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C) SWAN Productions – ARTE France – ERT – NSNM/2007

マリア・カラスの真実CALLAS ASSOLUTA

マリア・カラス。マリアとカラス。
小さな子どもでも知っている名前同士の組み合わせですから、その名は誰でも知っています。
彼女が亡くなって今年で32年。その間、彼女についての本が何冊も出され、彼女の映画も何本も撮られました。
でも、本が書かれ、映画が撮影されるほど、マリア・カラスの実像はどこかにひとり置いてきぼりにされているような。

その美声はCDで、美貌とスキャンダルは本や映画で知ることはできても、
彼女の53年の人生の中で芽生え、育ち、そして、諦め、絶望した、
マリア・カラスの女としての真情に触れることはできないのかもしれません。

「マリア・カラスの真実」はどうでしょう?

2000年以降だけでも、イギリス、ドイツ、イタリアで6本ものマリア・カラスの映画がつくられました。
去年は没後30周年記念作品として劇映画「マリア・カラス最後の恋」(’05)も公開。
でも、ドキュメンタリー映画の場合、それはたいてい関係者へのインタビューから構成されています。
それも悪かないけど、パターンが似通っちゃわない?
ということで、手法を変えたのが、この映画の監督フィリップ・コ―リー。

フィリップ・コーリーはマティスとピカソについて描いた「Matisse-Picasso」(‘02)以来
ドキュメンタリー映像作家として活躍する監督です。

さて、そのコーリー監督、いかなる手法を採用したかというと
マリア・カラス自身を映画に登場させました。
つまり、マリアが語り、歌い、怒り、泣く映像を求めたのです。
そのために、8ヶ月をかけ、8つの国のすべてのアーカイブ映像にあたり
彼女の生きた場所を調べ、彼女の映像を持つコレクターにも声をかけました。

その結果
「彼女こそ最高のディーヴァだ!」
「あの『椿姫』は最高でした!!」
というステレオタイプの讃辞はなくなりましたが

     100kgを越える肥満体だった頃のマリア
     一週間に3kgというペースで数か月の間に50kg以上の減量に成功した美貌のマリア 
     1960年のカンヌ映画祭でフラッシュを浴びる絶頂期のマリア
     そして、その5週間前、オナシスとの間に生まれた息子の埋葬に立ち会う憔悴したマリア

     要するにマリア・カラスの真実の姿に出会うことができました。

マリア・カラスほど毀誉褒貶の激しい人もいないでしょう。
吝嗇、旺盛な独占欲、不倫…
あれも一面、それも一面。
神話となった女性だからこその負の勲章なのかもしれません。
でも、そろそろ一人の人間に帰ってもいいんじゃないでしょうか。

     監督が興味深いことを言っています。
     「カラスは人間を見せてくれた豪華客船時代のヒロインだった。カラスが全盛期だった世界は50年代
     末には終わっていた。60年代になると、テレビを代表とするメディアの世界では尊大な振る舞いの女
     神は不要であり、許されなかった」


マリア・カラス。彼女こそ1950年代の不世出のディーヴァなのです…

     マリア・カラス以外の登場人物もすごいですよ。
     マリアを捨て、ジャクリーン・ケネディと結婚したアリストテレス・オナシスはもちろん、そのジャクリーン。  
     ミラノ・スカラ座の大株主でもあった、かのルキーノ・ヴィスコンティ。
     マリアが主演した「王女メディア」の監督ピエル・パオロ・パゾリーニ
     マリアと親しかったモナコ王妃のグレース・ケリーなどなど。
     もうそれだけでも見逃せない映画です。

マリア・カラスの真実
監督/フィリップ・コ―リー
出演
ジョヴァン二・バッティスタ・メネギーニ、ルキーノ・ヴィスコンティ、アリストテレス・オナシス、ピエル・パオロ・パゾリーニ、
グレース・ケリー、ジャクリーヌ・ケネディ
3月28日(土)より 渋谷・ユーロスペース
4月4日(土)より大阪・テアトル梅田 他全国順次公開
配給:セテラ/マクザム
http://www.cetera.co.jp/callas/  

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by mtonosama | 2009-03-19 20:06 | 映画 | Comments(6)