・・・

小さなめしやの一年。
常連さんやらいちげんさん、みんなマスターのつくる料理に
心も体も癒されてホッと一息つきながら、
明日への希望をつないでいく…

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漫画が原作の映画って結構多いけれど、
ビジュアルとストーリーと小気味の良いせりふが同時に進行する漫画は
映画化しやすい素材なのかもしれませんね。
ただ、漫画やTVドラマで当たったら映画にもしてみよう、という流れには
なんかなぁ?っていう気持もなくはないのですけれどね。

とはいえ、本作を観ていると、
美味しいお酒を飲みながら、あれこれ食べたくなってしまうのはホント。
その結果、食べ過ぎて太っても当試写室は一切関与しませんので悪しからず。






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深夜食堂
監督/松岡錠司、脚本/真辺克彦、小嶋健作、松岡錠司、原作/「深夜食堂」安部夜郎(小学館ビッグコミックオリジナル連載中)、撮影/大塚亮
出演
小林薫/マスター、高岡早紀 柄本時生、多部未華子 余貴美子、筒井道隆 菊池亜希子、不破万作 綾田俊樹 松重豊 三石研 安藤玉恵 須藤理彩 小林麻子 吉本菜穂子 中山祐一朗 山中崇 宇野祥平 金子清文 平田薫 篠原ゆき子 渋川清彦 谷村美月 田中裕子 オダギリジョー
2015年1月31日(土)全国公開
2014年、日本、119分、配給/東映
http://meshiya-movie.com/

by Mtonosama | 2015-01-13 06:23 | 映画 | Comments(6)
深夜食堂
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(C)2015 安倍夜郎・小学館/映画「深夜食堂」製作委員会


深夜という字がタイトルに入っているとどうしても気になってしまいます。
早寝早起きのくせになぜか深夜という文字が好きです。
「深夜草紙」とか。あ、「深夜特急」なんて良かったなぁ。

さて、この『深夜食堂』。
字面から見るといかにも不健康。
夜にご飯食べると胃にも悪いし、第一、太ります。
でも、なぜか魅かれます。

これ、「ビッグコミックオリジナル」で連載中の漫画「深夜食堂」が原作です。

作者は安倍夜郎。深夜0:00から翌朝7:00まで営業する食堂を舞台に、マスターがつくる一品とその料理にまつわる人間模様を描く。『ビッグコミックオリジナル』2007年8月から連載開始。小学館ビッグコミックススペシャル既刊12巻。第55回(2009年)小学館漫画賞一般部門、第39回(2010年度)日本漫画家協会賞大賞受賞。2009年と2011年、2014年にいずれもTBS系列で連続ドラマ(主演:小林薫)を放映。
(コトバンクより)

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シリーズ累計230万部のベストセラー漫画です。
2009年にTVドラマ化されると、食ドラマの先駆けとなりました。
日本のみならず中国、韓国、台湾、香港などアジア各国でも人気で、
台湾では舞台に、韓国ではミュージカルになる程だったそうです

元日にBS7で『孤独のグルメ』を一挙放映していましたが、
朝から観狂っていたら段々お腹が空いてきてしまいました。
食ドラマ、罪つくりです。

本作の料理を手掛けたのは皆さまご存知の飯島奈美さん。
『かもめ食堂』やNHK朝ドラ『ごちそうさん』でも大人気のフードコーディネーターです。
ここに出てきたとろろご飯なんて最高に美味しそうで、
とろろ芋を触るとお手々が痒い痒いになってしまうとのも再現して食べてしまいました。

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新宿裏町の一軒のめしや。
営業時間は深夜12時から朝7時まで。
お品書きに出ている料理は豚汁定食だけというカウンターの小さなお店。
だけど、マスターは気が向けば大抵なんでも作ってくれます。
常連のこわもてヤクザの好物、タコさんウィンナだって焼いてくれるんです。
そんな店主を演ずるのは小林薫。

監督は『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で日本アカデミー賞を受賞した松岡錠司です。
彼はTVドラマ『深夜食堂』シリーズでも監督をしています。

そして、常連さんが毎夜顔を出すめしや。
いかにも新宿の路地にありそうなこの店や
裏町の○○横町というどこか懐かしげな感じのセットを作りだしたのは
『舟を編む』や『テルマエ・ロマエ』の美術監督・原田満生。
のれんを分けてふらっと入っていきたくなるようなお店が再現されました。

さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回まで乞うご期待でございますよ。



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☆2015年1月10日に更新しました。初の映画上映です。本年もよろしくお願い申し上げます☆

深夜食堂
監督/松岡錠司、脚本/真辺克彦、小嶋健作、松岡錠司、原作/「深夜食堂」安部夜郎(小学館ビッグコミックオリジナル連載中)、撮影/大塚亮
出演
小林薫/マスター、高岡早紀 柄本時生、多部未華子 余貴美子、筒井道隆 菊池亜希子、不破万作 綾田俊樹 松重豊 三石研 安藤玉恵 須藤理彩 小林麻子 吉本菜穂子 中山祐一朗 山中崇 宇野祥平 金子清文 平田薫 篠原ゆき子 渋川清彦 谷村美月 田中裕子 オダギリジョー
2015年1月31日(土)全国公開
2014年、日本、119分、配給/東映
http://meshiya-movie.com/

by Mtonosama | 2015-01-10 06:58 | 映画 | Comments(8)

三毛猫ひかちゃん 
駅伝の巻
 
-23-



あたしひかちゃん。

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今日も来ちゃった。

あのね、飼い主って昨年11月に引っ越したでしょ。
今のおうちは大学駅伝のおにいさんたちが走るところに近いんだって。
でね、2区のトップの選手が戸塚中継所に入ったときに
飼い主もセーノ!でうちを飛び出してったわ。

おうちを出たら近所の人たちもみんな小走りでコースに向っていったんだって。

で、これよ。

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青学のおにいさんよ。

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え~っと、このおにいさんは?
相変わらずボケボケでわかんないわねぇ。

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この空を飛んでるおにいさんは、駒大だったかしら?

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ふっ。
人間って何が楽しくて走るのかしら。
そして、わざわざそれを観るために小走りで飛び出していく飼い主って・・・


こんな飼い主ですけど、今年も試写室へ来てやってね。

今年は本当に良い年であってほしいわ。

じゃ、また来るわ。

ひかり


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☆2015年1月7日に更新させたわ。今日ももう七草粥よ。あたしには関係ないけど、もう良い匂いがして炊き上がったみたい。ひかり☆
by Mtonosama | 2015-01-07 06:10 | 映画 | Comments(10)

三毛猫ひかちゃん -22-
2015年初春の巻 


あたしひかちゃん

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明けましておめでとうございます。
みなさんはどんなお正月をお過ごしかしら。

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うちはね、飼い主が暮れの忙しいときに25mを煩悩の数だけ泳ぐなんてイベントに参加し、
同じ泳ぎばかりで厭きちゃうよ、などと偉そうなことを言いながら帰ってきたわ。



そして元旦。
雪が降るというのにあたしを置いて友人宅への新年会に行っちゃった。

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近所の神社で初詣。
お賽銭?あの人はケチだから、きっと五円でいっぱいお願いしてきたと思うわ。

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雪の降るこんな寒い元日にもアザラシさんたちは海に浮かんでいるのよ。
あら、サーファーっていうの?

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いったいどこの雪国って思っちゃったわ。
これ、鎌倉なの。

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あら、いけない。
大晦日、遅くまで起きていたものだから、座ったまま眠っちゃった。

皆さんもうたたねして風邪ひいたりしないでね。
また来るわ。

あ、言い忘れちゃった。
今年もよろしくお願いします。
From ひかり


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☆2015年1月4日に更新したわ。今年もひかちゃんをよろしくね☆ ひかり
by Mtonosama | 2015-01-04 06:37 | 映画 | Comments(15)