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殿様の試写室

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殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

三毛猫ひかちゃん

-132-


あたし、ひかちゃん。


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いつの間にやら今年も

おしまいに近づき

今日はもうクリスマス・イブね。


三毛猫ひかちゃん -132-_f0165567_06045573.jpg


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飼い主は

外苑前で開催中の

クリスマス・フェスティバルに

行ってきたのよ。


150歳になっても

お友達とのお祭り気分は

楽しいらしいわ。


例え、話題が

認知症や老人ホームのお話

だとしてもね。


三毛猫ひかちゃん -132-_f0165567_06125002.jpg

その平和なひとときを

あたしは

まんまるひかちゃんで

決め込んだの。


コロナが落ちついてから

飼い主はよく

出歩いているけど

これというのも

 情報を提供し、

前売り券を購入してくれる

力強いお友だちが

いるからなの。


三毛猫ひかちゃん -132-_f0165567_06151541.jpg


あのね、

ここだけの話だけど

飼い主って

スマホやパソコンから

予約やお買い物が

できない人なのよ。


三毛猫ひかちゃん -132-_f0165567_06164201.jpg


このマグカップは

クリスマス・フェスティバルの

ネット予約した人だけが

もらえるんだけど

これだってお友達が

予約をしてくれたおかげで

手に入ったの。


フェスティバルでは

早速このカップで

リューヴァイン

楽しんだそうよ。


グリューヴァインは

柑橘類やシナモンの香りの

するホットワインなの。

ドイツの冬の風物詩だって。


三毛猫ひかちゃん -132-_f0165567_06192385.jpg


あ、これは日本の冬の風物詩。

ひだまりのひかちゃんよ。


今年も一年お世話になりました。


皆さん風邪をひかないようにね。


ひかり



今日もポチッとよろしくね。

ひか♪

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☆12月24日に更新しました。
飼い主

# by Mtonosama | 2023-12-24 06:22 | 映画 | Comments(8)

香港の流れ者たち

-2-

濁水漂流

香港の流れ者たち -2- 濁水漂流_f0165567_07245895.jpg

(C)mm2 Studios Hong Kong



土曜日の朝

『朝だ!生です旅サラダ』を

観ていたら

深水埗(シャムスイポー)

が登場しました。


昔ながらの香港と

いった風情の街路も

ありましが、

おしゃれな街区でした。


150歳は

おしゃれな香港より

昔ながらの香港が好きです。


そんな深水埗が本作の舞台。


しかし

レトロな下町も

いわずとしれた再開発で

高層ビルの建設ラッシュに

沸いています。


さあ、いったい

どんなお話なのでしょうか。


香港の流れ者たち -2- 濁水漂流_f0165567_07263363.jpg

ストーリー

薬物使用で服役していた

ファイが出所して

深水埗の高架下に

戻ってくる。


住人のラムじいさんが

出所祝いにくれたクスリで

さっそくイイ気分に。


そして

かつてのホームレス仲間との

暮らしが再び始まった。



ところが、ある日

なんの前触れもなく

やってきた食物環境衛生署

の職員たちによって

ファイたち住人は家を壊され

荷物も身分証明書も

何もかも失ってしまう。


香港の流れ者たち -2- 濁水漂流_f0165567_07280032.jpg


彼らの苦境を見た

ソーシャルワーカーのホーは

裁判を起こし、

政府に賠償と謝罪を求める。


彼女はベトナム難民である

ラムじいさんの

家族探しを手伝い、

ファイの健康を心配し、

通院を勧めるなど

全力を尽くして

サポートする熱心な女性だ。


住人たちは裁判の結果、

和解金を得られることに。


だが

謝罪が無かったことから

意見が割れてしまう。


ある日

ファイはハーモニカを吹く

失語症の青年に出会い

心を通わせていく。


ファイは2人で

建設中のマンションに

忍び込み、青年に語る。


「深水埗は貧乏人が住む町。

こんな高級マンションを

建てたら

貧乏人はどこへ行く?」


マンションの建築現場で

ファイは夜の深水埗の町を

見下ろしながら

吐息をもらす……


香港の流れ者たち -2- 濁水漂流_f0165567_07301447.jpg

香港でも、日本でも

同じようなことが

起きています。


昨年、渋谷区立美竹公園では

区がホームレスらの

持ち込んだ

テントや荷物を強制的に

撤去しました。


100年に一度という開発が

進む渋谷でも

まさに本作と同じようなことが

起こっているわけです。


「和解金よりも謝罪が欲しい」

ファイの思いです。


ホームレスだって

人としての尊厳も

誇りも人権もあります。


「賠償金よりも謝罪を」

というファイたちの気概に

感じいると同時に

本作から浮かび上がる

移民問題や薬物問題などの

さまざまな社会問題に

目を向けさせられる作品。


香港アカデミー賞11部門

台湾アカデミー賞12部門

を席捲、

日本で開催された

「香港映画祭2022」で

動員数No.1になったのも納得の

社会派ヒューマンドラマでした。


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     ☆12月21日に更新しました。


香港の流れ者たち

監督・脚本・編集/ジュン・リー、プロデューサー/マニー・マン、撮影/レオン・ミンカイ、編集/ヘイワード・マック、音楽/ウォン・ヒンヤン

出演

フランシス・ン、ツェー・クワンホウ、ロレッタ・リー、セシリア・チョイ、チュー・パクホン、ベイビー・ボウ、ウィル・オー

1216()よりユーロスペースほか全国順次公開

2021年、香港、カラー、112分、日本語字幕/小木曽三希子、配給/cinemadrifters・大福



# by Mtonosama | 2023-12-21 07:33 | 映画 | Comments(2)

香港の流れ者たち

-1-

濁水漂流

香港の流れ者たち -1- 濁水漂流_f0165567_05572524.jpg

(C)mm2 Studios Hong Kong



香港と聞いて

150歳の管理人が

思い浮かべるのは

魔都・九龍。


香港ギャングがたむろし

阿片の匂いが漂い

迷路のように絡み合う

朽ちかけたビル群。


九龍。

魔都の名にふさわしく

ドキドキさせてくれる

街でした。

(一体いつの話をしてるんでしょうね。

いまの香港の人達に怒られちゃいます)


『花様年華』的な薄暗い

雰囲気も折に触れ

よみがえります。


でも、いまは

すっかりお洒落な街に

なっているようです。


もっと昔なら『慕情』で

初めて知った

100万ドルの夜景もあります。


『慕情』を観たのは

子どもの頃だったので

大人の男女の切ない恋心は

よくわからなかったけれど

日本から近いところに

あんな異国があるのかと

香港に憧れました。


最近では

雨傘運動など

一連の民主化運動も

忘れることはできません。



しかし

本作は2012年に

香港で実際に起きた

ホームレスの住まいや荷物が

強制的に撤去された事件。

通州街ホームレス

荷物強制撤去事件を

題材にした

社会派の

 ヒューマンドラマです。


ジュン・リー監督の作品。


デビュー作『トレイシー』(18)

は東京国際映画祭でも

上映され、

監督は

新世代の香港映画の俊英

と言われています。



本作は長編2作目。

再開発の陰に潜む

ホームレス排除問題を軸に

移民問題や

貧困層の薬物問題など

さまざまな社会問題を

浮き彫りにした作品です。


移民問題は日本でも

避けて通れない問題ですが

やはり香港は

中国のみならず

東南アジアと陸続きですから

映画には

ベトナム難民の老人も

登場します。


そして

難民の生活は厳しく

原題のように濁流の中を

漂流することになって

しまうのですね。


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そんな人々が漂流の果てに

行き着いたところが

深水埗(シャムスイポー)

の路上でした。


薬チュウ、売春婦、

高齢難民、生活弱者が

流れ着いた場所です。


さあ、そこで

どんなドラマが

展開するのでしょうか。


続きは次回まで

乞うご期待ください。


香港の流れ者たち -1- 濁水漂流_f0165567_06042301.jpg



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香港の流れ者たち

監督・脚本・編集/ジュン・リー、プロデューサー/マニー・マン、撮影/レオン・ミンカイ、編集/ヘイワード・マック、音楽/ウォン・ヒンヤン

出演

フランシス・ン、ツェー・クワンホウ、ロレッタ・リー、セシリア・チョイ、チュー・パクホン、ベイビー・ボウ、ウィル・オー

1216()よりユーロスペースほか全国順次公開

2021年、香港、カラー、112分、日本語字幕/小木曽三希子、配給/cinemadrifters・大福



# by Mtonosama | 2023-12-18 06:05 | 映画 | Comments(0)

枯れ葉

-2-

KUOLLEET LEHDET

枯れ葉 -2- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05384890.jpg

© SPUTNIK OY 2023



いつもの紙芝居的な

俳優の演技をどこかで

期待しながら観たのですが、

おや、

本作はちょっと違いました。


主人公も

おじいさん、おばあさんでは

ありません。


孤独の中に

ひっそりと生きる中年男女が

主人公です。


ヘルシンキのスーパーで

働く女はなんとも理不尽な

理由から仕事を失います。


工事現場で働く男は

片時も酒瓶を離しませんが

 なんとか仕事を続けています。


さあ

ふたりはどんな出会いを

 するのでしょう。


枯れ葉 -2- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05395863.jpg


ストーリー

スーパーを辞めさせられた

アンサは

友人とカラオケに来た。


その隣の席にいたのが

やはり友人と来ていた

ホラッパ。


ふたりは

名乗り合うこともないまま

惹かれ合った。


映画を一緒に観た帰り

アンサは彼にメモを渡すが

ホラッパはそれを

風に飛ばされてしまう。


お互い忘れられない存在に

なりながら

不運な偶然と厳しい現実が

ふたりをささやかな

幸福から遠ざける。


ふたりは果たして

想いを通じ合わせることが

できるのだろうか……


枯れ葉 -2- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05405759.jpg


互いの名前も

電話番号も知らないまま

恋に落ち、

運命に振り回されながら

想いを成就させようと

する恋人たち。


悲劇と喜劇の間をさまよう

現代の恋のおとぎ話

のようでありながら

ひとり部屋で過ごすアンサが

つけたラジオからは

ウクライナの戦況が

流れてきます。


いつものとぼけたシーンでも

ウクライナのニュースが

聞えています。


ああ、どんなにおとぎ話の

ように見えながらも

これはまぎれもない

現実のヨーロッパ。


ロシアはウクライナに侵攻し

アンサは日々の労働に従事し

ホラッパは勤務中の飲酒が

ばれてしまう。


枯れ葉 -2- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05432156.jpg

しかし

いくつもの回り道を経ながら

ふたりはハッピーエンドに

辿り着くのが

カウリスマキ監督作品の

良いところですよね。


やっぱりハッピーエンドは

うれしいです。


5年ぶりのカウリスマキ作品に

星三つ進呈させてください。


枯れ葉 -2- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05373778.jpg



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     ☆12月15日に更新しました。


枯れ葉

監督・脚本/アキ・カウリスマキ、助監督/エーヴィ・カライネン、撮影/ティモ・サルミネン、プロデューサー/アキ・カウリスマキ、ミーシャ・ヤーリ、マーク・ルオフ、ラインハルト・ブルンディヒ

出演

アルマ・ポウスティ、ユッシ・ヴァタネン、ヤンネ・フーティアイネン、ヌップ・コイヴ

1215()ユーロスペースほか全国ロードショー

2023年、フィンランド・ドイツ、81分、フィンランド語


# by Mtonosama | 2023-12-15 05:44 | 映画 | Comments(0)

枯れ葉

-1-

KUOLLEET LEHDET

枯れ葉 -1- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05054649.jpg

© SPUTNIK OY 2023



花のある人生ではなくても

愉しい仕事ではなくても

まずは目の前の人生を

生きていかなくては

ならないのが

この世の定め

いうものでしょう。


みんながみんな

青春まっさかりではないし

家に帰ると

湯気をあげて夕食が

待っているわけでは

ありません。


それは日本でも

北欧ヘルシンキでも

同じこと。


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さあ、皆さん

あのアキ・カウリスマキ監督

が帰ってきました。


2017年『希望のかなた』の

希望のかなた -1- TOIVON TUOLLA PUOLEN : 殿様の試写室 (exblog.jp)

希望のかなた -2- TOIVON TUOLLA PUOLEN : 殿様の試写室 (exblog.jp)

プロモーション中に突如

監督引退宣言をし、

世界中のファンを

がっかりさせた監督でしたが

5年後

再び戻ってきました。


今回はなんと

ラブストーリーですよ。

こう言ってはなんですが、

カウリスマキ監督の作品は

おじいさんやおばあさん、

ちょっと生活に疲れた

初老のおじさんやおばさんが

登場することが多い

という印象があります。


枯れ葉 -1- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05095991.jpg

ところが

5年ぶりの今回は

これまでとは

少し違う気がします。

主人公が

まあまあこぎれいな()

中年男女。

そして

ラブストーリーなのです。


ラブストーリーとはいえ

そこはカウリスマキ監督、

そんじょそこらの恋愛もの

とは、ちょっと違います。


人生のやりきれなさの中に

すこしばかりのおかしさを

漂わせたカウリスマキ流が

健在なのです。



当試写室では

『希望のかなた』の他

『ル・アーブルの靴みがき』

ル・アーブルの靴みがき -1- LE HAVRE : 殿様の試写室 (exblog.jp)

ル・アーブルの靴みがき -2- LE HAVRE : 殿様の試写室 (exblog.jp)

も上映しています。


二作とも俳優たちは

棒立ち、棒読み・・・


表現は悪いですが、

それがこの監督の味わいと

なっているんです。


ちょっと不思議な印象を

与える映画の監督

といえばいいでしょうか。


枯れ葉 -1- KUOLLEET LEHDET_f0165567_05124363.jpg

さて、

アキ・カウリスマキ監督は

1957年生まれの67歳ですが、

映画評論家としてスタート。

その後

シナリオ作家、俳優、助監督

などにも携わり、

1981年には

兄のミカと制作会社、

1986年に

ミッドナイトサン映画祭、

1987年に配給会社を

立ち上げました。


2019年に

閉館してしまいましたが。

ヘルシンキ市内で

バーを併設した映画館も運営。

ここは『希望のかなた』にも

登場していましたよ。

2021年には

友人と共に映画館

「キノ・ライカ」を

 オープンさせています。


根っからの

映画漬け、映画好き

人生ですよね。


さあ

5年ぶりの本作。


監督は

どんなラブストーリーを

見せてくれるでしょうか。


続きは次回まで

お待ちくださいね。




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     ☆12月12日に更新しました。


枯れ葉

監督・脚本/アキ・カウリスマキ、助監督/エーヴィ・カライネン、撮影/ティモ・サルミネン、プロデューサー/アキ・カウリスマキ、ミーシャ・ヤーリ、マーク・ルオフ、ラインハルト・ブルンディヒ

出演

アルマ・ポウスティ、ユッシ・ヴァタネン、ヤンネ・フーティアイネン、ヌップ・コイヴ

1215()ユーロスペースほか全国ロードショー

2023年、フィンランド・ドイツ、81分、フィンランド語


# by Mtonosama | 2023-12-12 05:14 | 映画 | Comments(0)

by Mtonosama