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殿様の試写室

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首相官邸の前で
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Tell the Prime Minister

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「安保法案反対 最大デモ」

参院で審議中の安全保障関連法案に反対する市民による抗議行動が30日、
東京・永田町の国会議事堂前や周辺を埋めた。主催者発表によると参加者は12万人で、
安保法案をめぐる抗議行動では最大。参加者が歩道から溢れて、警察側が車道を開放した。
8月31日の朝日新聞朝刊です。

新聞の写真には国会議事堂を斜め後ろから俯瞰し、
2列の装甲車に隔てられた車道を大勢の人の波が埋めている様子が写っています。

中咽頭がん治療のための休養から復帰したばかりの坂本龍一さんも
「現状に絶望していたが、若者たち、主に女性が発言するのを見て、希望があると思った」
と語りました。
(朝日新聞8月31日朝刊より)


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今回は安保法案関連の映画ではありません。
報道こそされませんでしたが、3年前の夏、首相官邸前を約20万人の人々が埋めました。
8月30日と同じ状況が既に2012年に起こっていました。
この人たちは福島第一原発事故後の原発政策に抗議する人達でした。

本作に登場するのはその20万人の他に

菅直人さん
あの震災と原発事故当時の首相

亀屋幸子さん
福島第一原発から1.5キロの場所に住んでいた主婦

ヤシンタ・ヒンさん
日本在住のアメリカ系企業採用担当マネージャー

吉田理佐さん
小売店販売員

服部至道さん
育児用品会社経営者

ミサオ・レッドウルフさん
イラストレーター、アクティヴィスト

木下茅さん
病院事務員

小田マサノリさん
アーティスト、アクティヴィスト

映画はこの8人へのインタビューと
新聞、TVには報道されなかった原発事故に抗議する老若男女の動きを
時系列で追った社会学的なドキュメンタリーです。

菅直人さん以外の人はまったく無名の方々ですし、
原発事故の前はまったく知りあうべくもない立場にいた人たちでした。

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映画をつくったのは
撮影経験もなければ、映画づくりに何の関心も持ったことのない小熊英二さんという
歴史家であり、社会学者です。

小熊英二
1962年東京生まれ。出版社勤務を経て、慶応義塾大学総合政策学部教授。
福島原発事故後、積極的に脱原発運動に関わり、メディア上での発言も多い。
2012年「社会を変えるには」で新書大賞を受賞。
「単一民族神話の起源」(サントリー学芸賞受賞)
「〈民主〉と〈愛国〉」(大仏次郎論壇賞、毎日出版文化賞)
「1968」(角川財団学芸賞)など。映像作品の監督は今回が初めて。
脱原発運動の中で得ていた信用のため、多くの映像提供等の協力を得られた。

昨年、小熊監督はメキシコの大学で講義をしました。
そのとき、福島原発事故後の東京の状況を話しながら
インターネット上の画像を学生たちに見せたそうです。
すると「全然知らなかった」「とても興味深い」という声があがりました。

小熊監督は外国の人が観ることができる作品を作った方がいいな、
と思ったそうです。
そうですとも。
日本の人だって2011年3月以降の動きをきちんと観たいです。

さあ、映画初体験の社会学者はいったいどんな映画を作ったのでしょう。
続きは次回で。
乞うご期待でございますよ。



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首相官邸の前で
企画・製作・監督・英語字幕/小熊(おぐま)英二、撮影・編集/石崎俊一、音楽/ジンタらムータ、英語字幕校正/デーモン・ファリー、配給/アップリンク
出演
菅直人、亀屋幸子、ヤシンタ・ヒン、吉田理佐、服部至道、ミサオ・レッドウルフ、木下茅、小田マサノリ
9月2日(水)より隔週水曜日、渋谷アップリンクにて公開
2015年、109分、日本、日本語(英語字幕付き)配給/アップリンク
http://www.uplink.co.jp/kanteimae/

by Mtonosama | 2015-09-01 05:17 | 映画 | Comments(7)