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ある戦争
-2-
KRIGEN

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(C)2015 NORDISK FILM PRODUCTION A/S


アフガニスタンの紛争地域で
市民を守る任務を背負ったデンマークの治安部隊。
殺したくないのに殺し、死にたくないのに殺されることが
日常となった世界にいる兵士たちです。

映画に登場するのは
砂色の戦場、
夫の留守中、幼い子供たちを守り、
日々の生活に奮闘する妻が暮らすデンマークの一都市、
そして、法廷だけです。

しかし、この緊張感と
兵士や家族の懊悩が
観客に鋭く突き刺さる映画です。

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ストーリー
戦地
紛争の続くアフガニスタンへ平和維持軍を派遣し続けているデンマーク。
住民をタリバンの攻撃から守るため、駐留兵士達は地雷地帯をパトロールする。
それは精神的に追い詰められる日々であった。

ある日、巡回中に一人の兵士が地雷で両足を吹き飛ばされて死んだ。
まだ若い兵士だった。
パニックを起こす兵士達に対し、隊長のクラウスは
「明日からは自分も巡回に同行する」と宣言。
兵士達に使命の重要さを身をもって示すためだった。

デンマーク
母国ではクラウスの妻マリアが幼い3人の子供を必死で育てている。
長男は反抗期。父親のいない生活は子供たちにとってもマリアにとっても厳しい――

戦地
ある日、以前助けたことのある民間人の家族が駐屯地にやってきた。
「タリバンに協力しないと家族全員殺される。やつらは夜にやってくるんだ」
クラウスは明日パトロールに行くと約束し、彼らを帰宅させる。
だが、翌日その家を訪れたクラウスが発見したのは
幼い子供も含めた家族全員の遺体だった―――

その直後
突然爆撃が始まる。どこに敵がいるのかわからない。
敵の位置を確認できないまま、民家の敷地内で追いつめられる部隊。
首に被弾した部下は既に虫の息。
攻撃は西の第6地区からのようだが、敵兵の姿は目視できない。
「このままでは全滅だ!」
クラウスは第6地区への空爆要請をするよう部下に命令する。
2分後、空爆が始まり、部隊は基地への帰還を果たした。

数日後、基地から司令官と法務官が来た。
理由はクラウスの軍規違反だった。
クラウスが命じた空爆の結果、子供を含む11人の民間人が死んだのだという。
司令官はクラウスにデンマークへ強制帰国を命じる。

デンマーク・法廷
突然の帰国を喜ぶ3人の子供たち、そしてマリア。
だが、クラウスを待ち受けるのは軍事法廷だった……

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クラウスの心に去来するのは
救助を求めてきた現地の家族の変わり果てた姿か。
第6地区への空爆で死んだ子供たちの姿か・・・
「死んだ子がなによ!生きている自分の子どものことを考えて!!」
と思わず口走る妻マリア。

目視しないまま空爆指令を出した部隊長としての責任は重いけれど、
指令を出さなければ自らの部隊は全滅していました。

アフガニスタンにおける戦争という日常と
デンマークにおける市民生活という日常。

クラウスはマリアの叫びに反発を感じながらも
「ならば一体どうすればよかったのか」
という答の出ない問を繰り返すしかないのでしょう。

悩める兵士と家族。
日本はどうでしょう。どうなるのでしょう。
こういう戦争映画を他人事のように観ていられる時代は終わってしまった・・・
と思いで、しばらく座席から立ち上がることができませんでした。





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☆10月1日に更新しました。今年も残すところあと2ヶ月。いや、焦らず今日一日をゆっくりと☆
ある戦争
監督・脚本/トビアス・リンホルム、プロデューサー/ルネ・エズラ、トマス・ラドアー、撮影/マウヌス・ノアンホフ・ヨンク
出演
ピルー・アスベック/クラウス、ツヴァ・ノヴォトニー/マリア、ソーレン・マリン/マーティン・R・オルセン、シャルロット・ムンク/カイサ・デニング、ダール・サリム/ナジム・ビセマ、ダルフィ・アル・ジャブリ/ルトフィ・“ラッセ”・ハッサン
10月8日(土)新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
2015年、デンマーク、デンマーク語、アラビア語、115分、カラー、日本語字幕/ブレインウッズ、後援/デンマーク大使館、配給/トランスフォーマー、www.transformer.co.jp/m/aru.sensou/

by Mtonosama | 2016-10-01 06:29 | 映画 | Comments(4)
 

ある戦争
-1-
KRIGEN

f0165567_613087.jpg

(C)2015 NORDISK FILM PRODUCTION A/S


平和維持のため、アフガニスタン紛争地域に駐留するデンマーク軍。
駐屯地の周囲は土と砂ばかり。
しかし、そこにいるのは兵士だけではありません。
豊かとはいえなくてもかつては平和に人々が暮らしていた土地です。
そして、同時にそこにはタリバンも潜んでいます。

部隊長クラウスは今日もパトロールに出かけます。
地雷も埋まっているし、
タリバンはどこからともなく襲撃しています。
これが戦場の日常です―――

『偽りなき者』
『光の方へ』(名作です!)の
http://mtonosama.exblog.jp/15951536/ 
http://mtonosama.exblog.jp/15967150/

トマス・ヴィンターベア監督作品の脚本家として知られるトビアス・リンホルム。
今回は監督・脚本家として、この心に残る作品で魅せてくれました。

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トビアス・リンホルム監督
1977年デンマーク生まれ。デンマーク国立映画学校を卒業し、TVシリーズ「Sommer」(‘08)で脚本家デビュー。その後、全世界70ケ国以上で放送され、2010年から13年、デンマークを代表するTV政治ドラマとなった「コペンハーゲン/首相の決断」の脚本家として注目を浴びる。2013年「バラエティ」誌の「最も有能な若き脚本家の10人」に選ばれる。2010年ミケール・ノエアとの共同脚本・共同監督で初の長編映画『R』(原題・未)を発表。デンマークのアカデミー賞といわれるロバート映画賞で作品賞、監督賞、脚本賞を含む8部門を受賞。
その後、トマス・ヴィンターケア監督と組み、2010年『光のほうへ』ではデンマーク映画批評家協会賞・特別賞を受賞。2012年『偽りなき者』ではヨーロッパ映画祭・脚本賞を受賞。自身の監督2作目『シージャック』(‘12)はヴェネツィア、トロント、東京の各国映画祭で絶賛。監督長編第3作目の本作では第88回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。

監督は言っています。
「私は兵士だったことも、戦場に赴いたこともない。
ニュースなどを通じて戦争を観察するだけだった。
『ある戦争』を作ろうと決めた時、
デンマーク兵士やタリバン、その親類や難民など、
戦争を目撃した人を探そうとした。

私には戦争の複雑さと理論を理解する必要があった。
それは戦争における人間についての物語を伝えるためだ。
戦争に関わる人は今も実在する。
私にとって『ある戦争』はそんな彼らについての物語である」

伝わりました。

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いま、自衛隊員が海外で銃をとり、人に対して発砲することが、
また、自身も撃たれるかもしれないことが現実化しつつあります。

監督同様、
兵士だったことも、戦場に赴いたこともなく、
ニュースなどを通じて戦争を観察するだけだった私たちが
初めて直面する状況です。

さあ、いったいどんな映画でしょう。
続きは次回までお待ちくださいませ。



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☆9月28日に更新しました。いつも応援して下さってありがとうございます☆
ある戦争
監督・脚本/トビアス・リンホルム、プロデューサー/ルネ・エズラ、トマス・ラドアー、撮影/マウヌス・ノアンホフ・ヨンク
出演
ピルー・アスベック/クラウス、ツヴァ・ノヴォトニー/マリア、ソーレン・マリン/マーティン・R・オルセン、シャルロット・ムンク/カイサ・デニング、ダール・サリム/ナジム・ビセマ、ダルフィ・アル・ジャブリ/ルトフィ・“ラッセ”・ハッサン
10月8日(土)新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
2015年、デンマーク、デンマーク語、アラビア語、115分、カラー、日本語字幕/ブレインウッズ、後援/デンマーク大使館、配給/トランスフォーマー、www.transformer.co.jp/m/aru.sensou/

by Mtonosama | 2016-09-28 06:14 | 映画 | Comments(4)