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タグ:アレハンドロ・アメナーバル ( 2 ) タグの人気記事

           アレクサンドリア -2-
                        AGORA

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           (C)2009 MOD Producciones,S.L.ALL Rights Reserved.

えー、恥ずかしながら、「アレクサンドリア」のヒロインでありますヒュパティアという
女性天文学者のことを知らなかったとのです。

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ヒュパティア(Hypatia、Υπατία、370年?-415年3月)は、古代エジプトの著名な女性の数学者・天文学者・新プラトン主義哲学者である。日本ではハイパティアともヒパティアとも呼ばれる。キリスト教徒により異教徒として虐殺された。(Wikipediaより)

数学者であり、天文学者であり、哲学者でもある彼女はアレクサンドリア図書館長テオンの娘であります。そして、新プラトン主義哲学校の校長として教壇に立っていました。






映画の舞台である紀元4世紀末はローマ帝国末期という時代、
アレクサンドリアにはギリシャ文明と古代宗教のおおらかさと自由が残っていました。
学究の徒として生きるヒュパティア、すごいです。

と、感嘆しつつも、その後、彼女とアレキサンドリアに襲いかかった歴史の暗い波に圧倒されてしまいました。さて、どんなお話なのでしょうか。

   ストーリー
天文学者のヒュパティア。彼女は学問を志す者はみな生徒として受け入れ、信仰のことで言い争う生徒たちには「世の中がどうなっても、ここで学ぶ私たちは兄弟よ」と諭すのでした。
美しく聡明な彼女に生徒のオレステスは愛を告白しますが、きっぱりと拒絶されます。
ヒュパティアに仕える奴隷のダオスも彼女を密かに慕う1人でしたが、奴隷が人として扱われることのないこの時代には、それは決して実ることのない恋でした。

ローマ帝国末期、キリスト教はテオドシウス1世によって国教に定められ、ここアレキサンドリアでもキリスト教徒が急速にその数を増やしていました。
修道兵士のアンモ二オスが群衆の前で見せた奇跡をはじめ、貧しいものを助けるキリスト教に多くの人々がひきつけられていったのです。
ヒュパティアの父テオンは奴隷たちにキリスト教を禁じましたが、ダオスもまたこの教えに傾いていきました。

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次第に勢力を拡大するキリスト教。とうとうアレクサンドリアにも流血の事態が。
キリスト教徒に自分たちの神々を侮辱された科学者たちは武器を手に報復に打ってでました。アゴラは乱闘の場と化し、ヒュパティアの父テオンも重傷を負います。
科学者たちは図書館に逃げ込み、たてこもりました。

裁きはローマ皇帝の手に委ねられます。
皇帝の下した言葉は「科学者たちの罪は問わないが、その代わり、図書館を放棄せよ」
というもの。
その結果、キリスト教徒たちが図書館に入り、処分を行うことに。
最後の最後まで図書館の書物を持ち出そうと努めるヒュパティアたち。
その時、ダオスは奴隷としてヒュパティァと行動を共にするか、
キリスト教徒として自由を獲得するか、迷います。
しかし、混乱の中で取り乱した彼女の叱責に傷ついたダオスは
キリスト教徒として生きる道を選んだのでした。
修道兵士アンモ二アスに先導されるまま、神々の像を打ち壊し、
書物に火をつけるダモスたち。人類の智恵はすべて灰になってしまいました。

この出来事を境にして、アレクサンドリアではキリスト教とユダヤ教のみが認められることに。
多くの異教徒たちはキリスト教に改宗。ヒュパティアに愛を告げたオレステスも改宗します。
しかし、ヒュパティアは……


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「十戒」(‘56)にせよ、「ベンハー」(‘59)にせよ、記憶にある歴史スペクタクルものといえば、
キリスト教を讃めたたえ、ハレルヤ、ハレルヤで大団円!という印象がありました。
なのに、これはまた……

なんともまた残虐で、容赦なく、攻撃的な加害者として登場するキリスト教徒。
そして、女性は常に男性の背後で静かに祈るのみという姿が、
スペクタクル史劇の定番でありました。
が、なんとヒュパティアは学者として、また教師として、社会の前面で活躍しています。

中世以降(もしかしたら、現代も)女性のあるべき姿として描かれているのは、
聖書に基づくもの。
古代ギリシャでは身分の差こそあれ、男女差を感じることってありません。
ギリシャ神話に登場する奔放な神様たちを見ればわかりますよね。

キリスト教的男女観が定着することで、
女性は控えめに生きることを要求されるようになったわけです。な、なんか悔しい。

古代ギリシャの自由を体現していたヒュパティアですが、
彼女は古代から中世に移行しつつあった時代の犠牲になった女性。
直接、手を下したのは台頭しつつあったキリスト教徒ですけど。

キリスト教は「愛の宗教」などと言われますが、宗教が政治勢力と結びついたり、
宗教そのものが1つの勢力として形をなすときには、実に容赦ないことをするものです。

アメナ―バル監督は
「僕の目標は、観客を『CNNの取材チームが4世紀に起きたことをドキュメンタリーにしたものを観ている』気分にさせることだった」
と語っています。

たしかに―――
ヒュパティアという女性の生きたアレクサンドリアという街と時代のドキュメンタリー
というとらえ方は面白いです。

この春は見ごたえのある作品が多くて、皆さんも忙しいことになりますよ。
さ、映画館が皆さんを待っています。

                             

アレクサンドリア
監督/アレハンドロ・アメナーバル、脚本/アレハンドロ・アメナーバル、マテオ・ヒル、製作/フェルナンド・ボバイラ、アルバロ・アウグスティン、製作総指揮/シモン・デ・サンティアゴ、ジェイム・オルティス・デ・アルティネイト、撮影/シャビ・ヒメネス
出演
レイチェル・ワイズ/ヒュパティア、マックス・ミンゲラ/ダオス、オスカー・アイザック/オレステス、アシュラフ・バルフム/アンモニオス、マイケル・ロンズデール/テオン、ルバート・エヴァンス/シュネシオス、ホマユン・エルシャディ、サミ・サミール/キュリロス、オシュリ・コーエン/メドルス
3月5日(土)、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国順次ロードショー
2009年、スペイン映画、英語、127分、配給/ギャガGAGA★


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by mtonosama | 2011-02-28 04:58 | 映画 | Comments(8)
            アレクサンドリア -1-
                         AGORA

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          (C)2009 MOD Producciones,S.L.ALL Rights Reserved.

さあ、来ました!
歴史大作です!!
アレクサンドリアといえば、渦中の国エジプト第2の都市。
地中海沿岸にある風光明媚な街です。

あのマケドニア王アレクサンダー大王がオリエント遠征の途中で、
自らの名を冠して建設したギリシャ風都市の第1号がアレクサンドリア。

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  アレクサンドロス大王によって紀元前332年建設された。アレクサンドロスの死後は、
  その部下だったプトレマイオス1世がエジプトを支配し、古代エジプト最後の王朝である
  プトレマイオス朝の首都として発展。一時は人口100万人を超えたともいわれ、そのため
  「世界の結び目」と呼ばれた。

  古代のアレクサンドリアは世界の七不思議の一つに数えられる巨大なファロス島の大灯台
  (現カーイト・ベイの要塞)や、各地から詩人や学者たちが集まってきた学術研究所ムーセ
  イオン、文学・歴史・地理学・数学・天文学・医学など世界中のあらゆる分野の書物を
  集め、70万冊の蔵書を誇りながらも歴史の闇に忽然と消えたアレクサンドリア図書館が
  あり、ヘレニズム時代の商業(地中海貿易)と文化の中心地として栄えた。『幾何学原論』で
  知られる数学者のエウクレイデスや、地球の大きさを正確にはかったアレクサンドリア図書  
  館長エラトステネス、アルキメデス、ヘロン、クラウディオス・プトレマイオスなどが活躍した。
  (Wikipediaより)

ギリシャ風――
そうなんですね。原題がAGORAですものね。
世界史や倫理社会で習いました。とのがこの名前をとりわけよく覚えているのは
高校時代、アゴラというニックネームの日本史の先生がいたから。
日本史教師なのに、なぜアゴラかって?
はい、下あごが立派に発達した先生でいらしたので、
それで、アゴラと命名させていただいておりました。

脱線、脱線。
なにゆえAGORAが原題か、でした。
アゴラというのはギリシャ語で「広場」。
ギリシャの古代都市国家ポリスにとって必要不可欠な場所であり、市民生活の中心地、
あのソクラテスやプラトンが議論を交わしたポリスの中心地なんですね。

要するにとても大切な場所であり、自由(奴隷制度がありましたから、完全な自由というわけにはいきませんが)の象徴でもあったアゴラです。
あ、ここ試験に出ます。赤線引いておいてくださいね。

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いえね、「アレクサンドリア」、ハリウッド超大作だとお思いでしょう?
ところが、これスペイン映画なのです(でも、英語です)。

ヨーロッパ史上最大級の製作費をかけて、世界の文化と学問の中心地アレクサンドリアの繁栄と崩壊を壮大なスケールで描いた本作は、本国スペインで2009年度のゴヤ賞を7部門受賞すると共に、スペイン映画最高興行収入を記録した。

と、パンフレットにもある通り、大変なスペクタクル史劇なのです。

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そして、監督がなんとアカデミー賞外国語映画賞を受賞した「海を飛ぶ夢」(’05)のアレハンドロ・アメナーバル監督です!(この主役を演じたのが当試写室で話題になっているハビエル・バルデムです。http://mtonosama.exblog.jp/m2011-02-01/)

尊厳死を扱った映画ですが、その静謐な映像に胸を打たれました……




え?あのアメナーバル監督がスペクタクル史劇?

イメージの食い違いにしばし呆然としましたが―――

「アレクサンドリア」
実在の女性天文学者ヒュパティアを主人公とした荘大な作品です。
一体、どんなお話でしょう。
乞うご期待でありますよ。

                                 

アレクサンドリア
監督/アレハンドロ・アメナーバル、脚本/アレハンドロ・アメナーバル、マテオ・ヒル、製作/フェルナンド・ボバイラ、アルバロ・アウグスティン、製作総指揮/シモン・デ・サンティアゴ、ジェイム・オルティス・デ・アルティネイト、撮影/シャビ・ヒメネス
出演
レイチェル・ワイズ/ヒュパティア、マックス・ミンゲラ/ダオス、オスカー・アイザック/オレステス、アシュラフ・バルフム/アンモニオス、マイケル・ロンズデール/テオン、ルバート・エヴァンス/シュネシオス、ホマユン・エルシャディ、サミ・サミール/キュリロス、オシュリ・コーエン/メドルス
3月5日(土)、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国順次ロードショー
2009年、スペイン映画、英語、127分、配給/ギャガGAGA★


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by mtonosama | 2011-02-25 05:37 | Comments(8)