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タグ:おじいちゃんの里帰り ( 2 ) タグの人気記事

おじいちゃんの里帰り -2-
Almanya – Willkommen in Deutschland

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©2011-Concorde Films

脚が短くて胴が長い巨大なネズミみたいなもの―ダックスフントのことです―
を大事そうに散歩させているドイツ人。
ワケのわからない言葉を話し、水の流れるヘンなトイレで用をたすドイツ人。
おばあちゃんの目に映った初めてのドイツはとってもおかしな国でした。

でも、おじいちゃんもおばあちゃんも
(もちろん、50年前は若いおとうさんとおかあさんでした)、
もうドイツに暮らして半世紀。
ドイツで生まれた三男とドイツ人の母との間に生まれたその孫は、
サッカーのドイツ・トルコ戦では自分はどちらを応援すべき?と悩む程大きくなりました。
悩める6歳・チェンク少年はおじいちゃんもおばあちゃんも大好きです。

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あ、そうそう、もうひとりの孫は22歳の女子大生チャナン。
おじいちゃんとおばあちゃんのこれまでの人生をよく知らないチャナンくんや観客に
彼女がいろいろ説明してくれます。
そんな優しくて頼りがいのあるチャナンも、実は家族には内緒でイギリス人の彼氏とつきあい、
おなかには彼の赤ちゃんまでいるという大変な事態にあるんですけどね。

そんな大家族や、あれやこれやを抱えて、おじいちゃんの里帰りが始まります。


ストーリー
ドイツに住み、ほぼ半世紀。
猛烈に働いて家族を養い続けてきたイルマズ家の当主フセイン。
大学生の孫娘、6歳の孫もいる大家族のおじいちゃんだ。
一見平凡な家族だが、それぞれが悩みを抱えている。
おじいちゃんの長男ヴェリと次男のモハメドは子どもの頃から仲が悪いが、いまだに険悪。
孫娘チャナンは英国人の彼氏との間に子どもができ、誰にも話せず頭が真っ白。
6歳のチェンクでさえ、サッカーのトルコVSドイツ戦で生まれて初めてのアイデンティティの悩みに直面――

そんなある日、突然おじいちゃんが言う。
「故郷の村に家を買ったから、家族みんなでトルコへ行くぞ!」
みんな気乗りしないが、おじいちゃんの強い意志に押しまくられ、渋々従うのだった。
そして、出発まで後わずかというとき、
なんと100万1人目の移住者として
メルケル首相の前でスピーチをしてほしいという招待状が!
誇らしさと50年ぶりの帰郷を前に孫のチェンクとスピーチの練習に励むおじいちゃん。
浮かない顔のチャナンを気遣うことも忘れない優しいおじいちゃんだった。

そして、いよいよ家族のさまざまな思いを乗せ、おじいちゃん自らが運転するマイクロバスは
一路トルコへ……


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チャナンの妊娠やチェンクのアイデンティティ、ヴェリやモハドの長年の兄弟ケンカ――
さあ、ドイツ移住後初めての里帰り。
旅はいつでも大きなお土産をもたらしてくれるものですが、
このお里帰りもきっとそれぞれの心の内にすばらしいお土産をもたらしてくれたことでしょう。

おじいちゃんとおばあちゃんが初めてドイツに来た時、
おじいちゃんたちがドイツ語を話し、
駅やお店屋さんのドイツ人たちがトルコ語を話しています。
知らない言葉へのとまどいがうまく表現されてるなぁと笑ってしまいました。
ドイツの生活習慣のひとつひとつがトルコ人にとっては
「え~~っ!こんな不便な生活信じられな~い」
だったんでしょうね。
セピア色の50年前と原色の現代。時間旅行とトルコ旅行。
融通無碍なロードムービーでした。良い映画でした。





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おじいちゃんの里帰り
監督/ヤセミン・サムデレリ、脚本/ヤセミン&ネスミン・サムデレリ、製作/アニー・ブルンナー、アンドレアス・リヒター、ウルズラ・ヴェルナー
出演
ヴェダット・エリンチン、ラファエル・コスーリス他
11月30日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町他ロードショー
2011年、ドイツ、ドイツ語・トルコ語、101分、日本語版字幕/間渕康子、トルコ語協力/武田歩、後援/ドイツ共和国大使館、東京ドイツ文化センター、協賛/トルコ航空、配給/パンドラ
http://www.ojii-chan.com

by Mtonosama | 2013-11-22 07:43 | 映画 | Comments(6)
おじいちゃんの里帰り -1-
Almanya – Willkommen in Deutschland

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©2011-Concorde Films

なぜかドイツ好きなとのであります。
ドイツに住んでいるトルコ人の話も好きで、トルコ系の監督もチェックしたくなります。

トルコ系の監督といえば、ファティ・アキン。
今年8月当試写室にて「トラブゾン狂想曲-小さな村の大きなゴミ騒動-」を上映しました。
http://mtonosama.exblog.jp/20208072/、http://mtonosama.exblog.jp/20224972/
これはトルコを舞台にしたドキュメンタリーでしたが、
ハンブルグ出身の彼がハンブルグを舞台に撮影した「ソウル・キッチン」(‘09)も面白かったです。

今回、当試写室で上映するのは、
ドイツからトルコへ一家を引き連れて里帰りするおじいちゃんの話。
そして、監督はやはりトルコ系ドイツ人二世、ヤセミン・サムデレリです。
脚本は、彼女と妹ネスリン・サムデレリが実体験を下敷きにして、
なんと50回も書き直した末に仕上げたもの。
その辺の苦労と結果は作品の中で充分にご満喫いただけるものと存じます。

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トルコ系移民というと、
宗教も生活習慣も違うドイツではたいそう辛い思いをしたのではなかろうか、
「おじいちゃんの里帰り」も、もしかしてそんな体験を描いたものではなかろうか、
などとお思いではありませんか。
Ja…、Nein….
う~ん、Jeinというところでしょうか。

映画はおじいちゃんがドイツへ来る前のトルコ、ドイツ初めて物語、家族が増えていくドイツ生活、
そして、里帰りのパートから成り立っています。
苦労もあったけど、楽しいこともある。「人生いろいろ」というところです。
(島倉千世子さんのご冥福をお祈り申し上げます)
というわけで、JaともNeinとも言い切れません。
でも、おおむね楽しいかな。

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ヤセミン&ネスリン・サムデレリにせよ、ファティ・アキンにせよ、
トルコ系2世たちは普通にドイツ人として生活しています。
姉のヤセミンは8歳になるまで自分の名前はJasminだと思っていましたし(Jasminはドイツ語では
ヤスミンと発音するので、先生に「あなたの名前はYaseminよ」と言われるまでわからなかったんですって)、
妹のネスリンはカトリック系の小学校に通学し、ミサでは讃美歌を歌っていましたし。

でも、最初にトルコからドイツへやってきた人たちはいろいろカルチャーショックを受けたでしょうね。
映画でもおじいちゃんの若い頃のビックリ仰天ぶりがおもしろおかしく描かれていて
笑っちゃいました。

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そもそもどうしてトルコ人はドイツにやってきたんでしょう。
トルコからドイツへの移民は1960年代の初め頃から本格的に始まりました。
第二次大戦後、日本と同様に復興期から高度成長期を迎え、労働力が不足した西ドイツが、
スペイン、ポルトガル、ギリシャ、イタリア、トルコから多くの労働者を迎え入れました。
1960年頃といえば冷戦のさなかであり、ドイツに近い東欧との往来は断たれてしまっていました。
それが、こうした国々から労働者を受け入れた理由。
その中でもトルコからの労働者が最も多かったんですね。
最初は出稼ぎのつもりだった彼らも1970年代になると家族も呼び寄せるようになりました。
本作のヤセミン&ネスリン・サムデレリもそんな風にしてドイツで生まれた世代という訳ですね。

60年代。
おじいちゃんがおばあちゃんにプロポーズし、子どもたちが生まれます。
そして、もう少し稼ぎたいもの、と出稼ぎにでかけたドイツ。
70年代。結局は家族を呼んで暮らすことになった頃から、現代へ。

約半世紀の間に孫も生まれ、すっかりドイツに根を張ったおじいちゃんの一家です。
さあ、いったいどんなお話なのでしょうか。
続きは次回に。
乞うご期待でございます。



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おじいちゃんの里帰り
監督/ヤセミン・サムデレリ、脚本/ヤセミン&ネスミン・サムデレリ、製作/アニー・ブルンナー、アンドレアス・リヒター、ウルズラ・ヴェルナー
出演
ヴェダット・エリンチン、ラファエル・コスーリス他
11月30日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町他ロードショー
2011年、ドイツ、ドイツ語・トルコ語、101分、日本語版字幕/間渕康子、トルコ語協力/武田歩、後援/ドイツ共和国大使館、東京ドイツ文化センター、協賛/トルコ航空、配給/パンドラ、http://www.ojii-chan.com

by Mtonosama | 2013-11-19 07:18 | 映画 | Comments(6)