ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!


マダム・ベー 

ある脱北ブローカーの告白

-2-

Mrs.B. A North Korean Woman

f0165567_519401.jpg

(C)Zorba Production, Su:m

脱北を映像で知ったのは
2002年、中国・瀋陽にある日本総領事館へ
当時2歳の女の子を含む北朝鮮難民5人が
逃げ込もうとした事件でした。
あれからもう15年も経つんですね。

あの映像が目に焼き付いているので
脱北には常に「必死」というニュアンスがついてまわります。

それなのに、脱北ブローカーですって。
そういう商売が成り立つほど
脱北者は増えているということなんですね。

f0165567_529323.jpg

ユン・ジェホ監督がBのドキュメントを撮るに至ったのは
偶然と言っていいかもしれません。
もともと劇映画のシナリオをつくるため、
脱北者に会って取材しようと中国へ入った監督。

脱北ブローカーを介して何度目かの紹介で辿り着いたのが、
自身も北朝鮮から中国へと渡り、
脱北ブローカーをしている主人公Bでした。

Bから取材可能な脱北者を
紹介してもらうことになっていた監督は
ある日、
Bが中国で一緒に暮らす〈家族〉の許へ招かれ、
そこで暫く生活させてもらいました。
その間に、
なぜ北朝鮮人のBに中国人の夫と家族がいるのか、
そして、なぜ危険な脱北ブローカーをやっているのか、
次々に疑問が湧いてきました。

その疑問に答えてBは言いました。
「私を記録したら?」

それが本作の生まれた理由です。

そもそもBは中国で外貨を稼ぎ、
1年経ったら北朝鮮へ戻るつもりでいました。
ところが、騙されて中国の貧しい男に売られてしまい、
そのまま、脱北ブローカーとして働いているのです。
中国に夫とその両親という家族ができて、
北朝鮮にも夫と息子たちがいるという
二つの家族を持つことになりました。

こんなことは若い韓国人監督にとっても
私たち日本人にとっても尋常のことではありません。

映画はBが脱北者を逃がすシーンから始まります。
仕事を終え、バイクに乗って辿り着いた中国の家。
中国人の夫も献身的で
舅姑も優しい老人です。
買われてきたとはいえ、
この家にとってBは大切な存在のように見えます。

でも、彼女には北朝鮮人の夫との間にできた二人の息子がいます。
彼女は彼らの将来を案じて息子たちを一足先に韓国へ脱北させていました。

そして、
Bは息子たちの生活を安定させるため、
自らも中国の家族と別れ、脱北することを決心するのです。

f0165567_5332271.jpg

慣れた手つきで旅支度をするB
彼女を見守る中国人の夫や義父母。
バスに乗った妻をいつまでも見送る夫。
そっと涙を拭うB。
買われた女であっても
中国の家族の間に絆が、愛情が
生まれていることがわかります。
切ないシーンです。

Bの辿った脱北ルートは苛酷なものでした。
カメラは北朝鮮・会寧市からBと共にバスに乗り込みます。
鴨緑江を渡り、再び中国に入り、
天津、済南、昆明を経て、
タイに入国。
山中をシーサンパンナ・タイ族自治州、
ラオスのムアン・シング、
そしてタイのタンボンウィアン、
チェンライ、バンコクに入り、
ようやく空路ソウルへ。

総計何Kmになるのでしょう。
巨大な大陸の片隅を蟻が這うように進む恐るべき脱北ツアーです。
乳飲み子だっています。

しかし、なぜ、このシーンが撮れたか。

f0165567_543375.jpg

2013年5月頃、
Bから韓国へ向かうという連絡を受けた監督。
彼女が出発するシーンを撮影しようとしていたら、
どさくさに紛れてBの乗った車に乗せられてしまいました。
そして、そのままバンコクへ行ってしまうことになってしまったのです。

そりゃ、リアルな筈です。

十分な水も食べ物もなく、体も洗えず、
その上、カメラや資材を持っての移動。
タイ、ラオス、ミャンマーの国境が交わる
ゴールデン・トライアングル地帯を超えるときは
1日18時間くたくたの身体と重い資材をひきずって
山を登りました。
撮影というより決死行です。

揺れる画像がリアル脱北を語っていました。

その挙句
監督はタイで密入国者として逮捕されてしまったのですから、
踏んだり蹴ったりです。

ですが、脱北者たちはタイに到着した時点で
タイ警察の保護下に置かれました。
まずはやれやれ。

しかし、韓国人の監督は
不法入国で処罰され、追放されてしまいました。
まさに体当たり取材、“電波少年”ではありませんか。

f0165567_5373379.jpg

脱北道中の緊張感もさることながら、
胸を打つのは
今、自分たちが生きる日本の隣で
望まない二重結婚をし、
家族を持ち、
家族を持てば情や絆が生まれ、
情や絆につながれば、
やむを得ぬ別れであっても
そこには言葉につくせない痛みが生じていること。

あの国が今の状態のままでは
今後もまた引き裂かれるような別離が起こり続けます。

すごいドキュメンタリーです。





ランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
 ☆6月9日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆
マダム・ベー
監督/ユン・ジェホ、撮影/ユン・ジェホ、タワン・アルン、プロデューサー/ギョーム・デ・ラ・ブライユ、チャ・ジェクン、音楽/マシュー・レグノー、編集/ナディア・ベン・ラキド、ポーリーン・カサリス、ソフィー・ブロー、ジャン=マリー・ランジェル
2016年、韓国・フランス、72分、ドキュメンタリー
6月10日(土)よりシアター・イメージ・フォーラムにて上映
配給/33 BLOCKS(サンサンブロックス)、http://www.mrsb-movie.com/



# by Mtonosama | 2017-06-09 05:51 | 映画 | Comments(7)

マダム・ベー 
ある脱北ブローカーの告白

-1-

Mrs.B.A North Korean Woman

f0165567_530819.jpg


(C)Zorba Production, Su:m

最近のかの国の傍若無人ぶりには
驚かされます。
あ、いまに始まったことではないですね。

当試写室では1月に
キム・ギドク監督の『網に囚われた男』を上映しました。
http://mtonosama.exblog.jp/27417109/ 
http://mtonosama.exblog.jp/27425820/

南北分断問題を描いた傑作でした。

失敗した時の怖ろしい末路を思えば、
脱北はまだまだ闇の中でひそかに
行われていることだと思っていました。

だから、脱北ブローカーが存在すると聞いてビックリ。
あ、「だから」というのも変ですね。
脱北ブローカーそのものが
十分に闇の存在ですから。

それが映画になってしまったことに驚きました。

f0165567_5315926.jpg


本作『マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白』は
10年前、家族のために1年間だけ出稼ぎする筈だった
北朝鮮女性Bの驚くべきドキュメンタリー映画です。
騙されて中国の貧しい農村へ売り飛ばされ、
中国と北朝鮮の家族を養うため、
脱北ブローカーとなったBの日々を描いた作品。

北朝鮮の実態はさておいても、
彼女の逞しさと根性に
安穏と暮らす日本人は絶句してしまいます。

f0165567_534711.jpg


監督はユン・ジェホという若い監督です。

ユン・ジェホ監督
1980年韓国・釜山生まれ。
2001年渡仏、ナンシーのエコール・デ・ボザールで学び、
その後パリの国立高等装飾美術学校で
クラシック映画やドキュメンタリーについて学ぶ。
2008年にル・フレノア国立現代アートスタジオに入学。
2009年、砂漠に魅了され、オーストラリア一人旅。
短編『島』を撮影。
ヴィム・ヴェンダース『パリ・テキサス』に
インスパイアされた詩的な作品。
2010年に監督した短編『赤い道』は
様々な国際映画祭に招待される。
2011年、短編『約束』で
韓国アシアナ国際短編映画祭でグランプリ。
リオデジャネイロ、ビルバオ、
ベルリン、リュサ、アミアンの映画祭に出品。
2012年、『北朝鮮人を探して』というドキュメンタリーを製作し、
メキシコのシネマプレンタでスペシャルメンション賞を受賞。
ハンブルグ映画祭では最優秀ポリティカルドキュメンタリー、
ジラバでは最優秀ドキュメンタリーにノミネート。
2013年、カンヌ映画祭の監督週間と台北フィルムコミッションとで
組織された台北ファクトリーに参加し、
4つの短編で構成されるオムニバス映画の中の『豚』を共同監督。
同年カンヌ映画祭監督週間で上映された他、
釜山映画祭、香港映画祭などでも上映される。
2016年、本作『マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白』を
フランス・韓国の共同出資で製作。
モスクワ国際映画祭、チューリッヒ国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
カンヌ国際映画祭ACID部門の他、
韓国チョンジュ国際映画祭、
DMZ国際ドキュメンタリー映画祭でも上映。
最新作の短編劇映画『ヒッチハイカー』は
韓国政府の統一部の出資で作られ、
『マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白』と共に
2016年のカンヌ映画祭監督週間で上映された。

という経歴を持ったフランス帰りの若い監督の作品です。
さあ、いったいどんなドキュメンタリーなのでしょう。
続きは次回まで
乞うご期待でございます。




ランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
 ☆6月6日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

マダム・ベー
監督/ユン・ジェホ、撮影/ユン・ジェホ、タワン・アルン、プロデューサー/ギョーム・デ・ラ・ブライユ、チャ・ジェクン、音楽/マシュー・レグノー、編集/ナディア・ベン・ラキド、ポーリーン・カサリス、
ソフィー・ブロー、ジャン=マリー・ランジェル
2016年、韓国・フランス、72分、ドキュメンタリー
6月10日(土)よりシアター・イメージ・フォーラムにて上映
配給/33 BLOCKS(サンサンブロックス)、http://www.mrsb-movie.com/

# by Mtonosama | 2017-06-06 05:45 | 映画 | Comments(2)

怪物はささやく
-2-

A MONSTER CALLS

f0165567_6122747.jpg

(C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SLU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.


主人公のコナーを演じたルイス・マクドゥーガル君。
映画ではまだ声変わりもしていない少年ですが、
昏く、不安をみなぎらせた瞳が
すごく良かったです。

あちらのお方はあっという間に
大人になってしまいますから、
ルイス君の貴重な少年期を是非
今のうちにご覧になってくださいね。

とはいえ、2002年生まれの15歳ですから
まだしばらくは彼の旬の時期を楽しめるとは思いますが。

さあ、どんなお話なのでしょうか。

ストーリー
コナーは汗びっしょりになり、声にならない悲鳴を上げた。
と、そこはベッドの上。
今夜も例の悪夢を見てしまった。

夜12時7分。
怪物は丘の上からコナーの家までやってきた。
巨大な怪物が歩を進めるごとに
コナーが病気の母と二人で暮らす家は
大きく揺れる。

その怪物はコナーに言う。
「物語を3つ聞かせてやる。4つ目はお前が話すのだ。
その4つ目の物語こそお前が隠している真実だ」

第一の物語
その翌日、容体の悪化した母を世話するため
祖母がやってきた。
コナーは彼女が苦手だ。
その夜12時7分
あの悪夢にうなされたコナーが目を覚ます。
怪物が「一つ目の物語の時間だ」と
現れたのだ。

黒の王妃と若き王子
遠い昔、この町は王国だった。
国王は魔王との戦で3人の息子と王妃を失う。
唯一の世継ぎとして残ったのは幼い孫。
やがて彼は国民から愛される
勇敢で誠実な王子に成長した。
国王は再婚するが、病に倒れ、
王妃は魔女との噂が・・・
間もなく国王は死んだ。
すると王妃は王子との結婚を望む。
王子は農家の娘と駆け落ちするが、
娘が何者かに殺される。
誰が娘を殺したか?
国王の死の真相は?

予測を裏切る結末に唖然とするコナー。

第二の物語
母の再入院が決まり、祖母の家に預けられるコナー。
学校にも友人はなく居場所はない。
ただ、絵を描くことだけが唯一の楽しみ。
週末、
母と離婚して英国を去った父が
LAから訪ねてくる。
久しぶりの再会を楽しんだコナーだが、
父には自分と一緒に住む気がないと知り、
落胆する。
父の許から帰宅したコナーは
祖母の大切な振り子時計の
秒針を折ってしまった。
ふと気づくと
時計の針は12時7分を指している。
二つ目の物語の時間だ。

薬師の秘薬
150年前、町は近代化が進み、
この町にも工場が乱立する時代になった。
時代遅れの調剤師が
ある日、若い牧師の家に来て
庭にあるイチイの樹を切らせてくれと頼んだ。
イチイの樹は薬になるというのだ。
若い牧師は木を切るのを断り、
その古臭い治療法に反対したため、
調剤師は廃業に追い込まれてしまう。
ところが、
牧師の2人の娘が重病に。
近代医学も牧師の必死な祈りも
娘たちを治すことはできない・・・
牧師は調剤師に娘たちを救ってくれたら
イチイの樹を渡すと頼みこむ。
娘たちの命は?
牧師の約束は?

想像を絶する結末に
内なる怒りを思いがけぬ形で噴出するコナー。

第三の物語
翌日、母の容体が悪化。
コナーは祖母と病院へ。
少し持ち直した母は
今服用中の薬はイチイの樹で作られていると言う。

その夜、コナーは12時7分現れた怪物に
「ママを治せるの?」と詰め寄る。
怪物は「3つ目の話を聞いたら、その次はお前の話す番だ」
とコナーとの契約を確かめるのだった。

透明人間の男
第三の物語は真昼の12時7分に
コナーの学校で語られる。
それはこれまでの話の中で
最も驚かされる結末で、
現代のこの町のコナー自身の物語だった。

三つの物語が語り終えられ、
怪物はコナーに「真実を話せ」と迫る。

コナーの第四の物語とはいったい……

怪物が姿を現した時
「おお!進撃の巨人」と思わずのけぞりつつも
その展開に引きずり込まれます。

撮影当時まだ12歳だった
ルイス・マクドゥーガルの演ずる
孤独なコナー少年には
心打たれました。

明るいだけじゃないダークな世界、
現実世界だけではないファンタジーな世界。
世の中はいろんなものからできています。





ランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
 ☆6月2日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆


怪物はささやく
監督/J.A.バヨナ、脚本/パトリック・ネス、原作/パトリック・ネス、原案/シヴォーン・ダウド、
撮影/オスカル・ファウラ、視覚効果スーパーバイザー/フェリックス・ベルヘス、特殊効果スーパーバイザー/パウ・コスタ、アニメーション監督/エイドリアン・ガルシア(ヘッドレス・プロダクション)
出演
ルイス・マクドゥーガル/コナー、シガニー・ウィーバー/祖母、フェリシティ・ジョーンズ/母、
トビー・ケベル/父、リーアム・ニーソン/怪物
6月9日(金)TOHOシネマズ、みゆき座他全国ロードショー
アメリカ・スペイン、109分、カラー、字幕翻訳/藤澤睦美、配給/ギャガ
http://gaga.ne.jp/kaibutsu/

# by Mtonosama | 2017-06-03 06:22 | 映画 | Comments(6)

怪物はささやく
-1-

A MONSTER CALLS

f0165567_530504.jpg


(C)2016 APACHES ENTERTAINMENT, SL; TELECINCO CINEMA, SLU; A MONSTER CALLS, AIE; PELICULAS LA TRINI, SLU.All rights reserved.


メメントモリ
「死を想え」
子どもだって死を想います。

145年位前、まだ幼児だった頃、
近所のきみちゃんという
女の子が「わたし、死にたい」
と言うのを聞いて驚きました。
まだ5、6年しか生きていないのに
〈生きる〉を一気に飛び越えて死ぬ?
ひえ~!と思いました。

150歳ともなった今は
死は日常茶飯事ですけれど・・・

『怪物はささやく』
困難な病に侵された母を持つ少年が主人公の本作。
その原作者は2人います。

1人はシヴォーン・ダウドという英国の作家。
人権活動家でもあった女性です。
2004年から児童文学作品を発表しましたが、
2007年、他界しました。
ガンでした。

現在、彼女の作品で
翻訳出版されているのは
「サラスの旅」(ゴブリン書房)
「ボグ・チャイルド」(ゴブリン書房)
「十三番目の子」(小学館)
「怪物はささやく」(あすなろ書房)
の4点です。

この内、
北アイルランドを舞台にした
「ボグ・チャイルド」で
カーネギー賞を受賞しています。
生前、彼女は
恵まれない子どもたちに
本や物語を提供するための
トラストも設立しました。

もう一人の作家はパトリック・ネス。
アメリカ生まれで現在は英国在住の男性作家。
この映画の脚本も担当しました。

この二人は面識があったわけではありませんが、
ダウドの作品を愛読していたネスは
彼女の遺稿を完成させました。

そして、
彼もまたカーネギー賞を受賞。
その受賞作品が 
彼女のバトンを受け取って書き上げた
「怪物はささやく」でした。

日本でも全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催する
「青少年読書感想文全国コンクール」中学校の部
の課題図書になったこともあるので
お読みになった方も多いかもしれません。

監督は1975年バルセロナ生まれのJ.A.バヨナ。
以前、当試写室で上映した『永遠のこどもたち』(’07)
http://mtonosama.exblog.jp/9851645/
で長編映画デビューを果たした監督です。

このデビュー作が
カンヌ国際映画祭で上映されたときには
10分間もスタンディングオベーションが
続いたんですって。
その後、スペイン国内で封切られ
初日から4日間の興行成績は
その年の最高を記録。
ゴヤ賞14部門にノミネートされ、
新人監督賞を含む7部門で受賞。

2012年には『インポッシブル』で
(ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー主演)
http://mtonosama.exblog.jp/19736147/ 
http://mtonosama.exblog.jp/19769350/

ゴヤ賞監督賞を受賞、
ガウディ賞でも監督賞を含む
6部門で受賞しました。
『ジュラシック・ワールド』の続編を
監督することも決まっています。
売れっ子ですね。

f0165567_5331867.jpg


あの『永遠のこどもたち』の
ダークファンタジーな世界観に惹かれて、
本作を観てきました。

そうそう。
『パンズ・ラビリンス』(’06)の
製作スタッフも関わっていますし。

実写とアニメから成る本作。
あのシガニー・ウィーバーが
コナー少年のおばあさん役を演じ、
タイトルにもなっている怪物は
なんと『シンドラーのリスト』の
リーアム・ニーソンが声と動きで演じています。

しーんとした薄暮のイメージや
歳を経た大木、何かが現れそうな気配
怖いとまではいかないけれど、すこし薄気味悪い世界、
そう、ダークなファンタジーが
お好きな方は必見です。

続きは次回まで乞うご期待でございます。



ランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
 ☆5月31日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆

怪物はささやく
監督/J.A.バヨナ、脚本/パトリック・ネス、原作/パトリック・ネス、原案/シヴォーン・ダウド、
撮影/オスカル・ファウラ、視覚効果スーパーバイザー/フェリックス・ベルヘス、特殊効果スーパーバイザー/パウ・コスタ、アニメーション監督/エイドリアン・ガルシア(ヘッドレス・プロダクション)
出演
ルイス・マクドゥーガル/コナー、シガニー・ウィーバー/祖母、フェリシティ・ジョーンズ/母、
トビー・ケベル/父、リーアム・ニーソン/怪物
6月9日(金)TOHOシネマズ、みゆき座他全国ロードショー
アメリカ・スペイン、109分、カラー、字幕翻訳/藤澤睦美、配給/ギャガ
http://gaga.ne.jp/kaibutsu/

# by Mtonosama | 2017-05-31 05:36 | 映画 | Comments(4)

ザ・ダンサー
-2-

La Danseuse

f0165567_6262442.jpg

(C)2016 LES PRODUCTIONS DU TRESOR - WILD BUNCH - ORANGE STUDIO -
LES FILMS DU FLEUVE - SIRENA FILM



モダンダンスの祖といえば
本作にも登場する
イサドラ・ダンカンだとばかり
思っていました。
でも、その世界では
3人の女性の名が挙げられます。
それが本作の主人公ロイ・フラー(1862~1928)
イサドラ・ダンカン(1877~1927)
ルース・セント・デニス(1879~1968)
皆アメリカ人です。

フラーもダンカンも
ヨーロッパで有名になり、
その後もヨーロッパを中心に活躍しました。
とてもフランス的な2人なのに
フラーはシカゴ、
ダンカンはサンフランシスコの出身。

ダンスが目を瞠るほどきれいです。
さあ、時代の先端を走った女性たちは
どんな生き方をしたのでしょう。

f0165567_6282866.jpg

ストーリー
父を亡くした
マリー=ルイーズ・フラーは
NYで暮らす母を頼って田舎町を後にする。

幼い頃から女優を夢見ていた彼女は
母の目を盗んでは
オーディションに出かけるようになった。
ようやくつかんだ役はたった3分の出番。
ところが、
本番で、落ちそうになったスカートの
裾をつまんで回転すると観客から拍手喝采。

それが天啓だった。
彼女の頭には
衣装と舞台装置のアイデアが
次から次へと浮かんでくる。
それをスケッチして衣装を作り、
ダンサー名もロイ・フラーに改名。

自らデザインした衣装をまとい
舞台デビューを果たすロイ。
幕間の5分間だけだったが・・・
大半の客はロビーに出ていたけれど、
残っていた客は彼女のダンスに大喝采を送る。
その中に
運命の人、ルイ・ドルセー伯爵がいた。

しかし、母親に止められて
舞台を休まざるを得なかったロイは
劇場をクビになってしまう。
しかも、彼女が考案したダンスを
別の女優が勝手に踊っていた。
ルイに相談すると
彼の弁護士から
フランスには「特許」があるが
アメリカにはないのだと教えられる。

パリへ旅立つロイ。
旅費はルイの机の上にあった金を無断で借りた。

パリに着いたロイは
有名なフォリー・ベルジェールへ直行。
支配人には門前払いされたものの
ロイの舞台装置のデッサンに感心した
マネージャーのガブリエルの後押しの
おかげで採用される。

自ら設計した4色の照明に照らされ
幻想的に舞うロイ。
翌朝の新聞には絶賛の評が。
ロイは一夜でスターになる。

そこに現れたのがルイ。
彼はアメリカ人の富豪女性と
離婚し、帰国していたのだ。
その日から
ルイのシャトーで2人の共同生活が始まる。
ロイは練習場所が、
ルイはロイの金が必要だったからだ。

やがてルイの計らいで
オペラ座公演が決まる。
ロイを慕って集まった若いダンサーの中から
イサドラ・ダンカンを抜擢。

凝った衣装と舞台装置によって
観客を感動させるロイとは違い
イサドラはその存在と美しい姿で
優美に舞い、人々を魅了する天性のダンサーだった。

イサドラへの複雑な思い、
重い衣装に耐えてきた肩の痛み、
強い照明に痛めつけられた瞳、
バレエの殿堂オペラ座が放つ
無言のプレッシャー―――

ロイはこの試練をどのように
切り抜けていくのか……

f0165567_630873.jpg


もう、陶然としてしまいました。

そのロイ・フラーを演じたのは
ミュージシャンのソーコ。
ロイ・フラーのダンスを研究するダンサー
ジョディ・スパーリングの大特訓を受けての出演です。

映画の中でも
ダンスが終わり、精も根もつきはてたフラーが
舞台の袖から担架で運ばれるシーンがあります。

重い棒を肩に支えて
衣装を操るため、
体力を消耗し、3日おきにしか
踊れなかったというハードなダンスです。
それをソーコは見事に自らのものとしました。

あ、そうそう、
ロイに見いだされ、
後に最大のライバルにもなる
イサドラ・ダンカンを演じたのは
ジョニー・デップとヴァネッサ・パラディの娘
リリー=ローズ・デップ。
1999年生まれの18歳ですが、
あどけない顔立ちの中に
時折光る妖艶な美しさは
七光りを越えています。

ダンス好きには見逃せない映画ですよ。





ランキングに参加しています。今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
 ☆5月28日に更新しました。いつも応援ありがとうございます☆



ザ・ダンサー
監督・脚本/ステファニー・ディ・ジュースト、
共同・脚本/トマ・ビドカン、撮影/ブノワ・ドビー、
美術/カルロス・コンティ、衣装/アナイス・ロマン
出演
ソーコ/ロイ・フラー、ギャスパー・ウリエル/ルイ・ドルセー伯爵、リリー=ローズ・デップ/イサドラ・ダンカン、メラニー・ティエリ/ガブリエル、フランソワ・ダミアン/マルシャン
6月3日(土)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、Bunkamuraル・シネマ他にてロードショー
2016年、フランス・ベルギー、仏語・英語、108分、日本語字幕/横井和子、配給/コムストック・グループ、配給協力/キノフィルムズ、
http://www.thedancer.jp/

# by Mtonosama | 2017-05-28 06:43 | 映画 | Comments(4)