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殿様の試写室

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『駆込み女と駆出し男』
完成報告会見


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もう1週間以上も前の報告で恐縮でございます。
2月18日、日比谷ペニンシュラーホテルで行われた
『駈込み女と駆出し男』という映画の完成報告会見に行ってきました。

井上ひさしが晩年の11年をかけて書いた時代小説「東慶寺花だより」。
昨年は歌舞伎座の新春大歌舞伎で上演され話題となったこの小説を原案に
原田眞人監督が映画化した作品です。

教科書でおなじみの縁切り寺にまつわるお話のようです。
江戸時代、悪い夫や情人と縁を切りたい女たちが駆け込んだ寺と離縁調停人が登場する
笑いと涙の人情エンタテインメント。
『わが母の記』の原田眞人監督初めての時代劇です。

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すいません。この時点では映画もまだ観ていないし、原作も読んでないので
映画についてはこの程度のご紹介でご容赦ください。

会見に出場したのは原田眞人監督、離縁調停人・中村信次郎役の大泉洋、
もうひとりの離縁調停人で信次郎の叔母、御用宿の三代目柏屋源兵衛こと樹木希林、
駈込み女お吟を演じた満島ひかり、
駈込み女じょご役戸田恵梨香、
そして、駈込み女で女侍のゆう・内山理名。

離縁調停人・中村信次郎を演じた大泉洋さんが
「原作もエネルギッシュなら、監督の脚本もエネルギッシュ。
時代劇ながら新しい映画です」
と優等生のまとめ方をすれば

もうひとりの離縁調停人を演じた樹木希林さんは
「わたしはこんな場所に出る程、この映画で役立っていないのよ」
と水を差します。

慌てて、原田監督が
「ここの暖簾に字を書いたのは希林さんです」

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そんな一幕も含みつつ、大泉さんと樹木さんのマシンガントークが
映画の面白さを予感させてくれました。

今回が初の時代劇となる原田監督は
「京都の映画人と四つに組む良い体験ができたと思います」
きれいに、きっちりと撮ることを心がけたという監督を受けて、
若い女優陣も
「テンポが良くて絵がきれい。新しい時代劇だと思います」
とコメント。

そして、監督とは『わが母の記』以来の顔合わせとなる樹木希林さんも
「江戸時代の日常を描いているから、小学生が観て勉強になる映画だわね。
情人とか、縁切りは別にして、だけど。
絵がきれいなのは監督の腕。
低予算映画でもそうは見えないもの」


いや、もう樹木希林さん、噂にたがわぬ毒舌でした。
大泉洋さんとの掛け合いも面白くて
大笑いしながら過ごした報告会見でした。

笑いながら撮影したので、
写真にお見苦しい点がございますことをお許しください。

『駈込み女と駆出し男』は5月16日(土)全国ロードショーです。


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by Mtonosama | 2015-02-27 06:12 | 映画 | Comments(8)

パリよ、永遠に
-2-
Diplomatie

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(C)2014 Film Oblige - Gaumont - Blueprint Film - Arte France Cinema


コルティッツ将軍とノルドリンク総領事の
丁々発止、あるいは、手練手管を弄した会話から成り立つ本作『パリよ、永遠に』。
なにせ原題はDiplomatie(=外交)ですから。

本作『パリよ、永遠に』の原作は、戯曲“Diplomatie”。
シェリル・ジェリー作の大ヒット舞台劇です。
『パリは燃えているか』でも取り上げられている2人の男のエピソードが
1944年8月25日の未明から夜明けまでの一晩に凝縮されています。

ああ言えばこう言う。こう言えばああ返す
の応酬で目も離せず、息をつくヒマもありません。
舞台はナポレオン3世が情事に使った部屋と隠し階段つきの伝統あるホテルの一室。
なんといってもパリは歴史の大舞台です。
そんな都を切羽詰まった小男の思い込みと狂気で破壊されてなるものか――

ということで
ノルドリンク総領事を演ずるはアンドレ・デュソリエ。
コルティッツ将軍はニエル・アレストリュプ。
二人ともフランスの名優であります。

そして、監督はフォルカー・シュレンドルフ。
こちらはドイツ人。
ちなみに彼『ハンナ・アーレント』の監督であるマルガレーテ・フォン・トロッタの夫君です。
http://mtonosama.exblog.jp/20634449/  http://mtonosama.exblog.jp/20659388/

いや、しかし、もしも1944年8月25日にパリが燃えてしまっていたら、
このような取り合わせの映画すら存在しえなかったことでありましょう。
さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。

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ストーリー
1944年8月25日深夜
ホテルを見上げる一人の男。

バルコニーにはガウンを着た男が夜のパリに目をやっている。
給仕とフランス語を交わすが、その後、軍服姿の部下にドイツ語で指令を出す。
そう、彼はホテル ル・ムーリスに駐留するパリ防衛司令官
ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍だ。
彼は連合軍が防衛線を突破し、パリ市街に近づいているとの電報を手にする。
連合軍の進撃にレジスタンスは湧き立つ。
ドイツの敗北は目前に迫っていた。

フランス人建築技師ランヴァンが将軍の部屋に呼ばれる。
ヒトラーの計画した「パリ壊滅作戦」を実行するためだ。
爆破箇所は市内33本の橋、ノートルダム寺院、ルーブル美術館、オペラ座・・・
ランヴァンの説明を聞くコルティッツ将軍。

一人部屋に残った将軍がベルリンからの電話を受けたと同時に部屋の明かりが消える。
再び明かりが灯った時、そこに男が立っていた。

男はパリで生まれ育ったスウェーデン総領事ラウル・ノルドリンク。
誰にも気づかれずに部屋へ来たのはナポレオン3世が愛人との逢瀬を楽しむために
作った秘密の階段を利用したからだという。
ノルドリンクは更に続ける。
「停戦を提案するために来た」。

司令官として命令には絶対服従のコルティッツ将軍。
自らの故郷でもあるパリを絶対に破壊から守りたいノルドリンク総領事。
二人の男の死力をつくした舌戦が始まった……

もちろん皆さまもご存知のようにパリは残り、
今もその美しい姿で旅行者を迎えてくれています。

本作の見どころは結末ではなく、Diplomatieの経過なのであります。
ノルドリンク総領事の虚実をないまぜにした説得。
パリ壊滅作戦の無謀さを知りつつも、軍人として、夫として、父として、
ノルドリンクの提案を受け入れがたいコルティッツ将軍。
二人の男の必死さと策略と本音と嘘とがきしむように観客に迫ります。

暗闇に沈んだパリの街。
そして、朝日に照らされて拡がるパリのパノラマ。
こればっかりは舞台を超えた映画ならではの展開でありましょう。

数百万の白兵戦にもまさる二人の男の一夜の外交によってパリは救われました。

ノルドリンク総領事はいかなる名優にも劣らない一世一代の演技を
歴史という大舞台で演じたのでありましょう。


(最初の音が大きいのでお気をつけください)



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パリよ、永遠に
監督/フォルカー・シュレンドルフ、脚色・脚本・ダイアローグ/シリル・ジェリー、フォルカ―・シュレンドルフ、原案/戯曲「DIPLOMATIE」シリル・ジェリー
出演
アンドレ・デュソリエ/総領事ラウル・ノルドリンク、ニエル・アレストリュプ/ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍、ブルクハルト・クラウスナー/エーベルナッハ将軍、シャルリー・ネルソン/コンシェルジュ
3月7日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、仏・独、83分、字幕翻訳/丸山垂穂、提供/日活、後援/在日フランス大使館、アンスティテュ・フランセ日本、ユニフランス・フィルムズ、東京ドイツ文化センター、配給/東京テアトル
http://paris-eien.com/

by Mtonosama | 2015-02-24 06:47 | 映画 | Comments(10)
パリよ、永遠に
-1-
Diplomatie

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(C)2014 Film Oblige - Gaumont - Blueprint Film - Arte France Cinema


Brennt Paris?
(パリは燃えているか?)

1944年8月25日、
第二次世界大戦末期、ナチス・ドイツ占領下のパリで
アドルフ・ヒトラーが電話越しに何度も何度も発した言葉です。

本作『パリよ、永遠に』は
ヒトラーが「パリは燃えているか?」と問い続けざるを得ない状況に
至る過程を描いた映画です。

そのものずばり『パリは燃えているか』(‘66)という映画もありました。
監督はルネ・クレマン。脚本はなんとフランシス・コッポラが書いています。


「史上最大の作戦」以降隆盛を極めた戦争大作の1本。第二次大戦中、独軍占領下のパリを舞台に、連合軍によるパリ解放に至る過程と、その裏で繰り広げられた大戦秘話をオールスター・キャストで描いた作品である。物語の主軸は、パリ郊外に迫る連合軍の進撃を阻止するためにヒトラーが立案した、“パリ焦土化計画”と、これを食い止めようとするレジスタンスたちの熾烈な攻防戦。これに連合軍の侵攻の過程が刻々と挿入され、クライマックスはパリの大市街戦へとなだれ込んでいく。多くの出演者の中では、若いレジスタンスを演じたベルモンドと、戦車隊の指揮官を演じたY・モンタンが出色の出来。脚本をライター時代のF・コッポラが担当しており、場面展開に非凡なものが感じられるが、後の本人のコメントによれば“あまり気に入っていない”との事。
<allcinema>

『パリは燃えているか』のラスト、
感動のパリ解放の場面で
電話口から聞こえてくる”Brennt Paris? Brennt Paris?”と問うヒトラーのあの声が
とても印象的でした。

敗色濃厚なドイツ軍。
8月15日にはフランス・アメリカ連合軍がプロバンスに上陸し、
19日にはレジスタンスによる最初の戦闘が始まっています。
ヒトラーがどんなにわめこうが、抗おうが、
ナチの時代は気息奄々、もう終末は目前に迫っていました。
ところが、この男、最後の最後まで、とんでもないことを画策していたのであります。

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なんと!エッフェル塔も、オペラ座も、ノートルダム寺院も
パリの象徴である美しい建造物のすべてを爆破しようとしていたのです。
それが「パリ壊滅作戦」。
ドイツの敗北は時間の問題。
戦略上は何の意味もない作戦でした。

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ヒトラーからこの無意味な作戦を命じられたのは
ドイツ軍パリ防衛司令官ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍。
軍人である以上、命令には従わなければならない・・・

一方、パリで生まれ育ち、未来にこの美しい街を残したいと願う
中立国スウェーデンの総領事ノルドリンク。


ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍(1894年~1966年)
1894年ドイツ・シレジア地方でプロイセン将校の貴族の家庭に生まれる。ドレスデン幼年学校に学び、第107歩兵連隊に配属されて第一次世界大戦に従軍。第二次世界大戦中はポーランドやフランスでの軍事行動やクリミア半島のセヴァストポリ攻略の際に頭角を現す。1944年7月20日に起きたヒトラーに対する軍事クーデター事件に参加しなかったことが評価され、パリでドイツ駐留軍を指揮することになる。
この着任中コルティッツはレジスタンスとの停戦を交渉し、自由フランス軍に降伏。イギリスの捕虜収容所に入れられた後、1947年に釈放。1950年に回想録「兵隊の中の兵隊」 を出版。1966年バーデン=バーデンで死去。

総領事ラウル・ノルドリンク (1881年~1962年)
1881年、パリでスウェーデン人の父とフランス人の母との間に生まれる。ジャンゾン・ドゥ・サイィ高校を卒業後、父の経営する会社に勤め、並行して外交官としても活動開始。1926年には領事も勤めていた父の職務を継ぎ、パリ駐在スウェーデン総領事に就任。第二次世界大戦ではスウェーデンが中立国だったため、ノルドリンクがドイツ軍と連合軍の間の調停役を務めることに。
1944年5月にはストックホルムへ赴き、グスタフ国王と超低計画について議論したが、計画の実現はならず。しかし、フランスのレジスタンスとコルティッツとの交渉では外交官としての才能を発揮。3000人以上の政治犯の釈放を実現し、パリの破壊を最低限に食い止めた。1951年に総領事を退任するとレジオンドヌール勲章グランクロワを授与され、1958年にはパリ市名誉市民となる。1962年パリにて死去。1945年に書いた回想録は2002年「パリを救う。スウェーデン総領事の回想録(1905年~1944年)」と題されて出版。

さあ、いかにしてパリは戦火から守られたのでしょうか。
続きは次回までお待ちくださいませ。
  



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パリよ、永遠に
監督/フォルカー・シュレンドルフ、脚色・脚本・ダイアローグ/シリル・ジェリー、フォルカ―・シュレンドルフ、原案/戯曲「DIPLOMATIE」シリル・ジェリー
出演
アンドレ・デュソリエ/総領事ラウル・ノルドリンク、ニエル・アレストリュプ/ディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍、ブルクハルト・クラウスナー/エーベルナッハ将軍、シャルリー・ネルソン/コンシェルジュ
3月7日(土)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
2014年、仏・独、83分、字幕翻訳/丸山垂穂、提供/日活、後援/在日フランス大使館、アンスティテュ・フランセ日本、ユニフランス・フィルムズ、東京ドイツ文化センター、配給/東京テアトル
http://paris-eien.com/

by Mtonosama | 2015-02-21 06:47 | 映画 | Comments(8)

三毛猫ひかちゃん -25-


あたし、ひかちゃん。

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あのね、今日はあたしが主役じゃないの。
2月のとあるお休みの日、ちょっと体調の良くなった飼い主は
暖かい日差しに浮かれておでかけしたのよ。
あたし?あたしはいつものようにお留守番。

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飼い主はね、JR二ノ宮の吾妻山ってところに出かけたの。
陽射しは明るいけど、河津桜はやっとほころびだしたって感じ。
ここは菜の花がきれいっていうから、
山頂まで300段の階段を上って観に行ったんですって。

そしたら・・・


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こんにちは。
あたくし吾妻山のチャミでございます。
スコティッシュフォールドの5歳の女の子です。


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絶景でございましょ?
菜の花と相模湾。右手には富士山も見えますのよ。


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あ、あたくし?
山猫ではございませんのよ。
ご主人さまと一緒にふもとから登ってきましたの。
今年に入って30回は登りましたでしょうか。


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生を受けて5年目のあたくし。
最初はハーネスをつけるのも嫌いでしたのに、
ご主人様の辛抱強いご指導のおかげで、まずは海岸をお散歩し、
そして
いまや山ガールに変身したのでございます。
吾妻山にはもう通算300回は登っておりますわ。


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はぁ~、良い気持。
この石垣の上で日向ぼっこしていれば、暖かくて気持が良いし、
山頂までやってきた人たちがかわいい、かわいいって写真を撮ってくれるし、
あたくしの短い耳の間の狭い額を撫で撫でしてくださいます。
幸せですわ。

あ、あごは触らないでくださいまし。

あ~あ、ごめんなさい。
またパンチが出てしまいました。
頭以外を撫でられるとつい猫パンチを出してしまいますのよ。

あら、ご主人さま、もう帰るの?
いやだわ、まだまだここにいたいのに。

仕方ないわね。
じゃあ、皆さまごきげんよう。



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ひかちゃんです。
今日はあたしの出番が少なかったわね。
でも、お散歩猫さんってほんとにいるのね。
あたし、ハーネスが首に迫ってくるだけで、イヤなの。
まだ小さいときにやられてPTSDになったのよね。

チャミさんに刺激を受けて、再度お散歩デビュー挑戦!
なんてことを言いださないといいけど。

暖かい日があると思うと、凍えるように寒い日があったり。
でも、春はもうすぐだから皆さんも風邪をひかないようにね。

ひかり


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by Mtonosama | 2015-02-18 06:30 | 映画 | Comments(21)

女神はニ度微笑む
-2-
KAHAANI

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『女神はニ度微笑む』は
ヒンドゥの〈戦いの女神〉をモチーフにした美しいヒロインの物語であります。
インドらしいお話を下敷きにしながら、緻密な構成に基づいたストーリー展開。
西洋人から見たエキゾチシズムとは違うディープなインドを楽しめるはずです。

戦いの女神
ヒンドゥー教の女神・ドゥルガー。その名は「近づき難い者」を意味する。
外見は優美で美しいが、実際は恐るべき戦いの女神。
10本あるいは18本の腕にそれぞれ神授の武器を持つ。神々の要請によって魔族と戦った。
シヴァ神の神妃とされ、パールヴァティーと同一視された。
神話によると、アスラの王マヒシャースラがアスラ族の軍勢を率いて天界を攻め、
神々を追放してしまった。神々は怒り、口から光を放射して一点に集中させた。
その光の中からドゥルガーは生まれたとされる。
ドゥルガーは魔神討伐のため神々から武器を、
ヒマラヤの神ヒマヴァットからはトラ(ドゥン)を乗り物として授かった。
ドゥルガーは次々とアスラの軍勢を滅ぼし、最後に水牛の姿をしたマヒシャースラを討ち取った。
ドゥルガーは、魔神ドゥルガーを大戦争の末に滅ぼしたとき、
記念としてその魔神の名を自らの名前にしたのだという。
シュムバ、ニシュムバとの戦いでは、怒りによって黒くなったドゥルガーの額から女神カーリーを生み出した。この女神はドゥルガー以上に純粋に戦闘を楽しむ女神とされる。
さらにドゥルガーは逆立った髪から7人(あるいは8人)の戦いの女神・マトリカスを生み出している。(Wikipediaより)

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ストーリー
コルコタでは毒ガスによる地下鉄無差別テロ事件で多くの犠牲者が出た。

2年後、コルコタの国際空港にヴィディヤが降り立った。
身重でありながらはるばるロンドンからやってきたのは
1ヶ月前に行方不明になった夫アルナブを探すためだった。
しかし、彼の宿泊先にも、勤務先にも、夫がいたことを証明する記録はない。
皆そんな人物は知らないという。
途方に暮れるヴィディヤ。
そんな彼女の前に夫と瓜二つの顔を持つ危険人物、
ミラン・ダムジという男の存在が浮かび上がってくる。

それを知った国家情報局のエージェントがアルナビの捜索に介入。
ヴィディヤへの協力者が次々と何者かによって殺害され、彼女自身も襲われる。

ミラン・ダムジとはいったい何者なのか。
アルナブはどこへ。
誠実な警察官ラナの協力を得て夫捜しに奔走するヴィディヤは
ドゥルガー・ブージャーの祭りの日に……

ヒンドゥの女神ドゥルガーは美しい容姿と激しい気性という二面性を持つといいます。
あの戦闘神カーリーの母親だというのですから、その激しさも想像がつきますよね。
そんな大昔の伝説と、知的で美しい現代女性ヴィディヤを重ね合わせつつ
観るのもなかなか興味深い体験ではありませんか。

そして、ヴィディヤが妊婦であるというところも意味深です。

無差別テロというきわめて現代的な事件と連続殺人事件。
練りに練った緻密な構成とインド古来から伝わる神話的伝説。

アーユル・ヴェーダのように
確実に、そして、ジワリと浸み込む新しいタイプのインド映画でありました。

インド映画、まだまだ持ち札ありと見ました。





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女神はニ度微笑む
監督/スジョイ・ゴーシュ、音楽/ヴィシャール=シェーカル
出演
ヴィディヤー・バーラン/ヴィディヤ、パラムブラト・チャテルジー/ラナ、ナワーズッディーン・シッディーキー/カーン
2月21日(土)よりユーロスペースにて公開、ほか全国順次公開
2012年、インド、カラー、123分、配給/ブロードウェイ、字幕/松岡環
http://megami-movie.com/

by Mtonosama | 2015-02-15 06:39 | 映画 | Comments(11)

女神はニ度微笑む
-1-
KAHAANI

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当試写室では初めてとなるインド映画の上映です。
インド映画を観たことがないわけではありませんが、
あの、歌って踊ってコラサッサ~。
あれが少しばかり苦手でして、ご紹介することがかないませんでした。

やはり映画をとりまく環境の違いといいましょうか。
インドの方々の映画への期待の大きさと申しましょうか。
参加型の映画鑑賞とでもいうべき鑑賞法――

例えて申せば、百数十年前、『月光仮面』を映画館で観た時の日本の少年少女の大興奮。
あのようなものをかの国の方々は今も映画に持ち続けていらっしゃるのかもしれません。

ご記憶の方はいらっしゃいましょうか?
『月光仮面』がスクリーンに登場したとき、
館内の子どもたちが皆一斉にあの歌を歌ったものでありましたよ。
♪どーこの誰かは知~らないけれど、だ~れもがみ~んな知っている。
 月光仮面のおじさんは正義の味方だ。良い人だ。
疾風のように現れて、疾風のように~去っていく♪

アナ雪でも同じような現象が起きたのでしょうか。

あの熱気、あの興奮。
インドの方たちはあれを期待するあまり、
3時間も4時間も美男美女が歌って踊って恋をする映画を愛してやまないのだと思っていました。

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ところがでございます。
本作は少しばかり様子が違います。
歌も踊りも美男美女の甘い恋物語もありません。

あ、美女は登場しますよ。
インドの美人は本当に神々しいほど美しいですよね。
美男?
う~ん、美男っていうのかなぁ。
美男なのかもしれないけど、こればっかりは好みですから。

「もったいぶっていないで、どんな映画なのか早くお言い」

はい、ミステリーでございます。

最近、『マダム・イン・ニューヨーク』(‘12)や『めぐり逢わせのお弁当』(‘13)といった
静かなインド映画が話題になりました。
静かというのは歌や踊りがないという意味もありますが、
ここではじっくりと心温まる映画という意味も含ませていただきます。

もともと映画大国のインド。力は持っていますからね。
「インド映画はどうも…」と敬遠していた方も再び注目なさったのではないでしょうか。

本作『女神はニ度微笑む』は
インドのアカデミー賞といわれるインド・フィルムフェア賞で監督賞、主演女優賞など
5部門を独占した話題作です。

巨大都市コルコタ(旧名:カルカッタ)へ行方不明になった夫を探すため
単身乗り込んできた美しいヒロインが遭遇するさまざまな事件。
謎が謎を呼ぶ先の読めない展開にぐいぐい引き込まれるミステリー作品でありますよ。

アメリカを越え世界一の年間製作本数を誇る超映画大国インド。
ボリウッドなんて呼び名はインドに対して失礼ですよね。
だってアメリカを超えているんですから、
ハリウッドに無理矢理こじつける必要はありません。

本作はそんなインドが世界に投げかけた本格派サスペンス・エンタテインメントです。

さあ、いったいどんな映画なのでしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



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女神はニ度微笑む
監督/スジョイ・ゴーシュ、音楽/ヴィシャール=シェーカル
出演
ヴィディヤー・バーラン/ヴィディヤ、パラムブラト・チャテルジー/ラナ、ナワーズッディーン・シッディーキー/カーンほか
2月21日(土)よりユーロスペースにて公開、ほか全国順次公開
2012年、インド、カラー、123分、配給/ブロードウェイ、字幕/松岡環
http://megami-movie.com/

by Mtonosama | 2015-02-12 06:37 | 映画 | Comments(5)

きっと、星のせいじゃない。
-2-
The Fault In Our Stars

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(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX


主人公のヘイゼル・グレースは末期のガン患者です。

いろいろつらい事件の多い今日この頃。
もう、難病とか不治の病とか、悲しい映画は観たくない、とお思いかもしれません。

でも、難病を抱えた若い人々が主人公ではありますが、
病気が主人公の映画ではないんです。

酸素ボンベをひっぱりながら移動しなければならなかったり、
義足をつけたりしている主人公たちですが、
青春まっただなかを生きています。

きっとハラハラしながらも笑ったり楽しんだりして観ることができる筈です。
バスタオルなど映画館に持参しなくても大丈夫ですよ。

さあ、どんなお話かと言うと・・・

ストーリー
17歳のヘイゼルは末期のガン患者。
13歳から入退院を繰り返している。
今は、薬のおかげで家で過ごすことはできるけれど、肺はガタガタ。
酸素ボンベと鼻に通すチューブは欠かせない。

友だちもなく、家で本ばかり読んでいるヘイゼルを心配する両親のために、
彼女はガン患者の集まり“サポートグループ”に参加する。
そこで出会ったのがオーガスタス。ガスだ。

ハイスクールのバスケットボール部のスター選手だった18歳のガス。
彼はその大事な片足とひきかえに骨肉腫を克服した。
その日は親友アイザックに誘われて参加していたのだ。
グループのリーダーに何が不安かと訊かれ、「忘れられること」と答えるガス。
それに対して、
「人はいつか死ぬもの。クレオパトラだって、モーツァルトだって忘れられてしまうのよ」
とへイゼル。

ガスはクールな彼女に瞬殺される。
一方、へイゼルも陽気でシニカルなガスに好意を抱く。

お互いに大好きな本を貸し合うようになる二人。
ヘイゼルはオランダ在住の作家ピーター・ヴァン・ホーテン「至高の痛み」。
ガスはバトルゲームのノベライズ版。

「至高の痛み」を読み終わったガスからメールが届く。
「なんて仕打ちだ!」
ガンの少女が主人公のその小説は文章の途中で突然終わっていたからだ。
実はへイゼルも物語の続きが知りたくて、作家に手紙を書いたことがある。
返事はこなかったけれど。

数日後、ガスからとんでもない知らせが来た。
作家の秘書にメールを送ったら、本人から返信があったという!
その後、ヘイゼルも作家に「登場人物たちのその後を教えてほしい」とメール。
返事はNOだったが、
「アムステルダム来訪の折には是非お立ち寄りを」と結ばれていた……

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さ、そして、どうなるかというと――
高額な医療費に苦しむヘイゼルの両親には金銭的な余裕がなく、
オランダへ行く費用がでないのですが、
なんとアメリカには”パワー・オブ・ウィッシュ“という
病気の子どもたちの願いを叶えるボランティア団体があるんですね。

1980年アリゾナに住んでいた白血病の7歳の男の子クリスの夢を
叶えたことから始まったこの財団。
今や世界35ヶ国以上で活躍し、
これまでに24万人以上の子どもたちの夢を叶えてきました。

話をひっぱるようで恐縮ですが、
実はヘイゼルは「ディズニーワールドへ行きたい」というウィッシュを
既に叶えてしまった後だったので、これは使えなかったのですが――

病気だからといってお涙ちょうだいではなく、
個性というには重すぎる病気とつきあいながら、日常を生きるヘイゼルたち。
思いがけない結末が待ってはいますが、
日々を生きることの大切さを若い二人から教えてもらいました。





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きっと、星のせいじゃない。
監督/ジョシュ・ブーン、脚本/スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー、原作/ジョン・グリーン、製作/ウィク・ゴッドフリー,p.g.a.、マーティ・ボーウェン,p.g.a.、製作総指揮/ミシェル・インぺラート・スタービル、アイザック・クラウスナー、撮影監督/ベン・リチャードソン
出演
シャイリーン・ウッドリー/ヘイゼル・グレース・ランカスター、アンセル・エルゴート/オーガスタス・ウォーターズ、ローラ・ダーン/フラニー、サム・トラメル/マイケル、ナット・ウルフ/アイザック、ウィレム・デフォー/ピーター・ヴァン・ホーテン、ロッテ・ファービータ/リーダヴァイ
2015年2月20日(金)TOHOシネマズ日本橋他全国TOHOシネマズにてロードショー
2014年、アメリカ、英語、126分、日本語字幕/佐藤恵子、配給/20世紀フォックス映画
http://www.foxmovies-jp.com/kitto-hoshi/

by Mtonosama | 2015-02-09 05:53 | 映画 | Comments(6)

きっと、星のせいじゃない。
-1-
The Fault In Our Stars

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(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX


なんかちょっと気恥ずかしいタイトルです。

じゃ、観なければいいでしょ。

ですよねぇ。

でも、どんな映画かというと、
主人公は現代医学では治しようのない病気を抱える若い男女。
そう。彼も彼女もふたりとも病気なんです。

昔、吉永小百合が主人公みこを演じたあの映画。
♪まこ
甘えてばかりでごめんネ。
みこはとっても倖せなの♪
『愛と死をみつめて』(‘64)です。
これはみこが骨肉腫という難病を抱えていました。
青山和子さんが歌ったこの歌を覚えているあなたも150歳ですね。

そして、『ある愛の詩』(‘70)。
ライアン・オニールとアリ・マッグローが乙女の涙を絞りつくした映画です。
これもアリ・マッグロー演ずるジェニーがガンでした。
フランシス・レイのあの曲とともに若かった日々を思い浮かべてるそこのあなた。
そんなあなたも150歳。

オリバー(ライアン・オニール)が初めてジェニー(アリ・マッグロー)に出会ったのは大学の図書館。
名家の四世とイタリア移民の娘という余りにも身の上の違う2人だったが、
彼らは次第に惹かれ合っていった。
父の反対を押し切ったオリバーは、ハーバードの法律学校へ入る少し前にジェニーと結婚。
送金は中止されるが、学費や生活費の為にジェニーは働き、
貧しいながらも幸せな日々を送っていた。
やがてオリバーは優秀な成績で卒業、法律事務所へ勤めるため、2人はニューヨークへ移る。
そんな新しい生活が始まろうとしていたその時、
オリバーは突然医者からジェニーが余命短い事を知らされる……
<allcinema>


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最近ではダコタ・ファニングが主人公を演じた『17歳のエンディングノート』(‘12)。
http://mtonosama.exblog.jp/19264404/ http://mtonosama.exblog.jp/19282438/
が頭に浮かびます。

病気をテーマにした映画はたっくさんありますが、
そんな中で本作のように主人公がふたりとも病気というのはちょっと珍しいかも。

じゃ、これは『ある愛の詩』の二倍の涙をこぼすのか?
バスタオルを持って映画館に行かねばならないのか?
そりゃ大変!

と焦る必要はまったくありません。

ヒロインのヘイゼルを演じたのは『ファミリー・ツリー』(‘11)で
http://mtonosama.exblog.jp/17519042/ http://mtonosama.exblog.jp/17531572/
ジョージ・クルーニーの娘役だったシャイリーン・ウッドリーです。
あの反抗期の高校生がなんとまあ知的で美しい女性に成長しました。
う、う・・・ばあちゃんはうれしいよ。

一方のガスはアンセル・エルゴート。
『ダイバージェント』(‘14)でシャイリーンと共演しています。
彼、ちょっと見、軽そうなアメリカのヤングって感じで
「勘弁してよ」と思いましたが、
いや、何でも第一印象で決めつけるのは良くないぞ、と反省させてくれました。

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本作には原作がありまして、1977年生まれの作家ジョン・グリーンが
16歳で亡くなった友人のエスター・アールをモデルに書きあげた「さよならを待つために」。
ニューヨーク・タイムズの2012年べストセラー第1位、
TIME誌が選ぶ2012年度の小説第1位に選ばれた作品です。
ただ、グリーン氏にとって「さよならを待つために」は非常に個人的な作品だったので
映画化は望んでいませんでした。

でも、プロデューサーのウィク・ゴッドフリーの言葉
「あなたはガンの本を書いたわけではないし、我々もガンの映画を作る気はありません」に心が動きました。
彼もまた楽しくて、観終わった後に高揚感を覚える映画にしてほしかったからです。

さあ、いったいどんなお話かというと・・・
それは次回まで乞うご期待でございますよ。



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きっと、星のせいじゃない。
監督/ジョシュ・ブーン、脚本/スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー、原作/ジョン・グリーン、製作/ウィク・ゴッドフリー,p.g.a.、マーティ・ボーウェン,p.g.a.、製作総指揮/ミシェル・インぺラート・スタービル、アイザック・クラウスナー、撮影監督/ベン・リチャードソン
出演
シャイリーン・ウッドリー/ヘイゼル・グレース・ランカスター、アンセル・エルゴート/オーガスタス・ウォーターズ、ローラ・ダーン/フラニー、サム・トラメル/マイケル、ナット・ウルフ/アイザック、ウィレム・デフォー/ピーター・ヴァン・ホーテン、ロッテ・ファービータ/リーダヴァイ
2015年2月20日(金)TOHOシネマズ日本橋他全国TOHOシネマズにてロードショー
2014年、アメリカ、英語、126分、日本語字幕/佐藤恵子、配給/20世紀フォックス映画
http://www.foxmovies-jp.com/kitto-hoshi/

by Mtonosama | 2015-02-06 06:44 | 映画 | Comments(12)

悼む人
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©2015「悼む人」製作委員会 天童荒太


高良健吾演じる坂築靜人の祈りの、いえ、悼みの姿勢が目をひきました。
原作ではどう表現されているのか知りませんが、
靜人は、誰かが亡くなった場所にくると膝まづき、右手を大きく上げます。
そしておもむろにその手を胸にあてます。
それから左手を下げ、地面に触れるように厳かともいえる様子で回し、
胸の上の右手に重ね、頭を下げ、つぶやきます。

「あなたは、あなたを慕う多くの人たちに愛され、そして愛していました。
そんなあなたが確かに生きていたということを私は憶えておきます」

はい、正直いって「こいつ、変」と思いました。
おとなしそうだけど危ないやつ、とすっかり思い込んでしまいました。

しかし、とても象徴的な姿勢であることは確かです。

さあ、いったいどんなお話なのでしょう。

ストーリー
坂築靜人は、不慮の死を遂げた人々を悼むため、日本中を旅している。
「悼む」ということは亡くなった人の「愛」にまつわる記憶を心に刻みつけること。
「死者が生前誰に愛され、愛したか、
どんなことをして人に感謝されていたか、
その姿を覚えておく」
そのための彼なりの儀式をとりおこなう靜人を周囲は胡散臭げに眺める。

山形の事故現場で靜人に出会った雑誌記者・蒔野抗太郎には間もなく死を迎える父親がいる。
子どもの頃からの確執によって、見舞いにさえ行こうとしない。
悪意に満ちたゴシップ記事を書き続ける蒔野は靜人に目をつけ、取材を始める。

同じく山形。産業廃棄物を埋め立てた場所で靜人と出会った奈義倖世。
彼女はそこで夫・甲水朔也を殺していた。
夫の亡霊に苦しむ彼女は救いを求めて靜人の旅についていく。

横浜の靜人の実家。末期癌の母・巡子は在宅ケアを選び、自宅にいた。
靜人の妹・美汐は妊娠していながら、その婚約者から別れを切り出される。
その理由には靜人の「悼み」への偏見も含まれていた。
ふたりを支えるのは父・鷹彦と従弟の怜司。

靜人の取材を始めた矢先、蒔野は父の愛人・理々子から父の訃報を受ける。
葬式に列席した彼は父の自分への想いを知り、心が揺れる。
その帰り、これまでのツケが回ったかのようにチンピラに命を狙われることに。

一命はとりとめたが視力を失った蒔野は靜人の実家を訪れる。
そこで巡子から聞いた靜人の「悼み」にこめられた真実。
息子に対する母としてのただひとつの願いは「誰かを心から愛してほしい」ということ。

旅を続ける靜人と倖世。
二人は次第にひかれあうものを感じるようになるが、
それぞれが過去に背負った罪の意識から素直に心を開くことができない。

靜人は死期が迫った母のもとに帰れるのか、
そして、靜人は誰かを心から愛することができるのだろうか…

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最初は変なやつと思った靜人の「悼む」姿ですが、
この姿、あるいはこの様式こそ悼みの象徴かもしれないと思えてきました。
祈りは宗教者や信者が日々行っているのでしょうが、
悼みは信仰がなくてもできる行為なのかもしれません。

人は死んだからといっていなくなってしまう存在ではありません。
3.11でなにが起こっているかわからないうちに津波にのまれた方たちを悼むこと。
悼みとは死者の痛みに心を寄せ、
私はあなたを忘れません、とつぶやくことなのですね。

そして砂漠のあのおふたりをわたしはわすれません。

優しい映画でした。





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悼む人
監督/堤幸彦、原作/天童荒太「悼む人」(文春文庫刊)、脚本/大森寿美男、撮影/相馬大輔、製作代表/木下直哉、主題歌/熊谷育美「旅路」(テイチクエンタテインメント)
出演
高良健吾/坂築靜人、石田ゆり子/奈義倖世、井浦新/甲水朔也、大竹しのぶ/坂築巡子、椎名桔平/蒔野抗太郎、貫地谷しほり/坂築美汐、山本裕典/福埜怜司、麻生祐未/沼田響子、山崎一/沼田雄吉、戸田恵子/比田雅恵、秋山奈津子/尾国理々子、平田満/坂築鷹彦
2015年2月14日(土)ロードショー
2015年、日本、138分、配給/東映
http://www.itamu.jp/

by Mtonosama | 2015-02-03 06:46 | 映画 | Comments(6)