ブログトップ | ログイン

殿様の試写室

mtonosama.exblog.jp

殿が観た最新映画をいち早くお知らせ!

タグ:エスコバル 楽園の掟 ( 2 ) タグの人気記事


エスコバル 楽園の掟
-2-
Paradise Lost

f0165567_553854.jpg

(C)2014 Chapter 2 - Orange Studio - Pathe Production - Norsean Plus S.L - Paradise Lost Film A.I.E - Nexus Factory - Umedia - Jouror Developpement


本作を観る前は「麻薬王かあ」などと思っていました。
でも、デル・トロだから期待していいのかなあ、
と半信半疑で臨んだとの。
これがああた、すごいのなんのって。

作品の冒頭
ブラインド越しの薄暗い陽ざしの逆光の中に浮かび上がる
締まりなく肉のついた背中
巨万の富を得て
贅沢な暮らしと引き換えに得た身体。

と薄明かりの中の背中だけで
その男の人生を語っているのであります。

最初からがっつり捕まえられてしまいました。

さあ、エスコバルという男。
そして、
彼を間近に見て、その人生を表裏から語ることになったカナダ人ニック。
いったいエスコバルはどんな人生を生き
ニックはなにを見たのでしょうか。

f0165567_573352.jpg

ストーリー
カナダ人サーファーのニックは兄と共にコロンビアを訪れた。
目の前に広がる青い海、白い砂浜。まさに楽園だった。
ある日、ニックは街で美しい女性マリアに出会い、一目で恋に落ちる。
大勢の男たちになにか指示を出す彼女。
男たちが巨大な垂れ幕を拡げ、そこには・・・

マリアには父のように敬慕する大切な叔父がいる。
その垂れ幕の中で微笑む男パブロ・エスコバルだ。
国会下院議員に当選し、国民から慕われ、世界7位の大富豪。
だが、
彼はコロンビア最大の麻薬カルテルのボスという裏の顔の持主でもあった。

そんなエスコバルが実の娘のように可愛がる姪のマリア。
彼女が連れてきた恋人ニックを暖かくファミリーに迎え入れる。

優しく穏やかなファミリー。
そこはエスコバルの楽園であり、王国であった。
だが、王国で甘い日々を過ごす内に
ニックの中に小さな黒い雲が湧き出してきていた。
やがて暗雲は彼の心を覆い尽くし、恐怖と不安が高まっていく……

f0165567_585933.jpg

なんて言ったらいいでしょう。
そうだ、ガルシア・マルケスの世界なんです!
生も光も死も罪も一つに織り込まれ、どこか神話のような。
家族という血の結束。

が、しかし
それだけならレジェンドで終わってしまうかもしれない
エスコバルという稀有な存在を
他者の目を通してみつめさせるところがすごいです。
脚本も書いたアンドレア・ディ・ステファノ監督
いい仕事しています。

そして、ジョシュ・ハッチャーソン。
登場の瞬間から「こいつ、ただものじゃないぞ」と感じました。
24歳とは思えない、なんとも楽しみな俳優さんです。

麻薬王の話というだけで、ちょっとひいてしまったことを
深く恥じ入るとのであります。

もう一度ガルシア・マルケスを読みたくなりました。
中米コロンビア。
乾いた大地に吸い込まれていく死者たちの血。
同時に家族の中に連綿と流れ続ける血脈の血。
流される血と流れる血。
血の二面性を考えさせられた映画でした。






今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
☆2016年3月11日に更新しました。あの日から5年。亡くなった方々のご冥福をお祈り申し上げます。
そして、希望の火が燃え続けますように☆

エスコバル 楽園の掟
監督・脚本/アンドレア・ディ・ステファノ、製作総指揮/ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ハッチャーソン、モーリッツ・ボーマン、製作/ディミトリ・ラッサム、撮影/ルイ・サンサーンズ
出演
ベニチオ・デル・トロ/パブロ・エスコバル、ジョシュ・ハッチャーソン/ニック、クラウディア・トレイザック/マリア、ブラディ・コーベット/ディラン、カルロス・バルデム/ドラゴ、アナ・ジラルド/アン
2016年3月12日(土)シネマサンシャイン池袋他全国順次公開
2015年、フランス・スペイン・ベルギー・パナマ合作、119分、日本字幕/岩辺いずみ
http://www.movie-escobar.com/

by Mtonosama | 2016-03-11 05:23 | 映画 | Comments(8)

エスコバル 楽園の掟
-1-
Paradise Lost

f0165567_6275434.jpg

(C)2014 Chapter 2 - Orange Studio - Pathe Production - Norsean Plus S.L - Paradise Lost Film A.I.E - Nexus Factory - Umedia - Jouror Developpement


ハリウッド映画って悪役をつくることに一生懸命な気がします。
冷戦時代なら映画の中でもソ連が敵でした。
冷戦が終わるとテロリストや中南米の麻薬王が悪役として登場しました。

今回、当試写室で上映する『エスコバル 楽園の掟』は
パブロ・エスコバルというコロンビアの麻薬王が主人公です。
しかし、ハリウッド映画ではなく
フランス・スペイン・ベルギー・パナマ合作作品。

エスコバルを演じるのはベニチオ・デル・トロです。
とんでもないワルでありながら
光と闇のふたつの顔と
善と悪のふたつの生活を持ち
南米のゴッドファーザーと称され
世界第7位の富豪にまで上り詰めた麻薬王エスコバル。

表では国会議員として慈善事業に携わり、
裏では政府を相手にテロ活動を行い
法務大臣を暗殺。
のみならず1000人もの殺人にも関与したエスコバル。
死後20余年にしてその人生は伝説の領域に入っています。

f0165567_6295411.jpg

パブロ・エスコバル
1949年12月1日、コロンビアに畜産業を営む父と教師の母との間に
3人目の子どもとして生まれる。
1969年、地元メデジンの大学に入学資格を得たが、入学は断念。
1970年代初頭~80年代初頭、コカイン売買に着手。
メデジン市周辺を本拠とするメデジン・カルテルを設立。
ピーク時には毎月70~80トンのコカインをコロンビアより米国に出荷。
世界中のコカイン市場の80%を支配。
1976年3月、当時15歳のマリーア=ビクトリア・ヘナオと結婚。
1982年7月、自由党から国会下院議員補欠に当選するが、
犯罪歴が暴露され資格剥奪。
1984年4月、米国への犯罪者引き渡し協定を推進していた法務大臣を暗殺。
1986年、エスコバルに批判的な「エル・エスペクタドール」の編集長を暗殺。
1989年5月、米誌「フォーブス」はパブロ・エスコバルが
世界第7位の富豪であると認定。
同年8月、麻薬規制強化を主張していた大統領候補を暗殺。
同年10月、大物政治家の暗殺を狙って、航空旅客機を空中爆破。
乗客乗員110名全員が死亡。
1991年6月、5年の服役と米国への引渡忌諱を条件にコロンビア政府と合意し、
個人用刑務所を自ら建設し、収監される。
サッカー場やディスコを完備した「ホテル・エスコバル」と
称される豪華な刑務所。
1992年7月、脱獄。政府に向けてテロ行為再開。
エスコバルにかけられた賞金は50億ペソ(約8億3千万円)。
1992年12月2日、メデジンの隠れ家に潜伏中、
特殊部隊がエスコバルと息子との電話を傍受。
隠れ家を急襲され、射殺される。
44歳だった。

f0165567_6313359.jpg

んまあ、なんという人生でありましょう!

でも、悪漢ぶりをいくら並べ立てたって映画にはなりません。
悪を際立たせるには善が、
闇が漆黒の度合いを深めるためには灼熱の太陽が必要なのです。

そんな俳優がいるのでしょうか。
いました。
ベニチオ・デル・トロです。

悪人は悪人面をしているとは限りません。
(デル・トロは悪漢顔というか、個性的な面構えではありますけどね)
最初は優しげに、にこやかに、接近してきます。
という訳で、レジェンドと化した悪役を描くには
デル・トロのような俳優は最高です。

f0165567_6324975.jpg

さらに
生贄となる子羊も必要です。
この子羊がジョシュ・ハッチャーソン。
1992年生まれの若手ですが、非常に良い味を出していました。

監督は俳優出身のアンドレア・ディ・ステファノ。
脚本も担当しています。
ほぼ真実に基づいているそうですよ。

作品中、『俺達に明日はない』でボニーとクライドが壮絶な最期を遂げた
銃痕だらけの車が出てきますが、これエスコバルが本当に自分で買ったのだとか!
おっと、これをばらしてはいけなかった。

さあ、一体どんなお話でしょう。
続きは次回まで乞うご期待でございます。



今日もポチッとお願いできればうれしゅうございます♪
↓↓↓↓↓

にほんブログ村
☆2016年3月8日に更新しました。いつも応援して下さり、ありがとうございます☆

エスコバル 楽園の掟
監督・脚本/アンドレア・ディ・ステファノ、製作総指揮/ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ハッチャーソン、モーリッツ・ボーマン、製作/ディミトリ・ラッサム、撮影/ルイ・サンサーンズ
出演
ベニチオ・デル・トロ/パブロ・エスコバル、ジョシュ・ハッチャーソン/ニック、クラウディア・トレイザック/マリア、ブラディ・コーベット/ディラン、カルロス・バルデム/ドラゴ、アナ・ジラルド/アン
2016年3月12日(土)シネマサンシャイン池袋他全国順次公開
2015年、フランス・スペイン・ベルギー・パナマ合作、119分、日本字幕/岩辺いずみ
http://www.movie-escobar.com/

by Mtonosama | 2016-03-08 06:37 | 映画 | Comments(10)